デート・ア・ライブ 士道Remix   作:零丸

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すいません、生きてます。
部活と勉強が忙しすぎてかなり遅れてしまいました。
しばらくいない間に「デート・ア・ライブ 二亜クリエイション」も発売しましたし、「万由里ジャッジメント」も公開されてましたね。
あ、もちろん二つとも一応見ることができました。
それでは本編をどうぞ。
※補足
Alice→アリス


#24 その力は護るために

目の前で繰り広げられる無慈悲な戦い。

士道はそれを眺めることしかできなかった。

いや、正確には動けなかった。

身体では召喚器を手に取り、〈氷結傀儡〉(ザドキエル)なり〈颶風騎士〉(ラファエル)なり顕現すれ目の前で繰り広げられる無慈悲な戦い。

士道はそれを眺めることしかできなかった。

いや、正確には動けなかった。

身体では召喚器を手に取り、〈氷結傀儡〉(ザドキエル)なり〈颶風騎士〉(ラファエル)なり顕現すれば十香のサポートもできるだろう。

…だが、士道はただただ眺めることしかできなかった。

それが何故かはわからないーしかし、戦いの途中だというのに。

ーーなんて、美しいんだろう。

十香の戦い方はそれほど、暴力的なまでに、美しかった。

 

「ぐっ……!!」

 

どれくらい経った頃だろうか。

十香のその一言で士道は我に返った。

見やると、〈鏖殺公〉(サンダルフォン)を遠くに飛ばされ、膝をついた十香。

そして、十香に槍を構えるアリスの姿があった。

 

「十ーッ」

 

「動かないでくれますか」

 

士道が十香に寄ろうとした時、アリスが十香の喉笛目がけて槍を近づけた。

 

「…五河士道、あなたを殺すのは後です」

 

そしてアリスが槍を引き、思い切り十香の喉笛目がけて突き刺そうとする。

 

「十香ぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

士道は堪らず目を瞑った。

 

 

 

 

ーー私は何をしているのだろう。

いつもと違う、機械の鎧を纏った人間ではなく、自分と同じ精霊を相手にしている。

あれくらいの攻撃、捌ききれぬ速さではない。それどころか、十香の剣術なら反撃することもたやすいだろう。

だがなぜ、いつものように剣を振るえない。

原因はおそらく…士道。

世界に絶望していた十香にとって、一寸の光となった。失ってはいけないものができてしまった。

そう考えると、いつものように剣が振るえなくなってしまった。

士道のことを考えると、いつもより頭の回転が鈍くなる気がする。

ーーふと気づけば、誰かが大声で自分を呼んでいる声がした。

そして、意識が戻った時には、槍が目の前にあった。

 

「くっ…」

 

あぁ、もう無理かーー。

最期を悟った十香は、ゆっくりと目を閉じた。

 

しかし、いつまで経っても痛みは無かった。

十香が目を開けると、目の前に見たことのある少女が槍を受け止めていた。

 

「…零那」

 

そう、十香が戦いにうんざりしていた時に出会った、零那だった。

ASTと同じような格好をしており、右手に握られたレーザーブレードで一撃を防いでいた。

 

「零那!?」

 

「話は後です士道さん。今は十香さんを連れて逃げてください」

 

「ッ……でも……!!」

 

「いいから!」

 

士道は零那に押し切られ、地を蹴って十香の元へ向かった。

十香と言えば、スイッチが切れたおもちゃのように座り込み俯いていた。

 

「十香…大丈夫か…?」

「シドー…」

 

やはり先ほどと様子が違う。士道は十香に手を差し伸べ、それに呼応するように十香も士道に手を伸ばし、その手を握った。

 

『士道、気になるでしょうけど今は零那に任せなさい。十香の精神状態が不安定になってるわ』

 

右耳のインカムから琴里の声がする。

 

「不安定って…一体何が起きてるんだ…?」

 

『原因は不明よ。でも十香の好感度は十分上がってるわ、キスまでは無理だけど、デートくらいならできるかもね』

 

そう、元よりそれが目的だった。

精霊と、デートして、デレさせる。

 

「十香…その…今度デートしないか…?」

 

「ーーー」

 

「え…?」

 

士道がそう言い終わった途端、右手から十香の手の感触が無くなった。

 

『…消失(ロスト)したみたいね、お疲れ様、戻っていいわよ』

 

「…おう」

 

士道は曖昧に返事をし、身体が浮遊感に包まれる感覚を覚えた。

 

 

「この…邪魔くさい…」

 

アリスは突如現れた少女に翻弄されていた。

さっきからこの少女は攻撃をしてくる訳でもなく、逃げる訳でもなく、ただただ攻撃を避け続けている。

 

「ちっ…」

 

アリスは歯噛みした。精霊である筈の私が、ただの人間ごときに翻弄される、それがどうしようもなく腹立たしかった。

 

「大したことないんだね?」

 

攻撃を避けながら零那が言う。

その顔には随分余裕があるように見えた。

 

「舐めるな…」

 

アリスは一歩後ろに下がり、槍を天に掲げた。

 

「〈冥海神〉(ネプチューン)!!」

 

そう言うと、水牢の様なものが現れ、零那の身体を覆った。

…最後の手段であったが仕方ない。

水牢、魔力を一点に集中させて相手を縛る最悪の技。

人間の魔術師(ウィザード)の魔力や随意領域(テリトリー)では絶対に破ることのできない檻。

後は窒息するのを待つだけ…だが。

 

「……!?」

檻が、破られた。

 

「ふー、危ない危ない。今のはいい攻撃だったよ。でも残念、私のことを侮って霊力を節約したね」

 

「……まさか」

 

そう、アリスの前に再び現れた零那の格好こそCR-ユニットから変わってなかったものの、明らかにさっきとは違う雰囲気であることが一目でわかった。

 

「私のCR-ユニット、【フェンリル】の原動力は私の霊力自身。だから、このCR-ユニットはほとんど霊装と変わらないの」

 

「……魔術師(ウィザード)の精霊は私以外にもいるとは聞かされてたけど…まさか…貴女が〈クロノス〉……」

 

「あら、知ってるのね。光栄です」

 

アリスはなんとも不快そうな表情をし、一歩後ずさった。

 

「〈プリンセス〉も消失(ロスト)したし、貴女が相手となると分が悪い。逃げさせてもらうよ」

 

「ご自由に」

 

そう言い残し、アリスは飛び去っていった。

その背を見ながら、零那は大きく息をした。

 

「…なんとかなったかな」

 

そう呟くと、零那のインカムに通信が入った。

 

『お疲れ様、無理させて悪いわね』

 

通信の主は琴里。

 

「いいのいいの、このCR-ユニットだとほとんど霊力を使わなくても力を使えるからね。士道さんも助けられたし、満足だよ」

 

『そう…いつも悪いわね…』

 

「それはお互い様じゃないのかな?」

 

『ふん…まあいいわ。戻ってきて』

 

「わかった、今戻るよ」

 

零那は通信を切り、アリスが飛び去った方向とは別の方向に向かって飛び上がった。




今回は前よりも遅れてしまいましたが、これからは少しの時間を見つけて執筆しようと思います。
正直な話、この話はかなり悩みました。いつも書く前から大体の話は纏まってるのですが、この話だけ書きながらかなり考えました。
何故でしょうね(白目
では、次は#25で会いましょう。
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