デート・ア・ライブ 士道Remix   作:零丸

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狂三さん突入。
いやさ、この人面倒臭すぎて話が全然纏まらない…
キャラ自体は大好きだけど書くとなったら難しい…
とりあえずvita欲しい。


狂三編
#9 転校生


5月。

梅雨の季節である。

士道としては洗濯物が乾かないので迷惑極まりない。

黒板の前で岡峰教諭(タマちゃん)がなにか熱く語っているが、士道はぼーっと窓の外を眺めていた。

八舞姉妹の霊力を封印した後、士道と八舞姉妹は身体を隅々まで検査された。

それから八舞姉妹が来禅の転校生としてやってきた。

なんでも〈ラタトスク〉が手を回し、入学させたらしい。

二人とも士道と同じ4組で、席も隣同士にしてもらっている。

ちなみに八舞姉妹は入学して数日で『彼女にしたいランキング』の上位に上がったらしい。

士道が窓の外から八舞姉妹に視線を移すと、二人は真面目に授業を聞いていた。士道は苦笑しながら自分のノートに黒板の内容を写し始めた。

 

「あー…ねむ…」

 

授業が終わり、士道は大きく背伸びした。タマちゃんはのんびりと話すため、非常に眠くなる授業をする。 そのため授業中寝ている人が多い。(タマちゃんは気づいていないが)

 

「五河」

 

窓際で雨を眺めていたら声を掛けられた。殿町宏人だ。

 

「ん…ああ、殿町か」

 

「眠そうだな…大丈夫か?」

「タマちゃんの授業で眠くならない人が羨ましいよ」

 

目を擦りながら殿町の方を向く。

なんかいつにもまして生き生きしてるなこいつ。

 

「なあなあ五河。この後転校生が来るらしいぞ」

 

「今からか?普通朝に来るものじゃないのか?」

 

転校生なら朝に紹介があっていい筈だ。今は放課後前。タイミングがおかしい。

それにこの間八舞姉妹が転校生としてきたばかりじゃないか。

 

「女かな?女かな?」

 

どうやらそこが狙いらしい。

というか選択肢は女以外ないのかよ。

 

「あー…そうか。多分女だと思うぞ」

 

「なんだよその反応。あ、そうか。五河君には八舞姉妹がいますもんねー」

 

妬ましそうに殿町が言ってくる。

いや別に八舞姉妹は精霊だし…

 

「はーい。席について下さ〜い」

 

タマちゃんの声が教室に響く。

殿町が慌てて自分の席に座った。

八舞姉妹はというとなにやら二人で話している。

 

「それじゃあ転校生を紹介します!入ってきて下さ〜い」

 

タマちゃんの声と共に教室の扉が開かれる。入ってきたのはぞっとするほど美しい容貌の少女だった。

男子の殆どはその少女に目を奪われていた。

少女は黒髪を二つに結わえていた。

前髪が異常に長く、左目を覆い隠していた。そしてチョークで黒板に『時崎狂三』と書いた。

 

「時崎狂三(ときさきくるみ)と申しますわ。どうか仲良くしてくださいまし」

 

少女が小さく頭を下げると、教室でパチパチと拍手が起きた。

だが士道と八舞姉妹、それから鳶一折紙は違った。

4人とも何か感じ取ったかのように固まってしまっていた。

それに狂三と言う少女が士道の方を向き、にやりと笑った気がして、一瞬寒気がした。

 

それから数分後、士道は八舞姉妹と帰路に着いていた。

ちなみに八舞姉妹が住む場所も五河家になっている。

つまり5人分の食事を用意しなければならない。

 

「質問。士道、転校生をどう思いますか」

 

「夕弦…お前もか…」

 

「夕弦や御主だけではない。我もあの転校生からは只ならぬなにかを感じた」

 

三人ともあの”時崎狂三”には違和感を持っていたらしい。

なにかを感じ取ったか士道とは反対に、耶倶矢と夕弦は確信を得たかのような顔をしていた。

 

「確信。彼女は精霊です。同じ精霊の夕弦にはわかります」

 

「我もそう思う。彼奴は間違いなく精霊だ」

 

「…そうか」

 

士道の予想は当たっていたみたいだ。早速携帯電話を取り出し、琴里にコールする。

 

『士道?どうしたのかしら』

 

「…来禅に精霊が転入してきたかもしれない」

 

『…どういうこと?』

 

「言葉の意味通りだ。さっき八舞姉妹と話して確信を得た。少し調べてくれないか?」

 

『ふーん…八舞姉妹がそう感じたのか…また士道の妄想発言かと思ったわ』

 

「…」

 

琴里の態度が少し悲しくて無言になる。そんな士道の様子を感じ取ったのか琴里が口を開いた。

 

『冗談よ。明日学校に観測機を回してみるから、結果は明日ね』

 

「ああ…恩にきる」

 

そう言って電話を切る。

右と左で八舞姉妹が心配そうに見つめてくる。

 

「ん…ああ、心配するな!大丈夫だ!」

 

「保護。士道の身に何かあったときは、夕弦達が守ります」

 

「然様。御主だけは我らが命に代えても守ろう。それは約束する」

 

「二人とも…ありがとう」

 

家に帰り夕食の準備を始める。

因みに琴里始める今日帰れないとのことなので夕食は4人分だ。

四糸乃はソファに座り、よしのんと話をしている。

八舞姉妹はゲームに熱中しているのでそっとした方がいいだろう。

士道は苦笑しながら夕食を食卓に並べた。

 

 

 

時刻は11時を回った頃だろうか。

四糸乃と八舞姉妹は別室で眠りについている筈だ。

 

「あいつも…精霊なのか…」

 

転校してきた少女を思い出す。

精霊であるという確信は持てないが、あの少女はーーとてつもなく嫌な感じがした。

士道が窓を開け、ぼんやりと空を見ているとドアがノックされた。

 

「…どうぞ?」

 

入ってきたのは四糸乃だった。

しかも何故かよしのんを着けていない。

 

「どうした…?四糸乃」

士道が不思議そうに声をかけると、四糸乃は無言のまま士道の横に立った。

 

「なんだか…士道さんが悩んでる気がしたので…」

 

「…!」

 

どうやら四糸乃に心配させてしまったらしい。

自分では顔に出てないつもりでも、側から見ると顔に出ていたらしい。

 

「転校生が来てな…それが精霊かもしれないんだ…」

 

「え…?」

 

「しかも…その転校生は四糸乃や八舞姉妹とは…なんか違う…嫌な感じがするんだ…」

 

士道がそう言うと、四糸乃がしばし無言になる。そして士道を見上げる形で口を開いた。

 

「でも…士道さんなら大丈夫です…私の事も…救ってくれたので」

 

「四糸乃…」

 

しばらく二人で空を見上げていると、電話が鳴った。

画面には『五河琴里』と表示されている。

 

「どうした琴里ーー」

 

 

 

 

同刻。

時崎狂三は天宮市の一角の廃ビルの屋上にいた。

 

「ようやく見つけましたわよ…士道さん…」

 

狂三が空を見上げる形で妖しく微笑んでいると、影の中から”もう一人の狂三”が現れた。

その狂三は、本体の狂三に耳打ちした後、影の中に戻っていった。

 

「きひ、ひひひ、ひひひひ。でェ、もォ、まずは少しでも”時間”を蓄えるのか先ですわ」

 

狂三の長い髪が風に揺れ、左目が露わになる。

その左目は黄金の文字盤に、『Ⅰ』から『XⅡ』までの文字が刻まれており、三本の針が動いていた。

そう、”目”と言うよりも”時計”である。その”時計”は正方向ではなく、高速で逆回転していた。

 

「さて、明日はどうしましょうかねぇ…きひ、ひひひひ」

 

それだけを言い残すと、狂三は影の中に消えていった。

 

 

 

 

『士道?士道!』

 

琴里が凄まじい大声で士道の名を呼んだ。士道が思わず電話から耳を離す。四糸乃も驚いた顔をしていた。

 

「どうしたんだよ琴里…もう夜も遅いぞ…?」

 

『そんなこと言ってる場合じゃないわ。今さっき、凄まじい霊波反応があったのよ。…十中八九、士道の言ってた”転校生”よ』

 

「なんだって!?場所はどこだ!?」

 

士道も思わず声が大きくなる。それに驚いたのか四糸乃が士道の服の裾を掴んだ。

 

『場所は天宮市の外れの廃ビルよ。自律カメラを回そうとしたけど駄目だったわ。突然反応が消えたの』

 

「嘘だろ…」

 

『…まあ詳しいことはわからないけど、間違いなくその”転校生”は精霊よ。士道も覚悟なさい…』

 

「…わかった」

 

士道の返事を最後に、電話は切れた。四糸乃が不安そうな顔をしている。

 

「大丈夫ですか…?」

 

「ああ…心配かけてごめんな…」

 

士道が四糸乃の頭を優しく撫でてやる。だが四糸乃の不安そうな顔は消えない。

 

「大丈夫…四糸乃に怖い思いはさせない。約束しただろ?」

 

「はい…」

 

「そうだ、この騒動が終わったらまたどこかに出かけような。約束だ!」

 

「…!はい…!」

 

しばらく頭を撫でてやると、四糸乃は落ち着いたのか、眠りについた。

元々、早く寝るのが習慣だった四糸乃がこんな時間まで起きていることが異例なのだ。無理もないだろう。

士道は四糸乃を抱き上げ、四糸乃の部屋まで連れて行ってやる。

そして優しく布団をかけ、士道も自分の部屋で眠りにつこうとした。

 

「…本当に…大丈夫なのか…」

 

士道はしばらく考えた後、眠りについた。

ーーただただ”転校生”から感じた、嫌な予感が当たらないことを願いながら。

…だがその予想は間違ってなかった。




真那さんどこで入れようかなぁ…
いやね、真那好きなんですよ?
キャラとして好きですよ?
でも影が薄い。
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