ブルーアーカイブWithシンダー・カーラ   作:qeqe

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 評価、感想ありがとうございます。確認するのが遅れることも多々ありますが、嬉しいです。前書きなに書けばいいのか迷子であります。


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 カーラは一足先に下見にきた。指定地点から考えられる仕事場の位置を特定するためでもある。地図上、写真、実際の様子から地形をマッピングしていく。

 

(まず、ツヴィングは何度も取引を成功させている。だからこそ目を付けられているわけだが成功させた要因は武力でほぼ間違いない。予定を教えた赤羽が諌めてきたくらいだ。雇われにもあくどいことしているのは確実だ。)

 

(赤羽の情報によれば、毎回のように襲撃がくるが雇われは弾除け程度に使われて活躍しなかったから報酬を払わない⋯なんて話らしい。つまり自前で鎮圧できる程度の力があるってことだ。)

 

(だが所詮中規模の一企業の兵力。どこまで高く見積もっても大企業の総力には敵わないだろう。それにそいつらが雇うなら数も大量に用意できる。それをひっくり返すなら地の利は必ずいる。)

 

(襲撃を追い返し、輸送まで完走する。それには徹底した準備が必要なはずだ。ブリーフィング地点にそんな大それたものは見えなかった。ならバイトも移動させるのもほぼ確実。)

 

(なら考えられる地点はこことここ⋯あとはこの辺りか?まさか貸してもらったドローンがここまで役に立つとはね。)

 

(⋯だいたいこの辺りが怪しい。隠されているけどカメラも仕掛けもお見通しだよ。これがダミーの可能性はあるだろう。なら⋯。)

 

 考えられる地点を絞り込み、推定逃走ルートに虱潰しで細工を仕掛ける。

 

(もう少し遊びがあればよかったんだが。今できるのはこれくらいか。時間ギリギリまで待って本命にはたっぷり仕掛けてやろう。)

 

 待ち合わせ時間より数時間前、動きを見つける。明らかに物々しい様子で部隊が展開されていく。すでに車両が何台も移動し道路を行く。

 

(なるほどね、文字通り弾除けにするつもりだったのか。しばらく時間が経って戦闘ド真ん中に放り込む。それで時間を稼がせてトンズラする、それで襲撃の時間をズラして責任引っ被せて報酬を消す⋯こんなところか?)

 

(なら誘いを受けるとしようか。私が到着するまでの足止めがいるね。ブリーフィングを受けなきゃだから⋯推定逃走ルートはここかここ⋯というよりどっちもだろうね。⋯⋯仕掛けるならここが一番か。これなら外れても最悪襲撃者が足止めするだろ。それにこっちに対する展開の方が早かった。)

 

 カーラは全財産をはたいて集め、即席で誂えた仕掛けを置いていく。警戒網に難なく忍び込み仕掛けて悟られることなく抜け出す。

 

(やっぱりどこか抜けてるね、こいつら。これがキヴォトスの普通なのかこいつらは単なるお馬鹿なのか⋯まぁいいか。さっさとブリーフィングに行くとしようか。)

 

 自身に身に付けた装備の具合を確かめながら座標に向かう。少し離れた地点に隠れ、時間をつぶす。

 

 ドローンの収まったアタッシュケースは情報端末も兼ねていたため、図らずとも情報戦能力の向上したカーラは自前のプログラムをブラッシュアップしていく。

 

(昨日組んだものでも警備用パソコンから簡単に情報が抜けた。あれに積まれたセキュリティがどれほどなのかはわからないけどアプローチはだいたいわかった。なら考えられるセキュリティは⋯。)

 

 時間いっぱいまでプログラムを弄り倒し、座標に向かう。指定された建物の中には明らかに戦闘に向いてない不良が5名いただけだった。1人を除いて使い古したという言葉すらぬるいほどボロい衣装を纏っており、予備の弾薬はおろか持ってる銃に弾を積んでいるのかすら怪しい有様だった。

 

 残りの1人は他の4人とは比べるまでもなく、昨日の警備で見かけた誰よりも重装で、そのくせ周りをしきりに見渡している。共通して言えることは誰も群れようとしていないことだ。

 

 カーラは一番近くのオンボロを身にまとったマスクの不良に話しかける。

 

「あんたはなんでこの仕事を受けたんだい?」

 

「⋯ああ!?あたしに言ってんのか!?こんなふざけたとこ罰ゲームでなきゃ来るわけないだろうが!?」

 

「おいおい、落ち着きなって。力んでもなんにもならないよ?それとも⋯私とやろうって?」

 

「⋯ふん。お前こそそんな丁寧に服着てふざけているのか?それともこれからされることを知らないのか?そうなんだろ?あたしたちはこれから袋叩きにされにいくってのによぉ?」

 

 その発言にオドオドしていた少女はビクッと肩をすくませた。

 

「なるほどね、なるべく損耗を減らすためにそんなカッコしてんのかい。ならあんたに用はなくなったね。」

 

「そうかよ。せいぜい無駄弾使うことだな、このピー−−−!!*1

 

 耳障りな声を尻目にカーラは尋常ではない様子の少女に静かにとジェスチャーしながら話しかける。

 

「さっきからオドオドしすぎだよ。まずは落ち着きな。ほら、深呼吸。⋯で?あんたはなんでここにいるんだ?」

 

「私は!⋯えっと⋯その⋯色々ありまして⋯有り体に言えば騙された⋯んでしょうね。」

 

「ならなんで残ってるんだい?今ならまだ間に合うよ?どうせ雇い主も報酬払う気なんてない、1人減ろうが増えようがなにも変わらない。」

 

「⋯あなたはどうなんですか?私は⋯戻れない理由があります。逃げ出せない理由が、どうしようもない理由が。」

 

「ふーん⋯取り返しのつかないことなんてほとんどないよ。特にあんたみたいな子供が数人集まったところで、ね。」

 

「⋯あなたになにがわかるんですか!?⋯そもそも年齢だって大して変わらないでしょう?背だけで言えば私の方があります。それにあなただって取り返しのつかないことがあったからこんなところにいるんじゃないんですか?」

 

「へぇ?座ってるから気づかなかったよ。私は取り返しのつかないことがあったからここにいるんじゃない、逆だよ。今から始めるんだ。」

 

「始める?ふざけたこと言わないでください。あなただって今言ったじゃないですか。子供が集まったところでなにもできないって。」

 

「ふふ、いいね。この状況でそこまで頭も口も回る。それにそこの連中とは違ってやる気が残ってる。あんた、私に協力しないかい?」

 

「協力?なにを言って⋯」

 

 会話の最中にガビガビの音声が流れ、同時に小屋の入り口が閉じられる。

 

『これからお前たちには指定する車両に乗り、到着した地点で護衛をしてもらう。護衛が成功しなければ報酬はなしだ。さっさと乗れ。』

 

 礼儀もへったくれもなく、ブリーフィングの装いすら整っていない一方的な放送の後、シャッターが開く。ここから乗れということらしい。お粗末に溶接された鉄棒が等間隔で並ぶ以外ただの貨物用コンテナに全員が乗り込み、床に座り込む。

 

「⋯さっきの話に戻りますけど、協力ってなんの話ですか?」

 

「簡単な話さ。こんな舐めたマネを続ける馬鹿を懲らしめてやろうってことだよ。」

 

「無理に決まってます!ただでさえ数でも武器でも負けてるんですよ?勝ち目なんてゼロです、ありえません!」

 

「まぁ私が信用できないホラ吹きなんて思うのも無理はないけどね。でもあんたに別の方法があるのかい?もう降りれない、どうせボコボコにされるくらいなら乗ってみないかい?」

 

「⋯話だけなら聞きましょう。」

 

「そこは協力するって言って欲しかったけどね?まぁいいか、チクられても信じられやしないだろうからね。」

 

「いいかい?私の予想が正しいなら襲撃までもうすぐ、あるいはすでに始まってるだろう。ここまではあんたも知ってる、だがここからは違う。取引がどこまで進んでいるかはわからないけど、推定輸送進路上にドッキリを用意しておいた。これで足止めしてる間に私が現場に着いて占拠する。どうだい?単純だろう?」

 

「⋯そうですね。あなたが底抜けの馬鹿だってことがわかりました。なんですかこの作戦は!肝心の部分がなに1つありません!どうやって突破するんですか!?万が一、奇跡が起きて突破できたとします、どうやって占拠するんですか!?包囲されて捕まるのがオチです!」

 

「まぁ実力がわからないなら仕方ないか。ならいけるとこまで着いてくるってのはどうだい?どのみち到着した場所で立ってるだけでも結果は変わらない。私に着いてこれるだけ着いてきてちょうどいい場所になったらあんたは離脱する。私1人でもこなせるだろうしね。」

 

「⋯すごい自信ですね。⋯⋯⋯わかりました。着いていけるところまで着いていきます。でも、危なくなったらすぐに逃げますからね!?」

 

「それで構わないよ。私も誰かを守るのは得意じゃないしね。それじゃよろしく頼むよ、私はカーラ。灰かぶりのカーラだ。」

 

灰かぶり(シンデレラ)?ずいぶん乙女チックな名前ですね⋯私はフツカ。渦一(ウズハ)フツカです。」

 

「もう少し打ち合わせしておこうか。仮に襲撃がなければしばらく様子をみる。仕掛けが動いたら私はなにが起きてもそっちに向かう。どうするかは言わなくてもいいよ。」

 

「逆にあんたが想像してる以上に戦力がいても私は突破する。私は引き際は弁えてるつもりさ。だけどそれはあんたとは間違いなく違う。ちゃんと見極めるんだよ?」

 

「⋯どこまでも自信があるんですね⋯⋯。突破した後はどうするんですか?」

 

「ちゃんと調べてあるよ。ほぼ間違いなくあいつらは車の中にサーバルームを積んでる。でなきゃ痕跡なしに取引場所を短時間で移動は無理だ。私はハッキングには自信があってね。車ごと奪ってやればセキュリティは紙屑同然さ。」

 

「聞いてるだけなら完全無欠ですね⋯。ついていく人間違えたかな⋯⋯。」

 

「そういうのは聞こえないとこで言うもんだよ。ま、それくらい噛みつくほうが威勢があって私は好きだよ。味方でも⋯敵でも、ね?」

 

 カーラの僅かな様子の変化にさえフツカは反応して身体を強張らせる。

 

「⋯え、えっと⋯できれば敵ではいたくないかなって⋯⋯。」

 

「安心しな、今は味方だ。そうだろ?例えあんたが背中から撃ってきても返り討ちにしてあげるよ。」

 

「ヒッ!⋯ウチマセン、ゴメンナサイ⋯⋯。」

 

「怖がらせちゃったみたいだね?さっきと同じ様に軽口叩いてもなにもしないよ?」

 

「⋯⋯スゥ⋯⋯⋯フゥ−−−⋯⋯わかりました。えっと、⋯頑張ります。」

 

 カーラがシステムの最終調整を済ませながらフツカと会話をしていると、いよいよその時が来た。揺れでは誤魔化せないほんの少し騒音が、銃声が聞こえてくる。そして間もなく車が停まり、コンテナのドアが開こうとする。

 

 それを察知したカーラは先頭に立ち、即応態勢を取る。

 

「さぁ、作戦開始だよ。目標はツヴィングのサーバ確保。派手にいこうじゃないか!」

*1
下品なスラング




 ツヴィングの依頼は体のいいシゴキ、洗礼扱いされることもあった。不良たちは同族に対して無体なことはしないのが大半であり、これが風習として存在するところは大人の影があるともっぱらの噂。

 渦一フツカの武器はSR-25のカスタムモデル。今は布で隠しているが下には華やかなペイントにびっしりとエングレーブが施されている。スコープはついてない。

原作介入ってどこまで見たいですか?参考までに

  • 先生にほぼベッタリくっついて介入するべき
  • アビドス第一章から全てに個別で顔出すべき
  • 偶然遭ったなら手伝うべき
  • メインストーリーには非干渉を徹底するべき
  • なんでもいいからエタらないよう完結すべき
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