PAINFUL HEARTS ージョジョの奇妙な冒険よりー   作:関野カエデ

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*この物語は、6部の2011年に世界が一巡しなかった世界線の4部、1999年の20年後、2019年の杜王町を舞台とした4部のIF後日談です。


第1話 帰ってきた杜王町

あの年、1999年から20年が経ち、2019年となったM県S市杜王町。再開発と昔ながらの家屋が混在する町。駅の周りには、大型のビルやマンションが建ちこむ一方、一歩離れれば、古臭い家屋がずらっと並んだ、一見どこにでもある普通の街並み。こんな平和そうな町に、実は血なまぐさい裏の顔があったとは誰も思わない。

 

この町の平和を守るのが、一見ふた昔ほど前の古臭いリーゼント頭が特徴の男。

 

『東方仗助』である。

 

彼は高校を卒業後、亡くなった祖父東方良平の意思を継ぎ、この杜王町を守ると決意、警察官となった。その後、身体能力の高さ、父親譲りのクレバーさ、そして何より、彼の『スタンド』の力によって一躍トップ警察官に。そして今では刑事になり、この町を直接守っている。年齢36歳。

 

仗助がパトロールをしていると、駅前の噴水の前で喧嘩をしている学生たちがいるの発見。

 

「テメェだろッ!うちのクラスの小林からカツアゲしたっていう野郎はよ!!」

 

「あん?なんだぁテメェはよぉ?それがどうしたよ。俺があいつにカツアゲしたからってテメェが俺を裁く権利があんのかよ?なんだ一年、ヒーロー気取りか?」

 

「今のうちに言っておくぜ。あいつから盗った金返しな」

 

「嫌だって言ったら?」

 

「そうかい」

 

すると、突然ヒーロー気取りの青年が相手の頬をつねり始めた。

 

「い゛っ……!?!?いだだだだだだだ!!?」

 

「痛みってよぉ、同じ刺激でも感じ方が違うって知ってるか?」

 

カツアゲした青年はただつねられているだけなのに、涙と鼻水が止まらず、足もガクガクしている。明らかに、ただつねったにしてはオーバーなリアクションだ。

 

「今回は『つねるだけ』にしておいてやる。だがなぁ、これ以上他の奴いじめるんなら、これ以上の痛みを味わわせてやるぜ」

 

カツアゲ少年は急いでカツアゲした金を返し、そのまま一目散に逃げていった。

 

仗助は一部始終見てしまった。自分の『息子』の行動を。

そう、このヒーロー気取りの少年こそが今作の主人公『東方丈浄(じょうせい)』である。

彼は仗助が20歳の時に結婚した和子との間にできた子供であり、当然ジョースターの血が流れている。年齢15歳。

 

仗助は丈浄に近づき、声をかける。丈浄は「やべっ」という風に逃げようとするも止められる。

 

「お前今スタンド能力使っただろ!あれほど使うなと言ったのに!」

 

「だってよぉ。正しいことのために力を使うのは別にいいじゃねぇか」

 

「よくねぇ!例え目的は正しくても、やり方が間違っていたら間違いなんだ!」

 

カッとなる丈浄。

 

「親父だって正義だの秩序だの言うくせにさ……警察官にふさわしい恰好してねぇじゃん」

 

その言葉を言った瞬間、丈浄はまずいと思った。それもそのはず、丈浄は『言ってはいけないことを言ってしまった』のだから。

 

「……お前…今、なんつった?」

 

そう仗助は、自分の髪を貶されるとキレてしまうのだ。

 

謝る丈浄だが、聞く耳を持たない仗助。仗助の拳がわずかに震える。

だが、--背後に『何か』が現れる。仗助のスタンド『クレイジー・ダイヤモンド』だ。

 

「……いいのかよ親父。それ出したら……もう『戦争』だろうがよぉ」

 

「……『戦争』始めたのは、オメェじゃねえかよッ」

 

仗助が仕掛ける。息子だろうとお構いなしだ。

 

「『ペインキラー』!!」

 

しかし、クレイジー・ダイヤモンドの攻撃が防御される。防御したのは、丈浄のスタンド。

クレイジー・ダイヤモンドのように筋骨隆々でありながら、鎮痛剤の注射や錠剤のようなものが体に付けられている。

 

「出したな丈浄……。テメェの……『ペインキラー』を」

 

「こうやってスタンドで殴り合うのは中坊の時以来だな、親父ッ!!」

 

熱くなる二人。スタンドを使った親子喧嘩が始まる。

 

クレイジー・ダイヤモンドが殴り掛かるも、丈浄は体をのけぞることで拳を避ける。その隙に自身のスタンド『ペインキラー』で仗助にジャブを入れる。怯む仗助。

すると、仗助の視界がだんだんと暗くなっていく。前が見えなくなり、狼狽する仗助。

 

「親父の『視覚』を無くした。これで攻撃できないだろッ!」

 

「こいつ!いつの間にこんなに強く!」

 

狼狽える仗助の周りをグルグル回り、手を鳴らす丈浄。

 

「鬼さんこちら……手の鳴るほうへ……」

 

手を鳴らしながら、仗助を挑発。仗助は目が見えない状態で攻撃するも、当たらない。

 

「『遊び』じゃ済まねぇぞッ!!」

 

仗助は歴戦の猛者。視覚がなくても、音だけで十分戦える。

 

「ドララアアア~~ッ!!」

 

丈浄の手の音を頼りに、本気で殴ってきた仗助。丈浄は油断して防御が間に合わない。

 

(まずい!やられる!)

 

丈浄がそう思った瞬間。

 

「何やってんの~ッ!!あんたたち~ッ!!」

 

急に女性の声が割り込み、拳が止まる。

 

「和子!?」

「母ちゃん!?」

 

声の主は、仗助の妻であり、丈浄の母である東方和子であった。

 

「あんたたちまた公衆の面前で喧嘩してたわね!あれほどするなって言ったじゃない!」

 

「……和子!これには…事情が!」

 

「事情も何もないわよ!何やってのかわ知らないけど、警察官が公衆の面前で喧嘩していいと思ってるの?」

「あんたもよ丈浄!こんな時間までこんな所にいて学校は間に合うわけ?」

 

すぐに腕時計を確認する丈浄。「やべっ」と言って急いで学校へ走りだす丈浄。

 

「全く、困った子ね」

 

「まあな。あいつ根はやさしいが、自分の『正義』とか、『筋』っつうもんを曲げるのが大嫌いだからな。自分が正しいと思ったら引かねぇ……」

 

「全く、誰に似たんでしょうかね」

 

と言い、仗助のリーゼントを指でつつく和子。しばらく無言が続くも、仗助はそのままパトロールへ戻る。

 

 

丈浄が学校へ走って向かっていると、道端で泣いている子供を見つける。「どうしたんだ?」と聞く丈浄。どうやら子供は転んで擦り剝いてしまったようだ。膝から血が出ている。

丈浄はすぐさまハンカチを取り出し、不器用ながらも子供の膝にハンカチを巻き付けて包帯にする。これで出血は大丈夫。

 

「……俺には『傷を治すこと』はできねぇけどよぉ……こういう『手品』はできるんだぜ」

 

そういうと、ペインキラーを出して子供の膝に手をかざす。丈浄も子供の膝に手をかざす。

 

「痛いの痛いの飛んでけ~ッ!」

 

そういって『痛み』をどこかに飛ばす丈浄。

 

「あれ?痛くなくなった!」

 

「だろ?俺の手品すごいだろ?もう痛くない。だからよぉ、もう泣くんじゃねぇぞ」

 

「ありがと~!」と言って、走って行ってしまう子供。

 

「走るとまた転ぶぞ!気をつけな!」

 

と言って少年を見送るが、学校のことをすっかり忘れていた。腕時計を確認するも、

 

「ああぁ~ッ!もう間に合わねえや。ゆっくり行こう」

 

そう言って、学校へ歩いて向かう丈浄であった。

 

←To Be Continued


 

スタンド名-「ペインキラー」

本体-東方丈浄(15歳)

 

破壊力-A スピード-A 射程距離-E(2m) 

持続力-B 精密動作性-B 成長性-B

 

能力-自分または他人の感覚1つだけを自由に操作できる。




ご拝読いただきありがとうございます。

以下、丈浄のプロフィールと4部メンバーのその後です。

名前-東方丈浄(ひがしかた じょうせい)
血液型B型 今年(2019年)15さい(高1)
父親--東方仗助(36) 家族 母-東方和子(37)-OL
              祖母-東方朋子(56)-教師
身長180cm(成長中)好きな食べ物-甘いもの全般、トニオの料理
趣味-爆音でロック・メタル系の音楽を聴きながらの夜の散歩
性格-筋の通らないこと、曲がったことが大嫌いな昔ながらの硬派
   根はやさしい
スタンド-ペインキラー

〇4部メンバーのその後

東方仗助
高校卒業後、祖父・東方良平の意思を継ぎたいと考え、警察学校に入学。卒業し警察官となる。運動神経と機転とスタンド能力で杜王警察署トップに。20歳で和子と結婚し、21歳で丈浄を産む。30歳で刑事課に入り、刑事としてスタンド能力で捜査する。警察学校入学前に、一度自慢のリーゼントを剃り落として丸刈りになったときは、数日間寝込んだ。

虹村億泰
高校卒業後は、仗助と同じ警察官になろうとするも試験に落ちる。その後はS市内の建築会社に入社する。SNSで食レポ動画を投稿したところ、大バズりし、インフルエンサーとしても活動する。貯金した宝くじの当選金166万が大きく増えている。

広瀬康一
高校卒業後、山岸由花子と一緒の東京のそこそこ良い大学に進学し、後に結婚する。2019年では東京に住んでいる。

岸辺露伴
40歳。相変わらず漫画の執筆活動に精進しているが、4年ほど前に連載していた『ピンクダークの少年』を完結させ、今は新しいネタを探すために世界各地に行っている。現在行方不明。
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