セイアは見知らぬ空間を見ている。
セイア(まさか、ゲマトリア?)
ベアトリーチェ「あの現象は、あなたの所有権では無いはずですよ。」
マエストロ「不躾だな。私は所有権を主張しているわけではない。」
ベアトリーチェ「不躾?よくもまぁ、私にそんな口を。」
ゴルゴンダ「まぁまぁ、二人とも落ち着いて。」
デカルコマニー「そういうこった!」
ゴルゴンダ「私達は皆、この世界を解釈する方法が違うのです。」
ベアトリーチェ「─つまり、私がマエストロの武器を奪ったことが気に食わない、ということですよね?」
マエストロ「貴下の行為に美学はない。ただ、兵器を生み出し続けるだけだ。」
ベアトリーチェ「ええ。何か問題でも?
それに、あなただけではありません。私は黒服の技術力も、ゴルゴンダの解釈したテクストもそのように使っています。」
黒服「…。」
ゴルゴンダ「…。」
ベアトリーチェ「私はあなた達の美学などに興味はありません。」
黒服「クックックッ…それはそれでいいのではと、私は思っています。彼女はキヴォトスに自分だけの領地を持った、私たちの計画に最も必要な存在ですから。」
ゴルゴンダ「アリウスですね。ええ、あそこの生徒達には色々と興味があります。」
セイア(…!!)
マエストロ「それよりも、黒服を打倒した者について議論すべきだ。」
ベアトリーチェ「…「シャーレ」。例のあの者ですね。私たちの敵対者。」
デカルコマニー「そういうこった!!」
黒服「あの者とは敵対してはいけません。むしろ我々の仲間に引き入れるべきです。」
マエストロ「私としても奴は気に入っている。」
ゴルゴンダ「…もしも仲間になってくれるなら…。」
ベアトリーチェ「愚かな思考ですね。シャーレの先生は必ず排除するべきです。
順を追って説明しましょうか。」
セイア(ミカが…?)
セイアが聞いた話。それは、聖園ミカの行動が、ベアトリーチェの行動の引き金になった、という内容だった。また、先生を始末しなければならない理由も。
黒服「なるほど。…一つお聞きしたいのですが、あなたはアリウスで何をするおつもりですか?」
ベアトリーチェ「祭壇を用意しています。」
黒服「祭壇…?」
ベアトリーチェ「あなたがアビドスでしようとしていたことと本質的には変わりません。」
黒服「ほう…?儀式ですか。それを行う上で、シャーレの先生が邪魔になると?」
ベアトリーチェ「既に手は打っています。スクワッドが先生を処理してくれることでしょう。」
セイア(…!!!)
ベアトリーチェ「先生を殺せば許すと伝えました。この前のミサイルで一人見せしめを作りましたし、必ず飲むでしょう。」
ゴルゴンダ「…。」
セイア(いけない!先生が…っつ!?)
ベアトリーチェ「…どうやら、ネズミが潜り込んでいるようですね。私はこれで帰ります。」
セイア「はぁ…はぁ…はぁ…」
(私の命が狙われ…エデン条約が決裂して…皆が怪我をして…先生が危険に晒されたのも…全て…
その全ての…始点があるとしたら…それは…)
ミカ「えっと…その、こんにちは、セイアちゃん。」
セイア「…ミカ。」
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どこか。一人の、いや、一つの「何か」が一人ごちる。
??「あ〜あ。
仕方ないわ。彼女にとって、自らができる行動をとるのが一番なんだから。
…結局、何ができるわけでもねぇ。後は生きてる奴らに任せるしかねぇか。
そうだね。所詮僕たちは…」
そのモノは、最後にこうつけ足した。
??「ゾルタン。君は、君のしたいように生きてくれ。
したいように生きられなかった…僕たちの分まで。」