シャーレのむくろ君(不死身)   作:脱力戦士セシタマン

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 前回の投稿でお気に入りが二人いなくなって筆者のメンタルはすり潰されたリンゴになりました。バイバイ読者の皆さんふぉーえばー。

 次の更新は多分来週水曜日ですかね?忙しいんじゃ赦してくれぇ…………




装置

 

 

「さぁて……鬼ごっこは終わりだぞ」

 

「……」

 

 

 私とネルは広間についた。私の体は先程の逃走で風穴が空きまくっていたが構わず左手を噛んで出血させる。

 

 

「しかしオメェ……何モンだ?」

 

「シャーレの先生を補佐する補佐官です」

 

「そうじゃねぇ…………じゃ、オメェは()()()()()()()()()()

 

 

 何人、つまり殺した事が既にバレているようだ。正確には喰ったと言うべきだろうが…………彼女がそれに気付いているのは野生の勘か誰かからの差し金か……

 

 何にせよ、彼女には少なくとも眠って貰わなければいけないだろう。

 

 

「私にも分かりません。私は何度か記憶をロストしているので」

 

「じゃあ大人しく『掃除』されときな!」

 

 

 そう言ってネルは2丁の短機関銃を連射しながらこちらに向かってきた。私は左に跳んで回避しようとするが偏差撃ちが上手いのか私の体は数発の弾丸によって穿たれる。

 

 

「オラオラ!どうした!」

 

 

 幸いにも足と腕には当たっていない為機動に問題はない。私は散弾銃で幾つか銃弾を防ぎつつしゃがみ、全力で地面を蹴り距離を詰める。

 

 

「っ!」

 

 

 その速さはフォルトゥナにこそ及ばないがネルにとっては十分反応出来ない速度の筈だ。そして私は散弾銃を勢いのままに振りかざす。

 

 

「ふん!」

 

バリーーーン!!!!

 

「あっぶねぇ!」

 

 

 しかしそれは反射神経か読みが当てられたのか、ネルは私を踏台にして距離を取る。私の散弾銃はフルスイングによって近くの窓を割るほどの衝撃を発生させる。

 

 

「テメェの馬鹿力、どっから出てやがる!」

 

「…………」

 

 

 私はそれを咎めるように散弾銃の弾を握って散弾が飛ぶように投げる。そしてもう一度地面を全力で蹴り、今度はアッパーを狙う。

 

 

「ちっ!!!!」

 

ダダダダダダダダダ!!!

 

 

 しかし離れながらの拳銃弾の嵐に私は回避を余儀なくされ、右に跳び回避する。だがただの回避ではなく今度は回り込んで追撃を仕掛けられるよう詰める。

 

 

「させるかよ!」

 

 

 彼女は的確に私を狙う為私に傷が増えるが逃げている間に受けたと思われる傷は塞がっていた。広間と言えど引き撃ちには限度がある。確実に交差するタイミングが出来る筈だ。そこを叩く。

 

 

「ふっ!!」

 

「クソっ!!!!どうなってんだお前の体!!!!」

 

 

 ネルは壁に気付き、今度は壁沿に逃げる。私は今のうちに舌を噛み切って細かく噛み血煙を吹けるようにする。ネルは弾幕を張りつつ私に向かって来る。私はそれを全て受け止め、散弾銃を振り被っておく。

 

 腹だけでなく腕や脚、頭も撃たれ少し力が入り辛くなるが、それを未だ呻き続ける無念達と共に堪え、ネルに追いついた瞬間に散弾銃を振り下ろす…………

 

 

ブーーーーッ!!

 

「うわっ!なんだコレ!」

 

 

 ふりをして血煙をネルの顔めがけ吹き出す。私を蹴って避けようとしていたネルは一瞬怯み、その隙に散弾銃を振り下ろす。

 

 

「っ!!!!」

 

 

 ネルはそれを体をよじって回避する。だが私は空いていた左腕でネルの腹目掛けアッパーを叩き込む。

 

 

ゴスッ!!

 

「がっ!!!!」

 

 

 ネルは回避しきれずクリーンヒットしネルは膝を付く。その隙に私は散弾銃を手放しネルに右の拳を振り下ろす。

 

 

「っ!」

 

ドゴーーーーン!!

 

 

 それをネルは体を転がして回避する。追撃のチャンスなので散弾銃を拾い、散弾を投げて牽制する。ここでまた距離を取られればまた弾幕を掻い潜らなければならない。

 

 

「やっ…………べぇ!!……」

 

「逃がしません。ふん!」

 

 

ゴッ!!!!

 

 

 ゴルフの如く振った散弾銃に当たりネルは地面を転がりながら吹き飛ばされる。

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

 

 ネルはフラフラとした足取りで立ち上がる。ダメージはかなり蓄積しているようだ。

 

 しかし、いつもなら相手が等速直線運動でふっ飛ばされる程本気で殴っていたのに、あれは流石に弱過ぎだ。

 

 どうしてなのだろう?…………美甘ネルを見ていると、雛鳥のようなフォルトゥナを思い出すからなのだろうか。すばしっこくて、凄まじい弾幕を展開される。それでいて蹴りなどの体術もできる。

 

 …………何故私はフォルトゥナに雛鳥のようなと思ったのだろうか?私は、フォルトゥナと一度交戦したことが…………ある?…………違う、ない。いや、もしかしたら私の失った記憶の中で交戦した事があるのかもしれない。考える内に私の中の無念達はその声を強くしていたが、胸に手を当て沈める。

 

 

「どうした?お前も意外とダメージ入ってんじゃねーのか?」

 

「…………どうでしょうね?」

 

 

 私は負った傷より無念達に苦しめられている。力の源であり己の精神を蝕む物。それはきっと悍ましいものなのだろうが、人の為になれるなら使うべきだろう。

 

 私はこれ以上戦えば無念達に飲まれそうな気がして、踵を返した。

 

 

「テメェ……何処に……カハッ!…………」

 

「貴方もボロボロなように私もボロボロなのです。これ以上は無意味なので、撤退します」

 

 

 そう言い残し、私はその場を去った。途中ドローンがどういう訳かこちらを見ていた気がしたが、気にせずに走り続けた。

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

 

 走って行く内に私の内なる無念達は静まった。私はミレニアムの街並みの路地裏を進みながら、     の部室へと向かう。しかし前日に眠っていなかったこともあってか疲れが溜まっており少し路地裏の壁に寄りかかり、地面に座って休んでいた。

 

 私は疲れづらいが、疲れないわけではないのだ。

 

 

「おや、むくろさん。こんな所で何を?」

 

「……額縁の先輩…………作戦が終了して合流中なのですが、疲れてしまったので休んでいました」

 

「そう言う事でしたか」

 

「先輩の方は一体何を?」

 

「丁度貴方を探していた所でした。電話が繋がらなかったので暴走していないか心配で見に来てしまいました」

 

「成る程…………それで、私に何の用が……例のものですか?」

 

「それではなく、貴方の記号(テクスト)がかつての同胞から聞けたのでそれをお伝えしておこうかと思いまして」

 

「ありがとうございます……それで、私はどういう記号(テクスト)を持つ存在なのですか?」

 

「『キヴォトスを危機から救う防衛装置』だそうです」

 

「防衛装置…………」

 

 

 防衛装置。とてもしっくり来る言葉だった。私はシャーレの補佐官として先生が機能しなくなった時のストッパーをしなければいけないのかもしれない。

 

 

「ありがとうございます」

 

「ですが貴方の本質は『神を喰らう怪物(ヨルムンガンド)』です。貴方はキヴォトスの記号(テクスト)により生徒を喰らっていないと言う事はお忘れなく」

 

「心に留めておきます……私は休まったので行きます」

 

「そうですか……それから、例のものは出来上がり次第連絡します」

 

「分かりました。それではまた」

 

 

 そう言って私は立ち上がり、      の部室へと向かった。

 

 私は部室の扉の前についた辺りで自分の様子を見ると風穴が沢山空いた服と血に塗れた体が目に入った。これでは入った瞬間部室が汚れるのは目に見えて分かった。幾分か血は乾いていたが私は部室を汚してしまうのは申し訳ないと思いシャーレに行こうとした時だった。

 

 

ガチャッ……

 

 

「あれ?……むくろさん!?」

 

 

 部室の扉は開かれ、ミドリが出てきた。そう言えばこの姿は生徒の教育に悪いと言われていた事を思い出した。私はその瞬間全力で逃走しようと足に力を入れる。

 

 

バタッ!

 

 

「!?」

 

「むくろさん!しっかり!」

 

 

 私は急激な眠気に襲われ倒れてしまう。私はその代謝故に体は丈夫に出来ているはずだが、精神が蝕まれた影響なのかもしれない。

 

 

「ミドリさん……汚れてしまいますよ?……」

 

「そんなのいいから!」

 

「ミドリどうし…………なんじゃこりゃあ!」

 

 

 私は二人に何処かに運び込まれる所で眠ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 私はきっと夢を見ている。

 

 

 それは幸せな夢だ。

 

 

 三人と、ただゲームをして遊んでいる。

 

 

 誰と何のゲームをしているかも分からない。

 

 

 だがゲームが何であれ、誰だか分からなくても良いのだ。

 

 

 ただ仲間と笑い合えるこの時間が続けばそれで。

 

 

 

 

 

 

「良かった!起きたよ!」

 

「やはり睡眠でHPを回復させられるのです!」

 

 

 私は聞き覚えのある声で起き上がる。夢を見た気がするが、その内容は余りに朧げで話すには至らない物だ。

 

 

「だ、大丈夫?痛む所とかない?」

 

「大丈夫です、ユズキさん…………あっ」

 

 

 ユズをうっかりユズキと呼んでしまった。

 

 

「すみません間違えました」

 

「だ、大丈夫です」

 

「でもまさか、コールサイン00と戦って帰ってくるなんて……しかもヘイローがない大人が…………」

 

「アリスは気付いていました!むくろさんは体力が低い代わりに超火力と強力なリジェネ持ちの強キャラです!」

 

「ふふっ……ありがとうございます。それで『鏡』の方は?」

 

「それなら無事ヴェリタスに届けられたよ!」

 

「良かったです」

 

 

 そう言えば、ブルーアーカイブのプレイアブルキャラクターと関わっている中でここの人たちは無念達が呻き声を上げない。何の違いがあるのか分からないけれど、この空気感が好きなのも相まって私はこの人達と関わっていると落ち着く。

 

 

「今は……解析待ちと言う認識でよろしいでしょうか?」

 

「そうだね。暫くは待つしかないみたい」

 

「…………先生は帰られましたか?」

 

「あ!そうだ!先生むくろさんの事探してたんだ!」

 

「心配をかけてしまいましたね」

 

「いえ、大丈夫です!無事に帰ってくること何より大事ですから!」

 

「無事…………なのかなぁ?」

 

「取り敢えず先生に電話しないと!」

 

 

 そう言ってモモイがスマホを取り出し電話をかけた。

 

 

「…………そう言えばフォルトゥナを見かけていませんか?」

 

「フォルちゃん?……見てないなぁ……」

 

「まさか……フォルトゥナ先輩は今もボスと戦って!」

 

「……彼女は大丈夫だと信じましょう」

 

 

 少ししてモモイがスマホをしまった。

 

 

「すぐに行くって!それとフォルちゃんは先生と一緒だって」

 

「そうですか……良かったです」

 

「そういえばフォルトゥナ先輩はむくろさんによくくっついていますが関わりがあったのですか?」

 

「いえ……ない筈です」

 

「つまりむくろさんは前世で世界を救った記憶を失った勇者なのですね!」

 

「勇者…………私には相応しくない称号です」

 

「どういう事ですか?」

 

 

 額縁の先輩が言っていたように私は『キヴォトスを救う防衛装置』だ。世界を救う事に相違はないだろうが、装置であるが故に犠牲を厭わない。犠牲が伴って世界が救えるなら、私は犠牲を払うだろう。

 

 

「私は勇者と讃えられる行いは……していませんし、今までしていなかったのでしょう。私は寧ろ人を殺めかねない怪物に近いと、自分自身が一番分かっているつもりです」

 

「むくろさん」

 

「……なんですか?」

 

「アリスは例えむくろさんが怪物(そう)だとしても、むくろさんには世界を救う勇者になれると信じています」

 

 

 私の中の悍ましい本性を知らないからそう言えるのだろう。だがその言葉を貰えて少し嬉しかった。アリスはまだ自分がそうだと知らないが、以前の質問に彼女にも何か思う所があったのだろう。

 

 

「そう…………ですか?」

 

「そうだよ!むくろさんは勇者アリスを手助けする先代勇者なんだよ!」

 

「先代勇者????」

 

「お姉ちゃん、そう言うことじゃないと思うけど?……」

 

「でも、かつて世界を救ったけど記憶を失った先代勇者ってかっこよくない?」

 

「かっこいいとは思います」

 

「そこはツッコむところじゃ!?」

 

 

 話が逸れた気がするが、難しい話よりはこう言う他愛のない話の方がいい。

 

 

「……先生が来るまでゲームしません?」

 

「そうだねー。どっちにしても暇だし」

 

「フォルトゥナ先輩はむくろさんはサポートが得意と言っていたので協力プレイをしましょう!」

 

「スパラトーン3やろ!」

 

「いいですね」

 

 

 スパラトーン……私がキヴォトスに来る前の世界で言う所の『スプ◯トゥーン3』だ。スパラトーンは少し触ってみたことがある程度だが、ゲームシステムも殆ど変わっていなかったのでたまにプレイしている。

 

 

「因みにむくろさん何使ってるの?」

 

「『ディアネルスイーパー』です。この武器の機動性能を生かして前線を張るのが楽しくて」

 

「むくろさんサポートが得意なんじゃ?……」

 

「(自分もきちんとキルを取りながら)サポートは得意ですが?」

 

 

 そんな下らない会話と共にスパラトーンを皆で遊んだ。こうやって多人数でゲームをするのは()()()()()()()()()…………いつだっていい。今楽しければそれでいいのだ。

 

 

ガチャッ……

 

 

「むくろ君!」

 

「むくろ様!」

 

「あ、先生、フォルトゥナ……」

 

 

 私は先生とフォルトゥナが部室に入って来たので画面から目を離し先生と話そうとする……が、モモイはそれをただではおかなかった。

 

 

「隙ありぃ!!!!」

 

「!…………それは卑怯ですよ!」

 

「へっへっへっ……試合が終わってないのによそ見する方が悪い!よしリード!」

 

「後で締めます。覚悟の準備をしてください」

 

「ちょっ!嘘でしょー!」

 

「…………大丈夫そうだね……」

 

「相変わらずゲーム好きですね……」

 

「すみません!今は試合に集中させて下さい」

 

「全然いいよ」

 

 

 私は先生に謝りつつ、画面に向き直る。

 

 

「インク切れ!ポッピーソナー!」

 

「アリス、行っきまーす!」

 

「ハイパーチャクチですか!?それはまずい!」

 

「ちょっ!弾当たらない!」

 

「これで……ノックアウト!」

 

 

 私とミドリはモモイとアリスのチームに負けてしまった。だが楽しかったので大して悔しくなかった。こんなにはしゃいでゲームしたことなどあっただろうか?…………

 

 

「…………お待たせしました。わざわざ来ていただきありがとうございます」

 

「全然気にしないでいいよ。寧ろむくろ君のはしゃぐレアなシーンが見れたから足を運んで正解だったよ」

 

「……はしゃぎ過ぎました。もう子供ではないのである程度の自重はしないといけませんね……」

 

「そんな事はありませんよ」

 

 

 何故かフォルトゥナがニヤニヤしながら見ていたが気にせず私は立ち上がった。周りに少し血が着いていたが、これは明日にでも掃除しに行こう。

 

 

「今日は遅いですし、帰りましょう」

 

「そうだね。それじゃむくろさん、先生、また明日ねー!」

 

「えぇ、また明日会いましょう。首洗って待っていて下さいね?」

 

「ヒエッ…………」

 

 

 青ざめるモモイをよそに、私とフォルトゥナと先生はシャーレに向かった。

 

 

「……先生、フォルトゥナの編入手続きは……」

 

「……明日!今日はもう疲れたから!」

 

「分かりました。それでは私も失礼します」

 

 

 そう先生に別れを告げた後に、私はフォルトゥナと共に家へ向かった。

 

 

「そういえば、フォルトゥナは何処にいたんだ?」

 

「…………『影』と言う者達に追われていました」

 

「影?」

 

「はい。私を生み出したアカシック機関、その実動部隊……というべきでしょうか」

 

「成る程…………」

 

「弾切れで一時的に戦線離脱していた時に襲われました。他者を巻き込まない為に逃走していましたが、体術でしばきました」

 

「そうか……無事で良かった」

 

 

 アカシック機関……一体どう言う機関なのか。そもそも我々ゲマトリアが観測できていない存在とはどう言う事なのだろう。

 

 

「アカシック機関…………どう言う機関なのだ?」

 

「…………これはむくろ様の過去に関わるので話す事は出来ません。話せるとした……そうですね、アカシック機関は実験機関でキヴォトスの何処かに存在する機関です」

 

「……成る程…………それで、影達はフォルトゥナを連れ戻す為に?」

 

「恐らくは。私だけを連れ戻す為か、一人の時にしか襲撃してきませんね」

 

「そうか……となれば、私の家にいた方がいいか?」

 

「はい♪お願いします!」

 

 

 そしてフォルトゥナを泊める事になった。私は玄関の扉を開き、中に入った。中は暗く、もうユズキは寝ているようだった。

 

 

「先に風呂に入って来る」

 

「分かりました」

 

 

 私は風呂に入った後、私はパジャマに着替え寝室に向かった。私の家は一応ワンルームではない賃貸だ。私はリビングのソファで眠るユズキを起こさないよう寝室に入る。

 

 

「風呂空きました?じゃあ私風呂に…………」

 

「その前に…………フォルトゥナ、私の家に住む上で一つ契約を結ばないか?」

 

「急にどうしたんですか?普段そんなに頭を回さない貴方がそんな事を言うなんて」

 

「フォルトゥナの認識だと私は馬鹿か……悲しいがそれはさておき、フォルトゥナは組織に所属しておらずシャーレに所属する予定……と言う認識で良いな?」

 

「はい」

 

「だが一人になると『影』からの襲撃を受ける可能性がある。だから俺が此処に住まわせる代わりにフォルトゥナは俺の護衛…………と言う扱いにしてしまうのはどうだろう?」

 

「…………ほうほう」

 

 

 私は寝室のベッドに座り、近くの何も置いていない机に座るフォルトゥナにそう話す。

 

 こんな事を話した理由だが、黒い服の先輩が契約と言う手段を使うように、私も万一フォルトゥナが連れ去られたとしても拉致されたとして合法的に私個人が暴れられるようにしておいた方が良いように思ったからだ。

 

 私としてはフォルトゥナを泊めること自体は別にいい。寧ろ何処か懐かしいから近くにいて欲しい位だ。だが家には既に居候1号(白銀ユズキ)がいる。この狭い賃貸でこれ以上人が増えても困るのだ。

 

 

「先生はフォルトゥナの言っていた通り俺の記憶をロストされる事を恐れてか戦闘はして欲しくないらしい。だから私が戦う代わりにフォルトゥナが戦えば大きな問題はない……し、ヘイローがあるからスプラッタすることもないだろう」

 

「確かにその通りですね。問題は同棲に関して騒がれる可能性が高い事ですが」

 

「まあ……そうだね。そこは『再生するけどやっぱ痛いのは嫌だよね。だから護衛をつけるわ』と公表すれば多少なりとも誤解は解けるのでは?」

 

「それは余り意味がないと思います…………やはりこればかりはどうしようもないと割り切るかなさそうですね……」

 

「後、狭いのとベッドが足りない」

 

「買え、以上。部屋の狭さは我慢するしかありません」

 

 

 ベッドの件がかなり雑に処理された気がするが、言及しても同じ返事が返ってきそうだったのでやむなくスルーする事にした。

 

 

「まあ、言わんとすることは分かりました。私個人としてはむくろ様と同棲出来るので超絶ウェルカムです。そう言う事情抜きで結びたいです。今すぐ結んじゃいましょう?」

 

「落ち着けフォルトゥナ…………だが契約を結びたいのはお互い様故、契約書を作ってしまおう。フォルトゥナは風呂に入っている間に作る」

 

「ありがとうございます。それではゆっくり湯船に浸かってきますね」

 

 

 そしてフォルトゥナは寝室のドアを開け、浴室へと向かって行った。

 

 そして出来上がった契約書の確認と捺印を済ませ、布団がないフォルトゥナとは一緒に寝ることになった。

 

 






 むくろ君の夢は予知夢なのかな?それとも過去の回想なのかな?…………えっ教えられないっすよだって考えてないから。

フォルトゥナのビジュ!描くのだるい!あと女子描くの苦手!

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