超人スペックで転生させられた俺はせめて正しい敗北を選びたい   作:正樹

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なんとか書けましたので投稿します。

5行程度で終わらせるはずだった結婚式の描写ちょっと増やす。

結婚式の後の話まで浮かぶ。

(;´Д`) ←今ここ


第38話 結婚式と覚醒

 

 

 数日が経過して、ガルマの結婚式の当日となった。

 シャアやゼナ様、ミネバもサイド3に無事到着している。

 ジオン軍士官学校時代の同期がそろっている感じではあるが、ジオン公国の王族であるガルマの結婚式というのは、つまるところ国家行事である。

 テレビ中継までも入る中で、結婚式自体は非常に厳かに執り行われた。

 

 スピーチもデギン公王が行い、ギレン総帥の出番は乾杯の音頭をとった程度である。

 ギレンが乾杯の音頭を取る際、デギン公王が無茶苦茶視線を向けていたため、政治的なスピーチをしないようものすごく釘を刺していたのだろう。まあ父親としては末の息子の結婚式で、長男が戦意高揚スピーチをしたらそれはブチ切れるよな。

 

 乾杯のあと、格式ばった正餐の会食が始まった。

 優雅な動きでウェイターたちが、テーブルに料理を運んでくる。

 ガルマにテーブルマナーを教わっていて助かったのは秘密だ。

 

 今生どころか、前世含めても見たこともないような料理が出てくる。

 何の料理なのかさっぱり分からない。美味いことは美味いのであるが……。

 王族の結婚式であるせいか、料理の量はコースにしては控えめである。俺には少し多いぐらいであるが、多分シャアには物足りないだろうといった量だ。

 まあ、料理が主役じゃないし、こんなものなのだろう。

 

 周囲を見渡すと、さすがザビ家の結婚式というべきか、席次の序列が一目で分かるようになっている。

 まず親族であり、かつ王族ともいえるザビ家、次に軍の上層部、そして政治家や官僚たちと続く。

 その次に武勲等による功労者や友人枠として、俺やシャアの席が配置されている。

 ちなみに俺の席次は、功労者枠の中で最上位に配置されていた。

 

 正直、すごく面倒くさいが、軍服で出席すればいい分、まだマシだと思うことにする。

 少し離れたところにシャアやラル大尉、ハモンさんの姿も見える。

 いっそ彼らの隣にしてくれた方が楽だったんだがなぁ。

 

 何よりも、周辺に座っている面識がない軍人連中の会話の相手が、非常に鬱陶しい。

 キシリア少将傘下の突撃機動軍の連中らしいが、別に地球に降りて戦ったわけでもなく、ずっと宇宙にいた連中ばかりらしい。

 会話内容はといえば、時折こちらをヨイショしつつも、如何にキシリア少将に先見の明があるのかとか、突撃機動軍がどれだけ素晴らしいかとかを熱弁してくるだけ。

 はっきり言うと、俺に対しての突撃機動軍の売り込みだ。

 

 俺はドズル中将に恩があるからそっちには行かないと、キシリア少将も承知の上だろうにこいつらは……。

 シャアが移籍しただろうにあいつで満足しとけよ。

 そう思ったが、よく考えたらあいつ「周囲とうまくやろう」って意識が皆無だったか。

 

 そんなシャアへ視線を向けると、ラル大尉やハモンさんと歓談しつつ、料理に舌鼓を打っていた。

 シャア本人は結構な手柄を立てているとはいえ、宇宙攻撃軍から突撃機動軍への移籍組*1だし、ラル大尉は、ザビ家に政争で敗れたラル家の人間である。

 

 進んで声をかけに行く人間がいない分、知り合いとだけ歓談していればそれで済む状況だった。

 満喫してんなぁ。

 

 俺はげんなりとしながらも、場が場であるため、はっきりと断って空気を悪くするわけにもいかず、曖昧な返答のままで場を引き延ばしていく。

 

 これでは道化だよ、と言いたくなる。

 

 そうして料理の味がしなくなるような時間をしばし過ごした後、新郎の兄としてドズル中将がスピーチを始めた。

 この生産性のない会話から抜け出したかった俺にとっては、ドズル閣下が救いの神に見えた。

 さすがにザビ家の人間のスピーチ中に、俺に話しかけてくる馬鹿はいないのだ。

 

 まあドズル閣下本人も、スピーチに段々熱が入っていき、ついに男泣きまでし始めたときはどうすればいいのかと思ったが、ガルマがなだめて何とかなったようだ。

 

 その後はガルマとイセリナによる、短めの新郎新婦の謝辞からのケーキ入刀となり、最終的に席を立っての歓談タイムとなった。

 実はドズル中将のスピーチ直前といったタイミングでミネバがぐずり始めて、ゼナ様が席を立ったので俺も同道しようとしたのだが、ゼナ様に手で制されてしまったので、俺はこのパーティー会場に残留である。

 

 相変わらずというべきか、話しかけてくる人間は突撃機動軍の人間が大半であるのだが、たまにオデッサ帰りの人間が礼を言いに来ることもあって、その時は普通に歓談ができるので助かる。

 地上での激戦はともかく、連邦の非常識な物量を体感していない人間との話は、相手が無意識に連邦を舐めてかかっているので話が合わせづらいのだ。

 なんだよ「我々ならば連邦など、いくらいようとも物の数ではない」って言い回し。

 せめて連邦のMSを10機ぐらい同時に相手取れるようになってから言ってほしい。

 国力比からしてみればそれぐらいはあり得る未来だ。*2

 

 と、俺の周囲から急激に人が退き始めた。

 それでいて、俺の背後から近づいてくるこの気配は……。

 俺はゆっくり振り返ると、敬礼した。

 

「総帥閣下、この度はご令弟のご結婚、誠におめでとうございます」

 

 そこにはジオン公国総帥にして、割とオリチャー発動して余計なことをする奴ランキングの上位である、ギレン・ザビが立っていた。

 

 

 

 ギレンは相変わらずともいえるニヒルな笑みを浮かべたまま、俺を手で制した。

 

「構わんよ、エルンスト大佐。楽にしたまえ」

 

「はっ、ありがとうございます」

 

 そう言って敬礼を解き、姿勢を戻す。

 

「ドズルの部下でありながら長期間にわたる地球任務、ならびにガルマの護衛、ご苦労だった。

 とはいえ、戦いはまだ中盤戦に差し掛かったといったところだ。

 貴様にも存分に働いてもらうことになる」

 

「はっ、承知しております」

 

 中盤戦というが、原作だと今月いっぱいぐらいで終わるんだけどな。

 これが『打ち切りを食らわなかったテレビ版(トミノメモ)』展開になってしまった場合は分からないが、あれは元々設定からだいぶ違ったはずだし、今更あの展開はあり得ないだろう。

 

「それならば構わん。

 貴様は近いうちにソロモンに行くことになるだろうが、その前に国民向けの展示飛行と新兵たち相手の演習を任せたい」

 

「展示飛行は分かりますが、新兵たちとの模擬戦ですか?」

 

 新兵とはいえ、その人員のほぼすべてが志願してきた正規軍人ではある。

 現状、人員にはそれなりに余裕があり、ベテランたちにもゲルググが行きわたっているため、学徒の動員は最小限度に抑えられている。

 最小限というのは、高校を中退したり、休学してまで志願してきた学生を、追い返すほどには余裕がないからである。

 とはいえ、彼らは補給部隊といった非戦闘系の部隊に優先的に配属されているため、無駄に死ぬ……もっとハッキリ言えば邪魔になることはないだろう。

 

「貴様が入手したあのガンダムを分析した結果、ガンダムの戦闘データは連邦の量産機に反映されるという結果が出た」

 

「はい」

 

 実はマドロックにも教育型コンピューターは内蔵されている。

 しかし、それで集めたデータを出力する先であるジムがジオンに存在しないため、マドロックでの俺の戦闘データは、参考程度にしかなっていないのだ。

 連邦のようにアムロの戦闘データをそのまま移植するには、ジオン系MSすべてにおいて、システムごとの交換が必要になってしまう。

 

 ただそれでも、連邦が教育型コンピューターを量産型モビルスーツに反映させるであろう、程度の知見はジオンでも得られる。

 

「ならば、連邦の量産機は素人が乗ってもそこそこの動きをするということだ。

 オデッサより帰還した多くの将兵が、未来を担う志願者たちを鍛えている最中ではあるが、彼らには隔絶した相手との戦闘経験も必要であろう?」

 

 つまりは――。

 

「彼らにとってのガンダム、その役割を演じろと?」

 

「そういうことになる」

 

 まあ、そのぐらいならゲルググJでもなんとかなるだろう。

 新兵たちの生存率が、それで少しでも上がるのだとしたら、不満もない。

 

「承知いたしました。

 展示飛行と新兵相手の模擬戦、お引き受けします」

 

 そう言って敬礼する。

 と、俺の背後からさらに聞き覚えのある声がかけられた。

 

「それでしたら――私にも一枚かませてもらえますかな?」

 

 キシリア・ザビ少将である。

 俺は返答することもできず、敬礼したままキシリア少将に向き直った。

 ギレンが聞く。

 

「キシリアか、一枚かむとはどういうことだ?」

 

「展示飛行と模擬戦に、突撃機動軍からはシャアを出しましょう。

 2人いれば、より多くの人員が格上との戦闘を経験できるかと思いますが?」

 

 総帥と少将、2人の会話に混ざる権限は俺にはない。

 敬礼を解き、直立したままで2人の会話が終わるのを待つしかない。

 

「たしかにな……。

 だが、お前にわざわざシャアを出すメリットがあるか?」

 

「そこは兄上に、ではなくエルンスト大佐への依頼になりますが」

 

 そこで俺?

 

「私ですか?」

 

 思わずキシリア少将に尋ねる。

 キシリアは「そうだ」と頷いた。

 

「新兵たちとの模擬戦が終わった後に、シャアとも模擬戦をしてもらいたい。

 その際に、貴様の各種データを取らせてもらいたいのだがどうだ?」

 

 あー、フラナガン博士が俺に目を付けた感じか。

 まあ目をつけられたといっても、俺がドズル中将傘下である以上、こうやって間接的なデータ取りをするしかないだろう。

 その程度ならば許容するしかないというか、キシリア・ザビに請われて断れる権限は俺にはない。

 

「データのみでしたら、お引き受けいたします。

 ただ、ドズル中将の許可をお取りください」

 

 言外に「薬品とか使うなよ」と込めておく。

 フラナガン機関とか、マッドどもしかいないイメージが強すぎるんだよ。

 

 

 

 その会話の翌日、早速シャアと俺との展示飛行が行われた。

 

 国民に向けての理由としては、ガルマの結婚を祝って、士官学校同期のエース2人による贈り物という体である。

 まあ、実質的には国威と戦意の高揚だろう。

 

 シャアとの編隊飛行にはなったものの、俺1人で飛行するよりは、僚機がいた方が見栄えはするのでやりやすいことは確かである。

 互いの機体も、白銀と赤で目立つ。

 

 コロニー中心部の無重力に近い空域を、シャアと2人で飛行する。

 時折、俺は白の、シャアは赤のスモークを曳いたりして、そちらは大盛況のまま終わった。

 

 

 阿鼻叫喚となったのは、その後に行われた模擬戦である。

 

 一般に公開する意味もないため、俺たちは新兵用の訓練に割り当てられているコロニー、懐かしの母校があるガーディアン・バンチへと移動する。

 模擬戦はその周辺宙域で行われた。

 

 相手は通常のゲルググなので、こちらもある程度条件を合わせるために、推力にリミッターをつける。

 ただ、それでも結果は新兵たちの死屍累々といったところだ。

 

 推力に制限がかかった以外は、本気を出していいとのことだったので、コンソールがスパークしないように気をつけながらも、10秒に1機撃墜ぐらいのペースで撃墜判定を稼いでいく。

 アムロだって「昔の俺なら新米6機撃墜するのに1分もかからなかった」とか言っていたので、フィジカルで優っている以上、負けるのはなんとなく癪である。*3

 

 とはいえ、一応は教導目的の模擬戦であるため――。

 

「5番機、棒立ちになる奴があるか!

 相手を見失ったら身を隠せ。隠れるものがない場合はこまめに動け!

 胴体部への直撃をもらわない限りは、そう死にはしない!」

 

 とか。

 

「12番機、メインスラスターばかり吹かせすぎだ。

 三次元に細かにサブで動け!」

 

 とか。

 

「無駄弾が多すぎる!

 無駄口もだ!」*4

 

 といったアドバイスもしておく。

 

 それはそうと、容赦なく撃墜判定は下していくので、理不尽に思うのは勘弁してもらいたい。

 なんせ、俺の担当だけでも100人ぐらいいるのだ。

 同時に相手をするのが10機ずつとはいえ、急がないととてもじゃないが終わらない。

 実際に弾が出るわけではないため、射撃武器の補充の必要がないのが唯一の救いだろう。

 

 付け焼刃感は否めないが、戦場で死ににくくなればそれだけ経験を積めるのと同義であるため、促成栽培としてはこれが精一杯だ。

 割と虫のいい話ではあるが、なるべく生き延びて欲しいものである。

 

 

 そして本番であるシャアとの模擬戦……の前に、一度帰還して補給を受けたのち、身体の各所にペタペタと電極やらセンサーやらを貼り付けられた。

 

 その際に、採血と称して、謎の薬品を注射しようとする医者をぶん殴ったのだが、フラナガン機関ってこんなのばっかりかよ。

 その場でキシリア少将本人が俺に謝罪したので、立場上、俺は水に流すことしかできなかった。

 ()()()()()()()()()()()という一点から見ても、あの医者の末路はお察しの通りだろう。

 

 ただ、採血のデータ自体は普通に必要だったらしいので、後でドズル中将配下の軍医経由で、データだけ送信してもらうという話に持って行く。

 こいつらに俺の血液を渡すとか、宇宙世紀版の『ブラック・アルファ*5』が生まれるフラグにしか感じないので、断固拒否である。

 そういう意味では、あの医者がやらかしたのは正直助かったともいえる。

 

 ひと悶着あったものの、シャアとの模擬戦が始まった。

 とはいえ、いくら『赤い彗星』といえども、ニュータイプに覚醒していない状態のシャアでは、さすがに俺の相手は分が悪いとしか言いようがない。

 俺の攻撃に対して、かろうじて直撃判定は避けているものの、各部位の被弾判定が少しずつ増えていく。

 対して奴の攻撃は、俺にかすりもしていない。

 同じ機体に乗っている者同士ではあるが、先読みにおける数瞬の差が、結果として思いっきり出てしまっている形になっている。

 

 うーん。

 

 原作でも覚醒の兆候自体はあったんだが、シャアはニュータイプとしてはあと一歩のところで覚醒しないな。

 寸前で何かが引っかかっている感じがする。

 覚醒しても良いだけの場数は踏んでいると思うんだがな。

 何か()()()()が必要なのだろう。

 原作においては、それがララァ・スンの戦死なのか、ジオング(サイコミュ機)への搭乗なのかは分からないが。

 そもそも俺はララァとは会ってもいないので、シャアと彼女が出会っているのかすらも謎だ。

 

 少し試してみるべきなのだろうか。

 

 模擬戦用の判定だけのビームライフルには当然、殺気など乗るはずがない。

 ゆえに、自分の所持するライフルに対して、これには安全機構など存在しない。これは実戦である。

 そう己に信じ込ませる。

 (シャア)の機動、奴の意図、辿れる軌跡。すべてを予測していく。

 

「戦闘レベル、ターゲット確認……」

 

 半ば無意識に、言葉が口から出た。

 

 奴の回避予想先に照準を合わせる。

 予測込みであるためターゲットはロックされない。完全にマニュアルだ。

 本気で撃墜するつもりであると自身を思い込ませ、可能な限りの殺気を込める。

 

「排除開始」

 

 トリガーを引く。

 

「!?」

 

 シャアの息を飲む音が聞こえた気がした。

 放たれた判定用のビームを間一髪でかわす。

 

 なんだ、()()()()()()んじゃないか。

 最悪の場合、この戦争の最終局面になっても覚醒しないのではないか、とも危惧していた。

 だが、一度片鱗が出た以上、経験を積めば能力も確立していくだろう。

 

 僅かにであるが、明らかにシャアのゲルググの動きが変わったのを感じる。

 二つ名のごとく、赤い彗星のような高速機動に合わせて、こちらが攻撃に移る瞬間にだけ、小刻みな上下左右の機動が混ざり始める。

 今の奴が相手なら、キシリア少将のオーダー通り、全力で機体を振り回しても相手は持ってくれるだろう。

 

 少しギアを上げていく。

 シャア、この機体の限界までもってくれよ。

 

(エルンスト、お前底なしか!?)

 

 自らの殻を破った後に、相手にさらにギアを上げられて、焦ったようなシャアの思念が感じられる。

 俺は少し笑う。

 

(安心しろ。

 ()()()()()()()()なら、お前もすぐに辿り着くはずだ!)

 

 ゲルググJの、普通に考えればおかしいレベルの推力を全開にする。

 体がシートに押し付けられるGの感覚に抗って、俺はシャアのゲルググJに斬りかかった。

 

 

 

 その2分後、俺の機体のコンソールが無事(?)スパークし、模擬戦は中断となった。

 何とか機体をガーディアン・バンチに戻したら、歓喜で狂乱している科学者連中とげっそりとしているシャア、満足そうに頷いているギレン総帥、ドズル中将、キシリア少将の3人という、よく分からない光景が広がっていた。

 

 ザビ家の3人は何やら話し合っている。

 漏れ聞こえる内容からすると、俺の機体についてのようだ。

 さすがに総帥、中将、少将の会話に、大佐である俺が割って入るわけにもいかない。しかも3人ともザビ家である。

 流れに任せるしかないだろう。

 

 とはいえ、ゲルググJより俺の操縦に耐えられそうな機体というと、もう数機ぐらいしか思いつかない。

 そして、それが存在したとしても急に手配できるとも思えない。

 ソロモン戦ぐらいまでは、ゲルググに頑張ってもらう覚悟はしておくべきだろう。

 

 シャアは椅子に座って疲れ切っているな。「燃え尽きたよ」って台詞が似合いそうだ。

 ニュータイプに覚醒したてで、いきなり無茶な戦闘に付き合わせたからな。

 肉体も精神も極度に疲労していてもおかしくはないか。

 

 とはいえ、現状として俺がここでやることがない。

 ザビ家3人の話も終わる気配がないのだが、俺はここで待っておくべきなのだろうか?

 

 どうしようか迷っていると――。

 

「あの……」

 

 後ろから声がかけられて、俺は振り向いた。

 

 目の前には初対面の少女が1人――。

 瞬間、思考の中に星空が廻った。

 初めての感覚ではあるが、なんとなくわかる。

 

 ニュータイプ同士の共鳴現象(キラキラ)だ。

 

(はじめまして、エルンスト・ヴァルツァー君。

 大佐のご友人ね)

 

(まあそう言ってもいい関係ではあるな。

 はじめまして、ララァ・スン)

 

 共鳴し合う思考の中で挨拶をかわす。

 この共鳴現象、注意しておかないと、己の頭の中の全ての思考が駄々漏れになりそうだ。

 

 それでニュータイプ同士で殺し合うしかなくなった連中、俺の知る限りでも結構いるからなぁ。

 

(この状態になるということは、君も素養の高いニュータイプということだろう。

 シャアを頼む。ガルマと君がいる限り、シャアは決して道を誤らない(逆襲しない)

 

 ガルマという友と、ララァという伴侶がいれば、シャアが絶望に突き進むことはない。

 

(そうかしら?

 私は、その中にあなたも入ると思うけれど……)

 

(『そうであったらいいな』程度には思っているよ)

 

 その程度には、俺もシャアを友人だとは思っている。

 

(そうか、ならば嬉しいことだな)

 

 共鳴現象の中に別の声が混じった。

 

 思わず2人とも我に返り、振り返る。

 相変わらず疲れた表情をしているものの、シャアがこちらを向いて笑顔を浮かべていた。

 

 こいつ、原作でもジオングに乗っただけで、ガンダム(あの天パ)と相討ちまで持って行けたし、一度覚醒したら適応早くないか?

 

 

*1
原作と違い、円満な移籍であるが。

*2
本来の国力比は30:1。コロニー落としで多少縮まっても、10倍以上は堅いだろうと推測。

*3
普通に考えるとアムロも頭がおかしい。

*4
3年早い。

*5
ヒイロのクローン。




読んでいただきありがとうございます。

(ガルマの)結婚式と(シャアの)覚醒。

信じられますか?
最初の予定では結婚式が5行で終わって、ソロモンに話飛ぶ予定だったんですよ。

気が付いたらシャアがニュータイプに覚醒していました。
何が起こったのか私にもわからん。
筆が滑るって恐ろしいことです。

まあ覚醒したとはいえマグネットコーティング仕様天パ相手では、ゲルググJに乗っている限り、負けはしなくても勝てないと思います。
マグネットコーティングが反則過ぎる。

ちなみに、王族の結婚式の流れとか調べるの超面倒臭かったです。
シャアの友人スピーチもハモンさんへのブーケトスも全部没になりましたw






あと、勝手な私の脳内イメージですが、この蹴散らされている模擬戦新兵たちの中に、多分バーニィがいるw

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