死霊軍団   作:(゚∀゚)

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九話

 

 

 

◻️コセイヤ・近くの砂漠 【大死霊】夜天

 

 

 

 コセイヤを出発してしばらく。

 特にモンスターに襲撃されることもなく目的地へと到着した。

 

「……予想通りだが、パッと見何も無いな」

 

 目の前には砂漠が広がっていた。

 とは言えこれは昨夜の時点で予想していたこと。

 事実、地面の下から怨念が湯気のように湧き上がっている。

 

「先に準備を済ませよう。《魔法多重発動》《ネクロ・オーラ》《魔法多重発動》《ネクロ・リペア》」

 

 配下全員にバフをかけ、アイテムボックスから今朝買い占めた【ジェム】を取り出す。

 

「まずは相手をこちらに有利な場所に引き摺り出さないとな」

 

 敵は地下、高威力の【ジェム】で地面を吹き飛ばしてもいいが、あまり消耗したく無いな。

 

「【ワーム】二体。地面を崩して地下に日光が入るようにしろ、それが終われば一度戻れ。行け」

 

『GYULUUUUUUUUAAAAAAA!!!』

 

 命令を聞いた【アンデッド・デミドラグワーム】二体は、目の前の地面に向かって突っ込んだ。

 すると、二体が突っ込んだ衝撃でかなりの範囲の地面が崩落、中からはアンデッド達の叫び声が聞こえてきた。

 

 それから少しして、地下全体に日光が入るように地面を崩し終えた二体が戻ってきた。

 後ろには、「絶対に逃がさん!」と言わんばかりに【アンデッド・デミドラグワーム】や【アンデッド・ドラグワーム】が追ってきているが、思いの外動きが鈍い。

 どうやら、日光によるステータスの弱体化は半減以上で、《死霊強化》EXでの強化込みでも通常のステータス以下になっているらしい。

 

「雑魚用だったが、亜竜級や純竜級が釣れたなら、それでも良い」

 

 事前に出しておいた【ジェム】を起動し、二体の【アンデッド・デミドラグワーム】の後ろを追ってきている【ワーム】達に魔法の雨を浴びせかける。

 基本的には下級魔法だが、弱点の炎・聖属性の魔法だからかそれなりに効いているらしい。

 さらには、たまに混じる《ヒート・ジャベリン》や《セイント・ジャベリン》などの威力はかなりのもので、既に敵の【アンデッド・デミドラグワーム】は三体ほど討伐できている。

 爆発していないところを見るに、どうやら強化スキルは〈UBM〉になっても健在らしいが、最終奥義は使えなくなったようだ。

 

「このまま【ヴァラグ】が出てこないうちに【ジェム】で削れるだけ削るか」

 

 亜竜級以下のアンデッドが出てこないのが疑問だが、おそらく地面の崩落で死んだか、行動不能にでもなったのだろう。

 そのまま【ジェム】を撃ち続けているとさらに五体の【アンデッド・デミドラグワーム】を討伐した。

 

『GUGYAGAGOOOO!!!』

 

 このまま、全滅させれるかと考えた矢先、今まで戦ってきたモンスターを遥かに上回る咆哮が聞こえてきた。

 聞こえてきた方向を見ると、崩落した地面の穴から昨夜映像越しに見た巨大な骨の竜、【死軍骨竜 ヴァラグ】が出てきているところだった。

 

「お前達は残りの【ワーム】を対処しろ。俺は【ヴァラグ】を倒す」

 

 残った【ジェム】を撃ち終えた俺はそう命じると、ナイトメアと共に【ヴァラグ】に突撃した。

 

 【ヴァラグ】の目の前までくると奴はこちらに向かって噛みついてきた。

 

『GUGAGAGA』

 

 噛みつきを避けた俺は、【ヴァラグ】の動きに疑問を覚える。

 まず、【将軍】系のスキルは強力だが、効果対象は配下のみであり、日光による弱体化を考えるといくら伝説級〈UBM〉とは言え動きが良すぎること。

 もう一つは前市長の自我らしきものが見えないこと。

 前者は〈UBM〉化によりスキルが変質したと考えればいいが、後者は毎晩アンデッドを町に寄越していたのに明らかにおかしいと言える。

 

「まあ、気にしても仕方ないな。殺せばそれで終いだ」

 

 意識を切り替えると、【ヴァラグ】の攻撃を避けて槍で反撃するが、あまり効いていない。

 だが、予想通りと言えば予想通り。

 日光による弱体化ありとは言え、そのステータスは純竜級。

 対してこちらは上級職だが【大死霊】であり、前衛系ほどステータスが高くない。

 攻撃が通っているのも、伝説級金属(オリハルコン)製の槍を装備しているからだろう。

 

「「使わずに負けました」なんで格好悪いからな。勿体ぶらずにさっさと使おう」

 

 そう言いながら、【ヴァラグ】から距離を取ると、アイテムボックスからガチャで当てた《グリント・パイル》の【ジェム】を取り出した。

 

「ナイトメア。奴が突っ込んできたらギリギリで躱せ」

 

『了解』

 

 すると【ヴァラグ】が突っ込んできた。

 ナイトメアは俺の命令通り紙一重で攻撃を躱し、同時に俺は【ジェム】を起動させ《グリント・パイル》を奴に叩き込んだ。

 

『GIGYAGAGAGYAAAAAAAAA!!!???』

 

 さらに【ヴァラグ】が攻撃で怯んでいる隙に【怨霊のクリスタル】を取り出した俺は【大死霊】の奥義を発動させる。

 

「《デッドリー・ミキサー》」

 

 発動と共に【怨霊のクリスタル】は砕け、内部の怨念を変換した大量の破壊エネルギーを【ヴァラグ】に叩きつける。

 

『GYUGAAAAAAA!!!???』

 

 二発の上級職の奥義、しかも片方は【ジェム】とは言え弱点属性で、もう片方は最高峰の触媒を使い超級職レベルまで引き上げた。

 その両方をもろに受けた【ヴァラグ】はかなりのダメージを受けたらしく、骨の体もあちこちにヒビが入っている。

 

「突っ込むぞナイトメア。一気に削り切る」

 

『はっ』

 

 【ヴァラグ】に突っ込み、ナイトメアと共に攻撃する。

 ナイトメアは蹄で蹴り飛ばすなどして攻撃するが、亜竜級でありバフもかけてあるからだろう、その攻撃は十分に通っている。

 俺は俺で、ただ攻撃するだけでは碌にダメージが通らないので、手記に載っていた武器にMPや SPを流すと言う技術を使いダメージを与え、更には周囲の怨念を集め先程より威力は落ちるが再度《デッドリー・ミキサー》を放つ。

 

 これに対して【ヴァラグ】は当然抵抗し反撃を試みるが、ナイトメアは器用に避け続け、攻撃が掠りダメージを受けても俺もナイトメアもアンデッドなため多少の傷は無視して攻撃し続ける。

 

『お、お、おのれぇぇぇぇぇ!!!』

 

 途中で前市長の意識が戻ったようだが時既に遅し、そのまま削り切らせてもらった。

 

 【<UBM>【死軍骨竜 ヴァラグ】が討伐されました】

 【MVPを選出します】

 【【夜天】がMVPに選出されました】

 【【夜天】にMVP特典【死軍竜玉 ヴァラグ】を贈与します】

 

 

 

 

 

 

 

 




戦闘描写が難しすぎる(つД`)ノ

【死軍骨竜 ヴァラグ】
運がなかった。前市長は奥義の影響で九割方崩壊した自我を保つ為にほんの少し表に出ては眠るを繰り返していたせいで、ボロボロになるまで表に出て来なかった。あと主人公が上級職の奥義二連発(片方弱点・片方触媒により超級職クラス)なんてして来なければもう少し強かった。結局負けるけど。

【怨霊のクリスタル】
原作だと転職に必要とかメイズが言ってるけど、【死霊王】の就職条件はあくまで【怨霊のクリスタル】の作成だから普通に使いました。
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