ロイヤルブラッドの失敗作【完結】   作:セルビア

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6話

先生が見た実験記録は、見るも悍ましいものだった。

 

“…こんな…ことが…。”

 

イア「…ええ。悲しいですがね。」

 

アツコ「…ベアトリーチェは、崇高に至るためにロイヤルブラッドを探してたの。」

 

サオリ「姫…?」

 

アツコ「…私が見つかるまでの間、人工的にロイヤルブラッドを作る実験をしたって聞いてる。」

 

“知ってたの?”

 

アツコ「…うん。」

 

イア「…案内したい所があります。ついてきて下さい。」

 

 

 

 

 

 

 

先生達が案内された場所、そこは…

 

ヒヨリ「は、墓場ですか…?」

 

ミサキ「多分そうだね。」

 

“イア、ここはもしかして…。”

 

イア「…ええ。実験で死んだ者たちの墓です。」

 

イアは先生達を率いて歩く。

 

イア「そしてこれが…」

 

墓にはこう書かれている。

『丹内 ゾル』

 

サオリ「…。」

 

“……ゾルの…。”

 

イア「彼女は、私の姉のような人でした。しかし…死んでしまった。」

 

アツコ「……。」

 

イア「先生、お願いがあります。」

 

“…なに?”

 

イア「私の仲間、彼女達は大人の手にかかって死にました。

だから…私の仲間の分まで、アリウスの生徒を助けてあげてください。」

 

“……うん。分かった。”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“そういえばイアは皆と一緒に勉強しないの?”

 

イア「ええ。なにせこの風貌ですからね。」

 

“そっか。じゃあ私が個別で教えるよ!”

 

イア「いえ、遠慮しておきます。」

 

“そう?名案だと思ったのに…。”

 

イア「まずは他のアリウス生を優先してあげてください。私は後でいいので。」

 

 

 

 

 

 

先生達は立ち去る。

 

イア「……。」

 

イアの近くに、謎の靄が寄り添う。

 

ナラティブ『よかったのか?全部伝えなくて。』

 

イア「…いいんです。」

 

ナラティブ『でも…先生は信頼できるんじゃない?』

 

イア「…いいんですよ!!」

 

ナラティブ『…イア……。』

 

イア「たとえアリウスを救った大人だとしても…ゾル姉が信用していたとしても…

()()()()()()()()()()()()()()()()!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリウス生「先輩!ここ分からないんですけど!」

 

ミサキ「…ここの計算は…。」

 

アリウスの教室で、生徒たちが勉強している。

 

“…今日、いい天気だよね。”

 

スバル「はぁ、そうですか。」

 

“よし!今日は校外学習に行こう!!”

 

スバル「……はい?」

 

 

 

 

 

 

スバル「外に出ることも勉強?随分と都合のいい…。」

 

“でも皆楽しんでるみたいだよ?”

 

アリウス生「あの建物大きすぎない!?」

 

マイア「こんなの初めて見ました…。」

 

スバル「…確かに、そうですね。」

 

“よし!次は食事だ!皆ついてきて!!”

 

 

 

 

スズメ亭女将「いらっしゃいませ!」

 

“女将さん。予約してた者だけど。”

 

スズメ亭女将「ああ先生!そろそろ来るころかと思っていたんです!」

 

スバル「ここは…?」

 

“ここはスズメ亭。私のオススメの店だよ。”

 

スズメ亭女将「あれ…?1、2、3…1人言っていた数より多くありませんか?」

 

“あれ…?確かに生徒の人数は合ってるはずだけど…。”

 

マイア「あ、あの…もしかして先生自身を入れてないんじゃ…。」

 

“………あっ。”

 

スズメ亭女将「どうしましょう?席が足りないのですが…。」

 

スバル「…では、私が外で食べてきますよ。」

 

“いや、それはできない。”

 

先生は再び扉に手をかける。

 

“私は外で食べてくるからそれまでお願い!”

 

先生はそのまま外に駆け出した。

 

スバル「えっ!?ちょっと!」

 

スバルが声をかけた時には、先生の姿は無かった。

 

 

スズメ亭女将「お待たせしました!カツ丼セットです!」

 

アリウス生「うわぁ…!いただきます!」

 

スバル「……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外に出た先生は店を探す。

 

“(生徒たちが心配だ…早く食べないと。)”

 

先生は悩んだ末、次に見つけた店に入ることにした。

 

 

 

 

 ()()()()()

 

“よし、この屋台にしよう!”

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