明日を越えた未来の日常   作:まな板とベーコン

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SS集
新年明けそうなのでSP ss#1 しんねん


てん、てててててて、てん

てん、てててててて、てん

てれー、てーてれれれーれー

 

しんねん明けそうで、焦りまくりでございます。

 

この作品の反響が凄いので、人生初のssというやつを作ろうと思います。ちなみにssって何?わかんないっぴ。

 

とりあえず新年っぽいものを上げようと思ってます。時系列は気にしないでください。もっと先かもしれませんし、すごく前かもしれませんし、はたまた今かもしれませんし。

 

まあ楽しんでいただければなと思っております。

 

それでは本編に入りますので、馬鹿速いですが、皆様、今年もお疲れ様でした。来年もどうぞこの作品をよろしくお願いします。それと同時に、皆様の来年がよいものとなることを願っております。

 

2025年12月31日現在12時執筆中のまな板とベーコンより

――――――――――――――――――――――――――――

 

「新年になりそうだ。」

 

「新年になりそうだけどまだ早いよね?」

 

「まだ朝のシステム時間1時だぞ。」

 

「チッチッチ、丹恒はわかってないね。新年迎えそうなこの最後の日を余すことなく堪能することがこの残された23時間に私達がやるべきことなのだよ。」

 

「なら、私とバルネアに向かいませんか?」

 

「なんでしれっと私の後ろにいるの?アグライア。」

 

「ふふふ」

 

「笑ってごまかさないで。」

 

「あら、アグライアさん。おはよう。」

 

「ブラックスワンさん、おはようございます。」

 

「あ、起きてたんだスワン。」

 

「ええ。年末は楽しい記憶が多く見られるから、早い時間から集めないといけないの。ガーデンからの依頼ではないわ。これは、私の純粋な趣味。多くの人の幸せな記憶を集めると、私も楽しい気分になれるもの。」

 

そう言って部屋に戻っていくブラックスワン。あれ?

 

「そういえば今日の料理当番は..........」

 

すでにスワンの姿はない。

 

「逃げよったか?」

 

「ま、まぁまぁ、皆で用意すればいいでしょ?その方が楽しいし、絶対速いよ。」

 

「.........どうやら、この一日は忙しくなりそうだな。」

 

私のぐーたらゴミ箱漁りデーが。

 

 

「モーディス様とファイノン様は朝から用事があると言ってオクヘイマから離れられましたよ?」

 

終わった。

 

膝から力が抜けていくのが分かる。

 

「だ、大丈夫ですか?グレーたん。もしよかったらイカルンと一緒に...........」

 

「だ、大丈夫だよヒアンシー。それに、これは流石のイカルンでも運べないから。」

 

「プルッ!?プップルルルルッ!」

 

心外だとでもいうようにプリプリ怒るイカルン。そして行動で運べることを証明しようと私の持ってきたものに付けた紐を加えたところで―

「プ」

 

撃沈した。ただでさえ白の面積が多いのに燃え尽きて真っ白になっている。

 

「い、イカルーーン!ぐ、グレーたん、これなんですか!?」

 

「え?ゴミ箱三兄弟の等身大フィギュアだけど?」

 

「どこに需要があるんですか!?」

 

「他にも折り紙のコトリィの純金像とかもあるけど。」

 

「なんなんですかそれは!?」

 

今私はオンパロスにいる。というのも、今年を締めくくるこの日を祝い、そして来年へ年を越すためにするパーティーの装飾や食材なんかを調達するために各星を巡ることになった。そして私はオンパロス担当になったから、今ここにいるというわけなのだが、

 

「どうだ?」

 

「めちゃくちゃいい。ありがとう。」

 

「問題ない.........あれから、平和になったオクヘイマでは、武器をとる必要がなくなった。需要は完全にはなくならないとはいえ、やはり、手持ち無沙汰になってしまったのだ。」

 

これほど奇っ怪なものを作るのには骨が折れたが、やはりハンマーを握れる仕事は、楽しいものだ。

 

そう言うのはハートヌス。オクヘイマの市街地で鍛冶屋を営む鍛冶師だ。ファイノンとの繋がりで仲良くなって、オンパロスに訪れるときにはよくファイノンと一緒にお店に寄っている。今回は列車の装飾のための等身大ゴミ箱三兄弟と折り紙の小鳥ならぬコトリィ、そして小さい装飾品としてエンドモの依頼をしに来たのだ。だが、

 

「やはり、純金は重いか。」

 

「そうだね。私もこれは想定外だった。」

 

「グレーたんが後先を考えずに頼むからですよ?」

 

そう、めっっっっちゃ重い。壊滅(ナヌーク)と共鳴した状態でも運べないくらいには材料にこだわってしまった。これ以上力を入れてしまえば腿に巻いてる帯がはち切れてしまうくらいには本気だったのに。完全に詰んでしまった。

 

「グレーたん。顔が溶けちゃってますよ。」

 

「詰んじゃった。もうおしまいだぁ。」

 

「すまない、このあとに依頼がある。運ぶことはできない。」

 

「大丈夫だよ、ハートヌス。もともとこれを私が運ぶって決めてたから。」

 

でも、うーん、どうやってこれを列車まで運ぼうか?

 

「そういえばグレーたん、どうしてファイノン様とモーディス様を探しているんですか?」

 

「あの2人ならなんやかんや言いながら絶対に列車までこれを運んでくれそうだったから。」

 

「あぁ、確かにそうですね。」

 

なんでもかんでも対戦しようとするあの2人に任せれば、いかに綺麗に迅速に持っていけるかで戦いながら運んでくれるに違いない、と思ってたのだが、

 

「まさか2人共用事があったとは。」

 

「まぁ、仕方がないですよ。皆が皆何もないなんてことはないんですから。」

 

「でもチームメンバーにはいつでも選べるのに。」

 

「何の話をしているんですか。」

 

いや、プレイヤー画面(メタい視点)での話、なんて冗談は言えるはずもなく。でも、どうしよう?

 

「うおん!」

 

こ、この声は............!?

 

うおん、うおうおーん(大丈夫、僕が居るよお母さん)!」

 

「オンパロン!」

 

青に白の混じった体色に紫色のスカーフ。そしてその身体に詰まった筋肉を感じさせないぷっくりボディ。私の子どもである大地獣、オンパロンだ。

 

とある時期にある伝手で手に入れた卵から生まれた大地獣で、特殊な体質から一定以上成長すると何故体の成長度がリセットされてしまう悲しい子である。3つの結末を迎えるために数々の方たちに協力してもらった。あの時は笑いあり涙ありの厳しいトレーニングの日々を送っていたなぁ。

 

しかし、とある眼帯を付けた大地獣大好き先生(錬金術師)の発明品により、成長度を任意でリセットできるようになったのだ。

 

鉄墓討伐(あの戦い)までの間会いに行けなかったから、もう二度と会えないかと思ったんだけど、オンパロスが戻ってから探すと、いつもどおり元気にうおんうおん鳴いていた。あの時はまた泣いちゃったな。

 

うおん、うおーん(僕なら重い荷物でもへっちゃらだよ)うおうお(毎日運搬トレーニングを)うおーん(欠かさずしているからね)!」

 

「オンたん!頼もしいですね!」

 

そうか、確かに大地獣なら重い荷物でもそのパワーで運ぶことができる。まして私の子はそんじょそこらの大地獣よりも遥かにパワーがある!(親バカ)なら、

 

「お願いオンパロン!この像を入り口まで運んで!」

 

うおんうおん、うおーん(もちろん、まかせてよ)!」

 

 

 

「あともうちょっとです。頑張って、オンたん!」

 

う、うおーん(も、もうちょっと)!」

 

「いっけぇー!」

 

「うおーん!」

 

ゴトン

 

「「「やったぁー!(うおーん!)」」」

 

今までのパワートレーニングよりも苦しい戦いだったけど、オンパロンのおかげで像を全て運ぶことができた。よく頑張ったねオンパロン。頑張ったご褒美に赤土だ。

 

うおん(赤土だ)!」

 

パクパク食べるオンパロン。かわいい。

 

「よく頑張りましたねー、オンたん!」

 

ヒアンシーになでなでされてとても気持ちよさそうにしている。お疲れ様、オンパロン。

 

「星、迎えに来た、ぞ........」

 

「ぐ、グレっち、これって?」

 

「え?見ての通り、ゴミ箱三兄弟と折り紙のコトリィの等身大だよ?」

 

「いや、両方ともなに?」

 

「はぁ、またいつもの発作か。」

 

「発作って、失礼な。」

 

「で、どうやって運んだんだ?」

 

「ふふん、私の子ども、オンパロンに頑張ってもらったんだよ!」

 

「うおんうおん!」

 

「はぁ、良くやったなオンパロン。だが残念なことに......これは列車には入れられないぞ。」

 

「「な?!(うおん!?)」」

 

「いや、当たり前だろう?オンパロンが頑張ってようやく運びきれるような重さに星穹列車が耐えられると思うか?どう考えても積載量オーバーだ。」

 

「そ、そんなぁ」

「うおーん」

 

「グレっち、オンパロン、ドンマイ。」

 

「うー、サフェルー!丹恒が冷たいよぅ!」

 

「いや、事実を言ったまでだが。」

 

「あー、よしよし。大丈夫だよグレっち。等身大の像が無理でも同じものをミュリオンと作ればいいんじゃない?それに、それはアタシが貰うし。」

 

「え、いいの!?」

 

「うん、いいよ。(へへへ、ほぼ純金のお宝!ザグレウスの宝の隠し所に置いといてやろー!)」

 

「あ、皆、戻ってたんだね。」

 

「ファイノンか。例のものは?」

 

「あぁ、持ってきたよ。」

 

「こちらもだ。」

 

「モーディスの方はどうだった?」

 

「クレムノス人に不可能はないと言っただろう?職人に半日で作らせてきた。」

 

「こっちもハートヌスに頼んで沢山作ってもらったよ。」

 

「え、ファイノンもハートヌスに?」

 

「ん?相棒もハートヌスに何か頼んだのかい?」

 

「うん。これを作ってもらった。」

 

「こ、これは........独特だね。」

 

服ダサな英雄(ファイノン)には言われたくない。

 

「それで、ファイノンは何を作ってもらったの?」

 

「それはお楽しみだよ。」

 

「時間が押している....三月達も調達し終えたようだ。迎えに行くぞ。」

 

「オッケー。バトルス、これよろしくね。」

 

「姉御!?これは流石のオイラでも飲み込めないぞ!」

 

「そこを何とかするのがアンタの仕事でしょ?」

 

「そ、そんなー!」

 

負けるなバトルス!気合で頑張れ。

 

「それじゃあ、またね、オンパロン。」

 

「うおん!」

 

オンパロンを一撫でしてから列車に乗り、なの達を迎えに行った。

 

 

「もー、遅いよ皆!ミルクティー2杯もおかわりしちゃったよ!」

 

「なの病気になるよ?」

 

「今日は年末だから大丈夫なの!」

 

「でも病気にならずとも体重が―」

「愛しの星?女の子に体重の話をしちゃダメでしょ?」

 

ちょちょちょ、長夜月出ちゃってる。キュレネいないのに長夜月が表に出てるよなの!

 

「イケナイ話をする子にはオシオキしないと、ね?」

 

「長夜月、さん。今は荷物を運ばないといけませんよね?」

 

「...........わかったよ、キャス。ほら、なのか出てきて。」

 

ガクン、と長夜月が下を向くと、すぐに起きる。そこにはもう長夜月はいなくて、なのに戻っていた。

 

「星?もう体重の話はしないでね?」

 

「はい、なの隊長!」

 

「わかればいいんだよ!」

 

流石に長夜月さんを出されたら何もできないです。

 

「三月、それにキャストリス。2人とも目的のものは手に入れられたか?」

 

「丹恒!それはもうバッチリだよ!」

 

「仙舟の方々は優しい人ばかりで、様々なものをいただきました。」

 

「あと、狐のお兄さんに料理を教えてもらったよ!」

 

「椒丘か。」

 

「どれも美味しそうなものばかりだから、楽しみにしててね!」

 

「なのの手料理か、楽しみだね。」

 

「私だけじゃないよ!キャスも一緒に作ってくれるの!」

 

「が、頑張ります。」

 

意気込みをするキャスはやっぱり可愛い。

 

「よし、後はベロブルグだけだな。」

 

「あれ?ピノコニーは?」

 

「サンデーとブラックスワン、それとトリビー達が先に調達をし終えたからな。もう行く必要がない。」

 

「なるほど。」

 

それなら納得だ。

 

「トリアンを止めるのに苦労したそうだがな。」

 

それも納得できる。

 

「それじゃあ行くぞ。」

 

なのとキャスも乗車し、また跳躍する。

 

 

「話をすれば、丁度来たわね。」

 

「待っていたぞ。」

 

「星、まだ寒いんだ、手を握ってくれないか?」

 

セイレンスの手を握る。頭以外服でもこもこなのにそれでも寒いなんて、やっぱり寒がりなんだね。とりあえず握っておく。

 

「温かい。」

 

「それならよかった。」

 

「む」

 

あの、キャス?何故逆側を握る?

 

「私も、少し寒かったので。」

 

ならいいか。

 

「なぁ、あれは素なのか?」

 

「多分素なんでしょうね。」

 

「はぁ」

 

カイザーは何故溜め息を吐くのか。

 

「丹恒。これが私達が集めた物のリストよ。」

 

「..........機械が多いのは何故?」

 

「クラーラちゃん達が張り切っていろんなものを作ってくれたのよ。」

 

「..........これじゃあ星の事を言えないな。」

 

ほら、やっぱり年末といえば巨大模型だよ!

 

「そこで胸をはるのもおかしいと思うが。」

 

「まぁいいじゃない。それよりも、もう皆そろってるのかしら?」

 

「あぁ。姫子さん達以外は皆戻って来ている。」

 

「そう。じゃあ―」

「星!」

 

「あ、ブローニャ。」

 

走って来るのは銀色のストレートヘアをなびかせる女性。このベロブルグの守護者、ブローニャだ。

 

「久しぶりね、アンタ達。」

 

振り返ると、いつの間にかゼーレもいた。

 

「2人ともどうしたの?」

 

「星達が久しぶりに来たから、会おうと思って。」

 

「ブローニャったら、アンタ達が来ると知ってここ数日分の仕事を一気に片付けたんだから。」

 

「ゼ、ゼーレ!」

 

そうなのか。すごく嬉しい。

 

「でも、無理をしたら駄目だよ?」

 

「それは分かっている。地炎の方達の協力もあって仕事の負担は少ないから、大丈夫だ。」

 

「それに、アタシが無理しないよう見張ってるから心配しなくてもいいのよ。」

 

「なら大丈夫そうだね。」

 

終始ブローニャがあたふたしていたが、話は盛り上がった。

 

 

「それじゃあ行くよ。」

 

「あぁ、気をつけて。」

 

「怪我しないでよ。」

 

「うん。あ、それと、よいお年を!」

 

「「あぁ(えぇ)、よいお年を。」」

 

こうしてベロブルグを離れ、列車は宇宙に戻った。

 

 

「そことそこ!あと、その右端に飾りを置くんじゃ。あぁ!?それは俺の衣装立てじゃ!倒すんじゃない!」

 

「この衣装立てちょっと場所取りすぎだよー!移動させてもいい?」

 

「駄目に決まっておる!」

 

「メデイモス、飾り付けをどれだけ綺麗に付けられるか勝負しよう!」

 

「ふっ、いいだろう。ガッカリさせてくれるなよファイノン。」

 

「そこ!ファイちゃんもモスちゃんも遊ばないで―」

「わーい、こっちだー!」

「待ってください、トリアン。」

 

「ちょっとぉ!トリアン走らないの!」

 

「それは天井付近にお願いします。あと、そのテーブルは手前にお願いします。」

 

「流石サンデーさん。的確な指示ね。」

 

「そんな、私は大したことは言えません。少し美術を嗜んでいた程度ですよ。」

 

「ですが、この配置だと見栄えがいいですし、とても綺麗です。」

 

「ありがとうございます、キャストリスさん。」

 

「ふふふ、私も頑張らないといけないわね。」

 

 

「お酒はこれでいいとして、ジュースはどれほど用意すればいいでしょうか?」

 

「そうね.........じゃあ四種類ほどお願いできるかしら?シャラップ。」

 

「お任せください姫子さん。このシャラップ、年末にふさわしいジュースをご用意してみせましょう。」

 

「そんなに意気込む必要はないと思うんだが。」

 

「なら、私は新作のコーヒーを―」

「頼むから年末ぐらいは勘弁してやってくれ、姫子。」

 

 

「ここにはこれを飾りましょう。」

 

「わぁ、沢山の大地獣の写真!アナイクス先生、これはいつ?」

 

「貴方達が大地獣を育んでいる間に撮ったものですよ。やはり年末も大地獣の素晴らしさを伝えなければ。」

 

「でも、飾り付けにしては小さすぎますよね......」

 

 

「みゅーみゅ、めみみゅ!」

 

「めみみゅ。」

 

「めみみゅーみゅー。」

 

「あの、何を言っているのかしら?」

 

「どっちの飾りを付けるべきか話してるのよ、トリスビアス。」

 

「なるほど。流石キュレちゃん、通訳はお手の物だね。」

 

「まぁ全部私だからね。」

 

 

「せ、星ー!料理運ぶの手伝ってー!」

 

「なの...........わっ!?ちょ、持ちすぎだよ。丹恒、キュレネ、2人も手伝って。」

 

「分かった、待っていろ。」

 

「ふふっ、とっても豪華ね!」

 

こうして分担作業をこなして、ようやく準備が整った。

 

「それじゃあ星、一言頼む。」

 

「え、ヨウおじちゃんがやってよ。」

 

「こういう経験を積んでおくのも必要だぞ?」

 

「分かったよ、やってみる。んんっ、えーと、皆、今年1年間お疲れ様。いろんな事があったけど、楽しかったね。来年もまた楽しい1年になるって信じてる。それじゃあ、乾杯!」

 

「「「「「乾杯!」」」」」

 

そうしてパーティーが始まった。

 

美味しい料理を食べたり、喧嘩組がまた対決したり、宴が楽しくてセイレンスが歌い始めたり、メミメミ達が飛び回って装飾を破壊したり、アナイクス先生の大地獣最強説の講演が始まったり、シャラップのギャグで場が凍ってセイレンスが攻撃しかけたりなど、いろいろなことがあった。

 

そんなこんなで時間は過ぎていき.........

 

 

「あ、グレっちがいっぱいー。」

 

「サフェルの姉御、飲みすぎだぜ。」

 

「おおん?ザグレウスぅ、飲んでないじゃん。ほら、飲んで飲んでぇ。」

 

「ちょ、星!オイラを助けろ!」

 

「ふふふ、まさかセファリアに絡み癖があったとは。」

 

「そういうアグライアは抱き癖があるよね。」

 

「キュレネー、僕は.......僕はぁ!」

 

「あらあら、ファイノンったら........泣き上戸だったのね。」

 

「すー、すー」

 

「まずい、皆!ヒアンシーちゃんが寝ちゃったぞ!」

 

「これは、酷いな。」

 

皆、どうしよう。大惨事になっちゃった。黄金裔大人組はお酒を日頃から嗜んでるから大丈夫だったけど、被害が起きたのは黄金裔子ども組だ。皆年齢的にはお酒が飲めるけど誰も飲まなかったのに、お酒の匂いだけで酔ってしまった。まぁ、1人だけ違うが。だが、まずい。

 

「どうしよう星!?あと三分しかないよ!」

 

そう、年越しまで三分しかないのだ。刻一刻と迫る時間。皆の酔いを覚ますための一手はないのか?

 

「ここは苦肉の策だが、姫子さんのコーヒーを飲ませるのは?」

 

「いい案だけど寝てるヒアンシーには飲ませられないよ、丹恒。」

 

「2人とも?後でこっちに来てほしいのだけど?」

 

後ろの修羅は気にしない。

 

うーん、どうしよう?

 

ピロン

 

「ん?」

 

メッセージだ。誰だろ?

 

「んん!?」

 

 

やっほー、芦毛ちゃん♪

 

なんか面白そうなことしてるねぇー!何で花火を誘ってくれないのかなぁ?花火、すっごく悲しい!だからー、そんな芦毛ちゃんにお仕置き!列車の中に花火特性の爆弾をつけといたよー!制限時間は一分!時間までに探し出せなかったらー、ドカン!このメッセージを読み終わったら起動するからー、頑張って探してねー♪

 

「まずい!皆、花火からメッセージが来ちゃった!」

 

「こんな時に.......内容は?」

 

「一分以内に爆弾を列車内から見つけないと爆弾するって。」

 

「全員で探すわよ!」

 

「ファイちゃん、ヒアンシーちゃん、フェルちゃん!緊急事態だよ!起きてー!」

 

「とりあえず動ける者だけで探しましょう。」

 

皆で花火の爆弾を探す。

 

「くっ、ここには無いですか。」

 

「あの子、相当慣れているわね。記憶の粒子すら掴めないなんて。」

 

「床下も見てみますか?」

 

「いや、この下はパムですら見れないから除外していい。それに、」

 

「花火の性格なら必ず私達に見つけられる場所に置くはずだよ。」

 

「うっ、頭痛い。」

 

「あ、相棒、手伝うよ。」

 

「すみません、寝ちゃってました!」

 

酔い潰れ3人が復活。これで全員だ。

 

また皆で探す。だけど、

 

「全然見つかんない!」

 

「あと、何秒でしょうか?」

 

「二十秒もないかも!」

 

「急いで探そう。」

 

全然見つからない。一体どこに.........

 

「めー、めみみゅー。」

 

「めみっめみめみ。」

 

「ん?」

 

ふとミュリオンの方をみてみると、ピンクの方が何かを背負っていた。

 

「ミュリオン、それ.........」

 

「め、めみっ!?」

 

「これだ!」

 

遂に爆弾らしき物を見つけた。急いで開ける。

 

「ん?」

 

芦毛ちゃん達ー、外、見てみてー!

 

「外?」

 

私の言葉を聞いて皆が外を向いた。

 

ヒュー、ドン、ドンドンドン

 

「わぁ」

 

「綺麗、ですね。」

 

外に広がる宇宙に、七色の花火が打ち上がった。どういう原理かは分からないが、打ち上がった花火はデフォルメされた花火が映し出されるものばかり。

 

ピロン

 

「また?」

 

芦毛ちゃん、新年おめでとー!なんか元気なさそうにしてたから、花火からのサプライズだよ!これからも私を楽しませてね!

 

「.........はぁー、よかったぁ。」

 

全部花火の仕掛けたドッキリだったようだ。それが分かると場の緊張はとけ、皆が安堵する。

 

「あ」

 

そして、時計の針がゼロを指す。

 

私達は年を越した。

 

「...........ふっ、ふふっ」

 

「「「「「あははははっ」」」」」

 

皆で焦って爆弾を探したのが馬鹿みたいだ。そんなわちゃわちゃした状態が終わった後にすぐ年を越したことがおかしくて、皆で笑った。

 

「はぁー、おかしい。でも、いいね、こんな年越しも。」

 

「終わりよければ全てよしってやつだね!」

 

「果たしていい終わりだったのか。」

 

「もー、お決まりってやつじゃん!」

 

「それよりも、皆で言うことがあるんじゃないか?」

 

あっ、そうだね。

 

「皆!」

 

「「「「「新年、明けましておめでとう!」」」」」

 

こうして、私達の慌ただしい年越しは終わり、新年を迎えた。

 

なんか終わり方が尻すぼみな気もするけど、これもこれでいいんじゃないかな?だめなら、また来年(今年)の年越しにリベンジすればいいし。

 

これからの日常が、また楽しいものになりますように。

 

今はそれを願うばかりだ。

 

――――――――――――――――――――――――――――

ギリギリ年内だぁ!(現在19時)

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