カードが人を選ぶのだ 作:亜零
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「俺のターン」
平和を愛す修道士の効果で手札が潤っているが、ライアートのデッキにはボスの場にある強者の余裕を破壊するカードはない。
(どこかのタイミングで強いモンスターが来るのは間違いない。最大で☆7までのカードが使えるようにはなる。その前に盤面を整える必要がある)
「俺は☆2を支払い、火竜弾を発動する。火竜弾の効果を使用して手札から1枚墓地に送り、豪傑なる竜を破壊する」
火竜弾
☆2を支払って発動する。相手モンスターに2000のダメージを与える。更に手札を1枚墓地に送ることで4000のダメージになる。
小さい竜が現れ、口から火の玉を豪傑なる竜に向かって放つ。放たれた火の玉は、一段と大きくなり豪傑なる竜を燃やし尽くす。
「更に手札から☆2を支払い、陰険な魔術師を召喚する」
陰険な魔術師
☆2/ヒューマン/ATK3000/HP3000/SKP2
このターン中にマジックカードを使用した場合のみ召喚できる。
表面上は人当たりが良い魔術師だが、内心では常に周りの人を見下しており、現に隣にいる攻撃ができない平和を愛す修道士を馬鹿にしているのだ。しかし、それらは決して表には出さないのである。
「そしてターン終了時に平和を愛す修道士の効果でカードを一枚引く」
まさか見下されているとは夢にも思わず、今日も何事もなくターンが進んだことに感謝して神に祈りを捧げる平和を愛す修道士。
ライアート LP10 手札4枚 ◆
場 陰険な魔術師 平和を愛す修道士
ボス LP9 手札5枚
場 強者の余裕(☆3)
「私のターン……ふふっ礼を言うぞモンスターを場に出したことを」
「なにっ……?」
「手札から☆1を支払い、強者からの寄贈を発動する」
強者からの寄贈
☆1を支払って発動する。相手の場に堅実な使用人を2体召喚する。
堅実な使用人
☆1/ヒューマン/ATK2000/HP2000/SKP2
ライアートの場に堅実な使用人が2体召喚される。主の命令により、ライアートの場に現れ主と対面する使用人だが、当然覚悟は決まっていた。何故ならこの後、主のエースカードの出番であり、主のために役立てることを光栄に思っているから。
「そして☆3と強者の余裕から☆3を支払い、手札から現れろ私のエースよ!!」
余裕そうに豪華な椅子に座る強者は、時が来たことを悟り目を瞑る。その姿は光の粒子となって消えていく。これで全ての準備が揃った。
爆焔竜アブソート
☆10/ドラゴン/ATK8000/HP8000/SKP3
相手の場のモンスターの数だけ☆を下げる。召喚した時、このカード以外の場にあるモンスターの数×1000のダメージを与える。そして破壊した数のモンスターだけ次の効果を得る。
1体以上なら【襲撃】を持つ。3体以上なら【衝撃】を持つ。5体以上ならATK12000、HP12000
SKP5となる。
「そうか俺の場に4体のモンスターがいるから☆6まで下がったのか……」
「そうだ……場にあるモンスターを爆発させ焼き尽くせアブソート!!」
周囲に燃え滾る炎が現れ、ライアートとボスの間に爆発が起きる。カードの効果が実体化しているとはいえ、実際に建物が燃えたり、壊れたりはしないが、それでも圧倒されるものがあった。
煙が晴れた後には、全身にやけどを負った平和を愛す修道士と、赤く輝く竜。それはボスのエースカードである爆焔竜アブソート。
「ぎりぎり耐えたようだが、HPの高さが逆に仇となったな。アブソートで平和を愛す修道士に攻撃!! 炎を宿した爪で相手を切り裂き焼き殺せ!!」
爆焔竜アブソートの爪には炎が宿っており、揺らめく炎を共に切り裂かれる平和を愛す修道士。ただ切り裂かれるだけではなく、炎で内部を焼かれていることに悲痛な気持ちを抱いてしまったライアートだが、突如衝撃が襲う。
ライアート LP10→9
「ぐっ……!! なんでライフが削れるんだ!?」
「アブソートが持つ【衝撃】は相手モンスターを攻撃して破壊した時に相手プレイヤーに1のダメージを与えることができる」
「そんな効果が……」
「私はこれでターンエンドだ」
ライアート LP9 手札4枚
場 なし
ボス LP9 手札4枚 ◆
場 爆焔竜アブソート
「俺のターン……」
ATKとHP8000のモンスターを前に圧倒されるライアート。今持っている手札5枚でどうにかするしかない以上、非常に厳しい状況である。
「俺は手札から☆3を支払い、突撃者の権兵衛を召喚する」
突撃者の権兵衛
☆3/ヒューマン/ATK4000/HP1000/SKP2
これは【襲撃】を持つ。相手プレイヤーに攻撃できない。
「突撃者の権兵衛で爆焔竜アブソートに攻撃」
赤く巨大な竜を前にして、足を止めそうになるが、意を決して突撃者の権兵衛は果敢にも攻めるが、同じく炎を宿した爪で切り裂かれ破壊される。しかしその命を懸けて突撃したことで少なくない傷を負った爆焔竜アブソート。
「手札から☆2を支払い、落ち葉の雫を発動」
落ち葉の雫
☆2を支払って発動する。自分のライフを1回復する。
ライアートの後ろに木が生え、枝から落ちた葉についていた一粒の水滴がライアートの身体に触れる。先ほどの傷が癒されてくように感じた。
ライアート LP9→10
「……これでターンエンドだ」
ライアート LP10 手札3枚 ◆
場 なし
ボス LP9 手札4枚
場 爆焔竜アブソート(HP4000)
「流石に5ターン目で8000の壁は高すぎたようだな……私は手札から☆5を支払い、居城を守る竜を召喚する。
居城を守る竜
☆5/ドラゴン/ATK3000/HP7000/SKP1
これは【防御】を待つ。
ボスという主を守るために現れた居城を守る竜。それはボスだけではなく、隣に負傷している爆焔竜アブソートも身体を張って守るという覚悟が決まっている。
「そしてアブソートでプレイヤーに攻撃……爆焔竜弾!!」
「うわぁぁぁ!!」
爆焔竜アブソートから放たれたのは炎が球体として現れ、ライアートの身体に触れた瞬間、爆発が起こり炎で焼かれるような感覚だ。いくら命に支障がないよう制限されているとはいえ、それでも衝撃と熱さからは逃れず、思わず声が出てしまうぐらいだ。
ライアート LP10→7
「私はこれでターンエンド」
ライアート LP7 手札3枚
場 なし
ボス LP9 手札4枚 ◆
場 爆焔竜アブソート(HP4000) 居城を守る竜
優勢な状況から一転、ボスのエースカードの爆焔竜アブソートによって、僅か1ターンで劣勢な状況となったライアート。僅か4ターン目に現れた☆10のモンスターに驚きつつも、手札とデッキの中にあるカードを駆使して目の前の盤面を崩す手段を考えるライアートであった。
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