ポルタパシス周辺。
アリウス生「何?アレ……。」
天使『?』
アリウス生と、天使の前に現れたソレは、
形容するなら、巨大なヘイローだった。
天使『!!』
天使が攻撃を始める。
しかしその刹那。
アリウス生「……あれ!?」
アリウス生「天使たちが…いない?」
アリウス生達が目を開けた時、天使達の姿はなく。
ソレだけが浮かんでいた。
アリウス生「ど、どうする?」
アリウス生「天使と戦ってたってことは味方…?」
アリウス生「ね、ねえ!近づいてきてない!?」
ソレは、ポルタパシスに近づく。
アリウス生「やばいよ!先輩がまだ中にいるのに!」
アリウス生「射撃準備!絶対に近づかせるな!!」
アリウス生達は一斉に銃を構える。
一人の生徒が、口を開く。
アリウス生「……あれ?なんでわたしたちは銃を構えてるの?」
アリウス生「!?なに言ってるの!先輩のためでしょ!?」
アリウス生「せんぱい?それって……
ポルタパシス内部。
サオリ「くっ…!スバル!何があった!?」
サオリは天使となったスバルに声をかける。しかし、返事はない。
マイア「先輩!」
天使『!?』
天使が動きを止める。
“!?”
アツコ「…やっぱり反応があった。先輩。あなたがこの子に気付かなかったのは、あなたが「ラッパ吹きの天使」という現象になったからじゃない。あなたが見ようとしなかったからだよ。」
サオリ「アツコ…何か知っているのか?」
アツコ「…今までは推測だったけど、確信に変わった。
ちゃんと順番に話すよ。」
アツコは話を始める。
アツコ「……ロイヤルブラッド。特別な血。特別な家系。
……こういえば高貴な物だけど、実際は違った。
多くの者が、この力によって死んだ。
だからこの力に意味なんてなかった。
ありがとう、サッちゃん。ありがとう、先生。ミサキ、ヒヨリも。
あなた達がいなかったら私は今頃、ただ利用され死んでいたかも。……ゾルタン達のように。
……アリウスの秘儀に触れて、勘違いしちゃったのかな?この地に眠るものの答えに近づいたからって、何でもできると思った?
…残念。私はそんなこととっくに知ってるんだよ。
ひとつ分かったよ。
…黙示録の天使。アレは先輩が召喚したんだね。それも最初は無自覚に。
……あの天使たちは本物じゃない。でも、本物になりうる存在だった。先輩が完全無欠の裁定者でいられたなら。」
サオリ「完全無欠の……「裁定者」?」
アツコ「先輩にとっては初めて知ったことでも、私にとっては知らなきゃいけないことだった。今までは話せなかったけど…
先輩のお陰で話せるようになった。そこは感謝してる。」
“つまり……どういうことなの?”
アツコ「…あの天使擬きは、アリウスの感情が形を成した現象なの。」
先生は思い出す。ウイとの会話。その中で、アツコはもともとアリウスではこのようなことが起こると言っていた。
“可能性があったっていうのは?”
アツコ「アリウスに積もっていた感情を全て使えば、世界を滅ぼす…までは行かなくても、大幅にルールを書き換えることだって出来たはず。でもスバル先輩は…。」
マイア「先輩…。」
アツコ「この子を見捨てた。その瞬間、先輩の行動はアリウスにとって完全無欠なものではなくなった。
先輩を媒介にしていたならともかく、先輩は自分が裁定者になろうとした。気持ちは分かるけどね。
でもね。裁定者は本来…完全無欠じゃなきゃいけないの。」
天使『あ…ああ…。』
サオリ「!声が聞こえたぞ!」
ヒヨリ「…マイアちゃん。」
マイア「……はい。私は先輩に伝えなきゃならないことがあります。」
マイアは天使の前に立つ。
マイア「…先輩!私は…!
え?」
マイアは目を見開く。
目の前に、スバルが倒れている。
マイア「先輩…?」
サオリ「!?一体何が起こった!?」
窓から光が差し込む。
アツコ「……嘘でしょ?
“………は?”
窓の外のソレは、