俺のチートアカデミア(ただし、主人公はヒーロー科に入学できないものとする)   作:かりん2022

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三手目 奇襲

「この人は僕の幼馴染でかっちゃん、爆豪 勝己と言います」

「今回は勝手に事情を聞いてすんませんでした。俺らも事情持ちだったもので」

「すみませんでした!」

 

 爆豪と緑谷は二人で頭を下げた。

 

「事情?」

 

 苦々しい顔でオールマイトが問う。

 

「全部話します。僕ら、幼い頃に、悪魔に会ってるんです」

「悪魔、とは穏やかでないね」

「そいつは、願いを叶えてやる上に個性をあげるから、お友達になれ、いう事を聞けと言ってきました」

「!??」

 

 オールマイトの頭から不満が吹っ飛んだ。ついで浮かぶ心配と警戒。

 

「怪しんだかっちゃんが悪魔を攻撃してくれて、でも倒されて……」

「無茶だ! AFO相手に!!」

「知ってるんですか?」

「ああ、まさしく悪魔のような男だ」

 

 そして、ジリっと体勢を変える。まさか、AFOの刺客だったのか?

 

「それで、僕はデメリット付きの個性を押し付けられました」

「デメリット? ああ、なんてことだ。それは一体」

「使えば使うほど、ヴィランに成り果てる、個性とも言えない特異な力です」

「は?」

「限界を超えて力を使うと、化け物に変貌して理性を失うんです。一回、実験して、化け物になってかっちゃんに倒してもらった事があります」

「は?」

「そして、化け物は化け物を増やせる。特にデクは回復が出来るから、個性を明かすのは危険だったんだ」

「でも、僕はオールマイトを癒したい。お願いします! この一回だけで良いんです! 力を試させてくれませんか!? オールマイトなら、僕が化け物になっても倒せるので!」

 

 オールマイトは戸惑った。これは罠だろうか。……いや。

 

「君たちを信じよう。よく話してくれたね。気持ちも嬉しく思う。でも、そんな話を聞いて、じゃあお願いする、なんて言えないよ」

「いえ、でもどのみち、一回見てもらう事も必要ですから」

「……個性なのに個性じゃないと言ったね。私の方も、しかるべき相手に相談したい。勝手に爆豪少年に話した事は、それで相殺しようじゃないか」

「わかりました……」

 

 そうして、大切な試験日前に深夜に呼び出されたイレイザー・ヘッドはキレ散らかしながら海岸に到着。

 

 オールマイトの治療が行われる事となった。

 

「イレイザー・ヘッドだぁ!!」

「クソナード、チャチャっとやっちまえ」

「全く状況がわからないんだが? 何故こんな夜中に学生が? 貴方は一体?」

 

 オールマイトは変身し、手早く状況を説明した。

 

「使えばヴィランになる個性!?」

「やばそうなら止めてくれ」

「行きます!」

 

 イレイザー・ヘッドが止める間もなく、暴挙は行われる。

 

 緑谷は祈った。

 体のあちこちに目が出現し、背には緑色の羽が生え、あからさまに異形になった。

 手のひらから出てきた錫杖を、オールマイトに向ける。

 

「大丈夫なのか、これ!?」

「いつもと違う……怖……くねぇぞクソナード!!」

「おいおいおいおいおい」

 

 錫杖から出た光がオールマイトを照射した。

 何かがグングンオールマイトに注入されていく。

 

「グゥぅぅぅぅ!!」

 

 オールマイトは吐血する。

 あからさまにやばそう。

 イレイザー・ヘッドは咄嗟に個性を使った。

 ノンストップの怪奇現象は止まらない。

 

 羽がわさわさと生えてきてパーティナイト。

 

 照射が止み、オールマイトは倒れた。

 

「オールマイト!」

「治療が終わったみてーだな。デク、戻れるか?」

 

 デクだったものから、ベリッと白い布状のわさわさしたものが脱皮する。

 ダメそうですね。

 

「ちっ いくぞ爆破ぁ!! イレイザー・ヘッド! オールマイトを頼む!」

 

 戦闘が始まった。

 イレイザー・ヘッドは駆け寄ってオールマイトが眠ってるのを知って一安心。

 叩き起こす。

 

「な、なんだ!?」

「オールマイト! 無茶すんな、避難してろ!」

「どういう事なんだこれは!! 試験前日にふざけんなよマジで!」

 

 とりあえず、オールマイトはスマッシュ。

 爆豪は倒れたデクをデクの皮の中にグイグイ押し込む。

 

 そして皮をギューっとして縄で縛る。手慣れていた。

 

「起きろデク!!」

「はっ!!」

 

 そして皮が結合していく。

 

「かっちゃん、ありがとう。一発でヴィランになるなんて……。オールマイト! 傷は治った!?」

 

 オールマイトは、腹を探る。

 

「……検査してみないとわからないし、なんだかすごく気持ち悪いけど、傷は治った感じがするね……」

「良かった! じゃあ、飛び散った羽根集めるの協力してください。薬になるので」

 

 爆豪はすでに袋にせっせと羽を集める作業を開始していた。

 全てを片付けたのは早朝四時。

 イレイザー・ヘッドは激おこぷんぷん丸でコンビニで朝食を奢ってやり、車で一同を試験会場まで送る事となったのだった。

 

「おいおい、受験生を送るなんて、生徒たちが裏口疑われちゃうだ……なんでもない」

 

 イレイザー・ヘッドにぎろりと睨まれプレゼント・マイク。

 

 其の後、医務室に放り込み、体調を見てもらい、治癒直後に動き回ったオールマイトは再度治療を行われることに。

 

 緑谷と爆豪も細かい傷を治癒して試験会場へと送り出されるのだった。

 

 試験が終わった後? 即緊急会議で緑谷と爆豪は精密検査ですが何か?

 

 3人は滅茶苦茶絞られたのだった。

 

 

 

なお、オールマイトは数度の治療と入院後完治したし、オールマイトの友人のデヴィッド・シールドも呼び出された。

 

試験はちゃんと合格だったので、二人は胸を撫で下ろしたのだった。




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