転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

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※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物、設定が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。





第74話 愚行

 

 

その日、プラントは開戦以来最大の衝撃に揺れた。

 

「クルーゼ隊がオーブのヘリオポリスを攻撃?」

 

「しかも地球連合の生産設備と誤認して?」

 

「期限までに回答がなければ宣戦布告?」

 

「どういうことだ!」

 

「早急に事実関係を確認しろ!」

 

調査の結果、判明した事実は二つ。

「ヘリオポリスにオーブのMS製造施設が存在する」

そして

「地球連合のMSも存在していた」

評議員たちは激怒した。

 

「何が中立だ! 連合のMSを作っておきながら、どの口がほざく!」

 

「待て。あれはオーブが“自国用”に作っているMSだ。連合のものとは言えんだろう?」

 

「だが連合のMSもあったではないか! オーブが作ったに決まっている!」

 

「オーブに『それは連合が持ち込んだMSだ』と言われれば反論できんぞ」

 

「生産ラインを確認すればすぐ分かる!」

 

「オーブが他国に最高機密の生産ラインを公開すると思うのか?」

 

「……」

 

「そもそも、このオーブのMSはどれほどの脅威なのだ?」

 

「待て。資料がある。これがオーブのMSの性能だ」

 

「……ふむ。特に脅威ではないな」

 

「目立った特徴もないし、せいぜい部品交換が早い程度ではないか?」

 

「……待て。なぜオーブのMSの資料がある?」

 

「ああ、以前オーブがMSを売り込んできてな。

性能がこの程度だったから断った。報告もしているはずだ」

 

「……」

 

「どうした?」

 

「オーブが売り込んだのはプラントだけか?」

 

「何?」

 

「オーブは中立国だ。兵器をどこに売ろうが自由だ。

プラントに売れなければ他に行くだろう? 

他とはどこだ?」

 

「まさか……」

 

「ひとつしかない。地球連合だ」

 

「それなら連中を攻撃したのは当然ではないか!」

 

「だが連中は中立国だ。

『自国防衛用のMS』と主張されれば反論できん。

しかも我々はオーブの提案を断っている。

オーブがどこにMSを売ろうが口出しできん」

 

「……」

 

「放置すれば敵の戦力は増え続け、攻撃すれば『中立国を攻撃した』と堂々と非難されるな」

 

「馬鹿な!」

 

「ナチュラル如きにそんな真似ができるはずが――」

 

「ナチュラルの国が一つや二つ敵対しようが関係ない! 

我々の独立のためには連中が犠牲になるのは当然だ! 

オーブが何を喚こうが叩き潰せばよい!」

 

「余計な敵を作ってか?」

 

「敵ではない! 連中は我々の糧だ! 

おとなしくその身を差し出せばよいのだ! 

それが自然の摂理だ!」

 

(……何を言っても無駄か)

 

男は反論を諦め、沈黙した。

 

(こんな愚行を続けていては、独立など夢のまた夢だ。プラントの未来はどうなるのか……)

 

男の懸念にもかかわらず、その後プラントは独立を果たした。

大多数のコーディネーターは、その未来が明るいものだと無条件に信じていた。

――だが、その未来が陰るまでに、多くの時間は必要なかった。

それが彼ら自身の愚行の結果だと理解する者はほとんどいなかった。

それこそが彼らの未来が閉ざされる事になった大きな理由だった。

 

 

 







※あとがきです。

お読みいただきありがとうございます。

本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。

次回お楽しみください。

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