1話
ゾル「俺達のような失敗作が生まれないように、精々頑張れ。」
“待っ…!”
口が上手く回らない。
“……!!”
手を伸ばそうとする。しかし届かない。
そして、地面が崩れ始める。
ゾル「…。」
“私は…君を……!”
アロナ「先生!朝ですよ!!」
その言葉で、先生は目を覚ます。
“………夢か。”
アロナ「先生、大丈夫でしたか?とてもうなされていたようですが…。」
“…大丈夫。何でもないよ。”
アロナ「そ、そうですか。それなら…いいのかな?」
“…アロナ、今日の予定は?”
アロナ「今日はトリニティに訪問の予定です!でも…。」
“そんなに心配しなくても大丈夫だよ。”
アロナ「そ、そうですか?」
“じゃあ、準備でき次第行こうか。”
トリニティでアズサ達が話したこと、それはトリニティ総合試験が行われるという話だった。
“試験かぁ…”
その他の生徒にも話を聞き、そして先生はミネ達の救護騎士団を訪れた。
ミネ「試験ですか?…試験だからと言って、救護の手を緩めるわけにはいきません。なぜなら、全ての道は救護に通ずるからです!」
“な、なるほど?”
ハナエ「そういえば、何でトリニティの医療技術は範囲じゃないんでしょう?」
セリナ「それは…ちょっと色々斬新すぎるからじゃないかと…」
ミネ「…そういえば先生。あの生徒の意識が回復しました。」
“あの生徒って言うともしかして…。”
ミネ「ええ。
…丹内ゾルの身代わりとなっていた、あのアリウス生です。」
病室
エレク「…。」
一人の生徒が、先生を見ている。
ミネ「彼女が、そうです。」
“君が…?”
エレク「…?」
ミネ「…トリニティの医療技術を使い、傷は完全に治癒しました。…ですが…。」
エレク「?」
ミネ「彼女は、言葉と記憶を失っています。」
“…少し、2人にしてもらえる?”
エレク「…?」
“……君は、あの時…。”
先生がエレクに手を伸ばそうとした時、
トリニティ生a?「や、やっぱりエレクだ…!」
トリニティ生b?「先生もいるよ…?」
“……君たちは?”
トリニティ生a?「気づかれた…!?」
物陰に隠れていた2人が、姿を現す。
トリニティ生a?「せ、先生…これはその…」
トリニティ生b?「もう、打ち明けない?」
トリニティ生a?「で、でも…。」
トリニティ生b?「大丈夫、きっと先生なら分かってくれる。」
エレク「…?」
トリニティ生a?「わ、分かった。」
そのトリニティ生?は、病室の扉を閉める。
トリニティ生b?「先生、今から見たもの、誰にも言わないで下さい。」
“分かった。”
そのトリニティ生?達がその鞄から取り出したのは…
“…それは…!?”
忘れる筈もない。
アリウス生のガスマスクであった。
ということでオラトリオ編です。エデン条約編と違って割と見切り発車なので、更新は今より遅くなるかもしれません。