すみません、投稿遅れました。買い物に時間がかかってて。ちなみに今日の料理は厚揚げ焼いただけです。うまいですよね。
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「ウゲッ」
なの、あんた自称美少女らしからぬ声を出してるけど、大丈夫なの?
「ふ、ふふっ、メデイモス、この勝負、僕の勝ちのようだね。」
「な、何を言う。貴様はふらついているだろう。対して俺はふらついてなどない。どう見ても、俺の勝ちだろう。」
いや、2人ともふらふらだから引き分けだろう?
「諸君、宇宙ステーションヘルタに到着じゃ!今そっちに向かうから、体調の悪い者は言うように!」
アナウンスが終わる。
「な、なんか、ゾワゾワぁってしたぁ。」
毛が逆立つ猫を幻視させるサフェル。おーよしよし、怖かったねぇ。
「ふぅ、これが跳躍ですか。確かに、不思議な感覚ですが、どこかバルネアで湯船に浸かった際の浮遊感に似ていますね。」
「私は、ボリュクスに乗ったときの浮遊感に近く感じました。」
2人ともそれぞれの既視感を持ったようだ。あと、腕を抱かないで。暑い。
「うへー」
「大丈夫?トリアン。」
「ちょっと苦手かも......」
「毎回ロケットに乗って飛んでたのに、わたしたちよりも酔ってるのはおかしいですね。」
「あれとは違いすぎるだろ!」
「トリアンがこれに慣れるためにロケットに細工ちようかちら。」
「おい!?冗談でもやめろよな!」
ぶっ飛び担当トリアン、今日も今日とて元気だなぁ。
「あ、ファイちゃんにモスちゃんが青い顔ちてる!大丈夫?」
あの2人、やはり無理していたようだ。いったい何をやってるのだろうか........
「あたちたちはヒアンシーちゃんを呼んでくるから、ちょっと待ってて!」
てててと走っていくトリ三姉妹は今日もかわいい。
「な、なのっち、大丈夫?結構いい音鳴らしてたけど........」
「だ、大丈夫だよ、サフェル。これでもウチ、頑丈だから!」
「そもそもあんな無謀なことしなければ頭を打ってないのに。」
「だって!やっぱり久しぶりに跳躍するならこのチャレンジはしないと!」
「それで怪我したらダメでしょ。」
「誰もヘルタに見向きもしないんだな。」
あ、ヨウおじちゃんごめん。私はもう階差宇宙とかで見慣れちゃってて何も反応しなくなってたよ。でも、本当に久しぶりだなぁ。
「ここが、宇宙ステーションヘルタ、ですか。このような巨大な船が、宇宙を自由に動いてるとは。」
あ、アナイクス先生だ。
「なんか、お宝の匂いがする!」
「はぁ、猫女、ここに来てまでもお宝ですか。」
「ん?アナ先生、口の利き方なってないんじゃない?一応アタシの方が年上なんだけど。」
「なるほど、つまり年増というわけですか。」
「ちょ、その言い方は酷くない!」
なんかバチバチしはじめた。そういえばこの2人、あんまり絡んでるの見たことなかったな。この喧嘩の仕方に犬と猫の喧嘩姿を幻視してしまいそうだ。
「アナイクス先生、ここは沢山資料や書類があるから、いろんなことを調べられると思うよ。サフェル、ここには世にも珍しいお宝、聖遺物っていうのが沢山置いてあるから楽しいと思うよ。」
雰囲気が良くないから、2人の意識を別の方に移そう。
「.........なるほど、楽しみですね。」
「おい、まだ謝ってもらってないんだけど........まぁ、いいか。それよりお宝!グレっち、その聖遺物っていうのは、どれだけ凄いの?」
よし、取り敢えず成功。
「うーん、凄いものではあるんだけど、何が凄いかは全く説明できないんだよね。だけど、普通にはない能力を持ったものだから、価値がすごく高いことは確かだね。」
「ほぉーん、見てからのお楽しみってわけねぇ。いいじゃん、面白くなってきた。」
「あ、ちなみに盗むとかは無しね。」
「えぇー!?」
「盗むとヘルタが怒るから。」
「ぶー、ケチー。」
むくれ顔可愛い。撫でるべし。
「にゃぁぁぁ」
「セファリア、貴方ザグレウスの力で逃げられないと分かってから、開き直ってはいませんか?」
「なっ、なな、ら、ライア!これは違くって。」
「貴方、昔から咄嗟に自分の気持ちを誤魔化すときのクセだけは直りませんね。」
そう言って微笑むアグライアに余裕がなくなったサフェルはついに赤面した。おぉ、珍しいパターンだ。スクショしたい。
「もー、ファイノン様、モーディス様も!こっちに来られたのが嬉しいからって、はしゃぎ過ぎるのは駄目ですよ!今私には皆さんを癒す力がなくなってるので、応急処置しかできないんですから。」
「ごめん、ヒアンシー。ちょっと興奮してたみたいだ。」
「.............俺も少々浮かれていたようだ。」
「分かってくれたなら、それでいいんです。それに、私とイカルンだって、ちょっとはしゃいでいるんです。ね?イカルン?」
「プルッ、プルルルルッ!」
ムチムチポディが縦横無尽に空中を飛ぶ。あ、壁に当たった。
「もー、イカルンも!」
皆のお姉さん的存在ヒアンシーは今日も苦労人だ。
「ここは、知識が集う場か。法に関する書物などもあるのだろうか?」
「ええ、ケリュドラさん。ここには沢山の本が集まるから、法に関するものだって、きっとあるはずよ。」
「ふむ........なら僕は書物のある場所へ向かう。剣旗卿、君は彼女等について行け。」
「?私はカイザーについていくつもりだが。」
「法に関して興味はさほどないだろう?つまらぬものに時間を使うよりも、有意義に時間を使うほうがよいだろう?」
「.........分かった。なら、後で合流しよう。」
「あぁ、それでいい。姫子殿、案内を頼めるか?」
「ええ。じゃあ皆、私はケリュドラさんと一緒に向かうから、後で合流しましょう?」
そう言ってカイザーと姫子が列車を降りていく。
「取りあえず、ウチらも降りよう?ここに居て話してたらあっという間に時間が過ぎちゃう。」
「あぁ。それに、皆の力がどうなったかについて、早く知る必要がある。」
なのと丹恒も姫子の後に続く。
「じゃあ皆、列車を降りよう。」
「やったー!このでっかい宇宙船を探検するぞー!」
「こら、トリアン。中で走って迷惑をかけないようにね。」
「わたしたちは、中の人達に話を聞いてみたいです。」
「私は特に用事はないから、星についていこうかしら。」
「僕も相棒に付いていこうと思うよ。」
「俺は少しやるべきことがある。」
と言うと、モーディスは先に扉を開けていった。
「えっと、私はトリビー達についていくわ。」
トリスビアスは少しおどおどしながら答える。
「オイラは姉御についてくぜ!」
バトルス、研究されたくなかったら列車の中にいたほうがいいよ。
「なんでお前はオイラの時だけ反応がそんなに冷たいんだよ!」
まぁ、なんやかんや言いながら私達も外に出た。
「
「みゅ」
シンプルな白の機体。内側から外を見れば、ガラスの向こうに映るのは多くの星々がきらめく宇宙。忙しなく動く人々に、行き交うデータ。
ここが宇宙ステーションヘルタ。
昔は階差宇宙でよくここに来てたけど、最近は別のヤツ......特にマネーウォーズが面白すぎて全然来れてなかった。まぁ、来てたとしてもヘルタの研究室ぐらいしか行き来してなかったし、ヘルタの内装をしっかり見るのは何気に久しぶりかも?
「うわぁ、あたちたちの居たところと全然違う。」
「なんか、すごい未来な感じがする!」
「外から見たら分かりませんでしたが、ものすごい数の人が居ますね。」
「わぁー、こりゃあ目的のブツを探すのも一苦労だ。」
「おっ、姉御、何か盗むのか?」
「そこの詭術組、盗むとヤバいって言ったよね?」
「えぇー、少しぐらいいいでしょぉ?」
「少しぐらいいいだろぉー?」
「はぁ、チャレンジするならしてみてもいいけど、その代わりヘルタに何されても知らないからね。」
「そのヘルタってやつ、さっき見たけどそこまで強そうじゃなさそうじゃん?それに、アタシの俊足なら撒けるって。」
「今弊が使えないの覚えてるよね?」
「あっ」
すすすーと列車の方へと後ずさるサフェルだが、恐らくもう遅い。
「サフェル、多分この会話聞かれてるから、後は頑張れ!」
「ちょ、グレっち!冗談はよしてよ、アタシ達の仲でしょ!」
半分は嘘だけど、もう半分は本当なんだよね。多分何かしらの方法で私達の会話を聞くことはできると思う。ただ、今この瞬間の会話を向こうが聞いてるかは分からない。
流石に来て早々問題を起こして欲しくないから嘘をついた。この状況下だと、いくら詭術の半神であれど、信じるほかないみたいだね。
「そこのおこちゃまの言うとおりよ。」
ゾワァ
おかしい。私ら別に盗むことに協力してないのに何故か悪寒がする。でも、サフェルの方はもっとヤバいらしい。顔が真っ青だ。今までの戦いでも見せなかった顔だ。
錆びた歯車のごとく、ゆっくりと振り返る。
「そこの貴方、サフェル、だっけ?この私が、そんな事させると思ってるの?」
「に、にゃぁぁぁ!?」
わっ、きゅうりが後ろに置いてあるネコだ。ジャンプすごい高い。
「さっきぶりね、おこちゃま。最近あの階差宇宙ばっかり行って私の模擬宇宙にぜんっぜん来なくなったけど、ぜんっぜん、来なくなったけど!ここに何か用?」
あ、これ私も悪いやつだ。
「えぇーと、そのー、カクカクシカジカで。」
そう、こうなった時は魔法の言葉、カクカクシカジカだ!
「ちょ、グレっちそこは真面目に........」
「ふぅーん、そいつらがこっちに来てから力が使えなくなった原因を探ってほしい、ねぇ。」
「え?伝わるのそれで?アタシがおかしいの?」
「いや、ネコザメはおかしくない。大丈夫だ。」
宇宙ネコなサフェルをなでなでするセイレンス。魚を勝手に焼いたときはお互いにピリピリしてたけど、なんだかんだ相性いいよね。能力使わなければ。
「んー、別に調べること自体は構わないけれど.......」
「けれど?」
「条件があるわ。」
「えぇー」
やっぱり何かしら付けられるのか。
「まず、おこちゃま。貴方、これから毎日......最低でも週2回は必ず模擬宇宙に来なさい。」
「えー、毎週ならいいけど毎日だと報酬全然もらえないし、何より階差宇宙は最近(2025年12月に)イベントとかが更に追加され―」
パキィーン
............ひぇ
「
「は、はい。」
サフェルとバトルスはもうガクガクブルブルだ。私も、後一歩どこかにずれてたらあの全体攻撃に当たっていただろう。
「次に、検査するときは全員を集めること。」
「全員?あぁ、黄金裔の皆?」
「そう。だけど、検査に加わるのは彼らだけじゃない。おこちゃま達、貴方達もよ。」
「え、私達も?」
「あぁ、後あのちびっ子もね。」
「........あ、ミュリオン。」
そういえばミュリオンの存在忘れてて列車に置いてきちゃってた。
「それと......ちょっと待って、今ヘルタに連絡が.....あぁ、そう。おこちゃま、貴方あのちびっ子達を置いてきたのね。今アスターから連絡が来て、珍妙なピンク色と青色の飛行生物が船内を徘徊している。丸じゃなくて小人っぽいフォルムだから間違いなくウーウーボーではないから、何かしらの霊的存在だと思われて船内がパニックになっている、ですって。」
あ、まずい。
「条件追加ね。あの子達を拾って騒ぎを収めてきて。」
全速力で回収に向かった。