大栄との練習試合は接戦の末僕達が勝利した。
最後まで点の取り合いで天秤が僅かにうちに傾いたような勝利だった。後10秒あったらやばかったかもしれない。
さて、勢いづいたクズ校はこのまま交流戦を荒らし回った。
近隣では群を抜いた高さ、僕with愉快な仲間達の得点力で連戦連勝。向かうとこ敵無しの状態である。
それでも各々が抱えた課題は(僕以外)山積みであるため、この夏に消化して貰おうというのが次なる目標である。
だから頑張れよ、茂吉君。
多分脱素人(推定)三人組み以上に過酷な夏を過ごしているのが彼だ。
それこそ常時バスケに直結した生活を送って貰っている。
姿勢矯正、筋トレ、ハンドリング、体力作り、etc、、、
あ、お家にゴールあるからシューティング練習もか。
前に「君は可能性に満ちている」なんて僕に言ってきたもんだから、理由を聞いて「身長がーー」と舐めたこと言ってきたので、更に可能性を秘めている彼に全部やって貰うことにした。
身長のでかい超オールマイティープレーヤーの方が可能性に満ちているだろうが。
で同級生その2のトビ君は相変わらず肉体改造とシュート精度、フットワークの向上がメイン。ギリギリまで体力無くした上で1on1技術の継承と実践を許可している。
と言うかその身長でリング掴めないのは甘え(比較対象不破っち)
奴にできて君にできない道理は無いから。
何ならカバチさんもできそうだったし。
過去の細い身体便りのバスケ感は良い感じに無くなりつつあるから良い案配でしょう。ですよね、七尾さん(監修は彼女)
で、花園ブラザーズはなぁ。
お互いにシューティング精度が課題なんだよなぁ。
いや、向上はしているんだ。けど、実践の場が僕に取られちゃってるからなぁ。
これはブラザーズだけの問題ではないんだけどね。
試合以外のゲームの場で実績を積み重ねて貰う他無い。
早く僕が求める水準に達してください。
フィジカル?
僕とタメはりたきゃ今の三倍は強くなれ(ガチ)
迫田先輩は先ず体力。
ただこれは解消しつつある。元々現場のバイト?で素の体力は備わっているようで、それがバスケ用に変換されつつある、、、らしい(本人談)
確かに僕が見ても分かる位には余裕ができつつある。
じゃけん全体的にもっと技術磨きましょうねぇ。
この人、基本的に全てにおいて高水準のものを持っているから教える側としてはつまらん、、、ですよね、七尾さん(監修は彼女。大切なことなのでもう一回)
後はスリー打てるようになればいいんじゃね(テキトー)
何て言ったらスリーの精度上げてきた。
もうやだこの人。
この事を七尾さんに話したら手鏡を僕に向けてきた。
イケメンがいたわ。
チャッキーさん、安原さん、ナベさんはシュートまでに必要なドリブル、ストップ&ジャンプ、オフザボールの動き、スクリーンプレー、ディフェンスフットワークをひたすら叩き込んでいる。
加えて一芸を伸ばす方針。
チャッキーさんはより戦術的な動き。
安原さんは超ディフェンス特化。
ナベさんはなんちゃってスコアラー。
じゃけんサーキットトレーニングにもっと熱いれましょうねぇ(ゲス声)
女バスの方も目に見えて意識が変わってきた。
男バスに触発+円先輩の覚悟ガン決まり+父の女バス顧問就任と三連コンボの余波は大きかったようである。
その代わり淘汰も進んでしまい、温度差を感じた部員はフェードアウトしてしまった。悲しい。
そんな中新見さんが残ったのは以外だった。
性格は穏やか。内気。押しに弱い。
身長も僕並みに小さく、女バスでも小さい方。
バスケセンスは七尾さんよりマシと言うレベル。
うん、正直やめると思ってた。
けどこの娘、円先輩の覚悟がガンギマる前から熱心にシューティング練習を行っていた。
僕もまあ、声をかけられたら助言の10や20位しようと思ってたんだけど、全然声を掛けられなかったから凄くもどかしかったんだけど、つい最近漸く声を掛けられたから無茶苦茶話した。下心はない。断じてない(迫真)、、、わり、少し嘘ついたわ。
案の定シュートコツを聞かれたから意識すべきことと、新見さんが目指す選手設計の話もいっしょにした。
そしたら本人としてはシュート精度を上げることしか考えていなかったとのことなので、だったらドライブ、ストップ&ジャンプ、ディフェンスも身に付けるよう話をした。
本人曰く「不器用だから」と言っていたが、それだけの熱意があれば大丈夫と強く説得し1on1の相手に茂吉君を紹介した。
新見さんは無茶苦茶びびって「練習にならないよ!」何て言ってたけどとんでもない。
茂吉君の方も超ミニマムで手頃なドリブラーを探していたから丁度良いんだと説得したら渋々納得して付き合ってくれた。
正直僕の手も茂吉君の相手まで回らなかったから丁度よかった(ゲス顔)
新見さんは女子では経験できない高さで練習できるし、茂吉君は大栄で攻められた身長差のミスマッチに対する対策を打てるし、winwinである。
いきなり茂吉君と僕がやっても僕の練習にならないし。
さて、ここまで皆のことを話していたが、僕の進捗についても触れておこうと思う。
簡単に言えばにNBA挑戦予定のスモールプレイヤー(推定170cmちょい)と1on1を行い、それなりに圧倒してしまった。
前世でも彼のプレーヤー同様の存在がいたことは覚えていたため、今世の彼を見てもそこまで驚きは無かったが、いざ対峙してみると、、正直肩透かし感はあった。
今まで無い位に全て高水準の技術やフィジカルをした選手であったが、それだけ。
僕自身当たり負けすることは無かったし、向こうも安定したシュート精度、スピードを叩き出してはいたが、最後はフィジカル、シュートレンジ、反応の差が顕著に出た。
特にシュートレンジの差は埋めがたく、このレベルの選手を以てしても僕のディープスリーの速打ちには対処できないことを知った。
さて、次の相手をどうするか考えていたら、なんと彼の人は夏の間だけ自身のアメリカ行きに帯同してくれないかと提案してくれたのだ。
僕の夏の予定が決まった瞬間だった。
とは言え先約もあるため、モンスターバッシュなる大会後に僕はアメリカに渡ることなったわけである。
ちなみに七尾さん、五月先生、父には相談&承諾は貰っている。
なお、僕がいない方の状態の方が皆の成長の実感には望ましいんだとか。ぴえん。
もろに夏である。
貴重な練習のあいま時間を使い茂吉君はバッシュの買い換えに行くということで、気が向いた僕も茂吉君の状態監視がてらついていくことにした。途中で倒れられても危ないし。
なお他のメンバーは僕がいない間身体を休めることに専念している。
電車に揺られて店に行ってちゃっちゃと帰ろうと思ったんだけど、なんか屋外コートあってちょっと上がった。店の経営の一環で時間貸ししてるらしい。
店員さんが「バッシュ買ってくれたから少し使っていいよ」と言ってくれたので茂吉君のバッシュの試着がてら軽くシューティングを行うことにした。
いいね、アメリカ行く前にちょい雰囲気掴めそうだわ。
あ、茂吉君ディフェンス甘いっす。シュートじゃなくてドライブなんでもっと反応よくね。
「ちっこい兄さん、エライ豪快なドライブ決めるなぁ」
茂吉君苛めてたらなんか金髪のちゃちい兄ちゃんが話し掛けてきた。
そう言えば隣でもなんかやってたっぽいけどそんな目に留まるようなプレーじゃなかったしあんまり意識してなかったわ。
「ーー君、もしかしてクズ校の車谷か」
「ん、そちらのメガネさんは僕のこと知ってるの?」
「交流戦で見かけた。凄いのがクズ校にいるって話だったから」
「感想は?」
「出来れば当たりたくないね」
「へぇ、梶さんがそこまで言うんか」
「オタクは」
「二ノ宮昭人。人はワイのこと二ノって呼んどる」
「ふーん。上手いの?」
「そこの2人から勧誘受けるくらいには」
正直ピンと来ないんだよなー。
でもなー、なんかイベントだった予感はするんだよなー。
、、、まいっか。茂吉君はぼちぼち休まなきゃだし。
「じゃ、やろっか」
「おう」
これで伝わる当たり向こうも期待してたっぽいし。
ちっちゃとやりますか。
「ちょい待ち。とりあえず自己紹介してーな」
「車谷空。まあよろしく」
「なんやおたく、冷めてるなぁ」
「暑いからね。暑さに弱いんだ僕」
話ながらスリー。
まあ外れない。
「、、、性格悪いなアンタ」
「うん、うそ」
連続で2本3本と決めると無駄口も叩かなくなった。
ディフェンスがタイトになっても変わらない。
わざわざ抜きに行くまでもない。シューティング練習程度かな。その程度の体格と体幹じゃ僕には何もできないよ。
「(コイツ、岩か何かか!?)」
「へい、このままじゃ僕の独壇場だから攻守交代しようぜ」
尤も変わったところで何もさせないけど。
ストリートだしトリッキーな奴に注意しとくか。
結局抜くか打つかだし。
コイツは、、、抜く方か。
それも目線までフェイクに使うトリッキーな奴。
向こうのストリートで言うちょいとやる悪ガキレベルと見た。良い手品師になれるよ。
「キョロキョロしてどしたん、抜かんの?」
「(コイツ、マジでやる!)」
お、ギアチェンしてきた。
でも悲しいかな。その手のスピードじゃ僕は振り切れないのね。
はい、フィジカルブロック(相手は止まる)
やべ、尻餅着かせちった。
「マジか。二ノ宮が全然振り切れねぇ」
「クズ校の車谷は底が知れん」
「わり、力加減間違っちゃった」
「いや、あんなんファウル取られへん。わいの完敗や。ごっつ強いなぁ兄さん」
「空でいいよ。高1」
「わいもや。タメかぁ、世間は広いわ」
「多分頂点だから。到達点にあったと思って貰えればいいよ」
「マジかぁ。伊達や酔狂で言ってないのがヒシヒシ伝わって来るねん。そら梶さんもわいのこと必死に勧誘するわけか」
「この怪物をどうにかしなきゃ先には行けないからな」
「はぁぁぁ。難儀やな。分かった、わいも強い奴とやるちゅう益があるさかい。乗るで」
「そうか「但し、熱量の差を感じてからや。モンスターバッシュで試運転してくれや」
「あ、それうちも出る」
「じゃあリベンジやな」
何かアドレス貰った。
多分使わないと思うけど一応登録した。
早くLIN○のある時代に突入して欲しいでござる。
もろに夏である(2回目)
何かまた僕の腕力が上がったっぽい。
ついでに跳躍力と反射神経も。
アメリカに行くに当たって唐沢さんの大学で身体能力の検証(動物実験に近い何か)をやったんだけど、何か色々規格外な数値が出たっぽい。
ざっくりしたものだけ挙げると
握力 200キロオーバー
跳躍力1mオーバー
反射神経 ヤバい
スタミナ いっぱい
背筋や脚の力強い等も測ったけど、総じて現代科学に喧嘩売ってる記録らしい。草。
マキちゃん先生も頭抱えてた。
合わせて脳波とかの記録も取ってたけど何か何も分からないことが分かったらしい。草草。
アメリカで自分の到達点を探ってこようとは思うけど、なんかマジで不安になってきたわ(着地点が分からないという意味で)
七尾さんや五月先生にこの事を報告したら「はいはい車谷(君)車谷(君)」と雑に扱われた。
皆にも話したら「ゴリラの握力が確か同じくらいだったはずでは?」と議論が始まり、チンパンジーの握力が一番近いとの結論に落ち着いた。
馬鹿にする声が上がらないのは自分らがどういう存在とマッチアップしてるのか再確認できたから。
人間の形した運動能力チンパンジーとか恐ろし過ぎるよね。
そんな夏の一幕ではあったが、実はモンスターバッシュ当日だったりする。
普段の練習ではなく試合(それも10分×2のハーフゲーム)と言うこともあり皆大喜び。
交流戦の時もそうだったけど周りからもかなり喜んでるように見えてるらしい。
会場入りしてアップして、初戦の相手は七尾さん家の近くの商店街のおじさんず。
念入りなアップで2回戦にコマを進められた。
「いやー強い強い」
「体力と身体の都合でスケールダウンしたバスケって感じですかね」
「あ、奈緒ちゃんにはわかっちゃうか。無理なく無事に帰らないとね。にしても君レベルのプレーヤーと少しでもゲームできたことはきっと将来の思い出になるだろうね」
「どもっす」
サイン求められたから書いたった。
坂田さんと言うらしい。ミニバスの子にもいつか刺激を送って欲しいと言われた。
近い内に顔を出そうと思う。
で、2回戦の相手がゴリラズと言うふざけた名前のチームらしいが、中々骨のある連中の集まりっぽいことが分かった。
この前地区予選で戦った新城のツインタワーと丸高の千葉さん。
千葉さんと顔合わせは始めてである。
「お前が車谷か」
「うっす」
「大栄と練習試合はこいつらと見てたんだが、まあとんでも無かったな。俺らが負けた大栄にあそこまでバチバチに競り勝つとは。シンプルにすげぇ」
「あざっす」
「ちょっと熱が欲しかったんだ。全力で行くぜ」
「返り討ちにしますよ」
「何このチビ。お前どこ中?」
ついでにコマしゃくれとも初顔合わせである。
ふむふむ。つまりコイツは○していい人類だな。
ドン引く周囲と百春君の制止を振り切り僕と同じくらいの身長の彼に一言。
「○すぞ、クソガキ」
大人げなんぞ前世にぶん投げてきた。
やるんなら徹底的にだ。
何て威勢のいいことを宣っていたわけだが、僕の出番は後半かららしい。
皆の成長の度合いを実感して欲しいと言う五月先生の温情とのこと。
五月先生人の程がそう言うならしょうがない。
これが人徳って奴ですよ七尾さん。
、、、七尾さんから拳骨もらっちった。何も言ってないのに。
マッチアップは
千秋君ーコマしゃくれ
トビ君ーコマしゃくれの相棒
茂吉君ー高橋さん
百春君ー児島さん
迫田キャップー千葉さん
僕が入るまでもない。
前半でゲーム決める勢いで頑張って欲しいね。
もちろん、ハーフマンツーで真っ向勝負である。
と言うわけで始まった訳だが、割といい勝負しちゃってると感じで、僕の機嫌はまあまあ悪い。
がやのカバチさんからも「ロートル相手に何してんだ」的なことを言われているがその通りである。
明確な穴はコマしゃくれ、その相棒ってとこなんだけど、
茂吉君と迫田キャップの負債でトントン。
千秋君とトビ君はもっと荒稼ぎして欲しいんだけどなぁ。
百春君はディフェンスは及第点。
シュートも近距離なら問題ない。
シュートレンジが狭い分差し引き若干マイナスって所かな。でもちょっと前と比べたら進歩だよ。
茂吉君を高橋さんに当てたのは茂吉君の選手設計のお手本を体感して貰うため。
とりあえずこれ目指せ的な、ね。
でかくて動けるのが近い内に当たり前になるんだから。
その頃茂吉君がバスケしてるかは知らんけど、大栄戦は彼にいい意味で屈辱を与えてくれたね。
迫田キャップも茂吉君と同じ意味で千葉さんにマンツーさせてる。
4番の体現者にぶつかり稽古ですね。
善戦してる方かな。
何せこのチームで僕の次に熱量持ってる人だしね。
だからさ、もっと差を広げろ○ケカス。
残り2分切って20ー14て。
連携不足、明確な穴2つ、交代要員無し。
そんな即席チームにダブル付けられないのは正直無い。
まだまだレクリエーション感が抜けきってないわ。
「七尾さん」
「何?」
「次の交代メンバー聞いていい?」
「車谷君と鍋島先輩イン。
千秋先輩と夏目君アウト」
「残当」
「火力が物足りないかな。明確な穴があるにも関わらず」
「りょ。炎上させてくるね」
反省しろ、バカちんども。