お気に入りframeはdanteです。
スタレ勢に分かりやすく伝えると、何でもできる調和。
・状態異常を一切受け付けないバリアを万単位で付与(バリア数値以上のダメージは受けない&敵を倒すとバリア回復)
・攻撃に反応して追撃してくれる精霊召喚
・持続ダメへの脆弱性と効果抵抗を下げる精霊を三体召喚(上と同時召喚可能)
・裂創、燃焼、毒(スタレにはない)のダメージを三倍にして強制発動
・スキルでお手軽裂創付与
・スキルでお手軽回復+バリア付与+一瞬無敵
真実への道は、冷たい鋼鉄の味がした。
下層部での潜伏生活は、僕にとって馴染み深い虚無との隣り合わせの日々だった。
僕、オペレーターは、誰にも認識されることのない亡霊として、異邦人の一行を尾行し続けていた。彼女らが話す言語は相変わらず意味を持たない音の羅列として鼓膜を通り過ぎていくだけだが、数日間の観察を通じて、一つの確信を得ていた。
灰色の髪の鉄棒使い、桃色の髪の射手、そして碧の槍使い。彼女らは間違いなく高度な文明に属している、ということだ。時折、休憩中に彼女たちが取り出す長方形の薄い板。その片面は発光するスクリーンになっていて、指先で触れるだけで複雑な情報を操作しているのが見えた。あれはオロキンのデータパッドや、コーパスの携帯端末に似た技術であろう。
その事実は、この凍てつく惑星で孤立無援となっていた僕に、震えるような希望をもたらした。彼女たちは僕と同じく、この閉鎖された空の外側、つまり「宇宙」を知る存在かもしれないと思った。彼女たちは、僕がこの星を脱出し、オービターを再び起動させるための唯一の鍵だ。
そして、彼女たちの特異な行動は停滞した地下世界の空気を、確実に、そして劇的にかき回していた。現地の武装集団との協力、子供たちとの交流、そして各地を蝕む空間の亀裂の浄化。彼女たちの足跡を辿るように、僕もまた影の中を移動した。
状況が動いたのは、彼女たちが「スヴァローグ」と呼ばれる機械知性が支配する領域へ踏み入った時だった。
そこは忘れ去られた旧時代の技術の墓場であり、同時にこの地下世界の真の支配者が座す玉座でもあった。彼女たちが何故、その主であるスヴァローグと接触しようとしたのか。彼の背後にそびえ立つ巨大な構造物が、地上――上層区へと至る唯一の通路を守っているからだ。
錆びついた廃クレーンの鉄骨の上に陣取り、眼下の広場を見下ろす。どうやら交渉は決裂したようだった。身振り手振りから漂う緊張感。当然の帰結だ。数百年かけて最適化された古い論理回路にとって、外部からの新しい変数は排除すべきエラーでしかない。
戦闘が始まる。だが、スヴァローグの戦闘力は、どうもこれまで僕が見てきた量産型の自動機兵とは桁が違った。錆びついたクレーンの上で、戦場を見下ろす僕は焦燥感に指先を震わせていた。
圧倒的な質量差。巨大なマニピュレーターが風を切り裂くたびに、石畳が砕け、異邦者たちが木の葉のように吹き飛ばされる。氷のバリアは砕かれ、回復役の弾薬も尽きかけている。
特に致命的だったのは、本体から分離し、自律的に獲物を追い詰める巨大な拘束ハンドだ。計算し尽くされた軌道で一人、また一人と手足の自由を奪われ、機械的な正確さで戦力が削がれていく様を、僕はただ歯噛みしながら見ていることしかできなかった。
このままだと全滅する。
その予感は確信に近い恐怖として僕を襲った。彼女たちが倒れれば、僕が唯一見出した希望もまた、この冷たい地下の岩盤の下に永遠に埋もれることになる。
だが、僕に出来ることは多くない。プライマリも、セカンダリも、近接武器もない。主力となるframeも呼び出せない。voidビームは増幅器のアンプが壊れていて光るおもちゃと化している。生身で特攻しても無意味だ。だが、唯一残された手段がある。
転移ならば介入が可能かもしれない。物理法則を無視して、意識そのものを対象と同調させるvoidの力。スヴァローグは強固な装甲で物理攻撃には耐性があるだろう。だが、内部からの干渉には無防備なはずだ。あれだけの演算能力を持つ機械ならば意識を受け入れるスロットはある。
リスクは高い。だが、躊躇している時間はない。
「……行こう」
僕は覚悟を決めた。廃クレーンから虚空へと身を投げ出す。落下しながら、精神を集中させる。Void Slingで一条の光となり、空間を引き裂いて一気に距離を詰め、転移可能範囲内に入る。意志がある機械の中に入るのは、初めてじゃない。きっと、上手くいく。
転移。
視覚情報がブラックアウトし、代わりに膨大なデータストリームが脳内に雪崩れ込んでくる。冷たい機械の思考。強固なファイアウォールが僕の操作を拒もうとするが、僕の転移はハッキングのような電子的な干渉ではない。魂の侵食だ。概念的な同調だ。
一気に全体の制御を奪おうとすると、データの大河の奥深くに奇妙なものが流れているのを感じた。
プログラムではなく、意思。否、意志。この文明のAIに存在しないはずの、純粋で悲痛なまでの心理。
《人類……保護……》
《寒波から……絶望から……彼らの明日を……保存する……》
《壁となれ。盾となれ。唯一の守護者であれ……》
それが、このスヴァローグという機械を突き動かすコアだった。どこまでも機械的で直線的な揺るぎない守護への渇望。
ああ、懐かしいな。コロニー型の学園であるZarimanがvoidに漂流して、大人たちは皆正気を失った。僕は即席のバリケードを張って他の子どもを守って、来るかも分からない助けという微かな希望を絶やさないようにしていた。そんな記憶。
或いは、Warframe という鋼の身体に篭り、一人一人と分隊員が抜けて行っても一人で何ウェーブも盾となって防衛ミッションをこなした数多の戦場の記憶。
「存護」。
その概念を直感的に理解した瞬間、地底の岩盤のさらに奥底から深いエネルギーの奔流が体を駆け巡った。脳内に過ったのは、晶壁を築き続ける琥珀の王の幻影。スヴァローグの中枢に接続したまま、僕はその意志を受け入れた。
それと同時に、強制的に接続が解除される。スヴァローグの背後に排出されるが、反射的に再びVoid Slingを発動し、異邦者たちの背後へと、死角へと回る。もう多分、転移は通用しない。だから、今生まれたもう一つの可能性に賭ける。
僕は意識のアンカーを、位置という概念を持たないアーセナル内部へと直接投射した。誰かを守りたいという純粋で強固な意志。風雪を遮断し、痛みを遠ざけ、その身を壁として生命を次代へ繋ごうとする、この惑星自体の悲痛な祈り。その波長は閉ざされたはずのアーセナルの分厚い隔壁を突き抜け、亜空間で眠るある一つの影を叩き起こした。
アーセナルは開けない。だが、voidに距離の概念は存在しない。位置が分かれば亜空間でも転移できる。僕をframeに転移するのではなく、僕自身を触媒にしてframeを僕に転移させる。星の奔流が、パスを繋いでそれを可能にした。
来い、Frost。
世界が軋む。ライトシアンのvoid光が溢れ出し、エネルギーカラーの吹雪が爆発的に噴出した。
生身の僕と入れ替わるように、重厚なコートのような装甲を纏い、黄金のトリムを持つ像が実体化する。
Frost Prime。
栄華を極めたオロキン帝国時代に最高の素材と技術で製造された、
ミッションタイプ:防衛。ウェーブ1限定ミッション。
状況確認。僕は異邦者とその仲間たちの背中側にいる上、彼女らは前方の敵に集中している。見られる危険性はない。それに、一瞬で終わる。
【4番Ability: Avalanche】
僕が手を掲げると、周囲一帯の空気が一気に低下し、鋭利な氷柱の森が地面から生え出す。そのまま薙ぎ払えば、僕を中心に見えない凍結の衝撃波が広がった。
スヴァローグの鋼鉄のアーム群は瞬時に白い霜に覆われたかと思うと、次の瞬間には飴細工のように脆く砕け散った。
「何が――」
「吹雪で見えないが、加勢だ。この機に一気に決着をつけるぞ!」
彼女らは好機を悟り、反撃へと転じた。しかし、スヴァローグも黙ってはいない。転移で狂った回路を再起動させたらしいスヴァローグは僕の姿をセンサーで捉えたのだろう。その背面のミサイルポッドが開いて、ロックオン・アラートと共に大量のミサイルが射出される。
僕は慌てず、両手を広げた。何度も繰り返したその動作は意識に沁み込んでいる。
【3番Ability: Snow Globe】
戦場の中央に、半球状の氷の絶対領域が展開された。
ドームは形成時に最大4秒の無敵時間が発生し、その間にドームが受けた攻撃のダメージ分耐久力に上乗せされる。スヴァローグが放つミサイル斉射、レーザー照射。その全てがドームの不可視の壁に阻まれ、ただ空しく爆発音を奏でるだけだった。内側にいる者には、その衝撃の欠片さえ届かない。
「……計算外。攻撃無効化……原因不明の熱量喪失領域……」
役目は十分果たしただろう。転移を解除した僕は、Void Slingでクレーンまで戻った。勢いを取り戻した開拓者たちが、最後の反撃に出るのを見届けた。
僕はクレーンの上で倒れ込んだ。頭が熱い。視界が揺れ、赤いノイズが走る。システムを経由しないFrost強制召喚は、やっぱりかなり無茶だったらしい。Frostの姿が粒子となって消えていく中、僕は意識を落とさないように、Void Slingで雪の積もらない安全な物陰へと移動していった。
その後、どれくらいの時間が過ぎたのかは定かではない。再び意識を取り戻した時、事態はすでに最終局面へと向かっていた。
一行はスヴァローグと和解し、地上へと戻ったようだ。僕も行かねばならなかった。
地下から地上への隠されたルート、行政区の厳重な警戒網。すでに満身創痍の体で、見つからないように雪と影を渡り歩くのはどんなステルスミッションよりも過酷だった。
僕は震える体を無理やり起こした。回復は遅々として進まない。節々が痛み、思考が断片化していく。それでも止まるわけにはいかなかった。これは僕がこの星で唯一見つけた希望だ。
そしてようやく辿り着いたのが、この最終決戦の地。ベロブルグの北、ブリザードが吹き荒れる高山。そこはまるで、古代の戦場跡のような荒涼とした氷の祭壇だった。
到着が大分遅れてしまったようだ。僕は息も絶え絶えになりながら岩陰に倒れ込み、戦場の中心へと目を向けた。上空、鋼の巨人の手の上に立つのはこのベロブルグの支配者であるカカニアだ。彼女は異質な黄金の輝きと冷気を身に纏っていた。
氷の鎧に身を包み、肌は宇宙の色を帯びる。指導者のマントが吹雪に靡き、背後には四本の氷の棘が不気味に浮遊している。彼女は胸元に埋め込まれた不吉な光源と完全に融合し、人間を辞めていた。
大地が割れるような音がした。カカリアが手を掲げると、祭壇の背後の巨大な鋼鉄が動き出す。絶望的な質量差だった。巨大な右腕が持ち上がり、雲を切り裂く。その影だけで、異邦者たちを飲み込んでしまうほどの大きさだ。
僕は自分の手を見た。震えが止まらない。frameを呼ぶ力はもう一滴も残っていない。Frostを呼んだ時の奇跡はもう二度と起きない。アーセナルも沈黙している。
残されたのは、ただの脆弱な肉体だ。なら、答えは一つだ。
カカニアが操作しているということは、あのロボット自体に固有の自我はないということだ。外部から破壊できないなら、内側から奪えばいい。僕は凍りついたフードを払い、立ち上がった。
僕は崖の縁から身を投げ出した。エネルギーが空になるまで何度もVoid Slingを繰り返し、戦場に近づいていく。カカニアと異邦者の戦いは激しさを増しており、ついには異邦者の一人――鉄の棒を操る灰色の髪――に氷の棘が深々と突き刺さった。だが、僕にはそれを止める術がない。だからせめて、これだけはやり切って見せる。
視界いっぱいに広がるのは、迫りくる鋼鉄の関節部。錆びついた装甲の裂け目。右手を突き出す。叫ぶ力もなく、ただ強く念じる。
転移。
次の瞬間、視界がブラックアウトした。
肉体の感覚が消失し、代わりに数億ボルトの電圧と、循環するオイルの臭いと、莫大な鉄の重みが、僕の神経に直接流れ込んできた。
魂が燃え尽きるような感覚。いや、それは冷たく重い鉄の感触だった。莫大な質量が僕の精神と直結していた。所々システムに損傷はあるが、稼働に支障はない。
視界がない。いや、ある。摩耗した無数の外部センサーが統合され、網膜に直接投影されるパノラマ映像。眼下に見えるのは豆粒のようなカカリアと、さらに小さな点のような異邦者たち。
『攻撃せよ』
ノイズのような命令信号が、僕の新たな思考回路に無理やり割り込んでくる。「カカリア」からの遠隔操作信号だ。彼女は自分の人形が誰かに乗っ取られたことにまだ気づいていない。だが、遅い。あまりにも遅すぎる。僕は精神の牙を剥き出しにし、その侵入信号を食いちぎった。
《アクセス拒否》
現実世界で、鋼の巨体が激しい火花を散らした。異邦者たちを押しつぶさんと振り下ろされかけていた右腕が空中でピタリと静止する。軋む関節音、轟音が吹雪をかき消す。
「何だ? 造物エンジンが……制御を受け付けない?」
ぼくは照準を異邦者たちから、指導者へ。ゆっくりとその矛先を移動させた。右腕のマニピュレーターを開く。拳から、掌底へ。
目標、熱源反応。ロックオン。
「そこだ」
凍りついた空気が悲鳴を上げた。停止したはずの鋼鉄の右腕がカカリアの命令を無視して、全く新しい軌道で再始動した。それは精妙な武術も何もない。ただ純粋な質量による、圧倒的な「平手打ち」だった。
山のような質量がゆっくりと、しかし抵抗できない速さでカカリアを襲う。彼女の展開した氷の障壁は薄紙同然に砕け散る。強烈な衝撃音が雪山に木霊し、カカリアは吹き飛ばされ地面へと叩きつけられた。
虚空から燃え盛る炎の槍を引き抜いた灰色の異邦者は流れ星のように手に着地した。僕は手をゆっくりとエレベーターのように地面へ、標的の落ちた場所へと近づける。
手から飛び降りた異邦者たちと、カカニアの最終決戦が幕を開けた。
ブツリ、と何かが切れる音がして、僕の意識は鉄の檻から弾き出された。
激しい衝撃とともに、僕は雪原へと転がり落ちた。肺が収縮し、酸素を求めて喘ぐ音だけが喉から漏れる。全身の骨が軋み、喉の奥から鉄錆のような味のする液体が溢れ出す。
「かはっ、うぐ……ッ」
全身の骨が軋む。転移の強制解除による反動で、内臓がひっくり返るような嘔吐感と、脳を直接殴られたような激痛が走る。もう、指一本動かせない。
Voidエネルギーは完全に空。体力も限界。寒ささえ感じない。ただ、世界が暗くなっていく。遠くで、黄金のオーロラがヴェールのように揺れているのが見えた。狂ったように荒れ狂っていた吹雪が、少し穏やかになったような気がする。
多分、勝ったのだろう。
足音が近付いてくる。拙い。だが、身体は動かない。瞼を開け続ける力もない。
明るい暗闇に、影が差した。
「目が覚めた?」
Q.なんで頑なに列車組に接触しようとしないの?
A.オロキンという超技術を持った碌でもない古代文明が本当に碌でもなかったから、高度な文明の出自は警戒してる
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