死霊軍団   作:(゚∀゚)

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おかしいな〈UBM〉一体にこんなに話数使う気ないのに。

あ、コメントやお気に入り登録ありがとうございます。嬉しいです。


八話

 

 

 

◻️コセイヤ・宿の部屋 【大死霊】夜天

 

 

 

 敵戦力を確認した俺は、宿に戻っていた。

 

「可能性としては考えていたが、本当にモンスター、しかも〈UBM〉化しているとはな」

 

 前市長については、文字通り人を辞めている可能性はあると考えていた。

 もとより種族を変えるジョブ、特に生者から死者へと変わる死霊術師系統は、ふとした拍子に人間範疇生物から非人間範疇生物へと変わる確率が高い。

 しかも、前市長の場合は準備も無しに殺されて奥義でアンデッドに乗り移った形だ。

 ならば精神面で狂い、モンスター化するのに違和感はない。

 予想外な事と言えば〈UBM〉化だが、こちらも上位純竜級と超級職が元となったのならば、ある意味当然の結果とも言える。

 

「問題は【死軍骨竜 ヴァラグ】とその配下をどう倒すかなんだが」

 

 正直、勝算があるかと言われたら微妙だ。

 こちら戦力は俺自身と亜竜級アンデッド六体。対してあちらは伝説級〈UBM〉一体に純竜級アンデッド二体、亜竜級アンデッド十体に雑魚が多数。

 しかも、死霊術師ギルドの記録や手記などを読んで知った事だが、アンデッドになったティアンは生前のジョブスキルなども使えるらしい。

 ここでも問題になってくるのが【死将軍】だ、手記には【死霊王】以外の《死霊術》関係の超級職もいくつかは簡単な説明だが載っている。

 その中には【死将軍】もあり、書かれていた中で厄介なスキルと言えば、《軍団》に《死霊強化》レベルEX、《触りし神に祟りあり》の三つだ。

 《軍団》と《死霊強化》レベルEXは言うまでもないが、《触りし神に祟りあり》は【死将軍】の最終奥義であり、効果はパーティ内のアンデッドが死亡したタイミングで、周囲に闇属性爆発を引き起こすと言うもの。

 ただでさえ戦力で劣っているのに、道連れスキルまであるとキツいなんてものではない。

 

「ならば、俺が狙うのは【ヴァラグ】の首一つ」

 

 当然、通常なら倒したところで奥義の《継承髑髏》で復活されるのがオチだが、相手は〈UBM〉化しており〈UBM〉は倒されると特典武具化されるのでおそらく復活はできないはずだ。何より名称が【死軍骨竜】になっている時点で【ハイ・ファング・スケルトンドラゴン】と完全に結びついてしまっていると思われる。

 であれば、あちらは弱体化しこちらは弱体化しない昼間に攻め込み、配下のアンデッド同士で泥沼の戦闘をしている間に、俺が奴を落とせば勝利できるはずだ。

 

「とは言え、そう上手くいくとも限らないし、亜竜級以下の雑魚も強さはともかく数が問題。朝になったら《ホワイトランス》とかの聖属性や炎属性、光属性が込められた【ジェム】を買って準備をしておくべきだな」

 

 朝一で討伐しにいく予定を、【ジェム】の買い占めに変更した俺はベッドで眠りにつくのだった。

 

 

……

…………

………………

 

 

 

「良し、そろそろ店も開くだろうし、とっとと買い込もう」

 

 宿で朝食を食べた俺は、【ジェム】などのマジックアイテムが売られている店に向かった。

 

 少し歩いて店に着くと、客はいないがすでに空いているようで、カウンターに店員が立っている。

 店に入った俺は店員に【ジェム】の場所を聞き、そこに直行した。

 

「ふむ、やはりアンデッド騒ぎのせいで少し少ないな」

 

 【ジェム】が売られているコーナーには、様々な属性の【ジェム】が置いてあったが、見るからに聖・炎・光の三属性が少ない。

 まあ、安物ではないので少なくなっているのは《ホワイトランス》や《ファイヤーボール》などの下級魔法が込められた【ジェム】だが。

 雑魚相手に使うつもりとは言え足りるだろうか?と不安になりながらも、取り敢えずあるだけを購入。

 《ホワイトランス》や《ファイヤーボール》などの三属性の下級魔法が込められた【ジェム】は全て買い占め、量は多くないが《ヒート・ジャベリン》などの上級魔法の【ジェム】も購入。

 合計100万リル越えである。完全遺骸用に貯めていた金が吹き飛んだ。

 え?奥義クラス?流石に買わんよ六桁だぞ?

 

 そんなこんなで、必要なものを手に入れた俺は町を出た。

 

「さて、あとは【ヴァラグ】の元まで行き戦うだけだが、昨夜見た感じ居場所が変わったりはしてないだろう。【アンデッド・ドラグワーム】もいるし、昼は砂の下に潜るなりして対処しているのだろう」

 

 念の為【アンデッド・バード】は先行して偵察させる。

 それと、途中で他のモンスターに襲われても面倒だし、配下のアンデッドも出しておくか。

 

「《アウェイキング・アンデッド》」

 

 スキル発動と同時に俺の配下のアンデッドが出てくる。

 数は七体、偵察用の【アンデッド・バード】以外は全て亜竜級であり、【アンデッド・デミドラグホース】と【アンデッド・オーガ】以外の四体は、【アンデッド・デミドラグタイガー】に【クロウエッジ・スケルトンデミドラゴン】、【アンデッド・デミドラグワーム】二体。現段階の全戦力。

 本当に集めるのに苦労した。

 倒すのも大変だし、完全遺骸落とさないし、買おうとしても高いし、本鬼?本竜?本虎?からは配下にしたければ力を示せとか言われるし。

 まあ、その分生前と比べても強いし亜竜級の中では上澄だから文句も無いんだかな。

 デンドロを初めて約三ヶ月。

 その集大成である配下達の前に立ち宣言する。

 

「今回の俺たちの目標は伝説級〈UBM〉【死軍骨竜 ヴァラグ】の討伐だ。征くぞ」

 

『GURUAAAA!!』

 

 俺の言葉に頷いたのを確認したと同時にナイトメアに騎乗し、配下たちと共に【ヴァラグ】の元へ走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




【クロウエッジ・デミドラゴン】。地竜種の亜竜で爪が凄まじく鋭い他、ステータスが全体的に高め。全身骨格から【クロウエッジ・スケルトンデミドラゴン】になったが、爪の鋭さは生前以上。ステータスはENDが少し高くなった。
また、【亜竜甲蟲】等の魔蟲種族のモンスターは全体的に知能低めな為、魔力式アンデッドにすると命令が無ければ本能任せになるが、使役者に対しては文句もなく従い忠実ではあるので意外と便利。
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