ロイヤルブラッドの失敗作【完結】   作:セルビア

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15話

ナラティブ『さて、何から話そうか。

…まず、私たちがどうやって死んだのかは、分かってくれた?』

 

アツコ「…ネオジオング…。」

 

ナラティブ『そうね。アタシたちはそれによって操られたゾルの手で死んだ…その後彼女が感じた絶望は、察するに余りあるわ。』

 

“………。”

 

ナラティブ『そして、ゾルはエデン条約の時に再度ネオジオングを起動させ、地上を焼き払おうとした…

 

だが、この話には続きがある。今までの話には、その後が語られなかったものがある。』

 

“それは一体…?”

 

 

ナラティブ『…実験台たちの遺体の、その後。』

 

アツコ「…!」

 

ナラティブ『…あのベアトリーチェが、たとえ死んだからといって、遺体を墓に入れるほど、殊勝な人間に見えたか?』

 

先生は考える。そして、一つの可能性に行き着いた。

 

“………まさか…!”

 

ナラティブ『…そう。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

先生は怒りを覚える。あのベアトリーチェは、生徒をいたぶるだけではなく、その死体まで、自らのために利用していたのだ。

だが、その怒りも、ナラティブの次の話に塗り潰された。

 

 

ナラティブ『かつて百合院セイアは、夢の中で干渉を受け、現実の肉体もダメージを受けたという…。

だから、魂は肉体であり、肉体は魂なんだよ。』

 

アツコ「…ちょっと待って。それは…。」

 

ナラティブ『そして、私たちの意識は混ざり合っている。これが何を意味するか、分かるだろう?』

 

先生は再び考え、再び結論に辿り着く。

 

“……死体が、繋がっている…?”

 

アツコ「死体が…?」

 

 

ナラティブ『概ね正解だ。私たちの死体は、何かの装置に並列で接続されているらしい。死んだ後のことだから、詳しいことは分からないがね。

ただ…。』

 

“ただ?”

 

ナラティブ『…本能でわかる。装置が姿を現す時。それは…

 

 

()()()()()使()()()()()()()()()だ。』

 

アツコ「!?」

 

“まさかイアは…!?”

 

 

ナラティブ『…そうだよ。あの娘はそのために、あなた達に銃を向けた。

 

私たちの遺体を取り戻すために。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリウスのどこか。

イア「…まだだ…まだチャンスは…

せめて遺体だけでも取り戻さないと…皆は…!」

 

機械はまだ動き続ける。その後ろ姿ほど悲しいものはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナラティブ『…先生、お願いがある。』

 

“……なに?”

 

ナラティブ『イアを…いや、アリウスの子たちを救ってやってくれ。過去に囚われず、もっと自由な人生を…私たちが送れなかった分まで、生きてほしい。

私たちの遺体なんて、取り戻さなくてもいい。

だから、アリウスを、イアを救ってやってください、先生。』

 

“………分かった。”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サオリ達の下に、先生とアツコは戻った。

 

サオリ「先生…大丈夫か?」

 

“うん…とりあえず、イアが襲ってきた理由は分かった。”

 

ヒヨリ「わ、私には見えませんでしたけど…先生と姫ちゃんが見えたって言うなら、信じます。」

 

ミサキ「それで、これからどうするの?彼女が襲ってきた理由が分かったところで…」

 

 

 

先生は、ミネとナラティブの言葉を思い出す。

 

ミネ『どうか──アリウスの生徒たちの「日常」を、守ってはいただけませんか?』

 

ナラティブ『私たちが送れなかった分まで…』

 

 

 

 

“とにかく、やることがある。”

 

ミサキ「それは?」

 

“明日の授業の準備。連絡もしておかないとね。”

 

ミサキ「……はあ?」

 

アツコ「……ふふっ。」

 

ヒヨリ「なんだか先生らしいですね…!」

 

サオリ「…ああ。そうだな。こういう時だからこそ、日常を守るため、日常的に過ごすべきなのかもしれない。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシリカ。

アリウス生「ふざけてるの!?」

 

アリウス生達に届いたメール。明日の授業の日程。

 

アリウス生「やっぱり先生は私たちのことなんて…。」

 

 

 

スバル「皆さん、気にする必要はありません。」

 

アリウス生「先輩…!」

 

スバル「あの人達に、もはや言うことはありません。早く寝なさい。」

 

アリウス生「で、でも先生やスクワッドに抗議とか…。」

 

アリウス生「それにマイアのことだって…。」

 

 

 

スバル「さっさと、寝なさい。」

 

アリウス生「!?」

 

アリウス生がスバルから感じたのは、威圧感。その一言に尽きるものだった。

 

 

 

 

 

スバル「…行きましたか。はぁ…嫌な気分ですね…。

死してなお、眠れないような…あの感覚…。」

 

 

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