俺のチートアカデミア(ただし、主人公はヒーロー科に入学できないものとする)   作:かりん2022

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初手から原作崩壊

漫画の世界にチート能力を持って転生した。

原作屈指の天才マン(幼少期)を倒した俺は意気揚々と今までの苦節を思い返して気づいた。

チートってズルじゃね? さして努力をした覚えもない。ただ只管与えられた力にはしゃいでいただけだ。

 

ズルの力で原作キャラを、しかも幼児をボコしてイキる中身大人の俺……相当やばくないか。人として終わってるのではないか。

 

しかも、その原作キャラは、怪しい奴(俺)から友達(主人公)を守ろうとして俺に立ち向ったのである。

 

友達(主人公)は震えながら天才マンを庇って俺の前に立ち塞がっている。

 

「君が本当に個性をくれたのだとしても……! ヒーローになれなくちゃ意味がない! 僕はヴィランじゃなくてヒーローになりたいんだ! そして! ヒーローとは、ならせてもらう物じゃなくて、なる物なんだ!! だから、個性はいらない! 帰って!!! 帰れよ、帰れ!!」

「デク! 逃げろ……! 無個性のデクが俺を庇ってんじゃねぇ!」

 

大好きな主人公に責め立てられて俺は震えた。

えっ 俺ってヴィランって括り? そんなバカな。

 

「確かに無個性でもヒーローにはなれる! でも、無個性でヒーローになるなら、凄い努力しなきゃじゃん。知ってるぞ! ヒーローに憧れてるって言いながら、デクはヒーローとしての勉強も体を鍛えるのもやってない! ただ、無個性だからヒーローになれないよって周りの人間に言わせて、ヒーローになれない言い訳にしてるだけだ! だから個性を与えて、言い訳できなくさせてやるんだよ! 個性があっても、卑怯で弱いお前なんてヒーローに絶対なれない! いじめっ子の爆豪もだ! そんなんで誰かを救えるもんか! ヒーローは心が大事なんだぞ! お前なんか、使えば使うほど化け物になるチートで、ヴィランになっちまえ!」

「っ」

 

 激昂した俺は、そんな酷い言葉を投げかけてチートを使う。

 

「うわー!!」

「デクー!!」

 

 それから、俺は泣きながら逃亡した。

 

 幼児期のやらかしである。

 俺のせいでデクが個性を受け継げなかったらどうしよう……。

 やばいよな……。

 でも、デクだって俺のことヴィラン扱いしたの悪いよな……?

 絶対、デクのほうが悪いって!

 そりゃ、俺もかなり怪しい感じにキューベェームーブでデクに勧誘かけてたし、あわよくばお友達になってもらおうとしたし、あわよくばお願い権も要求したりしたし、爆豪ボコったし、それに、それに、あー!!!

 

 お、俺は悪くない! 悪くないからなー!

 

 そ、そうだどうせ原作通りに行っても一旦街とか破壊されるんだし、俺が偉大なる原作になんか影響を与えられるはずもないし、大丈夫、大丈夫ー!!




マシュマロ
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