超かぐや姫!を見ました。彩葉に脳を焼かれました。二次創作書きたい……でも原作が至高すぎて書ける気がしない……というか今でも割と手いっぱいなのに書ける気がしない……
でも彩葉がめちゃくちゃ可愛いんですよ。ここに記すには余白が足りないので省きますが、マジでドストライクです。
37. トリニティ再び
白と金を主とした色合いで、その煌びやかな雰囲気を際立たせる部屋。よく分からない模様とかもあって、まさに豪華と言うか、高そうという印象の部屋。
ここはトリニティ総合学園、その一室。トリニティにおいて現在最高権力を持つティーパーティーのホスト……桐藤ナギサ。彼女に呼ばれた俺は、ここを訪れていた。
用件は「エデン条約以降の顛末と事件の後始末について話し合うため」だと聞いてはいる。少し時間が空きすぎじゃないかと疑問に思うが、多分内部のゴタゴタがあったんだろう、と一人納得をしておくことにしよう。
「お越し下さりありがとうございます、先生。しばらくぶりのトリニティ訪問となりますね」
「うん、こんにちはナギサ……と、サクラコに……?」
中に居たのは三人。
一人はもちろん俺を呼び出したナギサ。相変わらず紅茶を啜ってらっしゃる。俺が見るたびに飲んでいるんだけど、よっぽどお気に入りらしい。
一人はシスターフッドの長、歌住サクラコ。「またお会いしましたね、先生。先日はお世話になりました」と礼儀正しく頭を下げてきたので、そんな感謝されるようなことはしていないと笑って応対する。
そしてもう一人。俺の知らない子だ。ぱっと見の印象は、水色。それも当然で長い髪の色は水色だし、背中から生えてるであろう羽も同じ色をしている。ただ頭には淡い赤色の十字が入ったナースキャップをしており、多分医療従事者だろう。
その子はこちらを一瞥したのち、ピシッと姿勢を正して挨拶してくる。
「はじめまして。救護騎士団の団長を務めております、ミネと申します」
「ああ、君が……セイアを見守ってくれてた?」
「はい。そして今もセイア様の健康に携わっています」
「なるほど……はじめまして。既に知っているとは思うけれど、シャーレの先生です。よろしくね」
軽く挨拶を交わす……のはいいんだけど、なんでこの二人もここにいるんだろう? 一応ナギサと二人きりで話し合う手筈だったんだけれど。
聞くところによると、二人が自分から出席するとナギサを押し切ったらしい。両者ともトリニティではティーパーティーに並びうる権力を持つ人だし、まあ妥当っちゃ妥当か。
さらに言えば、ティーパーティーの権威が失墜しかけていることもある。ミカは利用されていたとはいえセイアを殺そうとし、ナギサはシャーレを利用して生徒を退学に追い込もうとし、セイアは何もしていないけどシンプルに体調が悪い。はっきり言えばボロボロって感じだ。
ということで、そんな致命傷を刻まれたティーパーティーを助けるために、二人も積極的に政治に接することにしたらしい。トリニティは本当に難しい学校だな。
「……まあ、そういう内部事情は一旦後にしようか。今は本題……エデン条約の件に関する諸々の話し合いを始めよう?」
俺の言葉に三人が頷いたのを確認し、まずはエデン条約の一件に関する整理を始める。
エデン条約調印式にて、未知の技術を用いたミサイルとそしてアリウスの軍隊。これらにより襲撃をかけられた事件。主犯は当然アリウス分校で、その目的はゲヘナ・トリニティ両校の排除と、ユスティナ聖徒会という軍事力の確保。
ではアリウスはその力を使って何をしようとしていたのか? これが問題だ。ゲヘナとトリニティを排除したなら、他にやることなどないと考えられていたが……これに関しては、俺だけが知っている情報から少し推察できる。
恐らくユスティナ聖徒会を必要としているのはアリウスの背後にいるであろう誰か……恐らくは「ゲマトリア」の一員。そいつだろう。その力を手にして何をするかまでは分からないが……まあどうせ碌なことではないな。
おまけに多分、ゲマトリアはユスティナ聖徒会を完全にものにしている……と思う。エデン条約という概念を破壊したあの時、一瞬見えた内側に何かしらの
少し話が逸れた。下手に不安を煽ることは言わずに、アリウスの目的が分からないという情報から次の目的をまとめる。
「目下の目標は、アリウスの目的を探って……そしてできれば自治区を管理下に置く、ってことだよね」
「その通りです。ただその自治区の場所さえ分かっていないのが現状でして……」
前回の件より、アリウス自治区はカタコンベと繋がっているどこかであることが分かっているが……それはいい情報とは言えない。何しろカタコンベというのは、数日おきに道が変わる迷路なのだ。
カタコンベを突破するには、何かしらのガイドが必要。それはカタコンベのパターンを記した地図とか、もしくは道を知っている人とか……とにかくそういうのが必要だ。
ではそのガイドを手中に収めるにはどうしたらいいか? 真っ先に上がった手段はアリウススクワッドの確保だが……彼女たちは完全に消息不明。恐らく自治区内に戻っているだろうし、この案は却下となり。
そして次善の案として上がったのが……
「聖園ミカ。彼女ならば、道を知っているのではないでしょうか」
「……っ!?」
サクラコの言葉に、ナギサが驚きとも苦しみとも取れるような表情をした。
ミカへの質問は既に終わっており、彼女はアリウスへの道を「知らない」と答えている。サクラコはその言葉を疑えと言っているのだ。それは、補習授業部との一件で信じないことの恐怖を学んだナギサにとってどれだけ恐ろしい言葉か。
ナギサが苦しく、辛そうな声で答える。
「そ、そんな事は……」
「無いと言えますか? 彼女は長い間アリウスと通じて来たのですよ?」
「……たしか、ミカ様はアリウス生徒に補給品を手渡した記録が残っています……さらに言えば、失礼ながらミカ様の評判や行動は模範的とは言えません。今現在、学園で発生しているミカ様に対しての糾弾と騒動も、それを裏付けています」
震えるナギサに、二人が現実を突きつける。しかしそれは悪意を持っているのではなく、現実に問題としてあることで、つまりは正論だ。
さっきから黙ってばかりの俺だが、それもそのはずで、俺が何を言ってもこの場では悪手だ。疑えと口に出すなどもってのほかだし、かといって易々とミカを信じようと言うのも、ミカのことをあまり知らない俺では侮辱に近い。
では結局誰がミカを信じるか、それとも疑うかを決めるかという話になると……当然ながら、その選択が委ねられるのは……
「ミカ様の一番の理解者は、恐らくナギサ様でしょう……その上で、問います。ナギサ様から見て、ミカ様はまだ私たちに隠していることがあるように感じますか?」
ミネの凜とした声が響いた。誰もが、真剣な顔でナギサを見つめる。
そのナギサは、目を瞑ってじっくりと、何十秒も経ったと思うほどに黙り込み、真剣に考えて……
「……いえ、私はミカさんを信じます」
その果てに、彼女は真っ直ぐな視線を伴って言い切った。
確かに、ミカは素行がいい生徒とは言えないかもしれない……それでも、信じると。それこそが得た教訓だからと。
例えどれだけの人に糾弾されようとも、それでも……信じるのだと。
信じたいから、信じる。信じれると思うから、信じる。それこそが、信じるという行為の真髄なのだと……彼女はその姿勢で示した。
なら、もはや俺たちには何も言えない。
「……いえ、私は仮説を口にしただけで、他意はありません。誤解を招いてしまい、申し訳ございません、ナギサ様」
言い方に悪意を感じさせてしまったことを、サクラコが誠実に謝り。
「……失礼致しました。非礼をお詫び申し上げます」
ナギサの信頼を疑ったことを、ミネが同様に真摯に謝罪した。
これで振り出しに戻ったわけだが、これでいいんだろう。ナギサが信じると言ったその変化を、今は静かに噛み締めよう。
その後、時間もそろそろいい感じということで、今回の話し合いはお開きとなった。
ただ、俺はナギサと二人で話したいことがあったので残っている。
「はぁ……胃が痛いですね」
「お疲れ様、ナギサ」
「ありがとうございます……それで、お話とは?」
真っ直ぐにこちらを見つめてくるナギサ。彼女は座っているので、必然的に立っている俺を見上げる形になっているのだが……その視線が俺を見下げるよう、頭を深く下げる。
「改めて、前回の件の謝罪をさせてほしい」
「!? なっ、せ、先生!?」
「……はっきりと、言う。ナギサと二人で会った時、あんなことをしたのは……俺の想定を上回って、いくつもの作戦を行ってくるナギサに、少し……いや、結構苛立ちを覚えたからだ」
「……先生……」
「俺の個人的な感情に振り回されて、ナギサの信頼を裏切るような真似をしてしまった。再度、心からの謝罪をする……本当に、申し訳ない」
先生という立場でいるからには、必ず生徒を重んじて、そして何よりも彼女たちを傷つけてはならない。俺はその先生としての必然を破り、彼女を傷つけた。本来なら先生を辞めさせられても文句が言えないことをした。
「も、もう終わったことですよ! 先生は、私のお願いを叶えて……それで、この件は終わりでしょう?」
「……そう、かな……」
「そうです! ……当事者である私がそれでいいと言ったのですから、そんなに頭を下げないでください」
「……うん……いや、やっぱり俺はクズだ。今謝ったのだって、ナギサが信じる姿勢を見せてくれたことが何だか自分のしたことの小ささを理解させてきて、その罪悪感に耐えられなくなって謝ったから自己満足の謝罪だ……ごめん……」
「……先生、私がお願いしたこと。覚えていますよね?」
自分の矮小さに辟易していると、なぜか怒っているようなナギサの声が聞こえた。恐る恐る顔を挙げてみれば、笑顔ではあるが怒りが隠しきれていない。
「え……っと。友達に、なりたいと……」
「はい、その通りです。それはつまり、対等な関係でありたいということで……だというのに、自身を下げるような真似をするのは違うのではありませんか?」
「そ……れはぁ……そのぉ…………はい……」
ナギサの言う通りだった。前回のお願いを忘れてこんなことをするとは、俺は本当に……
「えいっ」
「いてっ……ナギサ?」
いきなり頭を軽く叩かれて、別に痛くは無いけど声が出た。目の前にはぷくーっと頬を膨らませたナギサ。
「また同じことを繰り返そうとしましたね?」
「ごめんなさい……」
「全く……あなたという人は、思っていたよりも自分を嫌っているのですね」
ちょっと刺々しい言葉とは裏腹に、何だかナギサは嬉しそうだ。「座ってください」と、先ほどまでサクラコたちが座っていた席を指差したので、座らせてもらう。
「紅茶はいかがですか?」
「……じゃあ、貰おっかな。あっいやでも自分で「いえ、私が注ぎます」
ポットを先に取ろうとしたが、その前にナギサが手に取ってもう一つのカップに紅茶を注ぐ。綺麗な夕日色で満たされたカップが、ナギサの手で俺の目の前に置かれた。
「………………」
「対等ですから」
「それは……なんか、ずるいだろ」
一口飲む。フルーツっぽい爽やかな味だ。
「……第一、俺なんかがいなくても、ミカとか……セイアもそうだし、ヒフミも」
「ヒフミさんとは、身分の違いからあまり学生らしいことをできず……セイアさんとはあまり話す時間がありませんし、ミカさんもあの有様ですので……」
「……ごめん」
こう考えると、ナギサは思っていたよりも孤独だ。そして俺はそんな孤独な少女に……ええい邪悪な思考よ、去れ! 頭をブンブン振って払い除けた。
「ミカといえば、少しいいかな」
「何でしょう?」
「さっき、ミネが言ってた……『学園で発生しているミカへの糾弾と騒動』って何?」
俺の言葉に、ナギサの手が止まった。紅茶のカップからその指先を離し、行儀良く膝の上に並べる。それからどこか憂いを含んだ顔で話し始めた。
「……先生の耳には、まだ入っていませんでしたか」
ミカは、率直に言えばとても大きいいじめに遭っていた。
アリウスと結託し、エデン条約の件を起こした主犯。仲間であるセイアを殺しかけた犯罪者。今のトリニティからの評価はそのような酷いもので、私刑……ミカの檻に石を投げ込んだり、私物を焼くような輩も現れたと。
学校ぐるみのいじめと言っても差し支えないほどの規模。正義実現委員会が取り締まっているものの、この空気を払拭するのは不可能に近い。ナギサは悲しそうに語った。
「そして明日。ミカさんに対する聴聞会*1が開かれます。私は、そこでミカさんの弁護をしようと考えています」
「……受けるべき罰は、受けたと」
「はい。今の学園の風潮は明らかに過剰です。既にミカさんは受けるべき罰を受けました」
「……分かった。俺もできる限りの事は協力するよ」
「ありがとうございます」
ナギサの顔が一瞬明るくなって……すぐに「ですが……」と暗い顔になってしまう。
「ミカさん本人が……ご自身を弁護する意思がないようで……」
「……ミカは、どうするつもりなんだ?」
「何も。彼女は明日の聴聞会を欠席しようとしています。そんな状態で聴聞会が行われれば……間違いなく、ミカさんは退学になるでしょう」
「説得は……しないわけないか」
「はい。ですが、私では叶わず……」
悔しそうな顔だった。自身の力が及ばないことを、とても悔やんでいる顔。自分の弱さが、何よりも憎い顔。少しの間そんな顔をしていたが、その顔を決意に変えこちらと目を合わせてくる。
「そこで、お願いがあります」
「俺が説得する、か。分かった、全力を尽くすよ」
はっきりとそう答える。ナギサの緊張した顔が少し緩み、明るい顔色になった。
「ありがとうございます」
「礼は説得に成功したらね。まだミカが説得に応じてくれると決まったわけじゃない」
「それでも、安心しました。まだ何も解決はしていませんが……少しずつ、光明が見えて来たのですから」
そう言って微かでも笑ってくれたのが、とても印象的だった。
ナギサと別れ、ミカの元に向かう。ミカのいる牢屋はこことは別の建物なので、外を経由していく必要があるのだが……その最中、嫌なものを見てしまった。
トリニティの生徒が何人か集まって、ミカへの糾弾を行なっていた。セイアのことを様付けしていたので、恐らくはそっちの派閥の子。
咄嗟に止めに入りたくなったけど、それは彼女たちの怒りを煽るだけの悪手な気がして……結局、無視して牢屋まで来てしまった。
中に入ると、何かしらの音楽が小さく聞こえた。見れば、音の出所はミカの牢屋。何かしらの音楽を流しているらしい。
穏やかな曲調。それに壮大な声がついている。音は……ピアノ、いやオルガンか? ともかく、雨の日のような穏やかな曲調で……しかし、どこか神聖な雰囲気がある曲だった。
曲というより、聖歌ってやつなのかな? 疑問を抱きつつ、曲が終わったあたりで話しかける。
「……礼拝?」
「! 先生……うん、そう。牢屋の中からでも、礼拝だけは必ず参加しなきゃいけないんだ」
牢屋の中に閉じ込められているとは思えない、元気な雰囲気があった。桃色の長髪が荒れるのも気にしないまま、こちらに振り向く。
聖園ミカ。近いうちに、退学になってしまうかもしれない生徒。
「いい曲だね」
「そうかな? 聞いてて退屈じゃない? 『ご慈悲を』とか『憐れみたまえ』とか……
「まあ、分かるけど。祈ったところで助けてくれるわけじゃないしね。俺も神は信じない派」
「やっぱりそうだよね! 先生は話が分かるなー……」
彼女と話していると、ここが牢屋だということを忘れてしまいそうだ。完全に彼女のペースというか……このままだとずるずる世間話だけして終わりそう。
「でも歌は好きなんだよね……あ、そういえば先生って私の歌聞いたことないよね? 本来ならタダで聞かせるものじゃないけど、先生ならいいかも! こうやって会いに来てくれたし! 塔に幽閉されたお姫様が、運命の人にセレナーデを歌うの。どう? 映画のワンシーンみたいでしょ!」
「現実に引き戻して悪いけど、ここは牢屋だね。後俺は君の運命の相手でもない」
「わーお、辛辣だねえ」
大袈裟にリアクションをしていたミカだが、俺の真剣な表情を見ると、何か大事なことがあると察してくれたようで、同様に真剣に向き直ってくれる。
「……それで、今日はどうしたの先生?」
「率直に言えば、聴聞会出て欲しい」
「……ナギちゃんの差し金、だよねえ。ナギちゃんは元気してる?」
軽く頷くと、安心した顔をするミカ。それからすぐに真剣な顔に戻って、ミカが聴聞会に出席したくない理由を聞く。
現在、ティーパーティーの権威は類を見ないほど失墜している。当然というとアレだが、一人が学園を裏切ったのだ。その影響は計り知れないものだった。
そんな中で、明日ナギサがミカを弁護すれば……世論はナギサにまで敵意を向け、ティーパーティーの立場は危うくなる。ナギサはおろか、セイアにまで被害がいくかもしれない。
「そんなことは起きてほしくない。これは全て、私が払うべき代償だから」
……何とも言えない気持ちになった。というか、こんな時にこんなことを思うのも少し場違いなのは分かってるんだけど……それでも、思わずにはいられない。
俺って、他の人から見るとこんな感じなのかなあ……
「……分かるよ、その気持ち。全部自分で起こしたことだから、自分でどうにかしないといけないって……そう思うんだよな」
「……先生も、経験があるの?」
「あるっていうか……今もそうだな。それこそ、詳しくは語れないけど」
「人を巻き込みたくないもんね」
「ああ……でも、ミカは違うというか……」
「へ?」と驚いた顔をするミカに、どう伝えればいいか悩んで……悩みまくって……何とか、言葉にする。
「もう、十分だと思う。ミカは罪を償うだけの罰を受けたよ。だから、今起こってることはそれ以上の、身に降りかかった災厄みたいなもので……だから頼って欲しい」
「……私は、それでも許されない……セイアちゃんにもまだ、恨まれたままで……」
「セイアはミカを許してるよ。絶対だ」
「ち、違う! そんなわけない……だって、何度も謝ろうとしたけどダメだった……」
彼女は夢の中で語っていたのだから、許していないはずがない。だから当然謝ったものと思っていたんだけど……どうやら、何かすれ違いが起きているみたいだ。
聞けば、セイアはミカに会うとすぐに部屋に戻ってしまうらしい。元から身体が良いわけでもないし、しょうがないと言えばしょうがないけど……
噂では、最近は寝たきりになっているとか。部屋から啜り泣く声が聞こえるとか。
「だから、私は多分許されてないんだろうなって……」
「そんなことはないと思うけど……」
「ありがとう……でも、セイアちゃんが私を恨むのはいいの。本当に怖いのは、私が何かしちゃったせいで、セイアちゃんの体調が悪化したりしたら……」
「自分を絶対に許せなくなる?」
ミカがこくんと頷いた。
「そ、っか……じゃあ、俺がセイアに会ってみようか」
「せ、先生が……?」
「うん。ちゃんと二人が話し合えるようにね。そしたら、みんなで……ナギサや俺も含めて、明日の聴聞会に参加しよう?」
俺の言葉に、言葉を失って驚くミカ。少しの間口をぱくぱくさせた後、なんとかといった様子で言葉を絞り出してくる。
「ちょ、ちょっと待って。どうしてそんな……わ、私にそこまでする価値、あるかな……?」
「ある。ミカが否定しても、俺が保証する。ミカは救われるべき人間だよ」
そう言うと、ミカは少し顔を俯かせ……その瞳から、雫が少しだけこぼれた。それを手で拭いながら、俺を真っ直ぐに見つめてくる。
「……うん、わかった。そこまで言うなら……みんなと一緒に、聴聞会に行く」
「うん。そう言ってくれてありがとう、ミカ」
俺の言葉を聞いたミカは、照れくさそうに笑うのだった。
「……正直、二度目のチャンスなんてないと思ってた……でも、これが運命なら……私はやっぱり、塔の中に閉じ込められたお姫様だったのかな……?
「? ミカ?」
「あっ……な、何でもないよ、先生!」
何故だか慌てた様子のミカ。彼女は一度深呼吸し、こほんと場を整えるように咳払いして。穏やかに笑って言葉を発した。
「それじゃあセイアちゃんを……よろしくね、先生」
最近気づいたことがある。俺はもしかして、「めちゃくちゃ色々できるすごい人だけど、人間らしい弱さを抱えている人」が好きなのかもしれない。そして「その弱さを拭える唯一の人」との関係がそれはもうめちゃくちゃに好きなのかもしれない……
心当たりしかねえな……
今週の呪術。
領域展延やら彌虚葛籠周りはややこしめだから解説用の時間を入れず戦闘中に流したのは正解だと思う。いや理解さえすればめちゃ簡単ではあるんだけどね。
最後はテンション上がったなあ……単眼猫先生のナレーションはいつ見てもセンス抜群だ。俺も書けるようになりたい。
えっ来週一話で仙台結界七話分やるんですか!? 拡張しても27分なのに!?
できらぁ!