そのあひる、狂暴につき   作:グゥワバス

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※知識がばがばあ!、、間違ってても生暖かい目で見守ってください。


閑話・あひるの皮に騙されたふれんず10

ーーside 新見

11月も終わりが近付いてきた今日この頃。

男女ともに県大会の出場を決めた私達の練習にも当然熱が入ります、、、いや、元々熱だらけでは、と言う声も上がりそうですが。

 

女子の最終目標は至ってシンプル。

ズバリ、夏のインターハイです。

 

出場、を目標に掲げてしまうと伸び代がそこまでしかないので、敢えてインターハイ、、、の何?とあやふやな状況にしているとのことです(円先輩の発案みたいです。賢いなぁ(棒読み))

 

特に最近は走力、の点を意識して部員一同練習に励んでいます。

監督から「今の1.5倍走れて県代表と張れる」とお言葉を頂いたので「じゃあ2倍走れて安全マージンですね(藪内算)」と円先輩が話したので、最終的に今の2.5倍走れることを目標としました。

 

曰く、円先輩の計算は雑なのでより安全側にマージンを振ろうとのことでした。違う、そうじゃない。

 

円先輩も○ホになってますけど皆も大概だと思います(遠い目)

 

私の場合そこから車谷君と組んだメニュー(アメリカ行く前に更新した)を消化するので、、、いっぱい走りますね(傍観の目)

 

冷静に。極めて冷静に私も監督に話しました。

これ、オーバーワークですよね(切実)と。

 

監督は非常に複雑そうやら難しそうやら何度も表情を変えながら最後は私の肩を叩き『大丈夫だ(発端はお前に追い着け追い越せなんだよなぁ。言わないが)』とおっしゃっいました。

 

神はしんだ。

何となくこの言葉が浮かんできました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やるなら本気です、腹は括ってます(ヤケクソ2回目)

普段の走力、を意識した練習はし烈を極めました。

狂谷、、違った。車谷君のメニューで上積みのあった私でさえヘトヘトです。他の部員を見ても死屍累々の状態です。

 

それでも円先輩が「さあ、声張ろう!」と元気に振る舞ったかのうように声を張ります。

 

皆が折れそうな時に声をかけるのが本当に上手いです。

ヨーコ先輩は厳しく声を張り上げますが、円先輩は寄り添うように声をかけてくれます。

 

始めこそ、皆一丸となって『頑張ろう』と言う気持ちが養われてきましたが、最近は事情がちょっと違います。

 

 

 

「、、、あんたのア○な発想のせいでしょうがぁああ!」

「円先輩の詐欺師ぃいい!!」

「マダイケルマダイケルマダイケル、、、走れます、走れます!!(ガンギマリ)」

 

 

円先輩へ怨嗟の声で皆立ち上がっています。

監督は頭を抱えていますが、皆の思い思いの感情で苦しい練習が成立していしまっているの何も言ってきません。

無慈悲に指示をするマシーンと化しています。

 

私も私で声を張るのですが、何故か円先輩から目の敵にされています。ただそれも練習の時だけなので流しています。終わった直後はいつもジュース奢って貰ってるので嫌われている訳じゃなさそうなんですが、謎です。

 

 

 

練習後も各々自主練に励むのですが、最近の私は茂吉君だけではなく、他の男子部員からもよくお声がかかり、ある意味相手には苦労しません、、、実力差ははっきりしちゃってますが。

 

どうも車谷君対策らしく、動きがそれっぽい私はよく呼ばれるのです。私も練習になるからいいのですが、やらっれっぱなしはなんと言うか。かなり悔しいので何とか抵抗してやろうとは思っています。

 

特に最近の変わり種は夏目君。

始め、やろうとしているスケールにかなり驚かされました。確かに虚を突くと言う点では有効かもです。

他の部員にも念入りに口止めを図る当たり本気度が伺えます。

 

 

「(この女子のどこにこげん力があるんじゃ)以外に力強いんじゃな」

「うん、車谷君にちょっとね、、」

「ほ、ほうじゃけぇ(これ以上聞かんとこ)」

 

 

夏目君から余り嬉しくない褒め言葉をいただきました。

事実ですけど、、事実ですけど!

 

 

男子との個人練が終わり締めは円先輩と1on1です。

この頃になると他の部員も(疲労を抜くため)強制的に退出させられており、ギリギリ余力のある部員しか残っておりません。

 

円先輩との1on1は大抵7:3で私が勝ち越します。

思えば本当に遠くまで来てしまったと思います。

 

 

 

「いくよ、玲ちゃん」

「臨むところです!」

 

 

 

上背もあり、スピードがあり、おまけに外もある。

最近こそ皆から藪内算(笑)と言われるくらい○ホの子扱いされている先輩ですが実力は本物。

 

真っ当に抑えられるのはヨーコ先輩やさやか先輩(裏エース)。後私くらいです。、、、実はちょっと自慢できるポイントだったり。

 

純粋なフィジカルでは悲しいことに私の方が上なのですが、円先輩は私には無い器用さがあります。

今も監督から直接指導を受け、その成果を如何なく発揮しちゃっています。視線と動きを敢えてリンクさせないって凄い難しいんですよね。

 

何よりまともにシュート体勢に入られたら身長差で止めようがありません。

 

必然、私のディフェンスは密着体勢がデフォとなります。

 

 

「鬱陶しい!」

「褒め言葉です!」

 

 

今回はシュート体勢に入る前にシールして体勢を崩せたので私の勝ちです。

これが車谷君なら男子相手でもボールを奪うとこまで流れるように持ってっちゃうんですから恐ろしいです。

 

 

逆に私の攻撃の主軸は如何にシュートを放つか、、、だったんですけど車谷君のせいかおかげかゴリゴリのドリブラーだと思われちゃってるんですよね。

 

この身長ですよ。

明らかにフリーでシュートに持っていけるかってタイプでしょう。

 

いや分かります。

自分で何とか出来るなら何とかしないと言うのは。

 

 

 

「円ー来るぞー」

「玲ちゃんの力押し気を付けなー」

「ガッツで抑えなよー」

 

 

あたかも私がフィジカルでゴリ押しするタイプだと思われてる件。

だから身長差!

私!円先輩より!!10cm以上小さいの!!!

 

 

もう皆車谷君と言う例外に皆脳が破壊されてるよぉ。

なんなんですかこの勘違い。

 

半分ネタだと思われてるのは分かるんですけど、もう半分で本気だと思われてるからなお質が悪い。

 

 

「来い!(フンス)」

 

 

フンス、じゃ無いがな。

この後私は円先輩からゴールを立て続けに奪った、、、円先輩のディフェンスを弾きながら(遠い目)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーside 迫田

最近分かったことがある。

やはり車谷は化物だったということだ。

 

 

 

 

 

アメリカに行くけど自分も行く?と聞かれて行く、と言ったがそもそもどんな伝なのか。

 

行ってみて分かったが、最近話題にあった日本人のNBA挑戦中の当事者。その人繋がりだとは思いもしなかった。

「言ってませんでしたっけ」じゃねぇよバカ野郎。

おまけにその人圧倒してるしよ。

 

この人だって確かサマーリーグに鳴り物入りで参加して実績積んだ人だろ。それを圧倒ってわけが分からねぇ。

 

 

色々難しいことは省くがこの人はこの人で車谷の存在があって今の実力を着けるに至ったらしい。

「あなたの実力では?」と思わず聞いてしまったが、それだけではとてもじゃないがそこには至らなかっただろうとかなんとか。この時点ですでにお腹いっぱいである。

 

 

 

話にはまだまだ続きがある。

日本で実績を積んだこの人でさえ、サマーリーグの参加にはかなりギリギリで要件を満たすに至ったらしい。

 

傍らで同行者然として着いて来た車谷にも当然やっかみが飛んできたらしく、同じ参加者らしき人に「お前も参加者かチビッ子(超意訳)」と唆されたみたいで、後はお察しである。

アメリカの大地でも腕力(暴力とも言う)とそのバスケ力を存分に発揮し、そいつを返り討ちにしたとのことだ。

 

それだけに留まらず、そのままフリーコートを独占し、サマーリーグ挑戦者の門番を勝手に名乗って(非公式)1on1を結構な時間やり続けてたんだそうだ。

 

 

流石に無失点とはいかなかったが、舐めてインサイドプレーで挑んで来た連中を悉くぶっ飛ばしたらしい。加えてシュートも相変わらずでほぼほぼ外さずで、結局全勝ちを達成。

中にはドラフトの上位もいたから驚きである(名前は知らん)

 

そんな車谷の狂いっぷりに目を着けた関係者が、超例外的にその場で招待を決めたらしい。

、、、挑戦者の中にはマジで心を折られた奴が何人かいたらしいとのことだ。その枠にねじ込んだとか言われている。

 

 

結果、連携も何も、そもそも意思疎通すらままならないまま参加して、とんでもスタッツを残した。

 

 

 

 

ここまででもお腹いっぱいであるが話しはまだ終わらない。

 

当然、とんでもスタッツを残した車谷は注目される。

すると今度はねじ込んだチームの関係者が「この子はうちの隠し玉だ!(大ウソ)」と宣い、あれよあれよと言うまに某NBAチームの傘下によく分からない役職(非公式)で所属することとなったようである。よく分からない役職と言うのは本人の年齢を聞いて設けられたあて職とのことだ。

 

ついでにNBA挑戦中のかの人も一緒に所属を変更したらしい。こっちの方が遥かに条件がいいとのことで、、、例のドキュメントのチーム移籍の裏にはこんな事態が起きてたのかよ。

 

それでかの人はそのチームで現在Gリーグ挑戦中だと言うからもうこれわけわっかんねぇ。と言うか車谷様々じゃねぇか(時間がある時に1on1をしまくって実力も着けたらしい)

 

 

 

話はまだ終わらない。

もう腹がはち切れそうではあるが、極めつけはNBAで活躍する面々との顔合わせ。そこでもやらかしたらしい。

 

俺でも知ってるようなスタープレイヤーとりやりあったみたいだが、何と負けたらしい。

15点先取を3セットやって、3セット目を取られたとか。

 

、、、いや、2セット取ったことに驚きを隠せないが。

とにかく必死になって相手は車谷を抑えにいきつつ自身は一本もシュートを落とさなかったらしい。その上で車谷のワケわからないシュートをブロックしたらしい。

 

あいつ自身も「どんな形であれ久々にシュートをブロックされた。これだけでも来た価値があった(フンス)」と言ってた。フンス、じゃねぇよ。

 

ちなみに勝った当人は「この偶然を必然に変えるには彼との経験を積み上げるしかない」と言ってたらしい(英語はあまりわかんねぇってよ)

どこにこの世界の最上位にブロックを偶然と言わしめる高校生がいるのか。俺達高校生にとってこいつをブロックすることはいよいよ絶望的である。

 

で、付いたあだ名がアンタッチャブルだと(芸人かよ)

 

 

 

 

以上が夏の全貌らしく、そこで積み上げたコネクションをフル活用して現在に至るらしい。

 

流石にNBAが開幕中のため、顔合わせは一度しか無かったが(会えるのかよ)、今回の目的は某チームの視察の同行、、、と言う名目らしい。

 

裏の目的は車谷と現地の高校生の実力差の確認だと言う。

そこで日本の標準高校生として俺がいるんだとか。

 

 

で、現在チームが目を着けてる高校(ハイスクールって奴か)

の体育館に来てるわけだが、まあ熱量が凄い。うちも大概だと思ったが何て言うか。全体でのスピード感がちげぇ。

 

その分若干雑さもある、ってのが俺の見立てだ。

車谷曰く大体あってるとのこと。

 

ただ混ざるだけなら出来るから、取り敢えず行くべ。

何て軽い言葉を残して奴は混ざりに行った。

 

異国の地とあって俺も尻込みしたが、どうせ二度と縁はねぇと思えば簡単に足を踏み出せた。

 

始めこそちと速ぇ、と思ったがすぐに馴れた。

日本では全体で合わせて行こうって考えだが、こっちは個々に速度で調整してやるって感じだ。要するに我が強ぇ。

 

なるほど。ここでの方針は車谷に近ぇ。

七尾はチームでの統率と言う面を重視しているからな。

その差は雑かどうかってことか。

 

 

 

って思ってたが車谷がしゃしゃり出た。

全体的に遅ぇ、と。

 

、、、いや、速いと思うんだが。

と思ったら速度を上げ出した。具体的には俺らをいつもいじめ抜くスピードに。

 

あっという間に連中も着いていけなくなった。

奴の理不尽はアメリカでも健在である。

 

そんな中車谷のスピードに着いてきてる奴がチラホラ。

そいつらと俺が1on1をするように車谷が進めてきた。

 

 

、、、俺と同じ立端か。

やってみたら成る程、思い切りが違ぇ。

始めはぶち抜くことに全ツッパで、じゃあ次にシュートって感じか。

 

成る程な、、、俺ぁ捻くれてるからよぉ。

敢えて逆で行くことにした。

 

 

 

「ふーん。キャップ面白いじゃん」

 

 

 

シュート全ツッパ。

その代わり絶対に外さない覚悟で。

 

バリエーションには自信があるぜ。

ここでは当たり前かもだが今出せる引き出しの全てで勝負。

 

 

おかげで互角。

お前の名前もプレースタイルも知らん。けど負けたくはねぇ。

 

 

奴のダンクを俺がブロックする。

裏の攻撃で意を突いてショートフックを仕掛けるが奴が辛うじてブロックする。

不意打ちもダメかよ。

 

すると今度は奴が不意打ちでスリーを放し、決めてきた。

頭に血が上った俺は強引に抜こうとして、、、結局抜けなかったが、勢いそのままにダンクをお見舞いした。

 

その回の攻めでもっかいダンクを叩き込もうとしたが、流石にそれは辛くも阻止されてこれで決着。

 

 

胸糞悪かったが向こうがマジモンのリスペクト?(車谷と付き添いの人が教えてくれた)ってのを示してくれたおかげか。俺もその意図を理解して、相手とは何となく打ち解けられた気がした。

 

どうも地元でも有力な選手の一人らしく、タメはれたお前すげぇな、ってことらしい。

「勝てなきゃ意味ねぇ。次があれば勝つ」って訳して貰って伝えたら「シェイクハンズ」と言って手を差し出してきた。これは俺も分かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後に車谷から聞いたが、この国では滅多なことじゃリスペクトは示さんからキャップはそこそこ評価されたんじゃね、と言ってた。

 

それだ聞けば俺も喜べるが、俺との対戦後に車谷が蹂躙を始めて圧倒しちまってたから場が一気にシラケちまっていた。

 

例の奴は「リトル、、、バット、キングデーモン」と宣っていた。うん、気持ちは分かる。

「奴とは同じ高校で同じ部の連中はいつも伸されている」と伝えて貰ったら「クレイジー、、、」と抜かしていた。

 

俺もそう思うぜ。

 

 

 

 

 

こんな形でアメリカのハイスクール(と、たまに大学。全然歯が立たん)を2週間程巡り、俺らのアメリカ行脚は幕を閉じた。

 

貴重な経験をしたとは思うが一番の幸運(不運でもある)は車谷の存在だということを強制的に再認識してしまった。

 

なにせあっちのスター選手が認める実力者だ。

裏付けが強すぎる。

 

 

 

「僕の背中は追えそうですか」

「無理だな」

「つまんないなぁ」

 

 

こいつの実績を知った上で軽々しく追える、何てとてもじゃないが言えなかった。

 




この時のサマーリーグはきっと8月にあったんだ。いいね?(震え声)
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