電車を降りる頃には夕日がすでに沈みきるところだった。駅の周りは明るいが、自治区外の方面は薄暗く、住民たちが悪党たちにいい顔をしていないのは明らかである。
しかしそれは景観の話。キヴォトス大犯罪祭りの今、至る所にチンピラやヘルメット団たちがうろついており、あるものは今日の成果を自慢し、あるものは次の仕事の準備を確認し、あるものたちは戦利品を開封し一喜一憂し、あるものたちはお通夜のような雰囲気を漂わせていた。そんな控えめに言って面倒事の坩堝と化している広場を迂回してカーラは自治区外へと向かう。
しばらく歩くと正面から各々のヘルメットに同じシンボルをペイントしたヘルメット集団が歩いてくる。広場を避けてここまできた代償なのだろうか、正面のヘルメット団はすでにカーラを捉え、臨戦態勢*1をとっている。
カーラは立ち止まり、ショットガンに手をかけるがヘルメット団たちは意に介さずカーラとの距離を詰め話しかけてきた。
「こんな道を通ってどこに行く気だ、お嬢さん?」
「この先に用事があるんだよ。」
「この先なんて自治区外の無法地帯しかないのを知らないのかぁ?」
「だからその自治区外のブラックマーケットに用があるって言ってんだよ。」
「なぁおい聞いたか?こいつブラックマーケットに用があるんだってよぉ!」
そう後ろに問いかけると残りの5人から嘲笑があがる。
この僅かな会話だけでカーラのことを舐め腐っていることは明らかである。
「常識知らずのお嬢さんにはわからないことだろうけどなぁ?ここいらで顔を隠さず歩くのは襲って下さいって言ってるようなものなんだぜぇ?それに所属を示すなにかを見える所に着けていないなら尚更だ!そんなことが許されるのは名の知れた強い奴らかお前みたいなカモだけだぁ!」
「ふーん。そんなものか。で?あんたらの目的は?」
「はぁ?まだわかんね〜のかよ。お前相当アホなんだな?いいから持ち物全部置いてけや!」
「わかった。なら私の答えはこうさ!」
そう言ってカーラは目の前のお喋りヘルメット団員にショットガンを突き付け、ブッ放す!
「ぶへッ!?!?」
胸元から口元にかけて叩きつけられた12ゲージ弾は先頭のヘルメット団員の意識を奪った。未だ呆けているヘルメット団員に向かってコッキングの終えたショットガンが唸りをあげ、2人目が脱落したところでようやく4人は得物を構える。銃口が向いたのを見てカーラは咄嗟に避けようと
(………は???)
当然地面を蹴ることのなかった足では回避の形になることはなく、ヘルメット団からの一斉掃射が放たれる。
(まっずい!)
即座にフォアエンドに添えていた左腕で顔を覆い隠すように庇い衝撃に備える。
直後に大量の弾丸がばら撒かれる。撃ち損じがジャケットの裾を靡かせ、カーラに当たった弾は雨に打たれるレインコートを想起させる音を響かせる。ヘルメット団はリロードをカバーする撃ち方をしていないにもかかわらず、発射レートの違いが自然と絶え間ない弾幕を形成していた。
(身体が頑丈なのは不幸中の幸いか。でもこのままじゃ物資的にも野次馬に嗅ぎ付けられるという意味でもうまくない。ならいっそのこと…。)
カーラはあえてショットガンを取り落とす。ショットガンが手から離れ、地面に乾いた音を立てたのを確認したヘルメット団は一度構えから顔を上げた。そうして目撃したのは自身に向けられた銃口だった。
カーラのもう一つの銃であるアサルトライフルが高らかに咆える。マガジンが空になったころには新たに4つの戦闘不能者が地面でのびていた。
(さっさと漁ってしまおう。銃は…こいつらの言い分が正しいなら顔隠していない時点でこの上なく目立ってるってことだろ?なら今更大量に持ってても関係ないか。全部持っていこう。マガジンは…ポケットに入りきらないか。全部新しいのに変えて追加で1個ずつ持っていくか。それより財布とスマホだ。スマホはハッキングの練習台にもなるし全部持っていこう。財布の中身は…それぞれは少ないが6人分ならそこそこあるね。これなら少しは装備が整いそうだ。ヘルメットを拝借するか…辞めとこう。絶対面倒事になる。それも面倒が面倒を呼ぶようなクソったれなやつ。)
カーラが漁り終わった時には宵の口にさしかかり、辺りは闇に染まりつつあった。カーラは買い物の優先順位を立てながらブラックマーケットへ急ぐのだった。
今年はありがとうございました。投稿始めて半月も経ってないのにこの挨拶をするのは違和感がありますが、それでもこの挨拶を使わせてもらいます。今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いします。よいお年を。
原作介入ってどこまで見たいですか?参考までに
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先生にほぼベッタリくっついて介入するべき
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アビドス第一章から全てに個別で顔出すべき
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偶然遭ったなら手伝うべき
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メインストーリーには非干渉を徹底するべき
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なんでもいいからエタらないよう完結すべき