カルラとの激戦を繰り広げた浴室内。
諸々の体液で汚れた身体を清めた後お湯に身体を浸す。
激闘で疲労し叩きつけ叩きつけられと痛めつけられた身体がやんわりと癒されて行くような心地だ。
『ああ…………エヴァが、エヴァがあんな……はぁ……』
んも〜うるさいなぁ闇マリ。
昔の女がすっかり敵に染められておかしくなっちゃったのがそんなに悲しいのか、お湯にも入らずくるくると空中で膝を抱えて回転している。
なんか傷ついてる感じ出しているが、俺とエヴァの戦いの最中堂々と参加してきたのに今更そんなこと言われてもね。
『それは、だって……なんか二人でずっとしてるし……寂しくて……』
そりゃまあ、エヴァの鎮めるための戦いだ。
エヴァの相手をするのは当然であり、彼女のやりたいこと、やりたくないこと、それら全てを受け入れ押し付け勝たねばならなかった。
そう、いわばあれは鎮魂の儀式。
ち◯こで鎮魂をってか笑
『うざい!』
うびびびびびびあああああっ頭がっ脳が捻られてイクッ!!!!!!?
しかし、今日はどれだけ刺激されようが出ないので浴場で欲情したとて汚すことはあり得ないから安心。
いやぁ……ちんち◯には勝てなかったよ……。
女の子の気持ちになるとは正にこのこと。
男の人にも穴はあるんだよと言わんばかりのエヴァの責めに苦悶の声をあげ醜態を晒した俺だったが、彼女が多少満足した隙を突いて反撃開始。
相手の穴を突き棒を叩き乳も叩き、それはもうまるで獣と獣、怪獣同士の激闘だと生涯語り継げる、俺の人生最大の難敵だった。アリシア、カルラ、アストレア、アリーシャ、シャルロットの五名との経験がなければ俺はあそこでちん負けしていただろう。
童貞じゃなかったから耐えられた。
童貞だったら俺は負けていた。
恐るべきエヴァ、恐るべきエスペランサの業。
最後にちゅるるんと頂いて颯爽と帰還したのだ。腰砕けになりようやく気絶したエヴァを木の根元に寝かせた俺は、壁をいくつも乗り越えた伝説の盾役と言っても良い。
今度からはアリシア達への指導のレベルも上がるに違いない。
ククッ、男としての尊厳は失ったかもしれないが、考え方を変えればより強い漢へとなったとも言える。
何千年もえっちなことしてきた女傑に最終的に打ち勝った。
これはもう俺が強い漢であることの証明に他ならない。
邪神の使徒として名に恥じぬ強さを身につけたのではないか、俺はそう思う。
『エヴァは……もっと清純で、清楚で、小さな男の子とお風呂に入ったって話をするだけで顔を真っ赤にして叱るような娘で……』
あの、本当に心が痛むのでやめてくれませんか?
かわいそうだけどもうしょうがないじゃん。
俺もドマゾの邪神の使徒だし、エヴァはち◯ぽ狂いで邪神の手先だ。
過去は消えない、器からこぼれた水は元には戻らない。
ていうか闇マリも俺を動けなくしてエヴァとエッチして俺に寝取られ実況してたよな?
あれ、かなり効いたぜ。
二度とやらないで欲しいけどやらないと言いながら流されるままにまたやって欲しい。
ものすごい興奮するから。
その後の屈服ごっこも最高だった。
邪神と聖女の二人がかりなんて、こんなのどれだけの徳と金を積んでも味わえない奇跡だよ。
『…………そ、それは……私が居るのに女を抱きまくる我が使徒が悪いのよ。これでも必死に我慢してたのに……人の心ってもんがないわ』
そりゃ死んでるからね。
人の心なんてなくなってても不思議じゃない。
それでも、師匠のおかげで俺は人として己を律していける。
邪神の手先だろうが、愚かな盾役だろうが、なんだっていいんだよ。いや、できれば師匠の名に恥じない男でありたいが……俺自身の自認は師匠の弟子でいいんだ。
先程、出迎えに来た師匠の表情を思い出す。
嫌だっただろうなぁ、弟子が明らかにエロいことして帰ってくるの。
しかも相手は男女問わず発情するようになってしまった聖女だ。
男性器まで所持しているため、なにがあったか想像するのは容易いことだろう。
俺も出来ることなら知られたくはなかった。
だが、マリアンヌとカトリーナには悟られていた。
隠せない。
特にカトリーナには蔑んだ目で見られてしまった。
非常に興奮した。
三角帽子でエッチなことしてすげぇ嫌そうな顔で睨まれたい。
ハッ……い、いかん、いかんぞ俺。
自制せよ。
エヴァとの激闘で使い果たしたのにも関わらず、肉体関係もない身近な女性でエロい妄想……! こんな最低なことはない。カキタレにするなどバカたれの行いだ。
『それは今更です』
そ、それは……そうなんですが……。
『そもそも我が使徒、私がエヴァとしてる最中に普通に拘束破壊して乱入してきたじゃないの。妄想で済んでないわよ。なんならそのまま抱き潰されてこっちは目が覚めたら地獄みたいな光景になってたし……寝取られてると嘆きたいのは私の方なんだけど!?』
神様的には自分の使徒と元使徒がエロいことしてるのはどうなの?
『えっ、そんなの最こ……んんっ! 最悪ね。許せないわ』
そうか……
じゃあもうエヴァとするのはやめるか。
『えっ……』
闇マリは寝取られそうだし、あんだけ俺を刻んだのにまだエヴァエヴァ言ってるしな。確かにエヴァはいい女でいい魔羅を持っていたが、俺以外のちん◯んに負けそうになっていたのは非常に許し難い。俺も負けそうになっていた。いや、穴と棒の鍔迫り合いでは負けたと言ってもいいかもしれない。だが最終的には勝った。闇マリは神だが俺のものでもある。俺の頭の中にしかいないんだから俺のものだよな。ていうか、俺の魂の妻なのになに他のちん◯んに触れてるワケ?
ちょっと許せなくなってきた。
ふんっ……!
『ちょっ……しまいなさいよ! なに元気にしてるわけ!?』
グフフ……
浴場で欲情するなと叱られてしまったが、これは致し方ないことだ。
闇マリが寝取られ実況なんてするからさァ、俺の頭はもう壊れちゃったよ。
いやでも、闇マリとエヴァに関しては寝取られというより俺が会うよりずっと前にエロいことされすぎて壊されてるし……寝取られともまた違うのでは……?
『……ま、まぁ、元鞘に収まったとも言うんじゃない?』
確かに……
なんなら俺が寝取ってる側だよね。
あ、確かにエヴァも俺が闇マリとくんずほぐれつ励んだあとはめちゃくちゃ昂ってたかもしれん。
つまり彼女も寝取られで興奮する、と。
!!!!!!!!!?!?!?!?
──なんてことだ…………。
俺が寝取られ、さらにエヴァから寝取る。
こうすることで女の子は気持ちよくなり俺たちも気持ちよくなり続ける無限の螺旋が完成してしまった。俺に必要だったのは、これだったのか……?
『フィンくんってエッチ、あんまり上手じゃないのよね』
あ、アリシアっ!?
『フィン。そなた、荒いばかりで下手くそだ。もう少し女体を労われ』
カルラっ!?
『フィン……あんたキモすぎるんだけど、自覚ない? あんたより聖女の方が上手いわよ』
アストレアァッ!?
『うっふ〜ん♡ あんなに私が言ったのに聞いてないんだもん♡ 愛想尽かされちゃうよって♡ 大きければいいとか思ってるの童貞さんだけだよね♡ 女の子に大切なのは思いやりと優しさと好きって感情なのに、勘違いしちゃってかわいそ〜♡ もう誰も戻ってこないね♡ 可哀想だから飼ってあげる♡ あ、でも私にはご主人様がいるから、ペットのペットだね♡』
ホゲッッッッッッオゴッッッッッッ…………
「…………失礼する。フィン、そなた……ん? あれ、風呂に入っていたのではなかったか……?」
息ができない。
口と鼻からお湯が入ってくる。
視界も歪んでいる。
入浴剤が入ってるから見えない。
白濁としたお湯が、つい先程まで行われていた激闘を思い出させる。
ううっ…………!!
ね、寝取られなんて、ううっ、うっ、うううっ……♡
俺は、俺は一体どうすればいいんだ!
エヴァに寝取られるのか!?
嫌だ!
でも寝取られたら寝取られたで愉しめる俺もいる……!
どっちも本当の俺なんだ。
どうすればいいんだ、俺は一体……どうすれば……!!
『普通にエヴァにしないでって言えばいいんじゃないかしら……』
なにっ!?
闇のマリアンヌ、どういうことだ?
『どういうこともなにも、時をいじれば私と我が使徒とエヴァの三人だけで一時間を一ヶ月に引き延ばせるわよ。さっきもそうしてたし』
ちょっと待って?
それ初耳なんだけど。
寝取り寝取られどころではない話が唐突にもたらされ、勢いよく湯船に立ち上がる。
ザバァッっ!!!
「おっ!? な、なんだ、潜っておったのか……おおっ!? な、なぜ勃起している!? というか、鼻からお湯がっ!?」
ムッ、闇のカルラの気配。
しかしすまないな、今は闇マリの話で忙しいのだ。
目を瞑り腕を組んだまま闇マリの話に集中する。
『我が使徒は数時間みっちり愉しんだつもりでしょうけど、実際のところは時間を弄って一週間ほどはあの場所に居たのよ。本気で気が付いてなかったの……?』
ぜ、全然わからなかった……。
確かにちょっとおかしいなとは思ったが、あれほど何もかもを投げ捨てたのも初めてだった。
なにせ、向こうがダウンしないからな。
これでおしまいですの? なんて言われたら奮起せざるを得ない。
そう、エヴァはなにせ熟練の戦士、総受けから攻めまで変幻自在の手腕だった。一度俺の内臓が悲鳴をあげて古傷と共に大量出血した時はそれどころじゃなくパニックになった。快楽と同時に血を見るのはトラウマだったらしく、震えてごめんなさいとしか言わなくなってしまった。
それでようやく一息ついて、しばし休もうかと思っていたら闇マリに拘束されて……グウウッ、バウッ!! 寝取られはいけない快楽だ!! 許せないッ!! でもあれって寝取られというより闇マリが震えてるエヴァを襲いに行ったから浮気だと思う。
余計興奮してしまう。
それで闇マリ、結局どういうことなんだ?
気になってフィンフィンもおさまらない。
「お、おい……何か言ったらどうだ。返事は股間でするな。フィン? おーい、フィン? 聞いてるのか?」
『…………。私と我が使徒でエヴァを満足させればいい、それだけよ。私も、我が巫女が今以上に追い詰められるのは望んでないもの』
フム……。
それで行けるか?
今回はなんとかなったし出来ないとは思わないが、それだけで彼女のことを慰められるのかは不明瞭だ。トラウマを抱えているように、彼女の心は壊れきっている。それを身体でなんとかする、それが最終的な解決手段で果たしていいのだろうか。
『それしかないわ。我が使徒も言っていたでしょう? 壊れた器は二度と元に戻らないって』
…………そうか。
他ならぬ闇マリが言うなら俺もそれでいい。
本音を言えば闇マリには参加しないで欲しいが、そうでもしなければ本気で他の女性陣に手ェ出されそうだし。
何より、エヴァはいい女だしな。
これで俺が放っておいてもどうにもならないことだってわかってる。
なら、俺がどうにかしてやりたいし、抱きたいし、あの快楽を味わいたい。
これはあくまで仕事だから。
趣味じゃないから。
仕事をする上で趣味も充実してるだけだから。
うん、全く問題ないな。
「くっ……わ、私は今試されているのか……!? 飛びつけと……!? しかし、浴場を汚すわけには……ど、どうすれば良いのだ!? フィンっ! そなた、私になにをさせたいのだ!?」
「え? お、カルラいつの間に……」
「ええっ!? さっきから居たではないか!」
いつまでも声がすると思って目を開くと、そこにいたのは闇のカルラではなく裸のカルラだった。
当たり前のように浴場へ入ってきているが、以前アリシアさんに説教されてからはあまり乱入してこなくなった。寂しい気もしたが共通の施設だからね。汚してはいけない。
そんなカルラは頬を膨らませ豊満な乳をたゆんと震わせながら言った。
「犯されて帰ってきて凄惨な姿だったとアリシア殿が言うから背中でも流して、ついでに女の良さをもう一度しっかり教えねばと思っていたのに……そなたときたら、湯に身体を沈め唐突に立ち上がり勃起したまま目を瞑って仁王立ち。私を誘っているとしか思えぬぞ」
「う、うむ。少し回顧していたんだ。なかなか味わえぬ経験だった……」
「…………そなた、男色はいかんからな」
「エッ、嫌だよ男なんて」
負けて犯されるならまだしもただ男とまぐわうとか正気じゃねーよ。
エヴァはちんち◯の生えた美女だからいいのであって、ちん◯んの生えた男はただの男だろ。
俺は女の子が好きだ。
男は対象外。
ち○ちんはその限りではない。
「そうか……いや、故郷では男色は当たり前でな……」
「な、なんだって……?」
「父上にも愛人と呼べる男がいたのだ。ゆえに、そなたもそっちの道に走らぬか心配で……」
な、なんて世界なんだ、東方諸国。
偉い人の愛人(男)がいるのか……
くそっ、普通に気になる!
カルラあんまり故郷の話してくれないからなぁ。
いつか旅してみたいとは思うけど、中々機会がないんだよ。
「安心してくれ、カルラ。俺は女が好きだ」
ザバザバ歩いて行って、カルラの身体を抱きしめる。
「うおっ……う、うむ」
「エヴァにほじくられて女の子の気持ちもよくわかった。アンアン声が出るのも納得だ。元々いじられたときは気持ちよかったが、本当の意味で理解できた」
「…………うむ……」
「これからはもっと上手くみんなを気持ちよくできると思う。期待してて欲しい」
「……………………」
カルラは無言でぎゅっと抱きしめてきた。
近くを漂っている闇マリが呆れた顔をしている。
『…………カルラも可哀想に……』
闇マリ、邪神なんだけどあんまり邪神っぽくないんだよね。
多分優しすぎるからだろう。
神にも恵まれ、人にも恵まれ、女にも恵まれ。
つくづく俺は才能がないのに周りに助けられて生きているなと実感した。