キドカワイレブン!木戸川清修のヴィクトリーロード!   作:工帝 アザレア

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イナヴィクプレイしたけど木戸川清修どこ…?
16年前のホーリーロードで八百長無しで雷門破って優勝してたよね君たち?
まさか隠しボスか?え、マジでいないの…?
…いないなら書くか

そんなノリの作品です。


プロローグ
FF(フットボールフロンティア)関東ブロック代表〈木戸川清修中〉


「準決勝の相手は……木戸川清修中か」

 

 フットボールフロンティア全国大会準決勝前日。

 南雲原中サッカー部のミーティングルームには、重い空気が漂っていた。

 スクリーンに映し出されているのは、沈黙の時代を経て今また怪物へと返り咲いたチーム。

 

 木戸川清修中学校。

 

 かつてホーリーロード全国制覇を成し遂げながらも、時代の流れに取り残され、“古豪”の名だけが独り歩きしていた学校。

 だが今年、その名は再び全国へ轟いていた。

 

「雲明。木戸川ってそんなにヤバいの?」

 

 南雲原のムードメーカーである木曽路兵太(きそじ へいた)の問いに、分析担当の笹波雲明(ささなみ うんめい)は静かに頷いた。

 その表情は、珍しく硬い。

 

「……正直に言います」

 

 室内の空気が僅かに張り詰める。

 

「次の準決勝戦。木戸川清修は、雷門中以上に苦戦を強いられる可能性があります」

 

 ざわっ⸻

 

 一瞬でミーティングルームが騒ついた。

 

「はぁ!?」

 

「雷門以上って……!」

 

「おいおい、冗談だろ?」

 

 無理もない。

 雷門中。

 注目が集まり、才能が集まり、勝利が集まる絶対王者。

 

 “サッカーをやるなら雷門”。

 

 そう言われるほどの名門校だ。

 その雷門以上の脅威など、誰も想像していなかった。

 だが雲明は首を横に振る。

 

「冗談ではありません」

 

 スクリーンが切り替わる。

 映し出されたのは、常識外れの試合映像だった。

 ハーフライン付近から撃ち込まれるロングシュート。

 三人が連続で撃ち抜く高火力のシュートチェイン。

 そして⸻

 

「……GK?」

 

 キーパーが目の前に迫り来るボールに目掛けて本来守るべきゴールの前まで駆け上がっていた。

 そのままの勢いで蹴り返された必殺シュートが、相手のゴールネットを突き破らんばかりの勢いで揺らす。

 

「…気のせいかもしれないがこのシュート…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

 南雲原のエースストライカー、桜咲丈二(さくらざき じょうじ)がつぶやく。

 

「木戸川清修の特徴を一言で表すなら、1点取られても3点取り返すような得点力が強みの“超攻撃型サッカー”です」

 

 映像は止まらない。

 DFが攻め上がる。

 MFが単独突破を仕掛ける。

 FWが無理やりシュートをねじ込む。

 誰もが、自分こそ試合を決める存在だと信じてプレーしていた。

 

「ロングシュート、シュートチェイン、カウンターシュート……彼らはあらゆる形から得点を狙ってきます」

 

「最大の特徴は、“全員がエースストライカー級の能力を持っている”ことです」

 

 スクリーンに試合結果が映し出される。

 

【関東大会決勝】

木戸川清修 4-2 帝国学園

 

【全国大会一回戦】

木戸川清修 7-0 英愛学園

 

 室内の空気が変わる。

 誰も軽口を叩かなくなっていた。

 

「関東予選決勝では帝国学園を4対2で撃破」

 

「全国大会初戦では英愛学園を7対0で下しています」

 

「そして⸻」

 

 最後の映像が映し出された。

 

【U-15スプリングカップ決勝】

木戸川清修 4-3 雷門中

 

 沈黙。

 誰かが息を呑む。

 

「……嘘、だろ」

 

「木戸川清修は、フットボールフロンティアの前哨戦であるU-15スプリングカップにて、"()()()()()()()()()()()()()()()()()()"」

 

 画面の中で、木戸川イレブンが歓声を上げる。

 だが、その姿は普通のチームには見えなかった。

 誰もが好き勝手に暴れ回っている。

 統率もない。

 秩序もない。

 まるで、11人のエースストライカーを無理やり同じピッチに放り込んだようなチームだった。

 

「木戸川清修には、“中心選手”という概念が通用しません」

 

 映像が切り替わる。

 MFが点を決める。

 DFがカウンターシュートを放つ。

 GKまでもが攻撃参加する。

 

「普通なら、こんなチームは崩壊しています」

 

「実際、彼らは決して“仲の良いチーム”ではありません」

 

 さらに映像が流れる。

 味方同士で怒鳴り合う。

 ボールを奪い合う。

 互いのプレーに文句を言い合う。

 それでも。

 次の瞬間。

 

 バラバラだったはずの11人の動きが、一瞬で噛み合った。

 

 視線も合わせていない。

 合図すらない。

 なのに。

 超高速のパスワークから、三人同時のシュートチェインが完成する。

 

 轟音。

 

 雷門中のゴールネットが吹き飛んだ。

 室内が静まり返る。

 

「……なんなんだよ、このチーム」

 

 誰かが掠れた声で呟く。

 雲明は静かにスクリーンを見つめたまま答えた。

 

「木戸川清修は、“連携できない”チームじゃありません」

 

「彼らは、“互いの才能を信頼しすぎている”んです」

 

 映像の中で、木戸川イレブンが獰猛に笑う。

 誰一人、同じ方向を見ていない。

 それなのに。

 何故か、誰よりも強かった。

 雲明は低く告げた。

 

「そして、その瞬間の木戸川清修は⸻」

 

 スクリーンの中で、木戸川イレブンが獰猛に笑う。

 

「全国最強です」




続編やアニメ化とかで木戸川清修中に関する情報が一つでも出れば全てが崩れ去る小説とは言ってはいけない(目逸らし)

【この時空の木戸川清修中について】
ヴィクトリーロードで特に何も触れられていない故に独自設定を重ねるしかないんだ…だから魔改造するね…

チーム全員が高い強力なシュート技を持っており"全員がエースストライカー級"の1点取られても3点取り返す超攻撃型チーム。南雲原はフットボールフロンティア優勝ハードモードになりました。

あとイナヴィクでフットボールフロンティア予選決勝で雷門対海王って言ってたけどそれなら関東ブロックからは帝国学園が全国出場ってどういうことなのか誰かわかりますかね…?
今作では「関東地方に強豪校が多すぎたので関東代表枠が二校ある」って解釈したんですけど…
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