あれよりいいシナリオを思いついたもので、こっちになりました。
第十三話 海の向こう側へ
あれから数年、歩いて食って休んで、そんな旅をする。
村に立ち寄ることもあり、稀にだが、ルーミアが“お腹が空いた”という理由で滅ぼすこともある。そんな中、とある村で、“
曰く、八の首に八の尾を持つ、土地の神である。という。
興味が湧く。ルーミアも気になるようだ。
街から抜け、自身を妖怪に戻す。妖力を纏い、八岐の大蛇のいる山の方へと飛んでいく。穏やかに吹く風が心地よい。
すると雰囲気が変わる。
穏やかとしていた風が吹き荒れている。
木々は騒がしく揺れ、悲鳴をあげているよう。
「何者だ。」
奥から巨大な化け物が出てくる。
「そっちこそ。八岐の大蛇さん?」
「知られているか。…だが、退治とは違うようだ。」
「正解。興味が湧いてな。」
「すごいのに目を付けられたものだ。」
どうしたものかと困り、こちらを睨みつけてくる。
「ククク…分かるか。」
「分かるでしょ。本気で隠してないし、
…本気で隠すときは、能力で消すだろうしね。」
「そうでもしないと雑魚が群がってくるだろ?」
「いちゃいちゃしたいなら他所でしろ。」←軽めにいじる。
「うるせー。どこでいちゃいちゃしようが勝手だろ。」
↑自分は効かないため、ルーミアへ追撃。
「あ…うぅ…」
ルーミアの顔がどんどんと赤くなり、俯いてしまう。
追撃がもろに入ったのだ。少しでも閻羅と目を合わせたら昇天してしまうだろう。そんなこと当然、閻羅にも分かる。
ならば次にする行動は、当然…
「ルーミア♪」ニコッ
「ひゃー!?」バタン
自ら視界に映りに行くことだ。
ルーミアは驚きと恥ずかしさで倒れ込んでしまう。
「エグいな、お前…。」
「ククク…可愛かったもので、ついな。」
ルーミアをお姫様抱っこし、八岐の大蛇に向き直る。
「それじゃ…ここらへんでお暇する、また会おう。」
「ああ…また会おう。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
八岐の大蛇と別れ、また数年が経った。
今度は日本から見て海の外へ来ている。あくまで噂だが、海の向こうには日本より大きな大陸があるらしい。
ということで来ていた。来たけど、数ヶ月歩いて着いた街が、とても胡散臭い。赤い霧で包まれてるし、めちゃくちゃでかい城が立ってるし、どいつもこいつも、目が赤くて牙がある。襲ってくるやつもいた。
旅商人の話だと、吸血鬼とかいう種族の街らしい。何でも人間の血を飲むんだとか。肉がセットなら分かるけど、血単体で飲むのって美味しいのか?
話し声から考えると、一番でかい城には、スカー家が住んでいて、街を支配しているんだとか。
「止まれ!ここはスカー家の屋敷だ」
「ここの奴らはひどいな。ただ興味が湧いたからお話をしようと思っただけなのに。」
「貴様のような化け物が、それだけなわけがなかろう。」
「本当にそれだけなのが悲しいわね。」
「まあ、相手してくれるならいい。死ぬなよ?」
そうして門番は構えをとる。閻羅は構えもせず、正面から拳を振りかぶる。門番は拳を受け流そうとするが、あまりの力に体の軸がぶれ、体勢を崩してしまう。
そこに閻羅の回し蹴りが入る。蹴りは直撃し、門番は壁に打ち付けられる。
「呆気ない。」
「あなたがおかしいだけよ。」
「さて…入るか。」
扉を開ける。それとほぼ当時に、血で出来た針のような形をしたものが無数に飛んできたのだ。
「それではパワーが足りん。」
そういったとき、血の針は全て地に伏していた。
「素晴らしい。侵入者よ。」
玄関ホールにて、まるで知っていたかのように佇む男。
その目は、まるで魂を見定めているように、鋭かった。
後にスカーレット家として吸血鬼を存続させる男、この先、吸血鬼全体を巻き込む大きな運命の流れ、変えられるとして、ただ一人。
お読みいただきありがとうございました。
投稿が遅くなってしまい申し訳ありません。導入が難しく悩んでしまいました。次回もお楽しみください。
次回、スカー、そしてスカーレット。