アーッ!評価2が2個もあります!筆者のメンタルはぐちゃぐちゃです!
「そんな……どうしてむくろが……市街地にいる部隊はどうなっている!!!!」
理事長が絶望した様子で兵士から情報を聞いている。どうやらカイザーは市民を人質に私を足止めするつもりだったみたいだ。
「むくろ君!!!!」
「やっと来ましたね!」
「どこ行ってたのよこの朴念仁!!!!」
完全にセリカのそれは悪口だがツッコむのはよした。ツッコめば雰囲気ぶち壊しだ。
「市街地のカイザーの兵士を倒しながら住民を助けてた。多分全部殺ったと思う」
「ありがとうございます!」
「でも、その右眼は?」
「あぁ、これですか?無理矢理生やしました!」
「そんな事出来るの!?!?」
「ま、まあかなり限定的だけどね?」
私は一応言い訳を考えながら石投げをしていたので受け答えは完璧だ。私は心の中でドヤ顔するけど、頑張って顔には出さないようにする。ユメの影響か少し感情的になりやすくなっているようだ。
「そっか……でもこれで勝てるね!」
「ふふっ……降参するなら今のうちよ?」
「そうですよ〜☆今ならむくろさんがジャーマンスープレックスで許してくれますよ」
「私が来たからって調子乗りすぎじゃないですか????」
「まあむくろ君いれば大抵の敵は虫けらも同然だからね」
「クソっ…………退却だ退却!!!!覚えていろよ貴様ら!……」
完全に悪役が言いそうなセリフを吐き、ゴリアテを中心にカイザー部隊は撤退して行く。あっちは私がこんな早く市街地の部隊を全滅させるなんて思いもしなかったのだろう。まあ私の今の…………言うなれば『形代状態:梔子』なら、『トランス状態』の軽くでも5割の力は出せる。少なく見えるけど、通常戦闘時の力が1位とするとトランス状態は1000位の力だから結構馬鹿には出来ない。と言うか、トランス状態がおかしいだけだ。
それでも恐らく本気で動けば『形代状態:梔子』でもトランス状態の8割は出せるだろう。反動は分からないけれど……そして『形代状態』は戦闘をしなければあくまで魂の補填に近しいものなのでかなり持続時間が長いみたいだ。まだまだ切れる様子もない。
そうこう考えながら、私達は教室に帰った。
「…………はあ、やっと着いた」
「ん、まだ問題は山積み」
「はい。まずはホシノ先輩の居場所を突き止めないと……」
「先生、前回セリカちゃんが攫われた時みたいに、セントラルネットワークを使って位置を追跡できませんか?」
「試してはみたんだけど、セリカの時と違って信号を見つけれなかったんだ…………」
「嘘……それってもう見つけれないってこと…………?」
「いえ、心当たりがあります」
私はそう言って黒い封筒を取り出して渡す。これは黒い服の先輩から先生に渡してほしいと言われていた封筒だ。
「これは?」
「私の知人から渡すよう頼まれたものです。何か書いてあるかも?」
「ありがとう…………でも、何だか嫌な予感がする」
そう言って先生に封筒を渡す。黒い服の先輩の事だから先生に興味を持ったのかもしれない。
「ふむふむ…………成る程…………もしかしたら、ホシノの居場所が分かるかもしれない」
「ちょ、ちょっと待って!?ホシノ先輩の場所がわかるかもしれないの??」
「ん、私も行く」
どうやらシロコ達は付いていきたいらしい。だが辞めておいたほうがいいだろう。黒い服の先輩は『悪い大人』故にどう言いがかりつけられるか分かったものではない。
「駄目だ。この件ばかりはみんなを連れていけない」
「ど、どうしてですか!?」
「……ここから先は、私とむくろ君の……『大人』としての戦いだ。みんなにはまだ早い」
「私も、この手紙の主が会いに来るよう書いてあるのであれば辞めておいたほうがいいかと」
「で、でも…………」
「……お願いだ、みんな。私を信じて欲しい」
少しの間、沈黙する。これはきっと迷っているのだろう。だが必ず決心する者は出てくる。この中で決心が最も早い人物は、一番に声を発するだろう。
「……分かった、先生を信じる」
「シロコ先輩!?」
「今まで先生とむくろさんは何度も私達を助けてくれた。信じるよ、私は」
「……そうね。先生がいなかったら、私今頃ここに居なかったかもしれないし…………」
「先生がそこまで言うのも何だか珍しいですね〜☆」
「……はい、わかりました」
シロコはやはり一番に沈黙を破り、先生を信じることにした。そうとなればドミノ倒しで意見は固まって行く。
「先生、むくろさん。どうか、お願いしてもよろしいですか?」
「うん、勿論だよ」
「このむくろさんに任せなさい!」
「…………むくろさん、キャラ変わってない?」
やはりツッコまれるか。自分でもはたから見ればキャラ崩壊を起こしているように見えるから、周りから見れば余計キャラ崩壊しているように見えるだろう。
「右眼が生成出来て機嫌がいいから……ですかね?」
「いえ、その…………機嫌が良いとかではなく、むくろさんは私達に余り興味がなさそうだったのに急に私達に協力的になったので…………」
「……確かに」
言われてみれば確かにそうだ。私は対策委員会に殆ど興味がなかった。今はユメの意思も混ざっているから協力的なのもあるだろうが、私がここまで協力的になったのは何故だろう?…………
「あぁ、そうか…………」
「?」
「私は、アビドスの皆が楽しそうにしているのを見ているのが好きだったんだ」
「「「「「!!!!」」」」」
「私は人と関わるのが苦手だし、物事を淡々とやる方が性に合っている方です。ですが………………なんといえば良いのでしょうか……」
「「「「「…………」」」」」
「どう説明すればいいのか分かりません……ですが…………このままアビドスを壊されるのは嫌です」
本当は私は、興味がないのではなく目を背けたかったんじゃないだろうか。私はキヴォトスに来る前の記憶が正しければ16歳の筈だ。だが、私は書類を確認すると全て19歳になっていた。本当は、寂しかったのだろう。煌めく青春に、目が眩んでいたんだろう。それに気付きたくなくて、アビドスとは関わりたくなかったのかもしれない。
だが、煌めく青春は尊ぶべき瞬きの筈だ。だから、壊されるのは一個人として不服だ。
「ん、よく言った」
「????」
「仲良さそーにしてたけどなんだかんだムカついてんじゃん!」
「むくろさん、やっぱり人間味がある優しい人ですね」
私はどういう訳か分からずキョトンとしてしまう。だけどアビドスの皆が楽しそうだったから、もう何でもよかった。
「よし、行こう!」
「分かりました」
そして私達は黒い服の先輩の元へ歩く。黒い服の先輩がいる建物の前で先生は一度足を止めた。
「むくろ君」
「?…………何でしょう」
「君に頼り過ぎるのはやっぱり良くないなって最近思ってさ」
「いえ、先生だからこそアビドスをここまで導けました。私には到底できなかった事です。それに、私は補佐官故先生を助けてナンボです。だから…………これからも頼ってくださいね?頼られるのは嬉しいことなので」
「凄いデレるね」
「頼られて嬉しいのは割と普通では?」
「そうだけど…………あんまりそういう事言わなかったから」
「まあ…………そうですね。そろそろ入りましょうか」
「うん」
そして私と先生は黒い服の先輩のいる部屋に入って行った。
「…………お待ちしておりました。シャーレの先生、神喰らいの継接さん」
「先輩、その厨二臭い名前辞めてください。恥ずかしいです」
「おやおや手厳しい」
「この人とはどういう関係なの?」
「まあ、先輩と後輩ですかね。でもこの人は私の家に不法侵入容疑があるので捕まえてください」
「そんなわけ無いでしょう?窓から投げ入れて机に乗るように練習しました」
「どんな所に力入れてるんですか…………」
「…………な、仲良さそうだね……」
「おっと、すみません。あなた達とは一度こうして、顔合わせてお話ししてみたかったのですよ。あなたを過小評価する者もいるようですが、私たちは違います。まずははっきりとさせておきましょう。私たちは、あなた方と敵対するつもりはありません。むしろ、協力したいと考えています」
「何だって?」
「私たちの計画において、1番の障害になれるのはシャーレの先生と考えています。むくろさんは、私達の仲間ですので。私たちにとってアビドスなんて小さな学校は、全くもってした問題ではありません。ですが先生、貴方の存在は決して些事とは言えない。敵対することは避けたいのですよ」
「貴方は何者だい?」
「……おっと、そういえば自己紹介をしていませんでしたね。私たちはあなたと同じ、キヴォトス外部から来た者………ですが、あなた方とはまた違った領域の存在です」
黒い服の先輩は淡々とそう言う。
「適切な名前がありましたので、今はそれを拝借して使っております。私たちの事は『ゲマトリア』とお呼びください。そして私のことは、『黒服』とでも。この名前が気に入ってましたね」
「私もその『ゲマトリア』に所属しているのです。私は最も新参者でメンバーからは大抵『むくろ』って呼ばれてます」
「……そうだったんだ」
先生は何処か腑に落ちないような、私がゲマトリアの一員であることが信じられないような反応だった。
「私たちは
「……一応お聞きしますが、私たちと協力するつもりはありませんか?」
「……ホシノをさらっておいて、よくそんな事が言えるね、微塵もないよ」
「やはりですね」
私はそう言った。呆れたと言うより、なんとなく分かっていたがという意味で。やはり犠牲を厭わない私達ゲマトリアとは相容れない人だ。だが、キヴォトスを守るためには必要な人でもある。
ここからは先生と黒い服の先輩とのアビドスに関する問答をするだけで私は話さなかった。寧ろ二人の邪魔をするのも良くないと思い、静かに先生の後ろを立ち、待ち続けた。
「どうあっても、私たちと敵対するおつもりですか?あなたは無力です!補佐官ならばともかく、あなたは戦う手段などないでしょうに!」
すると先生は大人のカードを無言で取り出す。私は少し焦り、腕を伸ばしてしまった。
「先生、おやめください」
「むくろ君…………」
「貴方が『彼を殺せ』と私に命じれば済むお話です。それを使うのはやめてください」
「確かに、大人のカードはあなただけの武器です。しかし、その危険性を薄らですが、知っています。使い使うほど、削られていくはずです。あなたの生が、時間が。そうでしょう?丁度神喰らいの継接の持つカードのように」
「…………先輩、自分の作品自慢は後にして下さい」
「!…………」
私は少し肝を冷やした。私の持つ大人のカード擬きは代償を体の部位として払う物。それはあまり先生にバレたくはなかった。先生が心配をかけてきそうで、嫌だったから。
「……ですから、そのカードはしまっておいてください。先生、あなたにもあなたの生活があるはずです。食事をし、電車に乗り、家賃を払う。そういった意味のないくだらないことを、きちんと解決しなくてはいけないでしょう?ぜひそうしてください、先生。あの子たちも、もっと大事なことに使ってください。」
「…………」
「放っておいてもいいではありませんか?もともとあなたの与り知るところでは無いのですから」
兎に角大人のカード擬きについて聞かれなくて良かった。だが後から質問される可能性もあるから油断は出来ない。
「帰ろう、むくろ君」
「お待ち下さい、先生。貴方をここに呼んだ理由はもう一つ、むくろさんについてです」
「っ!」
先輩!……と心の中で叫ぶが全力で平静を保とうとする。してはいるが、動揺は隠し切れなかった。先生はガッツリ反応してしまい、最早私に止めることは出来ない。
「むくろさんがシャーレの補佐官に就いたのは連邦生徒会長に選ばれたからです。彼は…………生徒の血肉を必要とし、怪力を持つ変わった人間。先生はそう言う認識ですね?」
「うん…………」
「ですが彼の過去は私達ですら知りません」
「えっ?……」
「彼は私達の一員が拾って来た、ただそれだけです」
「じゃあ、家族と音信不通って言うことも」
「そんな事を言っていたのですか。彼の家族は生死不明……それどころか本当にいたのかどうかすらも分かりません。そして彼は記憶を取り戻すために先生の『大人のカード』と似たものを使い、右眼を代償に『キヴォトスに来る前の記憶』を取り戻しました」
「そんな…………」
「丁度いい機会です。むくろさんにもお伝えしましょう」
「?…………」
そんなに伝えなければいけない事があるのだろうか?……
「むくろさんの持つ『大人のカード擬き』…………これは私が作った物ではなく彼が元々持っていた物です」
「「!!!!」」
「いえ、正確には側に落ちていた為に彼の物である可能性が高いというべきでしょうか」
「そうだったのなら、何故貴方の作品と言ったのですか?」
「それは出処も分からないものを使うよりは、作った物だと言われたほうか安心して使えるでしょう?事実そのカードは払った代償分の物は必ず返ってきます」
「そうですか……いえ、理由を聞ければ良かったので、ありがとうございます」
「…………どうしてむくろ君に記憶がなくなったんだ?」
「それは…………分かりません。ですが最も可能性が高いのは脳が破壊されて再生されたからでしょうか。彼は脳を破壊され、再生した際に記憶を失います。もし一度脳が破壊されていたなら直近の記憶はなくなっている筈です」
「そんな…………」
「ですが記憶はなくなっても覚えている事はあるようです。最低限自分に必要な物は必ず覚えているようです」
「…………」
「そして最後に、彼はゲマトリアの一員です。貴方の敵である事はご承知の上で」
「…………いや、むくろ君は違う」
「……ほう?」
「むくろ君はとても優しい人だ。君達と一緒にするな」
先生はこういう時はとても格好いい。一生ついて行きます先生。
「先生、お気をつけください。むくろさんは余りに不可解な存在です。いつか先生に牙を剥く可能性がある事を承知の上でいてください」
「…………帰ろう」
「分かりました」
そしてホシノの居場所を突き止めた先生と私は建物を出た。
「……むくろ君…………」
「どうしてあんなのと仲間になっているの?」
「仮にも身寄りの無い、何なら化け物扱いされてもおかしくない中を一人の大人として扱ってくれました。性格の悪さは否定できませんが恩人ではあるのと、弄り合っている分には面白いので」
「そうだったんだね…………」
何故か先生の表情は暗い。私の昔の事と大人のカード擬きについて聞いたからなのだろう。
「むくろ君、ごめんね。君の苦しみに気付いてあげられなくて」
「?……」
「むくろ君はずっと孤独で記憶もなくなっていたのに……」
「別にいいです。私が嘘をついていた方が悪いので謝るべきは私の方です。私の嘘をお許しください」
「いいよ」
「さて…………気持ち切り替えてホシノ奪還に動きますよ!」
「…………うん!」
そして私達はアビドスへ帰った。そしてすぐに風紀委員会の方へ向かった。風紀委員会の建物の前まで行くと、例のギンパツインテールが仁王立ちしていた。しかし私の姿を見た瞬間青ざめた。それはもう、遠くから見ても丸分かりなレベルで。
「…………な、何故お前が……」
「イオリ、久しいね」
「せ、先生…………そ、そこの奴は……」
「あぁ、大丈夫。彼は本当は優しい人だからそんな傷付けたりしないよ」
「な、ならいい!」
これは完全にトラウマを植え付けて仕舞ったのだろう。完全にビビってる。
「ちょっと風紀委員長に用があって」
「はぁ?風紀委員長!?そんな容易く会えると思っているのか?まあいい、とりあえずこっちに来い」
そして私達は建物の前の中庭、入り口手前あたりまで進む。するとイオリが立ち止まった。そしてそこにあった椅子に座り、足を組んだ。
「?」
「…………とりあえず、風紀委員長に会いたい、って言うなら、土下座して私の足でも舐m」
「分かった」
「ひゃん!」
恐ろしく速い土下座だ。私でなければ見逃していただろう。先生は生徒の為なら何でもやる人だ。舐めて喜んでいるように見えるのは気のせいだろう。気のせいったら気のせいなのだ。
「ちょっ、まだ話の途中……」
「レロ…………ンチュ……」
「んっ!ちょっと!?大人としてのっ!」
「ペロペロ……チュパチュパ」
「んっ!!ッップライドとか、人としてのっ」
「レロレロレロレロ…………」
「んん!迷いはないのか!」
「レロ…ん?そんなのもうとっくに捨て去ったよ?」
どうやらイオリは足で感じやすいらしい。いつ使うのか分からないが一応覚えておこう。もしかしたら話のネタになるかもしれない。
「おかしい!変態!歪んでる!補佐官!お前も止めろ!」
「むくろ君、ステイ!」
「はい!分かりました!」(ニコッ)
「なっ!!!!」
これは見ていて完全に面白い絵面なので見守る事にした。それに先生に待てと言われたら待たざるを得ないので。
「い、委員長?」
「…自分の望みのために膝をつく姿なら、これまで何度も見てきた。でも、生徒のために跪く先生を見たのは初めて」
「えっ????」
確かに言っていることは間違っていない。その口に足を咥えていなければ私もカッコイイと思っていただろう。完全に足を咥えているせいで全てが台無しになっているが。舐めると言われていたのにそこまでガッツリいくと最早やりたかったまであるだろう。
「顔を上げてちょうだい、先生。言ってみて。私に何をして欲しい?」
「……いや、その……委員長、先生は跪いているんじゃなくて……その、私の足を舐めて……」
「……?」
ヒナが先生の顔、そしてイオリの足を見る。ヒナはパソコンの処理で時間がかかっているような少しの間、硬直していたが処理が終わったのかヒナは赤面した。
「!?!?!?!?」
そしてヒナがクールダウンしてから話を通した。ここは先生の得意分野のはずなので私は先生の側で執事のように立っていただけだ。
そしてヒナとの会談も終わり帰路に付いた筈です…………なのだが……
「…………先生は何処!?」
完全に迷子になってしまった。これは完全にユメのせいということにしておこう。こんな事一度たりともなかったのだから。一先ず、先生に電話を……
ドン!
スマートフォンをポケットから取り出そうとしていた所で誰かとぶつかった。
「痛っ…………ちょっと!どこ見て…………大丈夫!?」
私は『赤司ジュンコ』と遭遇してしまった。
「もしかしてシャーレの補佐官!?」
「はい」
「なんでこんな所に?」
ジュンコが先生と関わりがあるかどうかは知らない。大抵私が付いているから多分関わりはないが、知ってはいるのだろう。
「先生と逸れてしまいました」
「そうだったんだ…………あーっ!!!私の団子がっ!!!」
「…………買いましょうか?」
「えっ!いいの!?」
「何処のお店ですか?」
「あれだよあれ!」
ジュンコの指差した屋台に私は進んで行った。周囲の私を見る目は正しく忌避する物を見る目だったが、気にせず屋台の店員に話し掛ける。
「みたらし団子三っつお願いします」
「はいよ……750円な」
「はい…………」
私は屋台のオートマタに金を渡し、串に刺さったみたらし団子を一本ジュンコに渡した。
「ありがとー!」
ドン!
「うわっ!」
「あっ!悪ぃ!」
タッタッタッ……………
ジュンコにぶつかったゲヘナの生徒が何やら急いだ様子で走り去って行った。
「酷いなぁ……あっ!私のみたらし団子がー!!!!」
「……………」
そう言えばジュンコは何か食べようとする度に妨害されるという不運に見舞われる人だ。どうすれば………………
「もしや私が食べさせれば妨害されないのでは?」
「何それ?でもまあやってみよ!」
「はい、あーん」
「あーん…………ん!おいひー♪」
実は結構恥ずかしい事をしているような気がするが、あまり気にしないでおこう。ジュンコはすぐに串団子を一本食べ切った。何というか、ハムスターに餌を上げているような気分になった。
「んー!美味しかったー!ありがとう!」
「いえ、大丈夫ですよ。にしてもこの団子、一体どうやってここまでの味を引き出しているのでしょう。いつしか作ってみたいのですが」
「んー、分からないな……てか補佐官さんって作れるの?」
「作れます。こう見えても料理は得意なので」
「へー!今度食べたーい!」
「…………いいですよ」
「私は赤司ジュンコ!補佐官さんの名前は?」
「……そうですね……『継接むくろ』…………そう呼んでください」
「よろしくー!」
そして私はジュンコと連絡先を交換して別れ、先生と合流した。ジュンコは意外とコミュ力が高くて驚いた。記憶が朧気なのもあるが、こんな感じだったのか。
そして私は先生と合流し、アビドス高等学校へ帰った。
Q.何故ジュンコ?
A.なんかジュンコの気分だったから。
一応いつかはジュンコを出現させるつもりです。いつかは。
追記
毎度誤字報告感謝します、lightacenoah様。