転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
オーブのMSはOSの開発こそ順調に進んだが、
機体そのものの開発は難航していた。
ジンをそのままコピーすれば形だけはデッチ上げられる。
しかし、そんな物が役に立つはずがない。
まずは 戦場全体での運用方法 を確立する必要があった。
まず、タイガからもたらされた 無人機の運用との組み合わせ が前提とされた。
大量の無人機で相手を消耗させ、弱った相手を叩く。
王道である。
オーブの基本戦術は 防衛 である。
外征能力は考慮していない。
ならば、長時間の活動よりも 短時間での再出撃性 を重視すべきだ。
- 補給
- 修理
- 再出撃
これらにかかる時間を可能な限り短くする。
さらに パイロットの生存性 も重要である。
こうして、オーブのMSの基本方針が決定されていった。
- 生存性最優先
- コクピット周辺の重点防御
- 盾へのPS装甲採用
- 完全量産指向
- 操縦難易度を下げ、訓練期間を短縮
- ナチュラルでも扱えることを前提とした設計
コクピット生存性の徹底
最も重視されたのは コクピットの生存性 だった。
コクピットブロックは胴体から独立した耐圧・耐衝撃カプセルとし、
直撃を受けても胴体が破壊される前に 自動で切り離される。
パイロット生還率を最優先し、
「撃墜=死」という常識を否定した。
タイガの方針は明確だった。
「撃墜されることは失敗じゃない。
死ぬことが失敗だ」
PS装甲は“盾だけ”
PS装甲を採用したのは 盾(シールド)のみ。
胴体・四肢は通常装甲+構造強化とした。
理由は単純だった。
- PS装甲はエネルギーを浪費する
全身PSは「短時間の英雄」にはなれても、
戦争には勝てない。
盾にだけPS装甲を集中させることで、
- 被弾方向を限定
- エネルギー消費を最小化
- 長時間の戦闘行動を可能にする
さらに予備として盾にもバッテリーを搭載できるようにし、
稼働時間の延長も図られた。
徹底した量産・整備思想
アストレイ最大の異質さは、
整備思想 にあった。
- 頭部・胴体・腕・脚すべてが完全モジュール化
- 工具さえ揃えば前線で交換可能
- 破損部位は切り離し、即新品ユニットに換装
訓練された整備兵なら、
- 手足の交換:5分
- コクピット再チェック含め 10分以内で再出撃可能
さらに国内の各地に整備基地を建設。
損傷しても近くの基地で部品を交換すれば即時戦線復帰が可能。
つまり――
「1機のMSを修理する」のではない。
「MSを部品として使い捨てる」
徹底した量産・整備思想だった。
この思想は敵に強烈な印象を残した。
撃墜したはずのMSが、
30分後に別個体として再出撃する。
パイロットは同一人物。
敵側には 「数が減らない」 錯覚を生む。
プラント兵の証言には、こう残る。
「何度撃ち落としても、同じ敵が戻ってくる」
「あれは機械じゃない。戦争そのものだ」
ある戦場での一コマ
ザフトの兵士は混乱していた。
彼は優秀なパイロットだった。
まだ敵のMSが量産されていないとはいえ、
鹵獲ジンによる攻撃や、
敵製造のMSとの交戦も経験していた。
しかしその動きは鈍重で、
攻撃をかわすのもたやすく、
彼はゲームか射的のような感覚で戦果を挙げていた。
だが今回の敵は妙だった。
アメノミハシラ周辺で遭遇し、
小隊編成で現れた敵MSは、
- バランスを崩した時の戻し方
- 転倒からの起き上がり
- 回避方向
- 攻撃のタイミング
すべてが同じだった。
最初は戸惑ったが、
パターンさえ分かれば対応は簡単だ。
彼は敵の動きを完全に読み、
全機に損傷を与えた。
帰還しようとしたその時、
また同じ動きをする敵MSが進路を塞いだ。
「チッ、しつこいんだよ!」
しかし戦っているうちに気付く。
「なんだ? こいつら……さっきと同じやつか?」
MS同士の連携や防御と反撃のパターンが先ほど交戦した敵機と同じなのだ。
ありえない。
敵機の損傷は軽いものでは無かったはずだ。
さっきの敵は、
- 手足に砲弾直撃
- 頭部損傷
- 胴体にも被弾
短時間で復帰できるはずがない。
さらに敵MSの動きは戦闘中にどんどん洗練されていった。
- 動作のつなぎ目が滑らかに
- 僚機との連携が密に
- 同じ動作なのに、わずかに速く
戦場の一瞬。
それは引き金を引くには十分な時間だった。
「バカな! こんなバカな!」
その叫びが終わる前に、
ザフト兵のコクピットを砲弾が貫いた。
「アストレイ」
それはモビルスーツの名前ではなく、
戦場でのシステムそのものを指す言葉だった。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本作でのアストレイはこのようなものになります。
「こんなの種じゃねー」
「原作と違うぞー」
というご意見もあると思いますが、
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
次回お楽しみください。