転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

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※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物、設定が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください





第45話 父親

 

 

 

テム・レイは目の前の人物を相手に緊張していた。

同時に腹を立ててもいた。

そんなテム・レイの内心などお構いなしに、目の前の男――タイガが口を開いた。

 

「俺がタイガ・ウラ・アスハだ。テム・レイ技術士官だな」

 

「はっ!」

 

「ああ、俺は軍人ではないからな。敬礼は不要だ」

 

「はっ。それで小官にどのような御用でしょうか?」

 

テム・レイはタイガをにらみつける。

アムロが軍に志願した時、

テム・レイは持てる権限のすべてを使って志願を取り消そうとした。

うまくいきかけたその時――

タイガの「軍内綱紀粛正」の指示が出た。

その結果、テム・レイの“権限外にまで及んでいた干渉”はすべて取り消され、

アムロの志願は正式に受理されてしまったのだ。

(この男が邪魔をしなければ……アムロは軍人にならなかったのに)

はらわたが煮えくり返る。

しかし同時に、

「ありがとう父さん!父さんの作った飛行機に乗れるなんて夢みたいだ!」

と屈託なく笑うアムロの顔を思い出すと――

(……この飛行機を作ってよかった)

心の底からそう思ってしまう自分もいた。

 

「まあ、そうにらむな。自分の権限外の事を取り消されたからと言って、こちらを恨むのは筋違いだぞ」

 

「!!? そ、そのような事は考えておりません!」

 

「……まあいい。それより君はこれを知っているかね?」

 

タイガが机に放り出した本にはこう書かれていた。

 

『ニュータイプ概論 ジオン・ズム・ダイクン』

 

「? 目を通した事はありますが、それが?」

 

「どう思った?」

 

「はあ……荒唐無稽な話だと。実在していないものを前提にしている時点で無意味かと」

 

「まあ、そうだろうな」

 

「???」

 

「さて、貴官の任務だが――

新型MSによる実戦証明とデータ収集だ」

 

「はっ!」

 

「そこで集められたデータが、今後のオーブ軍すべての基礎となる。

その責任者が貴官だ。いいな?」

 

「はっ!」

 

「これが配属されるパイロットだ」

 

「拝見します」

 

名簿を見た瞬間、テム・レイの顔色が変わった。

 

(!?!?!? こ、これは……!)

 

目の前の人物に殴りかかりたい衝動を必死に抑える。

 

 

「気に入らないか?」

 

「そんな問題ではありません! なぜ……なぜ息子なのですか!」

 

「他にパイロットがいない」

 

「はあ?」

 

「オーブがMSの準備をしている事は理解しているな?」

 

「はい。それが息子と何の――」

 

「あわてるな」

 

タイガは淡々と続けた。

 

「現状、オーブのMSパイロットは教導隊の5名。

それと、MSへの機種転換中の貴官の息子だけだ。

貴官の息子が教導隊の試験に合格すれば、正式にMSパイロットになる。

ここまでは良いな?」

 

「……はい」

 

「貴官が室長を拒否するなら、

“何の関係もない赤の他人”が息子のMSを扱う事になる。

テスト機などトラブルが付き物だ。

息子の命を他人にゆだねるのか?」

 

「そ、それは……」

 

「貴官なら任務と無関係に息子の安全を図るだろうと思って手配したのだがな。

不用なら他の者に任せるが?」

 

「ま、待ってください! やります、やらせてください!」

 

「良いだろう。後は任せる。成果を期待している」

 

タイガはそう言って去っていった。

 

一人残されたテム・レイは大きくため息をついた。

 

(……不愉快だが、あの方の言う通り他の選択肢はない。

息子の命を他人にゆだねるなど耐えられん!

ならば――少しでも完璧な機体をアムロに用意してやらねば!)

 

こうしてテム・レイは、

息子のために持てる技術のすべてを注ぎ込み、

「試作ガンダム・アストレイ」

を完成させた。

 

 

 

 

 






※あとがきです。

お読みいただきありがとうございます。

本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。

次回お楽しみください。
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