舞台は、北の大地北海道。
第1章 乗客の忘れ物
東京駅にひかり「160号」が定刻通りに到着した。
「ん、誰かの忘れ物かな?。」
と、車掌の骨川が言った。
「えっ、新幹線の車内で忘れ物。」
「ええ、岡山発のひかり「160号」の洗面台と荷物置き場で発見されました。」
「ほう、その人は岡山から新幹線に乗って忘れていったのか。」
「それで、身元は分かりますか?。」
と、中野は言った。
「ん、調べていたら名刺がありました。」
と、早速調べてみると。
〈大空商会企画第1課 田島雄一郎〉
と、書いてあった。
そして、翌日。
田島は、死体となって発見されていた。
「間違いない、田島だ。」
「それで死因は?。」
「恐らく、スパナか金槌に殴った後に絞殺したと思われます。」
と、鑑識は言った。
「それで、鉄道公安隊特捜班は何か関係しているのかね。」
「ええ、実は昨日岡山発の新幹線「ひかり160号」の中で腕時計とバックの忘れ物が発見されたんです。」
「ほう、なるほどすると被害者は岡山から東京へは新幹線に乗り、帰京した直後に何者かに殺害されたというだね。」
「ええ。」
「これはたぶん、怨恨の可能性が高いな。」
と、高山は言った。
東京中央鉄道公安室・公安特捜班
「えーと、被害者の田島は昨日に朝一番の新幹線に乗って岡山へ出張へ行っていたことが判明しました、その日ホテルで1泊して次の日に11時36分の新幹線「ひかり160号」に乗って東京へ帰京した後に殺害されたとわかりました。」
「ほう、なるほどね、それで死亡推定時刻は?。」
「犯行時刻からにすると、恐らく15時45分頃だと考えられます。」
「そして、発見したのは17時00分頃だ。」
「つまり、犯人は人目のつかないところで犯行を行ったって事か。」
そして、事件から発生3日後に東京駅のみどりの窓口で被疑者と思われる1人の男を見かけたと通報が入った。
「ほう、1人の男が特急券と寝台券を買いに来たんだね。」
「どんな人だったか覚えていますか?。」
と、松本は言った。
「そうだな、確か42歳ぐらいの男性でした。」
「42歳の男性か。」
早速、松本は高杉に報告した。
「42歳ぐらいの男が怪しいのか。」
「ええ、その可能性があります。」
早速、田島が殺害された現場へ向かった。
「ほう、これは間違いないな。」
「田島は昨日から岡山から変えて来たそうです。」
「ほう、岡山って事は新幹線に乗って行ったんですか?。」
と、南は言った。
「ええ、一昨日に岡山へ出張へ行って次の日に新幹線に乗って東京へ帰京したそうです。」
「なるほどと言う事は被害者の田島は岡山へ出張へ行った後に何者かに殺害されたって事だな。」
「ええ。」
「それで、新幹線に何を忘れたんですか?。」
と、佐久間刑事は言った。
「はい、洗面台に財布を忘れたそうです。」
「ほう、財布か。」
「今、桜井と岩泉が調べている。」
一方、桜井と岩泉は。
「あのー、この財布は何処で発見したか覚えていますか。」
と、桜井は清掃員に言った。
「ええ、新幹線「ひかり」が到着した後に発見されたんです。」
「それで、何処で‐見つかったかわかりますか?。」
「ええ、確かここの洗面台の方で発見されました。」
「何処です。」
と、桜井と岩泉は洗面所へ向かった。
「ここです。」
「なるほど、財布を忘れているのを築かずに席に戻ったんだな。」
「でも、財布の中は現金以外は手を付けていないわね。」
「ええ。」
「何処に乗っていたな、分かりますか。」
「そうね、確かグリーン車の車内に乗っていたわ。」
「ほう、グリーン車に乗っていたんだな。」
「それで、その男がどうかしたんですか?。」
と、清掃員は岩泉に言った。
「実は、自宅付近の工事現場で死体で発見されたんです。」
「えっ、殺されたんですか?。」
「ええ。」
早速、桜井と岩泉は高杉に報告した。
「ええ、どうやら東京へ帰る途中で殺害されたと思われますね。」
「ああ、恐らくな。」
「そうか、被害者の田島は岡山から東京へ帰る途中で何者かに殺害されたって事か。」
「ええ。」
「とにかく、岡山県警にも捜査協力しておきますか?。」
と、梶山は言った。
「ああ、そうだな。」
都内で起きた殺人事件は、岡山県警にも捜査協力を得ることにした。高杉は岡山県警・捜査一課の北川警部に電話してもらった。
「ああ、その田島ならな11月6日に岡山へ来ていますね。」
「何処へ出張へ行ったか分かりますか?。」
と、高杉は言った。
「ええ、確か岡山にあります大空商会中国支社へ来ていますね、そして、7日、8日はプライベートで過ごしたと考えられます。」
「それは、本当なんですか?。」
「ええ、丁度倉敷へ行ったか、足を延ばして広島へ行ったら、宮島も楽しめますよ、岡山から山陰へは特急「やくも」に乗って松江香出雲へ行ったと考えられます。逆に気を宇都へ向かって事見物していたんだと思いますよ。」
「ほう、だが、中には岡山名物の吉備だんごもありましたよ。」
「きび団子なら車内販売でも売っていますよ、名古屋までです。」
「ほう、何処で宿泊したかわかりませんね。」
「岡山市内ではないとすると、調べるのは大変ですね。」
「ええ。」
「もし泊まったとしたら、玉造温泉か倉敷と広島市内のホテルの可能性が高いですね。」
と、高山は言った。
「つまり、一昨日の朝に新幹線に乗って岡山へ向かい次の日にプライベートで倉敷又は広島へ行ったか、あるいは岡山駅から特急「やくも」に乗って出雲へ向かって玉造温泉に泊まった可能性が高いな。」
その後の調べで、田島は11月6日に岡山駅前のホテルで1泊していた事が判明された。
「やはり、田島はホテルに泊まっていたのか。」
「ええ、確認してもらったよ。」
「そうか。」
東京駅・みどりの窓口
「すいません。」
「はい、何でしょうか?。」
「先日予約しました、寝台特急「北斗星1号」の乗車券と寝台券と札幌と小樽への切符を下さい。」
「はい、わかりました。」
男は、みどりの窓口で北海道行の切符を買っていた。
そして、男は上野駅へ向かった。
「札幌行か、これに乗ればいいのか。」
と、男は言った。
16時50分、上野駅で1人の女性が寝台特急「北斗星」に乗り込んで北海道へ向かった。
まもなくー、16時50分発東北本線回り寝台特急「北斗星1号」札幌行が発射します、ドアが閉まりますご注意ください。
と、駅のアナウンスが流れた。
ピィーッ!
16時50分、寝台特急「北斗星1号」は上野駅を発車した。
そして、第2の殺人は北海道で起きるのだ。