公安特捜班捜査行 事件は特急と共に起きる   作:新庄雄太郎

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新特急「水上」

上野と水上を結ぶ上越線経由の新特急の事、当時は新特急「谷川」として運行されていたが「谷川」を上越新幹線の各駅タイプに譲り、新特急の名前を「水上」に名称を変更しました。


死を運ぶ新特急「水上3号」

「えっ、岩泉が水上に。」

 

「ええ、何でも学生時代の友人と先輩でね。」

 

「それで、今日10時発の上野から上越線経由の特急で群馬県の水上へ行くんだそうだ。」

 

「新特急「水上」!?。」

 

と、桜井は言った。

 

「上野から群馬県の水上まで結ぶ特急列車だよ。」

 

「以前は特急「とき」と新特急「谷川」で運転されていたんだけど、「たにがわ」が新幹線の名称に譲って新特急の名称を「水上」にしたんだよ。」

 

「へぇー。」

 

10時00分、岩泉が乗った新特急「水上3号」は定刻通りに上野を発車した。

 

「やっぱり、いいよな。」

 

「本当だよ。」

 

「ん、あっ。」

 

「どうしたんですか、先輩。」

 

「あれ、有名なデザイナーじゃないか。」

 

「ああ、デザイナーの土門直樹じゃないか。」

 

「今、自動車メーカーのデザインをしているんだって。」

 

「それは本当か。」

 

「うん、この間サインもらったことがあるんだよ。」

 

そして、車内で事件は起きた。

 

「ん、はっ、うわーっ。」

 

「どうした。」

 

「大変だよ、トイレの中で人が死んでるんだよ。」

 

「それは、本当か。」

 

「うん。」

 

と、そこへ車掌がやって来た。

 

「どうしました。」

 

「大変なんですよ、トイレで人が死んでるんですよ。」

 

岩泉は車掌に言った。

 

「すいません、次の駅はどこですか。」

 

「ええ、次は渋川ですが、あなたは。」

 

「俺は、鉄道公安隊の岩泉です。」

 

と、手帳を見せた。

 

2時間後、群馬県警のパトカーが渋川駅に到着した。

 

「で、あなたが死体の発見者なんだね。」

 

「はい。」

 

「山村刑事、被害者の身元が分かりました。」

 

「おう。」

 

「亡くなったのは、東京在住の氷川 セイラさん27歳です。」

 

「ほう、それで死因は。」

 

「恐らく、死因は絞殺と思われます。」

 

「ほう、なるほどね。」

 

事件の捜査は、渋川駅を発射後に捜査が行われた。一方、岩泉は車内で聞き込みを行った。

 

「えっ、怪しい若い男。」

 

「ええ、グリーン車辺りに乗っていたんですよ。」

 

「それは、本当なんですか?。」

 

「ええ。」

 

早速、岩泉は土門に事情聴取を行った。

 

「俺が、その男を殺したって言うんですか?。」

 

「ええ、目撃者がおりまして。」

 

「やはり、この事件の犯人かな?。」

 

「とにかく、署までご同行願いますか?。」

 

「ちよっと、何なんですか?。」

 

そして、山村刑事は土門を群馬県警に連行した。

 

12時19分、岩泉が乗った特急「水上3号」は水上に到着した。

 

温泉と水上を登ってきました。

 

そして、翌日。

 

「いやー、大変だったな岩泉。」

 

「ええ。」

 

「どうした、岩泉。」

 

「主任、俺何か違和感を感じたんです。」

 

「えっ。」

 

「それは、どういう事なんだ岩泉。」

 

「特急「水上3号」で起きた殺人の犯人は土門ではなく、別の人じゃないのかな?。」

 

「えっ。」

 

「じゃあ、犯人は別の人って事か。」

 

「ええ、恐らく。」

 

早速、南と高山と岩泉は新前橋駅で下車した。

 

「ここで、特急「水上3号」は特急「草津3号」と別れて鹿沢口の万座へ向かう。」

 

「なるほど、新前橋で「草津」と「水上」が分かれるんだね。」

 

「その通りだよ。」

 

「主任。」

 

「ん、何だい岩泉。」

 

と、南は言った。

 

「犯人は新幹線に乗って、高崎から乗ったってことは考えられないかな?。」

 

「ああ、それも考えられるな。」

 

「ええ。」

 

早速、高崎駅へ向かった。

 

「ああ、そう言えば新幹線に降りた時に男を見かけたな。」

 

「えっ、男ですか?。」

 

「ええ、42歳ぐらいの男でした。」

 

「何処へ行ったか、わかりますか?。」

 

「ええ、そこの近くのトイレに入っていくところ見たな。」

 

「ほう、なるほど。」

 

「この男が犯人ですかね。」

 

「ああ、それも考えられるな。」

 

早速、南と高山と岩泉は高杉に報告した。

 

「何、高崎駅で男を見かけた。」

 

「ええ、多分その人が犯人とみて間違いないですね。」

 

と、岩泉は言った。

 

「恐らく、新幹線に乗って新特急「水上3号」に乗ったってことは考えられないか。」

 

「ええ。」

 

「それに、犯人は土門じゃないな。」

 

「そうか。」

 

「犯行時刻からにすると、高崎から新前橋あたりで11時頃とみて間違いないな。」

 

「ええ。」

 

一方、松本と桜井は1人の男に会って話を聞いた。

 

「ああ、そのことですか?。」

 

「ええ。」

 

「それなら、私は草津温泉と軽井沢へ行っていましたよ。」

 

「それは、本当なんですか?。」

 

「ええ、10時発の新特急「草津3号」に乗って万座・鹿沢口で下車していました。」

 

「そうですか。」

 

「ええ。」

 

彼の名前は鹿沼 徹、事件当日は上野駅から特急に乗って草津と軽井沢へ行っていたことが判明した。

 

「つまり、そこから草津温泉へ行った後に軽井沢へ行ったんですね。」

 

「ええ、そうだよ。」

 

と、鹿沼は写真を見せた。

 

「ほう、草津温泉へ行っていたのは間違いないし、次の日には軽井沢へ来ていたのは確かだな。」

 

「あれ。この女性は?。」

 

「ああ、私の彼女で、先日結婚したんですよ。」

 

「ほう、なるほどね。」

 

早速、南と高山と岩泉は写真を見た。

 

「間違いない、犯人はあの人だ。」

 

「えっ、それはどういう事。」

 

「犯人はあの人だ。」

 

「分かったよ、犯人はこれを利用したんだよ。」

 

「えっ、わかったのか。」

 

「ええ。」

 

「分かったのか、犯人が使った列車トリックが。」

 

早速、岩泉は捜査員たちに詳しく説明した。

 

「犯人は新幹線に乗って高崎へ向かっていったんです。」

 

「そうか、東京から高崎へは新幹線に乗り、そこから新特急「水上3号」に乗ったのか。」

 

「ええ。」

 

上越新幹線「あさひ307号」

 

東京発9時48分 乗車

 

高崎着10時41分 下車

 

新特急「草津3号」「水上3号」

 

高崎発11時20分 乗車

 

新前橋着11時27分 下車

 

新前橋発11時30分 乗車

 

万座・鹿沢口着12時39分 下車

 

「そうか、犯人は高崎駅のトイレで女装していたんですね。」

 

「その通りだ。」

 

「早速、群馬県警の報告しておこう。」

 

早速、南は群馬県警の山村刑事に連絡した。

 

「何、犯人は別にいる。」

 

「ええ、土門さんは犯人じゃありません。」

 

「えっ、しかし。」

 

「真犯人が分かったんです。」

 

「えっ、本当ですか。」

 

「ええ。」

 

そして、翌日。

 

「ん、あれは鹿沼です。」

 

「やはり、逃亡していたのか。」

 

「ええ。」

 

「そこまでだ、鹿沼!。」

 

「しまった、鉄道公安だ、逃げろっ。」

 

「待てーっ。」

 

「鹿沼!、お前を逮捕する!。」

 

と、岩泉は言った。

 

「ちくしょー。」

 

南と高山は確保して、高山が手錠をかけた。

 

数分後、群馬県警のパトカーが到着した。

 

「やぁ、大手柄でしたね。」

 

「まさか、真犯人を見つけるとは。」

 

「いいえ。」

 

そして、土門は南と高山たちにお礼を結って事件は解決した。




次回は、九州を舞台に事件を捜査します。

参考作品 西村京太郎「死を運ぶ「谷川5号」」より

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