転生したら大賢者だった件   作:豚の神になりたい

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第2話 能力いじってる時が正直一番楽しい

 

朗報:同居人が増えた!

 

最近、世界に四体しかいない"竜種"の内の一体でもあり"暴風竜"の二つ名を持つヴェルドラさんがリムルさんの魂(仮称)の同居人として増えました。

 

いや、何でや!!!???

 

原作では智慧之王(ラファエル)の方とはいくらか関わりが合ったけども『大賢者』とヴェルドラさんのやりとりなんてあったか、なかったかのレベルだろう!?

 

ここまでガッツリ関わったことは絶対にない!

 

やっぱりあれか!事前に存在知られてたのがあかんかったんか!

 

「まぁそこまで気にしてなくても良いではないか!!ワーッハッハ!」

 

いや!気にするわ!

 

「それにしてもお主は本当に前の時と性格が異なるな。我はそっちの方がとっつきやすくて好きだぞ!」

 

あ、それは普通にありがとう。……いや、そうじゃなくて……。

 

……はぁ、まぁしょうがないか。ヴェルドラさんのいう通りあまり気にしないようにしよう。

それにしてもヴェルドラさん。

 

「ん?どうした?」

 

これそろそろ止めない?

 

俺はそういうと自分の目の前にある将棋板を指差した。

 

「何をいう!まだ我が一度も勝っていないではないか!まだまだこれからよ!一度くらいは勝たぬとやめることなどできぬではないか!だからと言って力は抜くでないぞ!」

 

無茶言わないでほしい。

俺だってちょっとやったくらいならこんなこと言わない。

 

ただヴェルドラさんがここに来てから数日の時間が経ったのだが、その間ヴェルドラさんが暇つぶしにとリムルのさんの記憶の中にある知識を学んだ結果、将棋にハマってしまった。

それからずっと将棋をやらされているのだ。

ちなみに戦績は50戦中50勝0敗。

俺のパーフェクトウィン状態である。

 

正直この戦いは俺にとっては負ける方が難しい。

確かにヴェルドラさんはそのアホっぽそうな言動とは裏腹に頭がいい。

前世から知っているというアドバンテージがあっとしても昔の俺の知能のままなら負けていた可能性が非常に高い。

だがそれはあくまで昔の俺ならという話だ。

今の俺は『大賢者』という人間よりも格段に優れた解析、思考能力を持ったユニークスキルという存在だ。

スパコン顔負けのこの頭脳に勝つことはいくらヴェルドラさんもいえど難しいだろう。

 

リムルさんのサポートもしなくちゃならないし、こんな勝ちが決まっている勝負、本当に早く止めたいのにヴェルドラさんが「我が勝つまで止めぬぞ。」と言って止めてくれない。

 

だからわざと負けようとしてちょっとでも手を抜くと、それはそれですぐに気づかれるんだから八方塞がりである。

 

当分、この将棋の対局からは逃げることはできなさそうだ。

 

「ふむ、これならどうだ!」

 

ヴェルドラさんがそんな気合いを持って動かした駒をみながら俺は、「あ、じゃあこれで王手ですね。」と言って駒を動かす。

 

「……なんだとぉ!!」

 

驚いたヴェルドラさんは将棋盤を睨みつけるが数十秒それを見つめた後、もう自分はこの勝負には勝てなくなったことに気づき、投了した。

 

「くぅー、ならばもう一度やるぞ!」

 

あー、終わったと思ったらまた始まってしまった。しょうがない、よそ見しながらでも勝てるし暇つぶしでもしながら対局をするとしよう。そう考えた俺はヴェルドラさんとの対局を横目に今現在のリムルさんのステータスを確認する。

 

ステータス

名前:リムル=テンペスト。

種族:スライム

加護:暴風の紋章

称号:なし

魔法:なし

固有スキル:『自己再生』『溶解』『吸収』

ユニークスキル:『大賢者』『捕食者(クラウモノ)』

エクストラスキル:『魔力感知』『水操作』

コモンスキル:『念話』『熱原感知』『毒霧吐息』『麻痺吐息』『粘糸』『鋼糸』『超音波』『身体装甲』『吸血』

耐性:『痛覚無効』『電流耐性』『熱変動耐性』『物理攻撃耐性』

『麻痺耐性』

 

 

こうして見ると圧巻だな。

 

あれから嵐蛇(テンペストサーペント):ランクA+、エビルムカデ:ランクB+、ブラックスパイダー:ランクB、吸血蝙蝠(ジャイアントバット):ランクC +、甲殻トカゲ(アーマーサウルス):ランクB -などといったいくらかの魔物を倒したリムルさんは『捕食者』の力によって対象を捕食し、その能力によって倒した魔物たちの全てのスキルを得ることに成功していた。

 

本来ならヴェルドラさんと別れてリムルさんが洞窟を出るまでに30日ほど時間をかけてエクストラスキル『水操作』を獲得しているのだが、今回は俺がヴェルドラさんと会うよりも前に『水操作』を習得させたためか原作よりも早く洞窟を出発することになった。

 

そのせいで最初に出てくる三馬鹿のエレンちゃんやカバル、ギドさんに会えなかったんだよな。あいつらがここに来るのはもう少し時間が経ってからだし、まぁ会えなかったからといって特別何か大きく原作の流れが変わるわけではないし、気にしなくてもいいだろう。

 

こうしてみるとスキルがたくさんあって統合とか分離とかさせてスキルをすっきりさせたくなってくるんだが、それはこの後に会うシズさんという人がもつスキルである『変質者(ウツロウモノ)』がないと不可能なんだよなぁ。

 

でも、やりたいよなぁ〜、原作の『大賢者』よりも絶対役に立たないであろう俺が原作の『大賢者』と張り合おうと思ったらスペック自体を上げるしかないからなぁ〜。

無理だとわかっていてもどうにかできないか考えてしまう。

でも、まぁ無理なんだろうな……。

 

……いや、待てよ。そう言えば俺って自分自身のスキル『大賢者』の能力確認ってちゃんとしてないな。

 

リムルさんにスキルの説明をする際も俺はあくまでスキルの内容を確認したわけじゃなく原作知識をそのまま引用して説明してただけだし。

 

俺は転生者、イレギュラーだ。

もしかしたら通常の『大賢者』とは違うスキルを獲得しているかもしれない。

善は急げ、だ。確認してみよう。

 

『大賢者』

 

思考加速……通常の千倍に知覚速度を上昇させる。

解析鑑定……対象の解析及び、鑑定を行う。

並列演算……解析したい事象を思考と切り離して演算を行う。

詠唱破棄……魔法等を行使する際、呪文の詠唱を必要としない。

森羅万象……この世界の、隠蔽されていない事象の全てを網羅する。

 

ここまでの権能は特に問題ない、原作でもあった権能だ。

だが……、

 

能力改変……『解析鑑定』により得た情報から、能力を統合、分離し改変する。

意思伝達……自らの意思を言葉を使わず、対象に伝える。

 

はぃーーーー!

全然みたことのない能力来ましたーー、これ!

 

俺の記憶が正しければ『大賢者』にこんな権能はなかったはず。やっぱり俺がイレギュラーな存在だから、それが影響しているのか?

 

能力改変は確か転スラの権能で似たような能力を見たことあるけど、意思伝達はそれっぽい能力に見覚えないな。

 

この権能があったから俺はヴェルドラさんに声を届けることができたのだろうか?いや、むしろあれをやったから新しい権能を獲得できたのか。

 

じゃあ、最初からあった違いは能力改変だけか?

まぁ、それだけだったとしても十分すぎるが。

 

これで『変質者(ウツロウモノ)』を得た時と同じ状態だからスキルを統合したり、分離したりして強化できる。やったぜ!早速やってみるとしよう。

 

まずはリムルさんの固有スキルである『溶解』『自己再生』『吸収』の方から、いじってくとしよう。能力改変は、スキルを統合と分離を行うことができる。まずは、その統合する力を使ってこのスキルたちを一つのスキルに変化させるのだ。

 

《確認しました。エクストラスキル『超速再生』を獲得……成功しました。》

 

はぁーい!いっちょあがり!

エクストラスキル『超速再生』獲得!

『超速再生』はこの先ないと大分きついスキルだ。同格を相手にする時、『超速再生』を持っている方と持っていない方では持っている方が確実に勝つと言い切れるぐらいには強い。しかも、転スラ終盤ではほとんど全てのキャラが標準装備しているスキルでもある。早めに手に入れることができてよかった。

 

(ん?今、声が聞こえたような……もしかして『大賢者』が何かやってるのか?)

 

あ、やべ。興奮しすぎてこれからやることをリムルさんに報告するのを忘れていた。

 

《申し訳ありません。主様(マイロード)。報告を怠っておりました。今現在スキルの強化を行なっておりましてしばらく少しうるさくなりますがご了承ください。》

(いや、気にしてはないけど……でもビックリするから次からは事前に報告しといてくれよな!)

《かしこまりました、主様(マイロード)。》

(おう、ちなみにどんな作業をやってるんだ?さっきは『超速再生』とか聞こえてきたぞ。)

《主様(マイロード)の固有スキルを全て統合してエクストラスキル『超速再生』を獲得しました。他にももう一つやりたいことがございましてその強化をして一度強化は終了しようかと。》

(強化?何か使えそうなやつはあったか?)

《『吸血』を使って『捕食者(クラウモノ)』の強化を考えています。》

(『吸血』!?でもあれって一度見たけど血を吸った対象の七割の能力を一時的に行使できるっていう『捕食者(クラウモノ)』の劣化スキルじゃなかったか?それに俺できれば血なんて吸いたくないんだけど。)

《主様(マイロード)の見解ももちろん正しいです。しかし、……。

 

リムルさんのいうことも勿論一理ある。

捕食した対象の能力を永久的に得ることができる『捕食者(クラウモノ)』と吸血した対象の能力の7割を一時的に使える『吸血』。

こうやって比較すると確かに『吸収』は『捕食者(クラウモノ)』の下位互換だ。

 

だが『吸血』の素晴らしいところは捕食するのではなく血で能力が使えるようになることにある。原作では作中でリムルが相対しなかった人間が強いスキルを持っていることが多かった。

しかし、吸血は捕食とは違い相手と戦う必要はない。

戦っているのがリムルの配下なのであれば血をとってきてと言えばよほど切迫詰まった戦いでもない限り取ってきてくれるだろう。捕食と違って体を持ってくるわけでもないから持ち運びは簡単だ。

この方法を使えばその対象と戦わずともスキルを獲得することができる。

更には、吸血をした対象が生きている間しかスキルを獲得できないとは原作でも記載されていない。もしかしたら対象が死んでいてもその対象の血をすえば『吸血』は発動するかもしれない。

それに場合によっては『吸血』は『捕食』とは違って対象の命を奪わずにスキルを得ることができる。この違いは将来殺したくない相手のスキルを獲得するのに役に立つはずだ。

 

故に『捕食』と『吸血』の性能はしっかりと差別化ができる。なんならスキルを獲得するという一点においては『吸血』の方が使いやすいとまで思っている。流石に戦闘に使える『捕食』の方が総合的には使えるだろうが。

唯一の問題である性能の差も『捕食者(クラウモノ)』と『吸血』を統合できれば血を吸った対象の能力を獲得できるという性能に変わるかもしれないしな。

 

流石に対象が生きている間は、吸血してもユニークスキルなどや究極能力(アルティメットスキル)入手できないだろうけど……。

あれは世界に一人しか手に入れられない能力だから。

ん?だとすると逆に死んでる時の方がそれらのスキル手に入れられる可能性があるのか?

いや、その考えはまた今度するとしよう。とりあえず試すだけ試してみたい。

吸血が嫌いなリムルさんには悪いけど。

 

(ふーん、よく分からないけど、役に立つってことだな。まぁ俺より『大賢者』の方がそこら辺については詳しいだろうし、任せるよ。まぁ、血を吸うのはちょっと嫌だけどな。俺は我慢できる時は我慢できる男だ、大丈夫だ。)

《はい、お任せください主様(マイロード)》。

 

《確認しました。ユニークスキル捕食者(クラウモノ)にスキル『吸血』を統合します。……成功しました。》

 

捕食者

 

吸血……血を吸った対象のスキルを獲得する。

 

よし、成功した!まだ血を吸った相手が死んでてもスキルを獲得できるのか?などの疑問はあるが、一応思った通りの能力を獲得できた。

 

ここからは流れ作業でいらないスキルを統合してスキル欄を見やすくしていく。

 

そこからは一瞬だった。

『毒霧吐息』と『麻痺吐息』を統合して『毒麻痺吐息』のスキルを作成、後俺自身の権能である『意思伝達』を分離して、『念話』と統合。エクストラスキル『思念伝達』を獲得した。

 

これらの変化を持ってリムルさんのスキルは最終的にこうなった。

 

 

ステータス

名前:リムル=テンペスト。

種族:スライム

加護:暴風の紋章

称号:なし

魔法:なし

ユニークスキル:『大賢者』『捕食者(クラウモノ)』

エクストラスキル:『魔力感知』『水操作』『超速再生』『思念伝達』

コモンスキル:『熱原感知』『毒麻痺吐息』『粘糸』『鋼糸』『超音波』『身体装甲』

耐性:『痛覚無効』『電流耐性』『熱変動耐性』『物理攻撃耐性』

『麻痺耐性』

 

こうみると意外と変化は少ないな。エクストラスキルが二つ追加されたくらいか。まぁ、正確にはユニークスキルの権能が一つ増えたり、減ったりという変動もあるにはあるが。

 

(冒険者襲う有名な魔物。そう、子鬼族(ゴブリン)だ。)

 

ん?あー、どうやら俺がスキルいじりに集中している間にリムルさんは洞窟を出てゴブリンたちと接触したみたいだ。

 

リムルさんが治める国であるジュラ=テンペスト連邦国、魔国連邦の建国はこいつらに連れられて着いたゴブリンの村が前身になったからな。なんか原作が始まったって感じがする。また気合い入れてかないと。

 

「お!これでいけるのではないか!」

 

そんなことを考えている時だった。俺の元に聞き覚えのある竜の言葉が聞こえてくる?

あ、忘れてた。途中から並列演算を使って相手にしていたヴェルドラさんのことをすっかり忘れていた。てか反応がなかったのによく黙ってヴェルドラさん対局してたな。

 

「貴様が考え事をしている間にこちらも戦略を練ることができたからな。放っておいたのよ。なに、卑怯とはいうまい。よそ見していた貴様が悪いのだからな。」

 

それはヴェルドラさんの言う通りだ、よそ見してた俺が悪い。

でも……俺は静かにもっていた駒を動かす。

 

「なっ!!」

 

負けないんだよな、王手だ。

 

「ぐぬぬ、また負けるとは!もう一度だ!」

 

はいはい、分かりましたよ。

少し放置していたお詫びだ。しばらくの間、集中して相手になってあげるとしよう。

 

そして、その数時間後また何度負けても対局を続けようとするヴェルドラさん相手対し俺がまた並列演算を発動することになるのだが、それはまた別のお話。

 

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