さて、連日の県予選。
2回戦は富岡商業である。
何だろう、あそこはおかっぱヘアーがデフォなのか。
後めっさ太いのがいる。
全体的に高い。うちよか低いがそれでも引けを取らない。
七尾さん曰く、4番を中心にインサイドで展開していくチームとのこと。がつがつ当たってくるとも。
うちが一番得意な展開である。
先発は千秋君、僕、トビ君、百春君、茂吉君
迫田キャップでぶつかっていくより茂吉君で避わしながらってスタンスの方が相手もやりづらいんじゃ、とのこと。
もっとも僕の存在で全て書き消されちゃうかもだけど(七尾談)
ということでティップオフ。
開始早々僕にはダブルチーム。うーむ、猪口才。
もっとも肉体強度が違うので余裕で剥がせるのとうちの1番はパスの鬼なので僕への供給も余裕だということ。
ダブルおかっぱを容易に振り切り速スリー。
うーん、キモティー。
前から圧かけたろうかと思ったけど、どっぷり相手の土俵で戦う指示のため大人しく下がる。するとまあ僕との勝負を徹底的に避け、頭の上を即通す徹底ぶり。
一番無難。これが僕にとっての最不利なんだよね。
まあその後は続かんと思うけど。
伊達に皆僕と一年以上マッチアップしてるわけじゃないんだわ。
他の連中に1on1仕掛けるならそれこそ大栄張りの個人能力必要よ。
太いのがうちの茂吉君に当たっていくけど、茂吉君は上手く位置取りと懐深めに接触を最小限で抑えにかかる。ぬたぁん、って感じで。
これが百春君ならドカン、と言う感じで、迫田キャップなら両者の折衷って感じである。
ちなみに僕はそれらを全部「破ぁあ!」で問答無用にぶっ飛ばす。相手の太いのは「破ぁあ!」できないようなので茂吉君のぬたぁんディフェンスに付き合わざるを得ない。非力って大変だよね(哀れみ)
「太、戻せ!」
と、苦し紛れのパスを僕がインターセプト。
一人、二人とディフェンスを避わしスリーに行こうと思ったけど先頭をトビ君が走ってるからパス供給。
何すんのかなーと思ったけど彼もスリーをぶっ放してた。
僕がマーク引き付けてたし、その分フリーだったからまあそうなるか。
で、急いで戻ってハーフからのマンツーと。
おら、掛かってきなよ。
何度でも繰り返してやっからさ。
前半終えて56-30。
やるよ、思った以上に。
流石に県ベスト8の実績を残し続けてるだけのことはある。
けど所詮そこまで。
うちのインサイド陣は高さはダントツだし、フィジカルも強固だから。当たり負けもしないよ。
ここに迫田キャップが入ったら多分全国でも屈指のフィジカルチームになると思う。
相手の太いのも茂吉君に手子摺る様じゃまだまだだね。
と言うかあいつ一年では。僕も詰めて傷跡残したろ。
「このまま相手の土俵で戦います。相手にこれ以上がないのであれば一番の安牌です」
「だね」
茂吉君もまだまだ体力が有り余っているようだし続投の模様。最近ちょっと膨らんできたような気もするんだよね。未だにフィジカルランキング最下位だけど(トビ君と逆ツートップを争ってる)
後百春君と千秋君のファウルがお互いに二つずつ。
仲良しか。多分途中で交代あるよ。全く荒っぽいブラザーズである。
後半もまだメンバーはそのまま。
早速僕から太いのにマッチアップを交代して貰い、半ば奇襲的にハイポストで衝突。余裕で競り勝つ。敗北を教えてほしい。
前をとろとろ走ってる茂吉君を急かしながら茂吉君に供給。そのままダンク。
はいはい戻って戻って。
で、もっかい太いのに僕は当たる。
向こうのイラつきを肌で感じるけど感情じゃどうにもなりませんね。
衝突→受け止め→ボール奪取と完璧な流れで二連勝。
そのままスリー決めたら流石にタイムアウトが入った。
止めとばかりにタイムアウト後のマンツーの相対で「見かけ倒しかよ」と呟き挑発。三連勝を決めた。
流石に荒っぽかったので相手のオフェンスファウルを奪えたのだけど、僕が全然倒れないので審判も困惑気味だった。
再開後は千秋君がダメ出しとばかりにスリー。
相手のディフェンスラインはガタガタである。
結局太いのがこの後交代し、相手自慢のインサイド陣も崩壊。僕も役目を終えたとばかりにチャッキーさんと交代させられた。
「弱点を突くってこういうこと。君達が相手に翻弄されないことを僕は切に願うよ」
「「「「はい」」」」
よろしい。ちなみに相手の太いのが出てくるようであれば僕はもっかい出動予定。七尾さんも中々エグい考えをお持ちですこと(ニチャア)
黙って観てるとキャップが僕に話し掛けてきた。
「なあ。お前が出なくても変わらないんじゃねぇか?」
「この程度ならそうです。関大からは流石に僕抜きだともしかしたらがありますね。僕が出たらもしももなくなりますけど」
「そうかよ」
ぶっきらぼうに話を振り終わらせてくるあたりとりとめもない。
深掘りすると大学、実業団クラスでも同様だろう。今のレベルで僕が出るならもしもがない。
僕単体で言えば国外に目を向けて漸く比較できそうかなってところである。身を以て知ってるのが迫田キャップ。
話として知ってるのが七尾さんと五月先生。何となくやべぇと感じてるのが迫田キャップ以外の2、3年。単純にやべぇと感じてるのが1年ってとこだろう。
そういえばキャップは進路どうすんだろう。
今話すことじゃないから聞かんけど。
、、、と言うか僕もなんと言うか。
関大と総体終わったら本気で進路決めないと。
当初は高卒まで日本で惰眠を貪ろうと思ってたけど。
このままだと精神的に鈍ってきちゃうからアメリカ行って久々にマジになりたい。本気でぶっ飛ばしても咎められない相手にはっちゃけたい(プロアマ問わず)
正直高校レベルじゃもう何も感じんくなってきてる。
クズ校であっても今までは自身も成長を感じれたから面白味感じてたけど。「成長してたのは私の方でした」的な(ヒカ碁のsai風)
一年生入ってなければマジで部ほっぽり出してた。
うん、はよ一年生鍛えまくって自分の時間もっと確保できるようにしよ。
「車谷君」
「何。相手の息の音止めてくる?」
「、、、いえ。もう少し試合に集中して貰えるかな。相手の息の根をベンチから止めるために」
なるほど、僕のこともよく見ている。
ちょいトリップし過ぎた。今の試合に再集中だ。
結局この後は太いのと迫田キャップが同じタイミングで入り(チャッキーさんアウト)キャップが太いのを完封。
百春君がファウル三ついったタイミングで安原さんを投入。
相手は勢い付いていたがうちの攻めをシャットアウトできなかったため93-72でゲームセットとなった。
総評としては後半はちょい4番に好きにさせ過ぎてた。
百春君が抜けた後に安原さんが狙われてたから。
それでも安原さん以外に適任はいなかったし、うちの攻勢は止まらなかったから僕が出るまでもなく勝ち切れた。
後地味に茂吉君とトビ君はぶっ通しで出たの今回が初めてだと思う。むっちゃ息切らしててウケるけど。
これは七尾さんの判断ミス、、、いや、試したな。
茂吉君も多分挑むところだっただろう。
と言うか何か筋肉妙に付き出してる。細マッチョか。
なお、この試合で一年の中で最も番恐れられるようになったのは七尾さん。
僕に物言えることが相当に堪えたらしいとのこと。
試合明けの翌日の学校。
女子も順当に勝ち上がり、いつも通りの練習。の前にキャップから話があるとのこと、、、生徒指導室で。
懐かしの指導室に向かうと僕with3年が勢揃いしてちょいとびっくり。
なんだぁ、一年越しのお礼参りかぁ?
ボルテージを一気に上げようと思ったけど五月先生と七尾さんも見えたので抑える。
あー、なんと無く分かったかも。
「集まって貰ったのは今後について話たかったからだ。
結論から言うぜ。花園達の縛りを総体までとしたい」
「いいんじゃないですか。迫田先輩がそう言うなら僕は異存無いので」
即答。
僕の方は腕力で全てカタを付けてるから異議なし。
はいはい解散解散。
「悪ぃ迫田、詳しく聞かせて貰えるか」
「花園、、、簡単な話だ。俺もお前らの一年を食ってやり返した。それだけだ。総体までって言うのは利子分だな」
「いやいや、待て、、待てって、、お前の一年を奪っちまったんだぞ、、、いくらやり返したっつてもよ、何っつーか、全然平等じゃねぇよ」
「たらればの話だが。仮にお前らと一年真面目に部活やっててもこいつと出会っちまってたら変わらねぇ結果になってただろうよ。それに俺ぁ前一年で社会を知ったしな」
「けどよ、、、そんな単純でいいのかよ」
「なら勝手に罪悪感に塗れてろ。それがお前の、お前らの罪だな」
「、、、こんなことお前の前で言えた物じゃねぇけどよ。俺は少しホッとしたぜ」
「ヤス、、、」
「ヤスと同じで俺もそう思ってるぜ。迫田が言ってくれなきゃ正直きつかった」
「俺も。悪いことしちまったってのは散々に理解してたけどよぉ。ふとした拍子に罪悪感がくるんだ」
「自分の将来を考えた時にいつまでもお前らを巻き込むのもちげぇと思った。俺は一年以上を取り戻したからな。だからよ、一端仕舞いにしようや」
「ーーッ!!本当にすまなかった、迫田」
「泣くんじゃねぇよ。俺がイジメてるみたいじゃねぇか」
当人同士で納得してる以上僕が口を出すつもりはない。
最も七尾さんや五月先生もいるということは今の話は前談。
詰めるのは今後のことだろう。
「本題だ。このまま関大。特に総体を勝ち進めたとしたらウィンターカップ予選にも出場できる。俺はそこまでやらせて貰うぜ。先ずお前ら三年に提案だが、そこまで付き合わねぇか?こんな経験人生で早々ねぇ。一緒にやらねぇか」
「乗るぜ」
「ふむ、面白そうだな」
「俺もやるぜ」
「チャッキーがやるなら俺だって」
「俺も(ともちゃんに自慢してぇ)」
「決まりだな。その前提で車谷、五月先生、七尾。俺ら三年の進退だが冬まで付き合って貰えねぇか」
「、、、近々話そうと思ったが、すでに決意が固そうだな。
ならあえて俺から言わせてもらおう。車谷、お願いしてもいいか?」
「五月先生。それは反則ですよ」
「すまんな。ただ迫田からお前に直接言うより確実だと思ってな」
「はぁ。いいですよ。もとより断るつもりはなかったですから。七尾さん、てなわけで」
「ふーん。私は最後ですか」
三年+僕は躊躇うことなく土下座した。
引き続きご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いします、と(byスラダン流川風に)