何の才能も無いお嬢様が「イコール」に出会った話   作:貴方

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第1話 少女達の出会いの話

___あれからママは、嘘みたいに負けた。

 

あの戦いから10年。

幼かった少女、竜瞳リュウカは城牙(しろきば)学園に通う高校生へと成長した。

 

「ハァ、、、」

 

リュウカは実体の無い万能技術「ジュピター」が示す矢印を辿って城牙(しろきば)学園の巨大な校舎の敷地を歩いていた。

 

涙ながらにママの仇を取ると「イコール」をやり始めた時期もあった。

だが、今やそれすらも苦い過去の思い出。

今の自分にそんな暇は無い。

絶対に成し遂げねばならぬ使命があるのだ。

 

「なんでD組の私がこんなこと、、、」

 

リュウカは少し前の出来事を思い出して身震いする。

それは、不幸にも廊下を走った所を見られて

そのまま壁にめり込んだ同級生。

あれを目の前で見てしまったからには

生徒会長の依頼を引き受けるしかなかった。

 

(頭もすごく良いらしいけど、、、。

普通に頭おかしいだけでしょあの人)

 

つい先程、間近に迫った恐怖。

それが、走馬灯の様に蓋をしていたリュウカのトラウマをフラッシュバックさせた。

 

コロシアムを舞う黒い羽。

鈍い音を立てて完全に折れた自分の剣。

アイツに「イコール」で負けた記憶。

 

「、、、何で私負けたんだろ?」

 

リュウカは思わず立ち止まって呟いた。

 

あの時のアイツは初心者同然だった。

「イコール」の仕様上、後から始めた新参者が先駆者に勝つことは極めて稀。

否、あってはならないことである。

 

それでも、リュウカは負けた。

初心者だったアイツに。

 

(私に『何』が足りなかったの?)

 

当たり前の疑問がリュウカの頭に浮かぶ。

 

突如鳴り出した「ジュピター」の忠告音によってリュウカは我に返った。

そのまま目を閉じて深呼吸をする。

 

(、、、よし)

 

音が鳴り止んだのを確認した後。

リュウカは目的地であるB組の校舎に向かって再び歩き始めた。

 

城牙(しろきば)学園には学校が2つある。

1つはリュウカが通う巨大なマンモス校。

そして、その中に超名門家系の子息達が通うB組の学校が存在するのだ。

 

長い道のりを経て

リュウカはB組校舎の校門前にたどり着いた。

 

「ストップ」

 

だが、門の前に立って武装している警備員達に行く手を止められる。

リュウカは思わず両手を挙げた。

 

「、、、何故、B組校舎に?」

 

低い男の声だった。

リュウカの背筋は凍りついて

心臓がドクンと跳ねる。

 

(、、、絶対に銃刀法違反でしょ)

 

警備員達が所持する小学生くらいデカい銃。

それほど大きな本物の銃なんて

アメリカに旅行した時の空港でしか見たことがなかった。

 

リュウカは冷や汗をかきながら

指で宙をなぞって「ジュピター」で1枚の電子書類を出す。

 

それを見た瞬間に警備員達のリュウカを見る目が変わった。

 

「ッ、、、!?

し、少々お待ちください!!!」

 

紙切れ1枚で完全に立場が逆転した。

警備員達は簡単なチェックの後で丁重にリュウカを見送りしてくれた。

中にはボディーチェックのために全力で駆けつけた女性警備員もいた。

リュウカは居た堪れなくなり、軽く頭を下げてB組校舎へと歩いていった。

 

「、、、頭おかしいなこの学校」

 

(やっぱ頭おかしいなこの学校、、、!)

 

リュウカの顔がひきつった。

場違いすぎて思わずたじろぐほど豪華絢爛なB組の校舎。

だが、意外にも教室内の机と椅子の数は少ないことにリュウカは気づいた。

 

(、、、そりゃガチの上流階級って少ないか)

 

1人でに納得したリュウカ。

誰でも知ってるくらい有名な画家の作品が並んだ廊下にドン引きしながら歩き続けると

目の前から矢印が消えた。

 

それは、「ジュピター」の道案内が終了した合図。

ついに目的地である1年B組にたどり着いた。

 

「教室の表札まで豪華じゃん」

 

リュウカは扉の前で立ち止まる。

暗く、静かで、人の気配が全くしなかった。

 

放課後であることもさることながら

城牙(しろきば)学園には全生徒が部活に所属する規則があって新入生も部活を見学に行くことになる。

 

故に、人がいないのは当たり前なのだが、、、。

 

(ホントに、この中にいんの?

生徒会長の妹さんが?)

 

思わず騙されたのではないかと疑問に駆られつつ、リュウカは扉を開く。

 

「お邪魔しまーす」

 

ガラリと開いた薄暗い教室の扉。

相変わらず無駄に豪華な内装。

少数精鋭のように並べられた机の1つで

長い黒髪の少女が眠っていた。

 

城牙(しろきば)赫子(あかこ)、生徒会長の妹だ。

 

「本当に寝てる、、、」

 

リュウカは息を呑む。

足元まで伸びる黄金の髪を揺らしながら恐る恐る近づいていく。

 

(な、なにこの髪、、、!?)

 

リュウカは思わず顔を引きつらせてしまう。

赫子(あかこ)の髪は赫子(あかこ)の髪は黒く、長く、ボサボサで、第一印象は最悪だった。

 

センスはともかく完璧にセットされた生徒会長の髪と比べると、あまりにもだらしない。

 

「こんな髪で恥ずかしくないの?」

 

思わず悪態を吐くリュウカ。

人は見た目で他者を判断する。

同じ年頃の少女として、リュウカは赫子(あかこ)を嫌悪した。

 

だが、嫌悪した理由はそれだけではなかった。

 

「、、、、、、」

 

リュウカは気づいた。

なぜか見覚えのある雰囲気。

どこかアイツに似ている気がして

嫌悪感の裏に不思議な違和感が混じった。

 

リュウカがたじろいでいると

薄暗い教室のかすかな寝息が止んだ。

 

「ふぁああ〜」

 

寝ていた赫子(あかこ)がムクリと起き上がった。

 

(えっ!?)

 

リュウカは目を見開く。

長い黒髪に隠されていた赫子(あかこ)の身体はリュウカが長身であることを加味しても細く、小さく、か弱い印象を受けた。

 

(ホントに生徒会長の妹?)

 

リュウカは疑問を抱く。

なぜなら、生徒会長は大の大人が見上げるほど人並外れた体躯を持っている。

どう考えても姉妹には見えなかった。

 

ボサボサの長い黒髪がふわりと揺れて

ゆっくりと瞼を開けられていく。

目覚めた赫子(あかこ)は寝ぼけながらリュウカの顔を見つめた。

 

「、、、誰?」

 

(、、、ホントに生徒会長の妹なんだ)

 

リュウカは納得した。

確かに、赫子(あかこ)は生徒会長と同じ血の如く赫い瞳を持っていたからだ。

 

「えっと、、、」

 

なんて話を切り出そうか。

リュウカは頭を捻って考えた。

だが予想外だった言葉が赫子(あかこ)から飛び出した。

 

「、、、綺麗な髪」

 

「ッ、、、!」

 

その言葉がリュウカに衝撃を与えた。

 

リュウカは動揺を隠せずたじろいでしまう。

決して褒められたからではない。

子供のように純粋な褒め言葉が

アイツのように悪意ある言葉で他人を貶めていた自分に突き刺さったからだ。

 

「、、、ありがとう」

 

ボソリと呟く。

もう、リュウカは赫子(あかこ)を見下せなくなった。

 

「えっと、私、竜瞳リュウカ、、、。

その、生徒会長に頼まれてさ。

赫子(あかこ)さん、部活届、まだ出してないよね?」

 

「あ、、、」

 

城牙(しろきば)学園の生徒は全員が部活に所属しなければならない。

そんな暗黙の了解が含まれた言葉だった。

 

それに気づいた赫子(あかこ)の小さな身体が震えた。

そして、そのまま黒いスカートを握りしめて俯いてしまった。

 

「出しません」

 

「え?」

 

予想外の返答にリュウカは驚く。

だが、その言葉が冗談でないことは震える赫子(あかこ)を見れば分かった。

 

「私は何も出来ないから」

 

「あっ、、、」

 

リュウカの胸が締めつけられた。

たった一言で、全てが伝わったから。

 

(、、、ずっと優秀な生徒会長と比べてられて生きてきたんだ)

 

リュウカは拳をギュッと握りしめる。

ずっと、誰かの影に押し潰されてきた感覚。

自分だって、あの過去に囚われ続けている。

 

なすすべなくアイツに負けた記憶。

思い出しただけで「ジュピター」の忠告音が鳴るような、とびきりのトラウマだった。

 

「、、、あのさ」

 

重苦しい空気を変えるためか。

自分まで息が苦しくなったためか。

リュウカの固く閉じた口が勝手に動いていた。

 

赫子(あかこ)の目が大きく揺れた。

もしかしたら泣きそうなのかも知れない。

 

リュウカは唇を噛む。

自らのトラウマを抉る提案なのは分かっている。

けれど、だからこそ誘わずにはいられなかった。

 

「イコール、やってみない?」

 

声にならない吐息が聞こえた気がした。

 

____________________________________

 

あれから、赫子(あかこ)とリュウカは巨大な校舎の広い敷地の歩いていた。

 

「、、、校舎の外ってこうなってたんだ」

 

赫子(あかこ)はキョロキョロと周囲を見渡す。

一般生徒にとってはただの学園。

だが、赫子(あかこ)にとっては自家用車が走る通学路。

 

石畳を踏むたびに、靴底へ微かな振動が伝わってくる。

木々の間から差し込む光が赫子(あかこ)の黒髪を照らしている。

 

「あれは何ですか?」

 

赫子(あかこ)がリュウカに尋ねる。

リュウカが赫子(あかこ)の指の先を見ると

そこには巨大な建物があった。

 

「私も行ったことないから分かんないけど

A組のトレーニング施設かC組の学術棟だと思う」

 

「へぇ、、、」

 

初めて見る校舎の景色に、赫い瞳は不安と好奇心で揺れていた。

 

やがて2人は白い扉の前に立つ。

2人の生体反応を感知して扉は勝手に開いた。

 

「うッ!?」

 

思わず赫子(あかこ)は目をつぶってしまう。

そこは白かった。

壁も天井も床も、まるで光を受け止めるためだけに存在するかのように真っ白で目が眩んだ。

なのに光源は一切無い。

まるで神様が出てくるような真っ白な部屋だった。

 

「お、あったあった」

 

リュウカは真っ白な部屋にズカズカと侵入して部屋の中央にある物に触れる。

 

「あの竜瞳さん、何ですかそれ?」

 

赫子(あかこ)が疑問を抱くのも無理はない。

今までの人生の中で一度も見たことが無いものが目の前にあった。

 

それは、真っ白な台形の上に真っ白な球体が浮いているシンプルな物体。

まるで人を極限まで簡略化して描いたピクトグラムのような真っ白な像だった。

 

「これは「イコール」のコンピューターなの。

とりあえず片手を挙げて。

やれば全部分かるから」

 

「え?」

 

赫子(あかこ)にはリュウカの言葉の意味が分からなかった。

 

「いいから手を挙げて!」

 

ゴリ押してくるリュウカに赫子(あかこ)はたじろぐ。

内心の疑問は増える一方。

だが、質問をする生徒のように手を挙げるリュウカを見て真似するように手を挙げた。

 

「イコールオン!プラクティスモード!」

 

そんなリュウカの言葉と共に真っ白な部屋は光に包まれて、気が付けば辺りが草原へと変わっていた。

 

「わぁ、、、!」

 

赫子(あかこ)の脳内に一気に情報が流れ込んできた。

風の匂い、足元の草の感触、そして青い空の色。

まさしく赫子(あかこ)は大自然の中にいた。

 

赫子(あかこ)は驚いて自分の手をじっと見る。

明らかに普段より大柄な手。

つけた覚えの無い仮面。

薄く白いシルクの手袋。

明らかに先ほどまでと違う黒いマントと服装。

 

もし、誰かが今の赫子(あかこ)を見れば吸血鬼をモチーフにしたダークヒーローのようだと表現するだろう。

 

「、、、これって!」

 

赫子(あかこ)が驚いたのは自分の姿が変わったからではない。

 

それは、最初から知っていたからだ。

自分の姿を見たことないにも関わらず

まるで鏡でも見せられたように自分がどんな姿なのか分かる。

しかも、それだけではない。

 

全て知っている。

自分はダメージを受ければ手のひらから武器となる血を出せること。

それを元に大技であるE・F(イコールファンクション)が撃てること。

今はプラクティスモードであるため上記の制約がないこと。

この姿の自分が出来ること、出来ないこと。

全ての情報を当たり前のように知っているのだ。

 

赫子(あかこ)は言いようの無い戸惑いと恐怖、そして軽い興奮に包まれていた。

 

知らないのに知っているから。

 

「ね、すごいでしょ?」

 

赫子(あかこ)は思わず振り返る。

すぐ近くにいるリュウカに向かって。

 

そこには赫子(あかこ)のイメージ通りの白い竜騎士がイメージ通りの折れた大剣を持って立っていた。

そんなリュウカは得意げに人差し指を動かした。

 

「イコールは完全情報ゲームなの」

 

その言葉を聞いた次の瞬間。

赫子(あかこ)の脳内に情報が流れ込んだ。

 

完全情報ゲームとは

全ての観客とプレイヤーが

ゲーム内で起こった全ての行動や状況を

完全に把握できるゲームのことである。

 

例えば、将棋のように

盤面を見るだけで全ての情報が分かって不確定要素がないゲームを完全情報ゲームと言う。

 

逆にカードゲームのように

見えない相手の手札などの不確定要素があるゲームを不完全情報ゲームと言う。

 

ただし、「イコール」には同時手番が存在するため、厳密には完全情報ゲームではない。

 

ようするに、「イコール」は他人の心を除いた仮想空間の全ての情報が全てのプレイヤーに開示されるゲームである。

 

「へぇ、、、」

 

赫子(あかこ)は感心したように頷いた。

だから、自分はリュウカが最初からE・F(イコールファンクション)が撃てることを含めたリュウカの全ての情報を知っているのかと納得したからだ。

 

「じゃ、やろうか」

 

「え?」

 

それが戦う合図だったことに赫子(あかこ)が気付いた時にはリュウカは既に飛び出して折れた剣を赫子(あかこ)めがけて振るっていた。

 

(あ、、、)

 

赫子(あかこ)は他人事のように自分に振り下ろされた剣を見つめていた。

 

「、、、、、、」

 

スローモーションの映像みたいにリュウカが迫ってきている。

本来なら抵抗も出来ず一瞬で真っ二つにされてしまうだろう。

 

なんせ自分は、武器どころか箸より重いものを持ったことが無いと断言出来るほど

無知で無力な存在なのだ。

 

「、、、、、、!」

 

だが、赫子(あかこ)は知っている。

 

それは血だった。

赫子(あかこ)の手のひらから血が溢れて

剣の形を纏っていく。

 

そのまま赫子(あかこ)はありったけの力を込めて血の剣をフルスイングした。

 

鋭く、そして鈍い音。

地面がひび割れてクレーターが生まれる。

鍔迫り合いになった刃が火花を散らして

2人の剣が交差していた。

 

パラパラと舞う土砂の雨。

覆い隠された鎧の下でリュウカが笑っていた。

 

「ね、簡単でしょ?」

 

赫子(あかこ)は知っている。

今、自分が戦えることを。

 

音を置き去りにするほど一瞬で刃が離れる。

その衝撃が草原を震わせ、背の低い草を一斉になぎ倒した。

 

「、、、ッ!」

 

生まれて初めて経験した

火に飛び込んだような灼熱の空気の摩擦熱。

遥か彼方まで吹き飛ばされた赫子(あかこ)

腕にのしかかった重みに顔をしかめる。

 

自分はリュウカに力で全く敵わない。

そんなリュウカが一気に自分へと迫ってくる。

 

だが赫子(あかこ)はどうすればいいか知っている。

まるで体が勝手に動くように体を捻った。

 

1秒も経たぬ内に再びの鍔迫り合い。

ただし、赫子(あかこ)は力を入れない。

赫子(あかこ)は瞬時に離脱した。

 

(フェイントッ!)

 

リュウカは剣を空振り、そのまま地面が深い谷のように真っ二つに斬れた。

 

「、、、ッ!」

 

直後、鈍い打撃音。

背中に赫子(あかこ)の右肘が直撃したリュウカの視界が音速を超えた。

 

「っ、、、やるじゃん!」

 

久しぶりに聞いたHPが削られる音。

遥か彼方まで吹き飛ばされたリュウカは鎧の下から嬉しそうに笑みを浮かべる。

 

リュウカは地面に脚を突き刺す。

海底を抉る碇のように土砂煙を巻き起こしながら横薙ぎの一閃を放つ。

その場に飛び込んできた赫子(あかこ)の一閃を剣で弾き飛ばした。

 

飛び交う斬撃が嵐を巻き起こしていく。

赫子(あかこ)は払うように繰り出された足技を跳んで避けて空へと逃げた。

 

それが悪手だった。

 

逃げ場の無い空中。

赫子(あかこ)は後から跳んできたリュウカに下から大剣で打ち上げられた。

 

「グッゥ!」

 

赫子(あかこ)だってガードはした。

それでも腕の骨が軋み、血が滲む。

初めて聞くHPが削れる音。

 

怖いけど、楽しい。

知らない戦い方を知っている自分が笑っている。

赫子(あかこ)が握り締めた血の剣が赫く脈動した。

 

「ハァッ!」

 

赫子(あかこ)は自由落下をしながら撃ち下ろした。

再びリュウカの剣と衝突する。

 

赫子(あかこ)には勝算があった。

なんせ、空中で落下している。

いくら力で負けていても、体重を全て刃に乗せられる。

 

しかし、赫子(あかこ)は忘れていた。

知っているのに夢中になりすぎて忘れていた。

 

___「イコール」において

人の体重など何の意味も持たないことを。

 

(、、、しまっ!?)

 

次の瞬間、赫子(あかこ)の身体が浮き上がった。

 

「イコール」。

それは1人の大天才が開発した次世代の競技。

 

その最大の特徴は__

___何の才能も必要ないこと。

 

人間には決して超えられない壁がある。

才能の差、年齢の差、そして、男女の差。

 

だが「イコール」は、単純な方法で超えられない壁を突破した。

 

対戦中のプレイヤーに超人的な頭脳と肉体を付与したのだ。

 

1と100には大きな差がある。

だが、100000001と100000100の間に差は皆無。

 

人が大海に飛び込んでも

水位が変わらぬ様に

「イコール」の前で人の差が生む影響など無いに等しい。

ただ、純粋な努力によって差が生まれて勝敗が決まる。

 

とんでもない轟音と衝撃。

猛烈な激流に赫子(あかこ)は呑まれた。

 

「!?」

 

地面が点に見えるくらい吹き飛ばされて

ようやく赫子(あかこ)は気付いた。

 

隣を見れば雲が見える。

それほど高く、大空まで吹き飛ばされたことに。

 

「イコール」

それは、限定的ではあるものの

ケチでみみっちい神が定めた

人と人の優劣を

 

___人の性能ごと置き去りにした。

 




城牙赫子
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城牙赫子「(イコール」の姿)
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竜瞳リュウカ
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竜瞳リュウカ「(イコール」の姿)
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