デンジの鼻腔を味噌のいい匂いがくすぐる。
食欲を掻き立てる匂いでありながらも、どこか優し気な趣も感じられる。
その趣を表現するのは、或いは作り手の愛情の為せる技であろうか。
「んぉ~……レゼェ……?」
朝日に目を細めて、少しずつ目を開く。
視界に飛び込んでくるのは知らない天井だ。
「……あり? なんで俺廊下で寝てんだ?」
寝起きで霞がかる頭をぼんやりと考えて、そう言えば昨日は客が来ていたのだったと思い出した。
招かれるか招かれざるかで言えば7:3って感じの客が。
「ジョージは……もう起きてんのか」
見ると、隣で一緒に床に就いた客人は既に布団から抜け出していた。
ジョージがいただろう場所は既に冷めている。それなりに時間が経っているのだろう。
「ってこたぁリビングかな……アサもナユタもいるんだし、そんな変な事はしてねえだろ」
勿論ここで言う『変な事』とは、レゼを口説く系の話だ。
ジョージがデンジにだけ吐露したレゼへの想い。それを聞いてから、デンジの中におけるジョージはトップクラスの危険人物である。
と、ここでリビングの方から歌が聞こえてきた。
レゼの声だ。
窓越しに雨を眺めて、温かいコーヒーを揺らしながら聞いていたくなるような……穏やかながらも、どこか不穏な歌声だった。
歌詞は日本語ではないのか、よほどに独特なのか、デンジには聞き取れなかった。
耳に届く歌声が余りに心地よいので、デンジは思わずもう一度眠ってしまおうかと思い、そのまま子守唄を聴かされたかのようにウトウトし始めた。
そしていそいそと布団に戻ろうとした時。
ボキッ!!
「え!?」
何もかも場違いな嫌な音が響いて、デンジは飛び起きた。
◆◇◆◇
デンジが駆け込んだリビングでは、首が折れたジョージの死体の下から、レゼが這い出すところだった。
「またジョージが死んでる!?」
「あ、デンジ君おはよう」
「おぉ……おはよう……」
あまりにも平静なままのレゼに、思わず挨拶を返す。
しかし異常事態は異常事態。
即座に立ち直ったデンジは状況確認に周囲を見回すと、ナユタとアサがベッドの上から、割と冷静に現場を見ていた。
つまりこの2人は、恐らく一部始終を見ていたという事になる。
「アサ、んだよこれ。何があったんだよ」
「……いつかやると思ってました」
アサは無駄にしめやかな表情で言い放った。
「ちょっとアサちゃん! それだとなんか私が進んでジョージ君を手にかけたみたいじゃん!」
「ちげーのか?」
「違うよ!? なんだと思ってたの!?」
「この泥棒猫!」
「なんの話!?」
「お、デンジ起きたか。じゃあ朝飯だな」
ジョージは何事も無かったかのように起き上がって来た。
考えてみれば、こいつはコイツで不死身の武器人間。死んだところで左腕のスライドを動かせば蘇る。
自分の死には慣れていても、他人の死体にはまだまだ不慣れなデンジだった。
そう安堵して振り返ったデンジの視界に飛び込んできたのは、折れたままの首をぷらぷらと振り子のように揺らして歩くジョージの姿だった。
「「キャアアアアアアア!?!?」」
アサとデンジ。言ってしまえば、今の関係性は友達の友達。
一番距離感が微妙な関係の2人であったが、この時ばかりは息ぴったりだった。
◆◇◆◇
「組み技の練習?」
「そういうことだ」
もさもさと食パンと貪りながら、デンジは
味噌汁に食パンはちょっと食べ合わせが悪いが、デンジは悪食なので気にしていない。
「まあ最初は別に組み技に限った話でも無かったんだが……早朝だったんでな、出来るだけ騒音が出ないようにって事で、そう言う演目になったんだわ」
「はー、なるほど」
「最初は俺のアームロックが極まったんだが、その後に上手く裸締めを返されてな。それであのザマだ。やっぱり体術ではレゼに一日の長がある」
ジョージの体術は、あくまでも自らの肉体に対する熟知が基盤になっているオリジナル。
普遍的な人体構造への知見は少なく、体系だった技術というわけでもない。
打撃に限定すればかなりのものだが、相手が居る投げ技と組み技の技量はそこそこ止まりだ。
それでも素のフィジカルも合わされば『準一流』ぐらいにはなるが。
「これでも訓練は真面目にやってたからね……」
レゼが遠い眼をしている。
「しかしまあ、人間向けの訓練を受けていた弊害が出てな。裸締めまでは上手いんだが、その後に窒息狙いで静止する悪癖がある」
「悪癖?」
「まあ一般的にはそこまで悪くはない。裸締めには返し技が無いから、そのまま余計な事をしないってのも立派な選択だ……だが、そこまで体勢的有利を取れたのなら、そのまま首を折ってしまう方が早い」
「で、実際に指摘して折らせたって事か?」
「そういう事」
「うげぇ~……」
言う方も言う方だが、やる方もやる方である。
だが、それはそれとして、デンジには別で気になることがあった。
「……それってよォ……俺相手じゃダメだったのか?」
「私別にデンジ君の首は締めたくないし折りたくないよ?」
「まるで俺の首は何時でも締め折ってやりたいかの様な言い草だな」
「いやいや、そういう意味じゃなくてさ……」
訓練、ましてやその延長線上にある殺傷を目的にしているのだとしても、デンジとしてはこの2人が肉体的に絡み合うのが嫌だった。
しかしレゼとしては、たとえ訓練であってもデンジの事を攻撃するのが嫌だった。
そうした思惑の交錯を全て理解しているジョージは、憎まれ口をたたきながら興奮していた。
なんなら、そろそろレゼの方にも嫉妬して欲しいので、なんかの間違いでアサとデンジが良い感じになったりしないかと考えるクソ野郎だった。
「ん、じゃあこの朝メシを作ったのってアサか?」
「わしじゃよ」
「
「可愛い女の子だと思った? 残念、ジョージ君でした!」
◆◇◆◇
朝食を終えた5人が適当に駄弁り、気が付けば10時ごろ。
「さて、俺たちはそろそろお暇しようかな」
「あれ、そうなの?」
「なんか流れで一泊しちゃったけど、元々日帰りのつもりだったんだよ。ぶっちゃけ戸籍とナユタを渡しに来ただけだしな」
「へ? 戸籍も?」
「あ、スイマセン!! 野心、出ちゃいました」
ただの願望も物は言いようである。
「まあ、別にこの場で速攻答え出せとは言わねえよ。だが、ナユタぐらいは預かってくれ。さっさと俺から離しときたいというのもあるし、お試しにもなるだろうて」
「危なくない?」
「自衛ぐらいはできるだろ。な?」
「できる!」
ふんすと気炎を上げるナユタ。
その立ち位置はいまだにジョージの隣である。
実際問題、支配の悪魔というポテンシャルを持ったナユタが、銃の悪魔の肉片を12〜13gも摂取しているのだ。
既に並のデビルハンターでは手も足も出ないぐらいには強かったりする。
しかもこれは支配した駒がいない状態での話だ。
人間や悪魔を支配し手札を増やせば、その脅威度は青天井。
自衛どころか、戦力としてカウントしても全く不足しない。
「それについてなんだけど」
「俺からもジョージに条件を出してぇ!」
レゼの発言を遮って、デンジが声を上げる。
それを聞いたレゼは驚いたような顔をしているので、特に打ち合わせとかがあった訳ではないらしい。
どうやら、デンジは主体的に行動したようだ。
実は結構凄い事である。
「条件か、いいぞ。で、その条件とは?」
「ちょちょ、聞くの?」
「勿論聞くとも。却下するのは聞いた後でも遅くない。それに、俺にはまだまだ余裕があるからな」
余裕というよりは、持て余しているって感じだが。
正直な所、割と人生の目標を見失っている感が今のジョージにはあった。
一種の燃え尽き症候群みたいなものだ。妥当マキマの目標が大きすぎたせいで、それを達成して気が抜けている。
三つ子の魂で仕事はするが、稼ぎの使い道が無い。
そんな訳で、ジョージにはまだまだデンレゼに課金する余力があるのだった。
そういったジョージの懐事情を知ってか知らずか、デンジが『条件』
を言い放つ。
「俺とレゼを学校に通わしてくれ!」
その一言を聞いて、ジョージは思わず呆然としてしまった。
そんなジョージを無視して、レゼはデンジに言い募る。
「デンジ君、それってすっごく図々しいお願いだと思う……てゆーか私に何の相談も無いし」
「レゼも学校は通いたかったんだろ?」
「……それはそうだけど」
「じゃ、いーじゃん! レゼと一緒だったら俺も行きてーし。多分俺ら、こういう時じゃねーとぜってえ学校とか通えねーし」
「それも確かにそうなんだけどさぁ……」
レゼだって、最初は本当に学校に通おうかと少し考えた時もあった。
しかしガチガチの戸籍制度に、それを前提とした入学システム。ハードルが高すぎて諦めるしか無かった。
『通ってるフリ』で十分……というより、それ以上の事ができなかったのだ。
だがそうした障害の内、最も大きな戸籍問題をさらっと解決したジョージである。
或いはこれも可能なのではないか。
勿論ただでさえ色々と世話になってしまっている現状、更に条件を付けるなんてことはレゼには出来ない。
しかしジョージであれば……そんな期待も相まって、レゼはチラチラとジョージを見てしまう。
そんな光景を呆然自失のままに見ていたジョージは。
「……ふはっ」
笑った。
「あーっははははは! はっはっはっは!」
近所迷惑が脳裏によぎるほどの大声で、そして息継ぎもままならないほどに激しく、ジョージは笑う。
たっぷり1分。デンジの瞳に心配の色が混ざり始めた頃、ようやくジョージは落ち着いた。
「ふぅーっ、スッとしたぜぇ……俺ぁちと荒っぽい性格でな。激昂してトチ狂いそうになると、思いっきり笑って頭を冷やす事にしているのだ」
「なにそれ初耳」
実際、ジョージも初めて言った。
「激昂してってことは、やっぱり……」
「あぁ、ねじ込んでやるよ」
「えぇ〜!? OKなの!?」
当然である。
ジョージからすれば、半ば以上に諦めていた学生ifがいきなり転がり込んできたのだ。
僥倖も僥倖。
感情が思わずスプラッシュマウンテンしてしまうのも無理はない。
「公安の息がかかった高校があるのさ。そこなら監視員も潜り込ませられるし、お前らがちゃんと働いて信用を得れば問題ないだろう」
ちなみに、原作2部でデンジが通っていた所である。
20歳超えてるやつを学生扱いにしていたし、デビルハンター部なんて明らかに教育とそぐわない部活動も認可されていたし、無害とはいえ学生レベルの杜撰な管理で悪魔を飼育していたのだ。
どれもこれも、公安と太いパイプが無いとあり得ない。
「とはいえ流石にこの場で断言できる措置じゃねえ。あくまでも『検討』だ」
「それってなんか実現しなさそう……」
「じゃあ言い換えるか。前向きに良い方向で善処する」
「もっと実現しなさそう!」
そうは言うが、実際ジョージとしてもそれ以上のことは言えない。
話を通すことはできるだろう。実績と能力を盾に、背中を押してやることもできるだろう。
銃を構えてやることは出来る。
しかしそこまで。
最後の最後、引き金を引くのはデンジだけの特権だ。
ちゃんと目一杯絞り切れるならそれでいいが、それができなければどうにもならない。
なにせ……
「入試で受からないとそもそも通えないんだからな。デビルハンターと浪人生で二足の草鞋はしんどいぞ?」
「あ……」
デンジは義務教育も受けていない身の上である。
もう8月も下旬だ。2月の受験で受かるためには、およそ半年で9年を追い付かなければならない。
しかも公安のハイレベルな案件をこなしながらだ。
ハッキリ言って、至難の業だ。
「そ、そこをジョージの力で何とか……」
「無理。ってかヤダ。裏口入学はあくまでも仕事上必要だからやることであって、報酬じゃない。そもそも試験も受かれないんじゃ入ってからしんどいだけだしな」
「えぇ~……」
「追試追試でレゼに構えなくて愛想尽かされても知らんぞ」
「つ、次の年ってのは」
「止めた方が良い。高校の3年間を平和に過ごしたいなら、来年でギリだ」
「なにそれ、何かあるの?」
「最悪の時代が来る」
今年は1995年。
2月に受験してそのまま入学するなら、デンジは1996年に入学して1998年に卒業する。
その次の年の1999年は、ノストラダムスの大予言の年だ。
恐怖の大魔王が降臨する……らしいのだが、ジョージはそこまで読んでいないので、具体的に何が起こるのかを知らない。
まあ『悪魔に最も恐怖される悪魔』とかいう意味深なのがチェンソーマンだったわけだし、恐怖の大魔王もなんだかんだでチェンソーマンだったりするんじゃねえかと思っているが、これはもう根拠もへったくれも無いただの妄想に過ぎない。
そもそもノストラダムスの大予言自体が妄言みたいなものだ。
今のジョージには、こうして警句を発する事しかできない。
「ふーん……? よくわかんないけど、まあジョージが言うんならそうなんでしょ」
まず真っ先に賛同したのはアサだった。
おかげで全体的な空気感がそっちに寄って、デンジはますます追い詰められた。
「そ、そういうもんか……」
「デンジ君頑張ろうよ、私もデンジ君と一緒に学校行きたい!」
「ぐふっ……すまん、発作が」
「また?」
吐いた血をハンカチで拭いつつ。
「頑張り所だな、
「……やってやろうじゃねえかよこの野郎!!」
そういう事になった。
◆◇◆◇
デンジが高校受験の勉強をするという事は、それ即ち戸籍を受け取ることが前提という事だ。
いずれにせよ、ではあったが、ナユタはデンレゼ宅に預けられることになる。
の、だが。
「……」
「……」
ひし、と。
ナユタがジョージから離れようとしない。
「ナユタ、お前ちゃんと話聞いてたか?」
「聞いてた!」
「じゃあざっぱにで良いから要約してみろ」
「私、捨て子」
「断じて違う」
「私の事は遊びだったのね!」
「それは本当に誰から覚えた言葉なんだ?」
やっぱり昼ドラを盗み見ていたのだろうか。
「だからさぁ、俺って多分お前の教育に悪いんだよ」
「自分で言う事なのか?」
「デンジ君、否定してないんだったら同じことだよ」
「そして俺に影響されると、お前はマキマっていう悪い大人みたいになってしまうかもしれない」
「それは誰が一緒でも同じでしょ!」
「確率論ではそうだな。だが俺はそういう傾向が強いよねっていう蓋然性の話をしているんだ」
なにせ素の思考回路が近しいという事は、ある意味でマキマの断片がジョージの中にあるという事である。
ナユタはマキマと同じ支配の悪魔だ。第二のマキマになるポテンシャルは十分すぎるほどに存在する。
「そうなったら俺が折角マキマを倒した苦労が水の泡だろ?」
「ねえジョージ君、そのことについてなんだけど」
「んだよレゼ。今は結構大事な話をだな……」
そのジョージの発言を遮ってレゼが一言。
「ジョージ君、普段はどっちかというとライブ感の人だから、そういう心配は要らないと思う」
静寂。
そして、絞り出される一言。
「なん……だと……」
「おう、それはそうだよな。ぶっちゃけ、ジョージとマキマさんの発想が似てるとか全然ピンと来なかったぜ?」
「なん……だと……いや待て!」
バッとアサの方に振り返ったジョージ。
視線を向けられたアサは……何も言わず、ふいっと視線を逸らした。
「なん……だと……」
自己評価と他者評価は大抵の場合食い違うものである。
そして大抵の場合、後者の方が正確だったりする。
確かにマキマの打った手を演繹的に解剖することは出来ただろう。
あるたった一つの発想がたまたま合致したこともあっただろう。
だがそれは所詮、『偶然の一致』で説明できる範疇の事象でしかない。
もはや『なん……だと……』ボットになり果てたジョージだったが、その裏では超高速で思考を回していた。
なぜなら折角学生ifという願っても無い幸運に恵まれたというのに、元々期待していた『デンレゼナユ』はお預けなど、とてもではないが耐えられないからだ。
どうせだったら完全に、何の憂いも無く満願成就といって欲しいのは人情であろう。
勿論、ジョージがその気になれば強要することは出来るだろう。
しかしそれでは何の意味も無い。あくまでも当人たちが望んでその様な形に収まるからこそ尊いのであって、強制してはただ人形遊びと同じだ。
故に、ジョージはあくまでも理屈によって説明を付け、この場にいる全員を納得させなければならない。
それは同時に、誰にも反論を許してはいけないという事である。
この条件下での勝ち筋は、ジョージのIQ53万(自称)の頭脳にかかれば。
結論は、『
「ま、まあ? 確かにそうかもしれない、そうかもしれないな、うん……だが! そうした要素を省いたとしても、より根本的な問題は解決していないぞ!」
「根本的な問題?」
「そうだ! それは……相性!」
ずばーん、と効果音を背負うかの様な勢いで指差す。
虚空を。
「誰に言ってるの?」
「たとえ俺自身がマキマに似ておらずとも、相性が悪ければ日常生活を共にすることなど不可能!」
「その問題は俺たちも同じなんだけど」
「故にナユタ! 品定めをさせてもらうぞ!」
「バッチこい!」
「品定め? なにするの?」
「なぁにたった一つだ。たった一つのシンプルな質問で事足りる。ナユタよ……」
「ごくり」
すう、とジョージが息を吸い。
「どんな男がタイプだ!」
静寂。
あまりにも予想外の方向から来た質問に、大学に行けるぐらい頭の良いナユタでも流石にフリーズしてしまった。
対応力とはすなわち予想力なのだなぁとナユタが思っていると、デンジがジョージへ問う。
「……それで何がわかんだ?」
「俺は性癖を聴けばそいつの事が大体わかる!」
「無駄に迫真だなぁ……って言うかその質問、アサちゃんにもやったの?」
「したぞ? 筋肉モリモリマッチョマンの変態が好みだそうだ。アーノルド・シュワルツェネッガーとか」
「あ、ターミネーターの」
「アサちゃん……」
レゼから向けられる『そこで変に誤魔化すから上手く行かんのやぞ』という憐れみの視線に、アサはぷるぷると震えている。
「さぁ、ナユタ! 答えてみろ!」
「ジョージは答えられんのかよ、それ」
「勿論だ! だが今答えるとヒントになってしまうからな! ナユタの後に答えてやろう!」
ナユタは考える。
この質問に模範解答は無い。
だがアサの回答から、『ジョージ本人に該当しない』のであればまず間違いは無いだろうと踏んだ。
では、ナユタが知っている範囲で、ジョージの対極に位置している男とは。
少しの逡巡の後、ナユタは答えた。
「デンジみたいな人!」
瞬間、ジョージの脳裏を駆け巡る、存在しない記憶――――――