転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物、設定が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
CE70年 2月18日。
クライン議長は「血のバレンタイン」での犠牲者を弔う国葬の場で、
プラントの独立 と 地球連合への徹底抗戦 を宣言した。
後に語られる――
『黒衣(喪服)の独立宣言』 である。
その後クライン議長は、
「「地球連合」非参加国には優先的に物資を提供する」と表明。
これを受け、非プラント理事国である
大洋州連合 と 南アメリカ合衆国 は支援を受諾した。
しかしその結果、地球連合軍は南アメリカ合衆国へ武力侵攻。
パナマ宇宙港を軍事制圧し、南米大陸を大西洋連合に併合した。
大洋州連合はこの侵攻を強く批判し、
プラント支援を表明――
ここに 「親プラント国家」 が誕生する。
地球連合はこれに対し、大洋州連合へ宣戦布告した。
2月22日。
月への橋頭堡であるL1コロニー「世界樹」を巡り、
地球連合とザフトが交戦。
地球連合は第1〜第3艦隊を投入。
この戦いで、核分裂抑止能力を持つ
ニュートロン・ジャマー(NJ) が初投入された。
その有効性は実証され、
「世界樹」は崩壊し、デブリ・ベルトの一部となった。
後に語られる――
「世界樹攻防戦」 である。
評議会の壁に飾られているエヴィデンス01を見上げながらプラント評議会議長シーゲル・クラインは苦悩していた。
「シーゲル」
「パトリックか」
「何を悩む必要がある!
あのナチュラル共に正義の鉄槌を下す時が来たのだぞ!」
「しかし……これで犠牲になるのは、何の罪もないナチュラルだ。
散布は軍関係に限定すべきではないのか?」
「罪のない?
いくら軍人を殺してもナチュラルの数は多い!
すぐに補充され、我々コーディネーターを殺すだろう!
敵国の補給源を潰す――軍事の常識ではないかね?」
「しかし……」
「それに“罪のないナチュラル”など存在しない!
あのように無駄に資源と時間を浪費する劣等種の存在が罪でなくて何だ!
奴らは存在そのものが罪だ!」
「パトリック!」
「軍関係に限定するなど不可能だ。
NJの範囲は数千キロに及ぶ。
地球上はどこも範囲内だ。
奴らはどこにも逃げられん!」
「パトリック……レノアが亡くなった事は不幸だと思う。だが――」
「レノアは関係ない!
私はプラント独立のための提案をしているのだ!
そこまで言うなら、何か代替案でもあるのかね?」
狂気の炎を宿した瞳で妄執を語るパトリック・ザラ。
シーゲルは、もはや言い返す言葉を持たなかった。
(こんな凶行を行う我々が新人類の名に値するのか?)
シーゲルの苦悩に答えるものはいなかった。
シーゲルが去った評議会の議場では、エヴィデンス01の下に設置されたプレートに彫られた
「人類の未来を照らす新人類である我らコーディネータに栄光を!」
という文字が空しく光を放っていた。
数日後――
プラント評議会議長シーゲル・クラインの名において、
ニュートロン・ジャマー散布を含む赤道封鎖作戦
「オペレーション・ウロボロス」 が可決された。
こうして――
4月1日。
プラント評議会は「オペレーション・ウロボロス」を発動。
地球全域に向けて ニュートロン・ジャマー散布 が開始された。
――悲劇の幕は切って落とされた。
運命の日が始まる。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次回、多少時間軸がずれますが「あの二人」が出会います。
次回お楽しみください。