俺のチートアカデミア(ただし、主人公はヒーロー科に入学できないものとする) 作:かりん2022
輪廻が動き、飯田を尾行して二日目。
路地裏で、ただならぬ事態が起こっていた。
「兄さんを傷つけたお前を、僕は許さない!」
「本当にヒーローなら、襲われているヒーローを助ける事を優先しろよ……。お前はヒーロー失格だ!」
俺は早速ホークスさんに伝える。
『把握はしてる。ヴィランが大暴れしているのもね。目的を知りたいから、そのまま隠れて様子見をしていてくれ』
何とか倒れているヒーローを助けられないだろうか。
「隠れているお前もヒーロー失格だ! 出てこい!」
「!?」
気づかれてしまったならしょうがない。
「【ヒーロー殺しステイン……お前がそうなのか?】」
「ああ、そうだ。!?」
「【動くな】」
「君は!?」
「普通科の心操だ。俺は人を操れる。ロープも持ってきてる。さっさとヴィランを捕まえてあの人を助けよう。捕まえる方を頼んでもいいか?」
「あ。ああ」
ロープを飯田に渡すと、倒れているヒーローの方に向かう。
「大丈夫ですか? ヒーローに通報はしてあります。もう少しの辛抱です」
「悪いな」
「あああああああああああああっ!!!! 俺を! 倒せるのは!!! オールマイトだけだ!!!!」
洗脳が破られた!?
振り向くと、飯田が攻撃をされて居るところだった。
「飯田、逃げろ!」
「僕は、僕は兄さんに変わってお前を捕まえる!」
「ばか!」
飯田が麻痺をしたようで、動けなくなったようだ。
俺は慌てて飯田に駆け寄る。
「人を洗脳するような卑怯な人間はヒーローと呼べん! 最初の様子見といい、ヒーロー失格だ!」
「個性は包丁だって」
「何?」
「俺は自分がヒーローである為にここに来た。ヒーローってのは、個性じゃない。そうあろうとする心だ。受け売りだけどな」
「違うな! ヒーローというのは、個性とあり方の両方が備わってのもの!」
「お前のヒーロー像なんて関係ない。俺は俺の目指す理想になる!」
「独善的な貴様などヒーローに相応しくない!」
「【じゃあお前は何なんだよ?】」
「俺は革命者だ! ヴィランもヒーローもどきも断じて許さん!」
「【動くな】」
「効くかあああああああああああああ!!!!」
洗脳を振り切ってナイフが振り翳される。
刺さる直前、羽が俺の服に刺さって俺はナイフの軌道から逸らされた、
ホークス。
それと同時に、飯田のキーホルダーが一人でに動いてステインに触れた。
「いやきっっっっっっっしょ!!!!!!!」
「は?」
ステインの叫びに目が点になり、気づく。そうか、憑依!! 人間も憑依できたのか!!
「遅くなってごめんね。正体現したみたいだね」
「ホークス!」
「何だお前!? 俺の中に入って!?」
「いやいやいやいや、お前きっしょい。まじ無理。モンスタークレーマーって本当にモンスターなんだな。人間様の理屈なんて知ったこっちゃねぇですわ。オールマイトもこんなのに粘着されて可哀想」
「誰だお前!! 何なんだ貴様!!」
「啓蒙活動して? 当たり前だがアホな理屈に同調者が誰もいなくて? 挙句暴れ出すとか怖いわーまじ怖いわー。そもそもヒーロー活動事態、営利の側面はあっても善意に支えられたものだって理解しろよ。まあでも体は使えるはお前。どうやら俺の正体バレちゃってたみたいだし、最後のお別れ会はぱぁっと行きたいからね」
「輪廻!」
そこに乱入者が訪れる。
「飯田くん! 大丈夫!?」
「緑谷くん!」
「飯田くん、その人達は?」
「俺が来た時にはステインに殺されかけていた人と、俺を助けに来てくれた人」
「ステインはどういう状況?」
「俺が追ってきた奴がステインの体を操ってる。輪廻って言って、個性は憑依」
ステインが走る。
「あっ 待て!」
「飯田くん、今は堪えて。麻痺が治ったら避難誘導を手伝おう」
「天哉! お前、心配かけるな、この!」
「兄さん!?」
「ヴィランがお前を狙ってるって事で、ホークスさんと、ずーっと見てたんだよ。ハラハラさせるなよ、まじで」
そして、俺達は駆けつけたヒーローの指導のもと、避難誘導と治療行為を手伝った。
ステインは脳無退治に縦横無尽に駆け巡った。
そして、自ら拘束された。
「輪廻。なんで俺に近づいた?」
「お前が最高のヒーローになる未来を知ってるからだよ。ファンなんだ」
「俺が?」
「そうだよ。緑谷も飯田も心操も、いいヒーローになる。で、AFOと戦う事になる」
「AFO?」
「そう、それをポップコーンとコーラで見物するのが俺の目的」
「AFO陣営じゃないんだな」
「ただでさえAFOが有利なのに、肩入れしたら正義陣営の勝つ余地無くなってつまんないじゃん」
「……じゃあ。俺の隣で戦いを見てろよ。互角ぐらいにならないと、つまんないだろ」
「それって肩入れしろって事? AFOと敵対するのはだるいから嫌かな、じゃあな。いいヒーローになれよ」
瞬間。ステインは叫んだ。
「お前のような享楽主義者はヒーローに相応しくない!!!」
もう会えないのだろうか。
肩を落とした俺を、ホークスは慰める。
「もう体は確保したし、あのタイプの個性は体さえ確保すればこっちのモンだから。意地でもヒーロー陣営に勧誘するから、心配しなくていいよ」
「あ、はい」
ホークスは頼りになるヒーローなのである。
マシュマロ
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