転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

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※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。

お気軽に読んでいただければ幸いです。





開戦前夜編
第32話 MS


 

 

ここはオーブ軍の戦略会議室。

タイガは軍の幹部たちを集め、静かに口を開いた。

 

「プラントが独立戦争を始めるとしたら、どのように仕掛けてくるのか。まずはそこを確認したい。忌憚のない意見を求める」

 

「独立戦争は不可避なのでしょうか?」

 

「戦争とは、政治的・経済的・外交的問題を解消するための一手段だ。外交――つまり交渉で解決できるなら起こらない。だがプラントの独立要求には、政治的にも経済的にも外交的にも根拠が存在しない」

 

タイガは淡々と続ける。

 

「政治的には、プラントは単なる理事国の工場であって国家ではない。外交的にも同じだ。工場に他国と交渉する権限などない。

プラントが理事国の資産で運営されている以上、生産された物資は理事国のものだ。それを勝手に売り捌く根拠もない。

経済的にも同じだな。――有名ブランドのメーカーが国外に工場を作ったら、従業員が勝手に商品を作って他国に売り始めたようなものだ」

 

その分かりやすい例えに、幹部たちは苦笑を漏らす。

 

「それでも独立を要求するなら、残る手段は暴力――つまり戦争しかない」

 

「やはり避けられませんか」

 

「連中に避ける気は最初からない。向こうが殴る気満々なら、こちらが何を言っても無駄だ」

 

「しかし、どうやって戦争を?」

 

「既存の武器を使っても国力――つまり数で負けている。正面からでは無駄だろう」

 

「既存の武器、ですか?」

 

「国力差を考えれば、プラントがミサイルを一日百発作っても、理事国は千発以上作れる。撃ち合いになれば間違いなく負ける。いくら連中でも理解しているはずだ」

 

幹部たちは黙って頷いた。

 

「逆に言えば、数の差を無効化できる手段があれば、プラントにも勝ち目が出てくる」

 

「数の差を無効化……ステルスでしょうか?」

 

「可能性は大きいな」

 

「しかし、全軍に行き渡らなければ意味がないのでは?」

 

「確かに。ステルスはコストが大きい。いくらプラントの技術でも、全軍分を揃えるのは難しいだろう」

 

タイガは一拍置き、言葉を続けた。

 

「問題は準備だ」

 

「準備、ですか?」

 

「これから独立戦争を始めようというのに、宣戦布告してから準備を始めるはずがない。

戦争準備が完了してから宣戦布告する。

つまり現時点で、兵器の量産や戦争物資の増産を既に進めているはずだ」

 

「となると、今プラントが量産している、あるいは量産準備のために多額の投資をしているものがあれば、それが切り札の可能性が高い……ということですな」

 

「その通りだ。まだ戦争は始まっていない以上、プラントの情報はある程度開示されている。

情報を分析すれば、連中が何に資金を集中しているか分かる。それが分かれば意図も見える」

 

「確かに」

 

「他に意見はあるか? ないなら情報分析に移れ。直ちにだ」

 

「ハッ!」

 

――そして、軍の情報収集により、プラントがモビルスーツの研究に多額の資金を投入していることが判明した。

 

「……これが連中の切り札か」

 

前世の知識で知っていたこととはいえ、やはり止めることはできない。

タイガは苦い思いを噛みしめるしかなかった。

 

 

 

 

 






※あとがきです。

読了ありがとうございます。

内容は全て本作における創作ですので原作との差異がありましても、
なにとぞご容赦ください。

次回お楽しみください。




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