転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

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※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物、設定が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。




第76話 歌姫

 

 

 

アスランは困惑していた。

プラント評議会に呼び出されたかと思えば、

同じ質問を何度も何度も繰り返される。

――MSは連合のものか?

――オーブのMSを見たか?

――オーブの生産設備はあったか?

証言を延々と求められ、

アスランがうんざりした頃になってようやく解放された。

 

「アスラン、こちらへ来なさい」

 

「父上?」

 

アスランの父、パトリック・ザラが自室へ呼び寄せた。

 

「父上? どうされたのです?」

 

「アスラン。お前はヘリオポリスで“オーブのMS”を見たか?」

 

「またその話ですか?」

 

「お前の口から確認したい。見たのか?」

 

「何度も言いました。見ました。オーブの国旗の下に、見たことのないMSが何機も並んでいました」

 

「そうか……」

 

パトリックは組んだ手を額に当てたまま、動かなくなった。

 

「父上?」

 

沈黙が落ちる。

やがてパトリックは重く口を開いた。

 

「アスラン。お前が攻撃したヘリオポリスで作られていたのは、連合のMSではなく“オーブのMS”だ」

 

「え?」

 

「オーブは“期限までに回答がなければ宣戦布告する”と言っている。もう止められん」

 

「ま、待ってください父上! 実際に連合のMSがあったんですよ?

それならオーブが作ったものじゃないですか?

中立と言いながら連合のMSを作るなんて、どこが中立なんですか!」

 

「そのMSが“オーブ製”だという証拠がない。

オーブに『連合が持ち込んだ』と主張されればそれで終わりだ。

それに……」

 

「それに?」

 

「オーブのMSはプラントにも売り込みをかけてきた。当然断ったが……

断られたオーブがその話を地球連合に持って行っても、断った我々が非難することはできん。

さらにオーブは“自国用”と主張している。

自国のために製造しているMSの生産を止めろとは言えない」

 

パトリックは冷徹に告げた。

 

「お前がやったことは、中立国を敵国に追いやる行為だ。

だが命令に従っただけだ。重い処分は下されん。下がってよい」

 

「父上!」

 

「下がれ!」

 

扉が閉まる。

それは、息子であろうと他者を拒絶するパトリックの心情そのものだった。

 

「俺が……オーブを敵国に追いやった……?」

 

アスランはその事実を受け止められず、

ただ呆然と立ち尽くしていた。

 

 

その頃、アーク・エンジェルと護衛艦はデブリベルトを進んでいた。

途中、ジンに発見されかけたが何とか撃破。

ほっとしたのも束の間、微弱な遭難信号を受信した。

 

「遭難信号……?」

 

キラが付近を捜索すると、救命ポッドを発見。

アーク・エンジェルに回収した。

ナタルには「そんなものを拾ってきて」と叱られたが、

トダカ一尉が静かに言った。

 

「救命活動は敵味方関係ない義務だ。民間船ならなおさらだ」

 

ナタルは気まずそうに謝罪した。

 

「それでは開けますよ」

 

マードックの声と共に救命ポッドの扉が開かれた。

 

「ハロ、ハロ!」

 

飛び出してきたのはピンク色の球体。

そして――

 

「あら? ここはザフトの船ではないのですか?」

 

緊張感ゼロの声とともに、プラントの歌姫・ラクス・クラインが姿を現した。

 

 

 

 






※あとがきです。

お読みいただきありがとうございます。

本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。

次回お楽しみください。


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