東方万化録 〜変幻自在なこの世界を〜   作:人間の端

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どうもおはこんばんにちは。
これからは投稿頻度がめちゃくちゃ不安定になってくると思います。ご理解をお願いしたい次第でございます。
今回は一応日常回に近いものです。それでは本編、どうぞ!


第九話 デート?

 

あれから数ヶ月、今日は休日。

 

凍夜にとって…最も…退屈であった日である。

なぜ過去形であるのか?その答えは…

 

「お疲れ。」

 

彼女、ルーミアの存在である。凍夜にとって会話とは、闘争とはまた違った、楽しみであり、面白く思う事なのだ。

 

「ん、ありがとう。」

 

鍛錬を終え、家で椅子に腰を掛ける凍夜に対してタオルを差し出すルーミアに感謝を伝え、タオルを受け取る。

 

「風呂に入ってくる。この家から出るなよ。」

 

「出ないわよ。危ないもの。」

 

このような会話が出るのは、ルーミアの存在が知られていないからだ。今、ルーミアは、己の能力で、凍夜の影に入ったり、凍夜の家に居たり、といったように過ごしている。

 

「そうならいいんだが…まあいい。」

 

「ふふふ。」

 

軽口を叩いてから風呂に入り、汗を洗い流していく。

湯船につかり、疲れを癒やすとともに、感覚を鋭くしていく。

遠くにある気配をはっきりと見つける。集中をするときには、やはり静かな空間のほうがいい。

 

風呂を出て、リビングに戻ろうとしたとき…

 

「ククク…」

 

「どうしたの?」

 

「仕事だ。緊急だとよ、

単独の任務だから、ルーミアも来ていいぞ。」

 

「フフフ…素敵なデートになりそうね。」

 

「ああ…それじゃ行くか。素敵なお仕事デートにな。」

 

ルーミアが顔を赤くしている。自分で言ったことで自分が恥ずかしがっているんじゃ笑いもんだな。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜

 

「よし、終わったな。」

 

妖力を放ったままにして、閻羅が呟く。

 

「そういえば…その髪、不思議よね。」

 

というのも、閻羅の髪は毛先は、不安定に薄い七色の色が揺れ動くようになっているのは御存知だろうが、人間のときには、そのようなことになっていなかったりするからだ。

 

「これは、妖力が安定していない証拠のようでな、俺の能力ですら矯正できない。」

 

「そうなの。私はその髪、好きだけどね。」

 

「ククク…ありがとよ。」

 

これだけならただのニヤケ話だが、そうはさせてくれないのがこの二人。というのも、この話をしているのは…任務で殺した、死体の山の上でしているのだ。のほほんとした雰囲気の話をするにはあまりにもひどい光景。

 

閻羅が立ち上がり、七色に淡く輝く髪は、銀の輝きに変化し、尻尾は消える。人間に変化したのだ。

 

「そろそろ帰るぞ。ルーミア。」

 

妖獣が殺したであろう人間を食べているルーミアに言う。

 

「ふふふ、りょーかい。」

 

そう言い凍夜の影に入っていく。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜

 

 

任務完了の報告を終わらせ、家に帰る。日が沈んできているのが見える。道中、別部隊の奴や、護藤と遠藤を見かける。

 

「偶然ですね、隊長。」「どうも、隊長さん。」

 

「ああ、お前達のほうの任務は終わったのか?」

 

「当然。」「隊長、こちらは完璧に終わらせました。」

 

「よくやった。じゃあ、俺はこれで失礼する。」

 

「はい、またお会いしましょう。」「また。」

 

話を終わらせ、護藤達が見えなくなったところで、

 

「とても楽しかったよ。今日のデート。」

 

家のリビングで、影から出てきたルーミアに少しいたずらっぽく言う。

 

「んん…私も楽しかったわ。」

 

少し言葉を詰まらせ、目線を右下に外して言う。

 

「それは良かった。」

 

恥ずかしがるルーミアにニヤリと笑いながら、そんなことを話して、また夜が更けていくのだった。




お読みいただきありがとうございました。
そろそろ解説パートを書こうかと思っています。
それにしても楽しいですね~。思わず笑みが出てしまう。
常闇を司る妖は恋する乙女。しかも同棲中。我ながらよくやった。

次回、移住計画と妖怪
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