転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

65 / 171

※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物、設定が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。





第47話 初陣

 

 

 

理事国の船が襲われている宙域に、アムロは急行した。

そこで目撃したものは信じられない光景だった。

 

「MS?」

 

数機のジンが理事国の船を集団で襲っていたのだ。

MSならば、襲撃の連絡を受けてから急行しても間に合わない。

民間船と軍事用MSの速度は比較にならない。

しかもジンが数機がかりで襲えば、撃沈など容易い。

理事国の船がまだ沈んでいないのは、

ジンが相手をもてあそんでいるから だろう。

そう判断したアムロは、ビームライフルの照準を一機のジンに合わせた。

 

PiPiPi、Piーーーーーーー

照準がセットされた瞬間、アムロは引き金を引いた。

ビームに貫かれたジンは、何が起こったか理解する間もなく爆発した。

 

「ひとつ」

 

アムロの狙撃を感知したのか、残りの2機のジンがアムロに向かってくる。

 

「っく」

 

焦ったアムロはライフルを連射するが、落ち着かねば当たらない。

 

「ッチ」

 

重斬刀を構えて接近してくるジンに対し、

アムロは背中からビームサーベルを抜き、重斬刀ごと切り伏せた。

 

「ふたつ」

 

爆散する2機目を尻目に、アムロは最後のジンへ向かう。

最後のジンは恐れをなしたのか、76mm弾をばら撒いてきた。

アムロは盾で受け止めながら接近し、

ビームサーベルを突き刺す。

 

「みっつ」

 

直後、最後のジンが爆発した。

 

 

「ふう〜」

 

テムと合流したアムロは、格納庫で水分を補給していた。

自覚はなかったが喉はカラカラで、今になって手が震えてきた。

(僕は……人を殺したんだな)

震える手を見つめながらアムロは思う。

(わかっていたはずだ。軍人になったからには覚悟していたはずだ。

今になって後悔なんかしても遅いんだ!)

必死に自分に言い聞かせる。

それでも震えは止まらなかった。

 

 

「アムロ。ここにいたのか」

 

「父さん?」

 

「襲われていた船の船長がお前に礼を言いたいと言っていてな?」

 

「お礼?」

 

「おお、あなたが私達を助けていただいた方ですか!

ありがとうございます! ありがとうございます!」

 

船長と思われる男性は、アムロの手を両手で掴んでぶんぶん振り回した。

 

「いや〜本当に助かりました。

連中は最初から私達を全員殺すつもりでした。

船をかすめて銃撃したり、通信を開いて

『ナチュラルなんか死んで当然だ』

『ここで死んで俺達の手柄になれ』

などと酷い事ばかり言っていました」

 

「そんな事が……」

 

「あなたが来て下さらなければ、私達は殺されていました。

本当にありがとうございます!」

 

テムが口を挟む。

 

「大変申し訳ありませんが、私達の事は……」

 

「ああ、わかっています。あなた達の事は誰にも言いません!

私どもは全力であの連中から逃げおおせた。そういう事ですので!」

 

船長は何度も礼を言いながら去っていった。

 

「父さん」

 

「ん?」

 

「僕は……あの人達を守れたんだね?」

 

「そうだ。お前がいなければ、あの人達は殺されていた。

少なくとも、それは間違いのない事実だ」

 

「そうだ……そうだね」

 

確かに自分は人を殺した。

しかし、それは別の人達を助けたという事だ。

自分が罪悪感を抱くだけで救われる命があるなら――

悩む必要はない。

いつの間にか、アムロの手の震えは止まっていた。

 

「アムロ」

 

「父さん?」

 

「どうもここの海賊はプラントの連中の仕業らしい。

当分ここで海賊退治だ。いいな?」

 

「ハイッ」

 

その後、アムロ達はしばらくアメノミハシラに駐留し、

周辺の海賊を掃討しつつ実戦経験とデータを収集し続けた。

この時の経験が、アムロの技量をさらに引き上げる事になる。

最初の戦いで 3機のジンを相手に完勝。

これが――

アムロとガンダムの初陣だった。

 

 






※あとがきです。

お読みいただきありがとうございます。

本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。

次回お楽しみください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。