カードが人を選ぶのだ 作:亜零
「僕のターン!!」
先攻は相手のアラサカとなった。元気よくカードをドローする姿からは緊張の様子は見えない。
「僕は☆2を支払い、電池プラスマンを召喚」
電池プラスマン
☆2/ロボット/ATK1000/HP1000/SKP1
・コネクト 電池マイナスマンの横
このカードは電池マイナスマンとコネクトしている時に効果を発動する。ATK+4000、カード名が通電池マンとなり、1体のモンスターとして扱う。
「ターンエンドだ」
ライアート LP10 手札5枚
場 なし
アラサカ LP10 手札4枚 (☆2/2)
場 電池プラスマン
「俺のターン!! ☆2を支払い、騎士アローンを召喚」
騎士アローン
☆2/ナイト/ATK2000/HP1000/SKP1
「ターンエンドだ」
ライアート LP10 手札5枚 (☆2/2)
場 騎士アローン
アラサカ LP10 手札4枚 (☆2/2)
場 電池プラスマン
「僕のターン!! ☆2を支払い、電池マイナスマンを召喚」
電池マイナスマン
☆2/ロボット/ATK1000/HP1000/SKP1
・コネクト 電池プラスマンの横
このカードは電池プラスマンとコネクトしている時に効果を発動する。HP+4000、カード名が通電池マンとなり、1体のモンスターとして扱う。
「よし!! 自分の場の電池プラスマンにコネクトだ!!」
プラスとマイナスが繋がり電力が働くことで真の姿を現す。
通電池マン
☆5/ロボット/ATK5000/HP5000/SKP1
「カードが横に繋がった!?」
「そう!! コネクトは特定のカードの横に繋げることで効果を発動できる!! そしてコネクトされたモンスターは【襲撃】を得るんだ!! 通電池マンで、騎士アローンに攻撃してターンエンド」
ライアート LP10 手札5枚 (☆2/2)
場 なし
アラサカ LP10 手札4枚 (☆2/3)
場 通電池マン
「俺のターン」
僅か2ターン目にも関わらずATKとHP共に5000という強力モンスターに、驚きを隠せないライアート。しかし、手札にはその状況を打開するカードがある。
「☆3を支払い、孤独な剣士を召喚」
孤独な剣士
☆3/ナイト/ATK4000/HP3000/SKP2
自分のターン時に、場のモンスターがこのカードだけなら【襲撃】を持つ。
「このカードは自分の場のモンスターがこのカードのみの場合【襲撃】を得る!! 孤独な剣士で通電池マンを攻撃」
先程の戦闘でHPが1000削れている通電池マンに自滅特攻を仕掛けたライアート。しかし、アラサカは手札からあるカードを発動する。
「そうはいかない!! カウンターマジック、スーパーエナジーを発動」
スーパーエナジー
自分の場のモンスターが攻撃対象となった時、効果を発動することができる。ターン終了時までHP+3000する。☆を1つ使用した場合、さらにHP+3000。
「僕は☆1つを使用する。効果でHPは+6000となり、ダメージは入らない」
「くっ……これでターンエンドだ」
ライアート LP10 手札5枚 (☆3/3)
場 なし
アラサカ LP10 手札3枚 (☆3/3)
場 通電池マン
「僕のターン!! ☆4を支払い、マジックカード、ロボ招集を発動」
ロボ招集
☆4を支払って発動することができる。デッキから☆2のモンスターを召喚する。自分の場にコネクトしたモンスターがいるなら、デッキからカードを1枚引く。
「僕はデッキから☆2のマグネットソードを召喚して、効果でカードを1枚引ける!!」
マグネットソード
☆2/ロボット/ATK3000/HP1000/SKP1
自分の場にコネクトされたモンスターがいる場合、これは装備扱いとしてもよい。装備されたモンスターは『マグネットソード』の元々のステータスを得ることができる。
「マグネットソードを通電池マンに装備だ!!」
通電池マン
☆5/ロボット/ATK8000/HP6000/SKP2
「うひょー!! かっこいいぜ俺の通電池マン!!」
「…………」
剣を持つ通電池マンの姿に目をキラキラさせるアラサカ。純粋に楽しむその姿にライアートは目を奪われる。
「行くぜ通電池マンでプレイヤーに攻撃だ!!」
「ぐぅぅ……!!」
ライアート LP10→LP8
マグネットソードの効果で2ダメージを受けるライアート。思わぬ誤算ではあったが、ライアートは別のことで考えていた。
「なんで……そんなに楽しそうにできるんだ?」
ライアートにとってアルカナは命懸けの戦いでもあった。始めたのは最近だが、アルカナに負けて人生が大きく変わった人らを見てきた。だからこそ、目の前で楽しそうに戦うアラサカは不思議で溜まらなかった。
「なんでって……アルカナが楽しいからに決まってるじゃないか!!」
「……っ!!」
アルカナが楽しいからという理由に衝撃を受けるライアート。その言葉には嘘を言っているようには見えなかった。
「アルカナをしているとこうワクワクするんだよ!!自分のカードが実体化したり、見たことないカードが次々と出てくるのが楽しいんだよ!!」
「楽しい……」
★★★★★
「アルカナが楽しいだと? 何馬鹿なことを言ってんだあのガキ」
「全く……生意気な奴だ」
アラサカの言葉は周りの参加者にも聞こえており、同じ地区で参加した男二人。アラサカを馬鹿にしていた。口には出してはいないが、ここにいる参加者の大半はアラサカの考えは否定的だった。
「別にいいんじゃない? 人のプレイスタイルなんて、人それぞれだから」
しかし、全てがアラサカの考えに対して否定的ではなく、フレヤがその一人だった。個人的にはフレヤはアラサカの考えは肯定的だった。何故ならこの場にいることが、レフュースタウンにおいて、上澄みの力を持っていることであるからだ。
「なんだと?」
「お前……前回大会で結果を残したからっていい気になるなよ!!」
フレヤの言葉に反応したのは先程の二人。睨みつけてきたその姿がまるで野良犬に見えたフレヤは念のために弁明することにした。
「弱い犬ほどよく吠えるってのは間違いないようね……一応言っておくけど、あいつの考えを完全には否定しないけど、逆に認めたわけじゃないよ」
「なにっ……!!」
「弱い犬だとこのクソ女!!」
弁明するつもりが水に油を注いでしまう結果となり、怒り狂う男二人に呆れた様子で見つめるフレヤに、二人が詰め寄ろうとしたその時。
「お待ちください……この大会では暴力行為は禁止されています。それにこの会場全ての映像が流れているということにご理解を」
間に入ったのはホイッスルを鳴らした係員であった。暴力沙汰になる可能性が高かったために試合から目を離してやって来たのだ。
「ちっ……」
「覚えとけよ」
これ以上はまずいと考えたのか、渋々その場から離れて再び試合を観戦する二人。それを見たフレヤは視線をライアートに変えた。中でも注目したのは表情だ。
(さて、今はライアートが不利な状況だけど、あのアラサカの言葉がもし届いていたら……以前のようなアンタのプレイが見れるのかしら)
もしそうだとしたら、この試合の行く先が楽しみになったフレヤは、些細な変化も見逃さないように集中して試合を観戦することにしたのであった。
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