デート・ア・ライブ 士道Remix   作:零丸

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最近寒いですね。
余談ですが私の従兄弟が私立推薦に合格したみたいです。
自分も頑張らなければ…
とりあえず真那出したいのに出る場所がない()
いつもコメントありがとうございます。
コメントされると非常にモチベーション上がります。
感謝です。


#10 不安

同刻。天宮駐屯地敷地内の一角。

日付が変わろうとしている時刻に、AST隊員は忙しそうに動き回っていた。

 

「…また【ナイトメア】」

 

AST隊長の日下部燎子は深く溜息をついた。今AST隊員がいる部屋は観測室。南関東圏全域の霊波情報を統括することができる。

 

「…出動命令は」

 

横から鳶一折紙が話しかけてくる。

 

「…無理よ。こんな遅い時間に、しかも空間震警報も鳴ってない状態よ。どう考えても得策とは言えないわ」

 

そう、精霊が出現しているとはいえ、出動命令が出ない大きな理由は住民の避難ができてないことである。

…それに、観測結果が間違いの筈がない。

今【ナイトメア】を観測した機会は国内最高クラスの精度を持っている。外れる訳がなかった。

 

「…くっ」

 

なんとも言えないもどかしさを抑え

折紙はその場で歯噛みした。

 

 

 

 

翌朝。

眠たい目を擦りながらリビングへ降りると、夕弦の姿があった。

聞くところによると、耶倶矢は髪の癖が治らないとか。

 

「おはよう夕弦」

 

「起床。おはようございます、士道」

 

急いで朝食の準備をしていると、耶倶矢が降りてきた。

 

「ふう…髪が治らなくて少し時間かかっちゃった…」

 

なんて独り言を呟きながらソファに座る。

 

「指摘。耶倶矢は寝相が悪いからです。寝相がよければ、髪に癖などつかないはずです」

 

「な…夕弦だって変わらないじゃん!今朝だって布団蹴ってたじゃん!」

 

「疑問。なんのことかわかりません(棒)」

 

二人のやり取りを見ながら士道は苦笑した。

”転校生”の事で頭がいっぱいだったが、その緊張が少しでも和らいだ気がした。

 

 

朝食を取り、士道と耶倶矢と夕弦の三人で登校していた。

 

「士道…御主昨日の夜眠れなかったのではないのか?」

 

「同意。なんだか眠たそうな顔です」

 

「ん…ああ。大丈夫だ」

「もしかして…あの転校生の事か?」

 

「…!」

 

意外に鋭いな、耶倶矢。

図星を突かれて言葉に詰まる。

 

「指摘。図星のようですね。やはり気になっていたのですが」

「いや…そのことは琴里に任せた。俺は大丈夫だ」

 

「くく…士道。あまり無理をするでないぞ。我らの共有財産である御主には、常日頃から万全の状態でいてもらわなければならん」

 

「は…?共有財産?」

 

「説明。士道は耶倶矢と夕弦の共有財産であると決まりました。二人でたっぷり愛してあげます」

 

「お、おう…」

 

士道は頬を掻きながら曖昧に答えた。嬉しいやら恥ずかしいやらで、一瞬判断が鈍ったのである。

 

そうこう言っている間に学校に着いた。

ーーその後。

授業が始まるが、教師の言っていることが全く頭に入らなかった。いや、一時間目だけでない。二時間目から昼休みの間まで全く授業に集中できなかった。

時崎狂三は黒板の方を向き、真面目に授業を受けていた筈だ。

しかし、士道はずっと狂三に見られている気がして、ずっと寒気がしていた。

 

四時間目。

男女合同での体育でソフトボールをすることになっていた。

士道は体調が悪いと先生に伝え、ぼんやりと八舞姉妹を見学していた。

 

「…」

 

声にならない溜め息と共に、自分の顔が今どれだけ病んでいるかは容易に想像できた。

一人の男子生徒がボールを打つ。

打たれたボールはこのままいけばホームランだろう。

 

「旋律、耶倶矢!」

 

「応!」

 

その時、耶倶矢が夕弦に向かって猛ダッシュする。

そしてその耶倶矢を夕弦が自分の手に乗せ、そのまま空へ投げ飛ばした。

ーー早い話がジャンプ台である。

5mはあろう高さを滞空していたボールを耶倶矢がキャッチし、得意げに笑っていた。

…ちなみにこれがアウトかどうかは審議中だ。

 

「…はは」

 

そんな乾いた笑いしか出てこない。

本来なら耶倶矢や夕弦と喜びを分かち合い、大いに笑ってあげるべきなのかもしれない。

…だが、出てくるのは乾いた笑いだけだった。

 

 

 

ーー昼休み。

耶倶矢と夕弦に昼食に誘われた時だった。

 

「少しよろしいですの?」

 

不意に。

狂三に声を掛けられた。

 

「…なんだ?」

 

「士道さんとお話ししたいことがございますの。ついてきてくださいまして?」

 

士道が一瞬八舞姉妹の方に視線を送る。二人とも不安そうな顔をしていた。

ただ、ここで断るのも変だ。

 

「わかった。行くよ」

士道は席を立ち、狂三についていった。

 

連れてこられたのは屋上に上がる扉の前。

こんなところ普通の生徒ならまず来ることはないだろう。

つまり、人目についてはマズイということだろう。

 

「それで、話って?」

 

士道が尋ねると狂三がその場で一回転して、口を開く。

 

「今度の土曜日、わたくしとデートをしませんこと?」

 

「デート?」

 

「ええ。デートですわ」

 

狂三の考えていることがわからない。一体狂三は何が目的なのか。

デートをすることに何の意味があるのか。

 

「あ、ああ。わかった。土曜日だな」

 

「ええ、ええ。待ち合わせは天宮駅前に致しましょう。待っていますわ」

 

「わかった」

 

士道が立ち去ろうとした時、何者かに足を掴まれる感覚を覚えた。

足元を見てやると、狂三の影から無数の手が生え、士道の足を掴んでいた。

 

「これ…は…」

 

「きひ、ひひひ。ああ、ああ。いいですわ士道さん。美味しそうですわ」

 

じりじりと狂三が士道の元へ歩みよってくる。その時、前髪に隠れた狂三の左目が見えた。

黄金の文字盤に針。

それは時計のような目をしていた。

 

「くる…み…お前…やっぱり精霊…」

 

「あらあら、よくわかりましたわね。褒めてさしあげますわ」

 

「くっ…」

 

迂闊だった。

”精霊かもしれない”

それだけでも警戒しなければいけなかったのに、こんな人目のつかない場所に来てしまった。

 

「まあ…今は我慢しますわ。お楽しみは後に取っておくものですから。きひひ、ひひひひ…」

 

瞬間、士道の足を掴んでいた手が影の中に消えていった。

 

「それでは、土曜日を楽しみにしてますわよ」

 

狂三が上機嫌そうに階段を下りていく。士道はその場に力なく座り込んだ。そして琴里に電話をかける。

 

『士道?やっぱり狂三は精霊よ。今解析結果が出たの』

 

「ああ…知ってる…」

 

『…なんで結果を知ってるの?』

 

士道は今しがた起こったことを琴里に説明した。琴里は黙って聞いていたが、士道の話を聞き終わった後にこう言った。

 

『…士道。あまり無茶しないで』

 

「…!」

 

てっきり琴里は、勝手な行動を起こした士道を怒るものだと思っていた。しかし琴里は、士道の事を本気で心配している。

 

「琴里…」

 

『士道。デートは土曜日だったわね?ならその日は私達がサポートしてあげる』

 

「…恩に切る」

 

電話を切り、階段を下る。

足取りが重く、油断すれば倒れそうだった。

 

「士道!無事であったか!」

 

「安堵。無事で何よりです」

 

「…あんまり無事じゃないけどな 」

 

教室に入るなり、耶倶矢と夕弦が士道の元へやってきた。

どうやら二人にも心配をかけたらしい。

 

「悪いが早退する…気分が悪い」

士道がそう言うと、二人は何も聞かず、見送る。

士道は午後の授業を受けず、家へ帰った。

 

 

家に帰ると、四糸乃が迎えてくれた。

 

「あれ…?士道さん、今日は早いですね」

 

『士道君どうしたのー?もしかしてサボりー?』

 

士道は何も言わず、靴を脱ぐ。

そして、目の前にいた四糸乃を抱きしめた。

 

「士道さん…?」

 

『士道君どうしたの?やけに積極的じゃない』

 

「…怖いんだ…あの転校生が。あいつは四糸乃や耶倶矢、夕弦とは全く違う。凄く嫌な予感がする…」

 

歳下の女の子に慰めてもらおうなんて考えている自分が馬鹿みたいに思える。

ーーでも、誰かに泣きつきたかった。

本当にあの精霊の、狂三の霊力を封印出来るのかが不安だった。

 

四糸乃は士道を馬鹿にすることもなく、拒むこともなく、士道の頭を撫でた。

 

「…大丈夫です。士道さんが危なかったら、私が守りますから…」

 

「四糸乃…」

 

士道は四糸乃から離れ、自分の頬を叩き、気合を入れ直した。

 

「心配かけてごめんな。元気出た。ありがとう」

 

「…!はい!」

 

士道はそのまま四糸乃とリビングへ向かった。

学校にいたときよりは、足取りが軽かった。

 

 

「司令、零那はどうしたんです?」

 

〈フラクシナス〉の艦橋で、零那の席が空いていることを疑問に思ったクルーが、琴里に質問した。

 

「ああ、零那?…ちょっとね、準備してもらってるの」

 

「…準備?」

 

クルーが不思議そうに首を傾げる。

そんなクルーを気にしないように、琴里が独り言を呟く。

 

「士道は…殺させないわ」

 

 

 

〈フラクシナス〉の羽根の部分。

一人の少女が座っていた。

ここは上空1万5000mの場所。

”普通の人間”ならこんな場所にわざわざ来ないだろう。

 

「【ナイトメア】時崎狂三」

 

少女は狂三の名前を呟いた。

 

「まさか士道さんに直接接触しに行くとはね…予想外だったよ」

 

少女がニヤッと笑う。

そして、右手を空に掲げた。

 

「〈冥界覇者〉-【ハーデス】、久しぶりに出番が来るかもしれないよ」

 

そう言うと、少女の背丈よりも大きい鎌が握られる。

『天使』ー精霊の持つ絶対にして最強の武器。

そして、少女が立ち上がると、身に纏っていた漆黒のマントが風に揺れる。

 

「まあ…私の出番が無いのが一番いいんですけどね」

 

そう言うと白闇零那は、〈フラクシナス〉の中へ戻っていった。

 

 

 

夕方、耶倶矢と夕弦が大慌てしながらリビングに駆け込んできた。

 

「士道!大丈夫なの!」

 

「心配。士道、なんだか元気がないように見えました」

 

一瞬何のことかわからず目を丸くしたが、すぐに理解する。

士道は昼間、学校を早退した。

その事を心配してくれているのだろう。

 

「二人とも、心配してくれてありがとな。もう大丈夫だ」

 

士道が言うと、二人はホッとしたように座り込んだ。

 

『でも士道君帰ってくるなり四糸乃にーー』

 

よしのんが爆弾発言しようとしたところで四糸乃にが口を塞ぐ。

 

「な、なんでもありません…」

 

耶倶矢と夕弦がなんとも不思議そうな顔をする。

そんなみんなの様子を見ながら士道は苦笑した。

ーー自分は一人じゃない。

みんながいてくれる。

士道は狂三の霊力を封印出来るような気がしてきた。

 

「絶対に…成功させる…」

 

そんな決意を胸に、土曜日の狂三とのデートに臨むのであった。

 




実は精霊零那ちゃん。
いやすげぇ今更感。多分オリキャラが出たって時点で精霊って皆分かってたよね、うん。
つか冥界覇者とか厨二臭い。私だもの。仕方ないね。
余談ですが零那ちゃん攻略ルートいるかな…?
それによって先が少し変わりますがどうでしょう?

今更なキャラ紹介。
白闇 零那 (しろやみ れいな)
14歳
158cm
45kg
今はこれだけ。次回のその次くらいで精霊としての紹介しようかな。
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