呪われ男の先生代行譚   作:一般人参

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最近調子が悪い気がする……スランプというやつか?でも最初からこうだった気もする……

(ダイスを振る音)(アイデアロール成功)

最初からスランプだった……ってコト……!?

冗談は置いといて、ガチ目に続きを書くのが難航していてまずいです。九条カケルとかいうやつ本当に複雑な心情抱えててほんまお前……

定期:何で俺はカケルくんの心情考察をしているんですか?


24. 第二次特別学力試験

合宿五日目。天気は快晴。実にいい勉強日和だ。

 

とはいえやることは変わらない。模擬試験をして、ダメだったところを勉強する。その繰り返し。それでも、今日がいつもと違う日になったのは……みんなの模擬試験の成績のおかげ。

 

ハナコ69点、アズサ73点、コハル61点、ヒフミ75点……全員が、合格ラインの60点を超えていた。

ナギサの妨害を考えると、十分とはいえないかもしれないが……それでも、希望が見えてきたことは確かだった。

 

この結果に当然みんなは大喜び。ヒフミは安心し切った顔してるし、アズサとコハルは心の底から嬉しそうだ。ハナコは……何やらこっちを見てきてるな。

 

「どうした?」

 

「いえ、ただ8点から69点という大躍進を鑑みて、何かご褒美でも貰えないかな、と」

 

「ははははは」

 

「うふふ、冗談ですよ」

 

俺の乾いた笑いを前に、同じく笑いで返すも少し残念そうなハナコ。この子は本当におねだりが下手だなあ。

 

「俺も冗談だよ」

 

ハナコの頭に手を置き、優しく撫でる。

 

「ありがとな」

 

「……いえ、そんな……大したことでも、ないので」

 

「そんな卑下することでもないのに。自分のルールを人のために捻じ曲げることは十分すごいと思うよ」

 

「……はい……」

 

まるで借りてきた猫のように大人しくなってしまうハナコ。本当に不器用というか……

 

「せ、先生がハナコを制御してる……!?い、一体どんな弱みを握ったのよ!?」

 

「とんでもない言い草だな。ハナコ、何か反論してくれ」

 

「……うふふ、私と先生は体と体を熱く触れ合わせた仲なので……♡」

 

「……!?!?」

 

「待ってくれコハル。話をしよう。だからその構えた銃をしまってくれ」

 

まあ、そんなこともあったが。とにかくようやく希望が見えてきていた。

その後はヒフミがアズサにモモフレンズのグッズをプレゼントしたりした。

 

モモフレンズの女王、ヒフミ様が自ら選定されたペロロ(メガネ付き)の人形を持って年相応に笑うアズサ。

きっと、彼女はこんな普通の毎日を送ったことがなかったのだろう。それはアズサだけじゃなくて、きっとアリウス所属の生徒たち全員がそうなんだ。

その子達もいずれは助けなきゃな。

 

ちなみに笑うアズサを撫でようとしたところ、なかなか洗練された動きで避けられた。そんな拒絶しなくてもいいのに……

 

まあその話はいいか。とにかく、希望が見えたみんなは今までで一番高い士気で勉強に臨んだ。

最初はどうなることかと思ったが、今や彼女たちの心配はしていない。みんななら、もはや俺がいなくても普通の試験程度は超えていけるだろう。

 

だから、もう一度話し合わないといけない。

 

スマホにきていたメッセージ。明日お話ししたいという、ナギサからのメッセージだった。

 

 


 

 

合宿六日目。いよいよ明日が二次試験の日。これに合格すれば、補習授業部は晴れて自由の身となる。

 

大事なテスト前日。こんな日にみんなから離れるのは常識的に考えてあり得ない行為だ。それこそ、本当に重要な何かがない限りは。そして俺にはその重要な何かがあった。

 

やって来たのは、トリニティ本校舎。その中でも、一般生徒は立ち入ることすらままならない、ティーパーティーの居場所。

 

「待たせたかな、ナギサ」

 

「はい、お待ちしておりました。ご無沙汰しております、先生」

 

そこで俺はナギサと相対していた。

 

「さて、どうせなら世間話でもするかい?」

 

「魅力的な提案ですが……今回は遠慮しておきましょう」

 

「残念だな。じゃあまたの機会にとっておこう」

 

ナギサが紅茶を一口飲む。

 

「では、本題に入りましょう。先生はどうしてもこちら側につくおつもりはないのですか?」

 

「ない。少なくとも、ナギサが道を変えないというのなら俺もそちら側にはつけない」

 

「……そうですか」

 

演技ではない、心底残念そうな様子のナギサ。一瞬目を伏せたが、すぐにまた目が合う。

 

「先生なら、もうわかっていらっしゃるとは思いますが……今一度、何故彼女たちなのか。再確認をしましょうか」

 

無言で頷く。

 

「まずコハルさんは、ハスミさんを統制するための存在です。ハスミさんは誰よりもゲヘナのことを憎んでいます。いつ何をしでかすか分からない、時限爆弾のような存在です」

 

「次にハナコは、本来の優秀さを発揮せずわざと落第しようとしている不明存在(アンノウン)。加えて彼女の頭脳や所持している情報を考えると、警戒するべき存在……そういうことだよね」

 

「ええ、その通りです。アズサさんは、そもそも存在自体が怪しいところばかりですし……他の生徒と何度も暴力事件を起こしている、統制不能な存在です」

 

「そして最後に、ヒフミは──」

 

ナギサが、僅かに反応した。カップに触れた指先がピクっとする程度の、本当に僅かなものだったが……

 

「……やっぱり、ヒフミは特別?」

 

「はい……お分かりでしょうが、私はヒフミさんのことをとても大切に思っています。私が彼女のことを好いている……そのことは、間違いありません」

 

「それでも補習授業部に入れたのは、彼女に黒い噂があるから。犯罪集団と繋がりがあるとか、ブラックマーケットを頻繁に訪れているとかね」

 

黙り込むナギサ。

 

「怖いよな。ヒフミのことを何も知らないかもしれない……それが、どうしようもなく怖い」

 

「……はい。そして彼女が裏切り者であることが怖いです」

 

暗い顔をしている。指先が僅かに震え続けているようにも見える。

 

「結局のところ、私たちは"他人"にすぎない……その本心を知ることはできないし、確定させることはできません」

 

「そうだな」

 

「であるならば、疑うことこそ人との付き合い方ではないのでしょうか。信じるなどという、甘い幻想を抱くことなく。ただその本心を推し量るために疑い続ける……それこそが正解なのではないかと、私は考えるのです」

 

何も言わない。

 

「先生。あなたもこちら側の人間のはずです。あなたが最初の邂逅で全てを看破できたのは……私たちを疑っていたが故。ならば、私と協力できるはずです。まだ間に合います。エデン条約を確実なものとするのは、あなたの力が必要なのです」

 

縋るような視線。

 

「先生、どうか私についてくれませんか?」

 

その言葉に、俺は……

 

「矛盾しているよ、ナギサ」

 

「え……?」

 

ただ、いつもと変わらない調子で言い放った。

 

「疑うことが正解なら、その果てにあるのは孤独だ。誰も信じず、誰にも信じられない。そんな場所こそ正解ということになる。なら、何で君は俺を引き入れようとしているんだ?」

 

「そ、れは」

 

「知ってるよ。人間、孤独は怖いものだ。だから信頼できるものが欲しかった……そのために、同類に見えた俺を引き込もうとした。そうだろう」

 

ナギサが目を見開いた。信じられないという顔。

 

「……君を否定はしない。俺が疑うことを人との付き合いに使ってるのもその通りだしね……理解している。分かっている。その上で言わせてもらうよ──ごめんね」

 

「……なんで。どうして、ですか」

 

ナギサが俯く。

 

「ナギサに信念があるように、俺にも信念がある。俺はそれに従い続けなきゃいけない」

 

「だから、全てに味方するというのですか。裏切り者にも」

 

「そして君にも」

 

「……理解、できません。何故あなたは、そこまで」

 

「ナギサと同じさ。それが俺の使命だから」

 

ハッとした顔で、ナギサが俺を見た。

 

「同じだろ?俺もナギサも、使命に従い、そのために人を疑う。俺たち、結構似ているんだよ」

 

「……先生が、言いたいのは」

 

「君の疑心も、恐怖も……何もかも。全部俺が受け止めるよ。だから、遠慮せず来な」

 

俺は味方になってあげられないけど、理解者にはなれる。

それはナギサの救いになってくれるだろうか。

 

「……全ての生徒の味方……ですか。荒唐無稽と思っていましたが……」

 

さっきよりも安心した顔で、ナギサが言う。

 

「ありがとうございます、先生」

 

「どういたしまして」

 

別に、和解をしたわけではない。

 

ナギサが攻撃してくるのは変わらないし、俺が味方しないことも変わらない。変わったものは、心構え。

これはただ互いの使命の戦いなのだと、ナギサはそう理解した。

分かりあった敵というのは、分かりあえない味方よりも安心するものだ。

 

「それじゃ、話は終わりでいいかな?」

 

「はい。話もシンプルになりましたことですし……当然のことながら、手加減は致しません」

 

「分かってるよ。健闘を祈ってる」

 

「ふふっ、敵に対し祈るのも変な話ですが……ええ。私も、先生のご健闘を祈っています」

 

最初よりずいぶん安心した顔のナギサ。もう大丈夫だろう。

そして俺はこの場を立ち去るのだった。

 

 


 

 

さて、現在は夜。試験前日の夜だ。いよいよ明日が本番という現実を前に、怯むことなく高い士気を維持しているみんな。

 

とはいえ、仮に試験に合格すれば補習授業部は解散となる。そのことに一抹の寂しさを抱くアズサ。

でも、解散しても会えないわけではない。そういって励ましあうみんなを見ていると、よほどのことがない限りは大丈夫だと思えるのだが……

 

問題は、そのよほどのことが起きていることだ。

 

「……みんな、少し話を聞いてくれるか」

 

そう言えば、全員の顔がこちらに向く。何か励ましの言葉でも送るのだろうと期待されているのが分かるが……

 

「先ほど、二次試験の概要を再確認したんだが……ちょっとまずいかもしれない」

 

確かに遠慮しなくていいとは言った。健闘も祈った。でもこれはちょーっとやりすぎじゃないすかねナギサさん。

これを伝えるのは気が重いが、黙っててもどうにもならないのでちゃんと伝える。

 

「変更点がいくつかあって……まず、試験範囲が三倍になってる。」

 

「はぁっ!?何それ!?」

 

「次に、合格ラインが60点から90点に引き上げされてる」

 

「わ、私でもまだ、90点なんて超えたことないのに……」

 

「更に、試験会場がゲヘナ自治区第15エリア77番街、廃墟の一階……要するにゲヘナで試験を受けることになってる」

 

マジでヤバい。多分というか確実に無断だし、行く過程でも何かしらの妨害は入るだろう。そして行けなければ未受験扱いで不合格……

 

「そして最後に、試験開始時刻が深夜の三時……今から数時間後だ」

 

とんでもない警戒のされようだ。多分模擬試験の結果がどこからか漏れたのだろう。じゃなきゃここまでやらない。

 

ひっどいなこれ。最初の二つだけでもこっちとしては致命傷なのに後ろ二つで確実に殺しに来てる。

すみませんナギサさん。今からでも遠慮してもらうことってできますかね?

 

「露骨なやり方ですねぇ……どうしても私たちを退学にしたい、と」

 

「……退学?」

 

「えっ、た、退学!?ちょっとどういうこと!?」

 

ハナコの言葉に、何も知らされていない二人が反応する。まあ今更隠してもしょうがない。

ということで大まかな概要を二人に共有する。当然裏切り者云々は隠した。

 

当然結構ショックを受けてる……のはコハルだけだな。アズサはそこまで動揺していない。

 

「みんなの気持ちも分かるんだが、ひとまず出発しよう。試験会場がゲヘナで、開始時刻が数時間後となると……今から行ってギリギリの計算だ」

 

「うん。驚くにせよ、怒るにせよ、絶望するにせよ……それは、試験を受けてからでも遅くない」

 

「そういうことだ。今はとにかく足掻いてみよう。それから、各自銃火器は忘れずに。多分向かう途中にも何かしらあるだろうから」

 

そう言えば、みんなひとまずは出発の準備をしてくれる。今はそれでいい。可能性があるならとりあえずやってみるしかない。

 

そういうことで、とても試験を受けに行く装備ではないが、出発の準備ができたのですぐに合宿所を発った。

 

トリニティ自治区内は案外スイスイといけた。ナギサからの妨害があるならここだと思ってたんだけど……もしくはあれで十分、ということなのかも。

とにかくトリニティ自治区を抜けることは簡単にできた。ただ、問題はここからだ。

 

ゲヘナ自治区に入るなり、ガラの悪い不良たちがこっちに喧嘩を売ってくる。普段ならそれなりの対応をするところだが、今は時間がない。

 

「んー?何だか見慣れない──「みんな。強行突破するよ」……は?」

 

ご意見、文句などはティーパーティーにお願いします。

ということで申し訳ないが押し通らせてもらおう。

 

そこらへんにたむろしてた不良どもを殲滅し、進み続ける。当然奴らも追っかけてくるが、撃退しているうちにいつのまにかいなくなっていた。

 

ひとまず安心か……と思っていると、ハナコが訝しむように言う。

 

「いくら夜中とはいえ、人気がなさすぎません?」

 

言われてみればそうだった。まるでアビドスみたいに人っ子一人いない。何回かゲヘナに来てはいるが、こんなこと初めてだ。

普段なら夜だろうが基本銃声が聞こえてるのだが……と考えていると、銃声がした。

音の方向は……俺たちが向かわないといけない方。何やら嫌な予感しかしないが……立ち止まっても仕方ないので、進み続ける。

 

しばらく進むと、何やら生徒が立っている。あの格好は風紀委員会だな。どうやら検問しているらしい。

何でそんなことしてるのかは知らないが、こっちが見つかったら面倒なことにはなるだろう。今の時期、ゲヘナにトリニティ生徒がやってくるのは何かしら勘ぐられてもしょうがない。

 

ということで、ひとまず俺が対応することになった。

 

「ちょっといいかな」

 

「ん?誰だ?」

 

「シャーレの先生なんだけど」

 

「シャーレの……?まさか、風紀委員長を誑かしているという噂の……!?」

 

「何の話?」

 

なんかすごく良くない噂が流れている。何でだろう。

 

「……それで、何の用だ」

 

「実はゲヘナに用事があって……通りたいんだけれど、いいかな」

 

「こんな時期に一体……ハッ、まさか風紀委員長と逢い引きに……!?」

 

「ちが……いやもうそれでいいや。そういうことで、通してくれないかな」

 

「くっ、まさか噂は本当だったとは。とりあえずみんなに共有しておく──」

 

瞬間、俺の後方より飛来した何かが、風気委員に着弾し爆発した。何事?

 

「せ、先生……あらぬ噂が流れそうだからって、流石に倒してしまうのは……!」

 

「違うよ!?俺じゃないって!」

 

「そうですね、今のは私たちの遥か後方から飛んできました。しかし、一体誰が……」

 

ヒフミにあらぬ疑いをかけられたが、ハナコに助けられた。しかし本当に誰なんだ。風気委員を狙っている時点であまりいい予感はしないけど……

 

後ろを眺めていると、そのうち車が近づいてきた。見たことないな。乗っているのは……あっ。

 

車はこちらに近づき、俺たちの目の前で止まる。そして人が降りてきた。

 

「あらっ⭐︎やっぱり先生でしたか!」

 

「大当たりでしたわね。ご機嫌よう。ここで何をされているのですか、先生?」

 

「こっちの台詞だけどね……こんなところで何してるのさ、二人とも」

 

降りてきたのは美食研究会のアカリとハルナ。俺が風紀委員会に引き渡して、恐らく今は牢屋に入れられているはずなんだけど……おかしいな。

 

「脱走中です」

 

「……そっかぁ……」

 

そうですか……彼女たちも信念を持ってるのは分かるんだけど、もう少しこう……大人しくなれないものか。

 

「それで、先生は何を?」

 

「いやぁ……実はさ」

 

かくかくしかじかということで、試験を受けるために特定の場所に行かないといけないことを話した。

 

「事情は分かりましたが、タイミングが悪かったですね……この辺りは今、それなりに大きな騒動になっていまして」

 

「何が起きたの?」

 

「温泉開発部が市街地の真ん中をドカン⭐︎と爆発させたとかで、とにかくめちゃくちゃな状態なんです」

 

温泉開発部。ゲヘナでは美食研究会に並ぶ悪名高い部活(テロリスト)。ところ構わず温泉を発掘しようとそこら中爆破しまくるクレイジーな集団だ。

 

その子達が暴れ回ってるせいで、風紀委員会は慌ただしくしており、その機に乗じて美食研究会は脱走したということらしい。ふーんそっかあ。大変そうだね。

おまけにフウカがまたも拉致されている。フウカは給食部の生徒なのだが……何故か美食研究会に気に入られており、事あるたびに誘拐される可哀想な子だ。今美食研究会が使ってるのもフウカが買った部の新車らしい。

 

「……もう……なんか、もういいや。多分君たち反省しないもんね」

 

「それはそうですわ。だって、私たちがやっていることに反省すべき点など一つもありませんし」

 

「ははは。それはそれとしてフウカのことはもう少し丁重に扱ってあげて?」

 

「何を言うのですか、先生。フウカさんは同意の上で私たちに協力してくださっているのですよ?」

 

「んんっ!?んん、んーーーっ!!!」

 

「めっちゃ首振ってますけど」

 

「フウカさんは素直じゃないですからねぇ」

 

「んーーーっ!!!」

 

……今度労いに行こう。

 

「ところで、先生。先生には恩がありましたわね」

 

「え?何の……あー……あれか」

 

風気委員会に引き渡した時のことか。あれって本気だったんだな……普通恨まないか?

 

「ふふっ、あの時のお礼ということで。先生とトリニティの皆さんのことは、私たちが責任をもってご案内しますわ」

 

「……いいの?間違いなく面倒ごとに巻き込まれるけど」

 

「何をおっしゃるのですか。私たちは仲間、でしょう?」

 

「ははは」

 

最近乾いた笑いが随分と上手になったな。努力は必ず報われるんだぁ……

 

「……まあ、協力してくれるのはありがたい。お言葉に甘えさせてもらうよ」

 

ということで、全員で車に乗り込み、試験会場へと出発した。

 

 

 

 

 

二時間後……(Two hours later…)

 

 

 

 

 

いやー……酷い目にあった。

 

なんか途中で風気委員会と(何故か)温泉開発部に追われて別行動を余儀なくされたり、たまたまヒナと会っちゃって「せ、先生……?」とショックを受けた顔されたり、ハルナが某ター●ネーターよろしく「I'll be back」と親指立てて川に沈んで行ったり、気づいたら俺一人になってたり、泣きそうになっちゃったヒナをあやしたり……色々すごく大変だったなあ。

 

現在時刻は午前2時45分。試験開始時刻の15分前だ。ギリギリセーフだな。みんなも何とか集合できて……何でハナコは水着なんだ?

 

まあ、いい……とにかく試験開始までに会場に着けたことには変わりないんだ。早速テストを受けよう。

 

何故か不発弾の中に詰め込むとかいう面倒な方法で保管されていた試験用紙を取り出す。その際ナギサからのビデオメッセージも出てきた。

 

『これを見ているということは、無事に到着されたようですね』

 

ホログラムで出てくるナギサ。何してくれてんですか本当。今度ゲヘナからの苦情がそっちに行く予定なんでよろしく。

 

内容は、今も監視してるからねーというのと、まあ頑張ってねーというもの。これ用意する必要ありました?

そして最後に、「どうかお気をつけて」という何やら不穏な言葉を残して、メッセージは終わった。

 

これ用意する必要ありました?(二回目)

 

まあ、もう勘繰っても仕方ない。試験開始時刻はすぐそこだから、早く始めにゃならんのだ。

みんなが用意されていた、廃墟にミスマッチな綺麗な椅子に座り、これまた綺麗な机に試験用紙を置く。

 

そして、二次試験が始まった。

 

文字を書く音だけが響く廃墟。側から見れば怪奇現象か頭のおかしい人か何かの儀式に見えることだろう。

特に何もないまま時間は過ぎていき、俺が廃墟のひび割れを数えるのにも飽き始めた頃。

 

とんでもない爆発音と衝撃と共に、廃墟が吹っ飛んだ。

 

 

 

 

 

第二次特別学力試験、結果。

 

ハナコ 試験用紙紛失(不合格)

アズサ 試験用紙紛失(不合格)

コハル 試験用紙紛失(不合格)

ヒフミ 試験用紙紛失(不合格)

 

 

 

 

 

「……やりすぎだろ」

 

目の前の惨状を見て絞り出した、切実な一言だった。




ケイちゃんが可愛すぎるが、この小説では出てくるまで時間がかかる……(時系列順にやってるから)
ほな先にやったらええんちゃいますの?と思う関西人がいるかもしれないですが、諸事情によりパヴァーヌ二章を先取りできないのです。

果たしていつになるのやら……



今週の呪術。ドブカス顔面崩壊四カメと辞世の句で笑いを堪えられなかった人の心無い男は俺です。
直哉が出てくるたびに笑ってしまった……

そういえばカケルくんの実力に関してなんですけど。実は彼、天井組以外だと相手にならない程度には強いです。多分魔虎羅も殺せます。

とはいえ呪力消費より吸収が上回る神秘のおかげでアホみたいにある呪力貯蓄(ストック)や、このルートでしかない性質なども含めた結果ですけどね。

もし純粋に呪術廻戦の世界に生まれてたなら……研鑽次第ですが、最大でも乙骨並ですかね……多分魔虎羅は殺せません。
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