遊戯王ZEXAL 転生決闘者『築根ゆうや』   作:ふわ×フワ

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 ハートランド学園一年生が大集合。ついに遊馬君との対面にございます。

 日常描写とかってーのは、私どうにも苦手らしい。ギャグとかも書きたいんだけどなぁ。



No.13 ナンバーズクラブとD(デュエル)

 

      

 昼休み直前。遊八は授業を受けつつも、脳内に後悔がグルグル回り続けていた。その原因は朝、登校時間に遡る。

 

 

——

 

 夢から目覚め、彼は早速手に入れたカードパックを開封した。その後、デッキ調整に夢中になっていた彼は、ふと時計を見て気づいたのだ。

 

「……あ、やべ遅刻する」

 

 そこからはもう、どったんバッタン大騒ぎだ。デッキを片付け、急いで支度をしたら、全速力で駆け抜ける。と、しばらくして異変に気づく。

 自分以外の一切が止まっている。一瞬デュガレスの仕業かと思ったが、なんとなく空を見上げて——。

 

「あ、今総集編中だ」

 

 原作のあるシーンを思い出した。

 空に浮かぶ三つの太陽。止まった時の中で、遊馬とアストラルはこれまでの戦いの舞台を巡るのだ。最後にカイトと会って……。

 

「そこでいずれ決着を付ける的なやり取りがあった気が…」

 

「決着はWDC(ワールド・デュエル・カーニバル)でだ!」

 

(あ、そうそう。こんな感じで…え?)

 

「貴様もだ。築根遊八」

 

 視線は遊八へと向けられた。天城カイトだけではない。この場にはもう2人、遊馬とアストラルもいる。

 

 (……思考停止を確認。再起動しますか?…YES)

 

「え? あ、はい…お互い、頑張りましょう?」

 

 展開を思い出していたら、丁度その場面に出会してしまった。

 体と思考を無理矢理動かし、どうにか今に至る。結局遅刻した。

 

——

 

 

(いたなぁ、アストラル。時が止まってる間につい逃げてもうたからなあ、僕は常時見れるのかな、どうだろ。でもそこはどうでもいいのだ。遊馬君との衝撃の初対面。あ、いや初対面ではないや。接点は無いけど。でもなくて! 絶対怪しまれたー。すっげー挙動不審だったよねー。やらかしたあー!)

 

 頭を抱えて唸っていると声を掛けられた。

 

「おい、遊八。もう授業終わったぞ」

「ふえ?」

 

 陸人がそう言った丁度そのタイミングで、チャイムが鳴り止んだ。

 

「あー、うん。ありがと」

 

 机の上を片付ける。あんな状態でもちゃんとノートを取っていた。遊八は自分の無意識に感謝した。

 

「どうしたよ」

 

 あからさまに様子がおかしい遊八を、陸人は心配する。

 

「いや、ちょっと朝ね…やらかしてね。遅刻とは別でね。関係はあるんだけどね、はは」

「……面倒事か?」

「うん」

 

 目が泳ぎまくっている遊八。なんとなくで当たりをつければ、それに遊八は間違ってもない返答をした。

 

(異世界絡みだもんな。面倒どころじゃないや。考えてたのそこじゃないけど)

「準備不足でもあったろ。お前の事だし、精神的な方で」

「うぐっ…まぁ、はい。結構呑気してました。そんで結局冷静さを欠いた私のミス…です」

 

 デュエル以外で想定外の事態が起こると、遊八は弱い。尻すぼみになっていく声に陸人は呆れた。

 

「まったく…行き当たりばったりなとこあるよな。見てる分には愉快で良いんだけどな」

「ぐう…気をつけます」

 

 きっと何とかなる。と少し楽観視し過ぎていたかもしれない。遊八、反省。ただし、対応力がすぐさま上がりはしない。今後の成長に期待しよう。と、ここで二人に別の声が掛かった。

 

「あの、陸人君遊八君。ちょっと手伝ってもらいたいんだけど…いいかな?」

 

 クラスメイトの女の子だ。困り事らしい。

 

「ん? 良いよ。何かな」

 

 返事が早い。悩む時間など一切無かった。

 

「せめて内容を聞いてからにしろ」

「あだっ」

 

 安請け合いする遊八の頭に、陸人の手刀が刺さった。

 

 

……

 

「ありがとね。私だけじゃ手が回らなくて…」

「いいのいいの、気にしなくて。困ってたから助けた。それだけなんだから」

 

 ちゃんと内容を聞いて、手伝うことにした遊八が、クラスメイトと並んで歩く。陸人は職員室に用事があったらしく、今はいない。後ほど合流予定。

 

「前からだけど、優しいよね。みんな頼りにしてるんだよ」

「そうなの? こりゃ嬉しいな。ふふん、これからも頼りにしてくれて良いよ」

 

 天狗状態。けど内心はそうでもない。何故ならこれは、ナンバーズの加護のお陰。そう思っているから。

 

「ふふっ、そうだね。それじゃあその時は、お願いしてもいいかな……そうすれば陸人君とも…ふふっ」

 

 最後にボソっと呟く。この子はどうやら陸人にお熱な様子。どうでもいい話だが…。

 

「ん、どうかした?」

「え⁉︎ いやいや、何でもないよ。それより! なんか変わったよね。前よりも明るくなったって言うか。親しみやすいかも」

 

 露骨な話題転換。

 

「そう、かな…だったら嬉しいな」

「うん、そうだよ。私は今の方が好きかな」

「そっか、じゃあ成果は出てるのかな。よし、これからも頑張るぞ!」

「お、何のことかわからないけど、やる気満々だね。頑張って!」

 

 そうして、談笑しながら廊下を進んでいると…。

 

「え? ヤベっ、退いてくれええ!!」

 

 よそ見していたのか、正面から一人の生徒が突っ込んできた。

 

「え⁉︎」「うわっ!」

 

 ドン、と音を立ててぶつかり、遊八とその生徒が尻餅をつく。頭もぶつけたのか、両者とも額を抑えている。

 

「2人とも大丈夫⁉︎」

 

 心配するクラスメイト。

 

「いってえ…あ、ごめん。大丈夫か」

 

 生徒の方から謝罪が聞こえた。

 

「だ、大丈夫…こっちもごめん」

 

 遊八も返して、額の手を退かす。

 

「「あ」」

 

 二人の声がオーバーレイ。今朝の記憶をエクシーズ召喚。

 

「あー! お前朝の!」

「…あー、さっきぶりです」

 

 顔を合わせれば見知った顔。九十九遊馬が遊八の目の前にいた。

 

「遊八君の知り合いなんだ?」

「あー、うん。それでいいはず。だよね?」

「お、おう。俺は九十九遊馬。って、しまった! カードが散らばっちまった!」

 

 ぶつかった拍子に散らばってしまったのだろう。急いで掻き集める遊馬。遊八とそのクラスメイトもそれを手伝う。

 

(あ…)

 

 そこで遊八が更なるやらかし。しかし手を止める訳にはいかず、他のカードと重ねてバレないように祈りながら遊馬へと手渡した。

 

「はい、どうぞ。今度から気をつけてね」

「おう、ありがとな」

 

 そしてすぐさま、クラスメイトの手伝いを理由にその場を立ち去った。

 

「……何か忘れてるような」

 

 何か引っ掛かりを覚えながら、遊八から受け取ったカードの束を確認する遊馬。

 

「良かった。ホープもちゃんとあるぜ」

『どうやら、彼はナンバーズの影響を受けない様だな』

 

 遊馬に投げられたその声の正体は、アストラルのもの。その場にいながら、遊馬以外の誰もが、彼を認識していない。

 

「え…あ! そうだよ! あいつの正体知らなきゃなんねぇんだ! 何で言ってくれねぇんだよお!」

『この短時間で忘れるなどありえない』

 

 やいのやいのと言う遊馬を無視して、アストラルは思考する。

 

(彼はあの朝の一瞬、私を認識していた様に見えたが…気の所為だったか…? そしてナンバーズを手にして尚、正気を保っていた。カイトとも面識があるのは今朝の件でわかっている。只者ではないのは明らか…一見すると普通の人間。だがあまりに異質。一体何者なんだ…)

 

……

 

 一方の遊八。手伝いを利用して退散したはいいものの、どこか思う所はありそうだ。

 

(流石に怪しまれたままは良くないよな。どうにか味方として認識してもらわんと。いや、でもあんまこう、口が巧くはないからなぁ……うん。ムリ、もう知らん! どストレートに行こう。それしか無い。遊馬君ならそれで大丈夫なはずだ。アストラルは一旦無視せざるを得ん。よし決まり!)

 

 とりあえず今困ってる人優先。と、少し逃げの思考が混ざりつつも、放課後に向けて心の準備をするのだった。

 

 

 

 

 時は過ぎ、来る放課後。

 あるクラスにて、一人を中心に数人の生徒が集まっている。彼らはナンバーズクラブ。遊戯王ZEXALの主人公たる九十九遊馬。そしてその仲間たちが彼の助けとなる為に集まった、ナンバーズの謎を探る者たちである。

 とまあ紹介はここまで。今の彼らは、ただ普通に談笑している。その内の、この中でただ一人、隣のクラスの生徒である表裏徳之助が、ある話題を挙げた。

 

「そうだ遊馬くん。実は昨日、凄いデュエルを見たウラ」

「凄いデュエル?」

 

 徳之助の言葉に疑問と、隠し切れないワクワクを滲ませながら聞き返す。他のメンバーも気になっている様子。次の言葉を待つ。

 

「俺のクラスの委員長がデュエルしてたんだウラ」

「徳之助君のクラスの委員長と言えば、トドのつまり、彩葉陸人君。ですね」

 

 その名を出したのは、このクラスの委員長である等々力孝。同じ委員長同士面識があったようだ。

 

「そうウラ。こっちの委員長のデュエルって、強いって噂だけで、その実力を知る人はほとんどいなかったウラ。でも、昨日遂に目撃したウラ。正直今の遊馬君より強いかも、ウラ」

「遊馬より⁉︎」

 

 遊馬とは腐れ縁の武田鉄男が驚きの声を上げる。彼と遊馬は、昔からよくデュエルしていたのだ。つまり、その実力をよく知るが故の驚愕である、

 実際衝撃発言には違いないだろう。少し前の、ナンバーズを手にする前ならいざ知らず、今の遊馬はこれまで数々の強敵と渡り合い、勝利して来た。アストラルと力を合わせれば、あの天城カイトとも並ぶ程だ。(まあカイトと引き分けたゼアルの力を、彼らはまだ知らない訳だが…)そんな彼を超える可能性が示唆されれば、驚くのも無理はない。当の本人もそんな表情を浮かべている。

 

「スッゲェ、マジか。なんかワクワクするぜ」

 

 が、それ以上に嬉しそうではある。

 

『身近な場所に、想定外の強者がいたのだな』

 

 アストラルも、一人の決闘者として、その存在に興味を示した。

 

「そうウラそうウラ。怒涛の攻撃を防ぎ切っての完全勝利。遊馬君。デュエルしたくないウラか?」

「おう! すっげぇデュエルしたいぜ!」

 

 目を輝かせる遊馬。その様子に徳之助もうんうんと頷く。と、その時だ。

 

「面白そうな話をしてるな…徳之助君」

「へ?」

 

 徳之助の肩にポンと、手が置かれた。振り向きながらも、その顔はどんどん青ざめていく。

 

「よっ、お前の大好きな委員長様が来てやったぞ」

 

 その手の正体は丁度話題の中心となっていた人物、彩葉陸人だった。

 

「お前の考えてる事、大体察しがつくぜ。俺にデュエルさせてる間に、確実に逃げ仰せようって魂胆だろ? まったく、そそくさと出てったと思えば…」

「まあまあ落ち着いて陸人君。ごめんね急に」

 

 後ろから遊八も来た。どうやら二人は、徳之助を追って来たようだ。

 

「は、離すウラ!」

「駄目だ。また問題を起こしやがって…注意するこっちの身にもなって欲しいな」

 

 それを聞けば、その場の全員が納得した顔をする。悪名高い徳之助なのだった。しかし一人、九十九遊馬だけは彼を庇う。

 

「徳之助を離してやってくれないか?」

「ん? さっきも言ったけど無理だ。注意はしなきゃだしな。その前に逃げられちゃこいつの為にもならん」

 

 そこで遊八が、遊馬に耳打ちする。

 

「ほら、何かやらかして逃げてもさ、結局捕まって怒られる事のが多いじゃん。何なら逃げた分余計に…」

 

 それを聞いた遊馬。心当たりがいくつか浮かぶ。特に姉や祖母の姿が強く…。

 

「た、確かに…」

「遊馬くぅん!」

「わかってくれて助かる」

 

 遊馬、陥落。そのまま陸人は徳之助を引きずり、教室を後にする。最後に一言だけ残して。

 

「そうだ。デュエル…言ってくれれば考えるよ。それじゃあ、お邪魔しました」

 

 去って行った陸人たちを見送り、遊八が話を切り出した。

 

「さて改めて、急にごめんね。僕は築根遊八。知ってる人もいるけど一応、初めまして」

「遊八君…あ、昔遊馬と名前が似ててよく間違えられてた」

 

 そう零したのは観月小鳥。お互いに、接点は無いけれど名前だけなら知ってる枠だ。彼女の幼馴染である遊馬も同様。

 

「あー、いた気がするぜ」

「そ、そう。その遊八…」

(名前間違えられるって結構複雑なんだよなぁ。それがこの後も確定で一人…)

 

 内心でぼやきながら本題へ。

 

「実は僕も遊馬君に用があってね…えっと、朝の件で」

「……そうだ! お前なんであそこにいたんだ?」

『まさか遊馬、また忘れていたのか…?』

 

 ちょっと内心ギクっとしながら、誤魔化すように遊八と視線を合わせる。その返答に遊八は、カードで答えた。

 

「これで十分だよね」

 

『No.60 刻不知のデュガレス』

『No.57 奮迅竜 トレスラグーン』

 

 ナンバーズクラブの面々がギョッとする。遊馬も少し表情が険しくなった。

 

「あー大丈夫。敵対する気は無いから。ただちょっと怪しまれてそうだから、誤解を解いておきたくてね。それだけ」

『…やはりナンバーズを手にして正気を保っている』

「遊八、お前大丈夫なのか?」

「一応…とりあえず場所、移そっか」

 

 あまり人目のつく場所でする話ではない。と言う訳で移動を開始。同時に遊八は、研究会メンバーに連絡を送った。

 移動しながら遊八は自身について話し始める。一部を暈しながら…。

 

「ナンバーズ…デュガレスが言うには、僕の魂がなんか特殊らしくて、取り憑けないんだって」

「特殊?」

「そう。まあ、何がどうって言われても、僕もわからないけどさ」

『魂…それが彼に感じた違和感の正体か』

 

 アストラルが、自分の抱いた感覚と擦り合わせる。

 

「そっか、アストラルは異世界から来たんだったよな。もしかしたら似た部分があるのかもな」

 

 彼としてはテキトーに言ったのだろうが、実際そんな感じだ。

 

『私と彼が似た様な存在…? 彼も別の世界から来たとでも言うのか…?』

「いや、そんなの俺もわかんねえって」

 

 ここまでのやり取りは当然、二人にしかわからない。アストラルは遊馬にしか見えていないからだ。そこに遊八が割り込む。

 

「アストラル…もしかして、あの水色の…人? 今もそこにいるの?」

 

 その存在を知っている。が知らないふりをする。

 

「ああ、ここに…ってお前、アストラルが見えてたのか⁉︎」

「あの朝のタイミングだけね」

『やはり…だが何故今は見えていない?』

「見える理由とか、心当たりあるか?」

 

 考える遊八。心当たりはあるが、なら何故見えていないのか。とそこで、遊八のナンバーズが淡く光を放ち始めた。それを知覚した遊八が、ナンバーズを手に取る。

 

「ナンバーズが話したがってる。一旦変わるけど、驚かんといてね」

「かわる?」

 

 遊馬も、着いて来たナンバーズクラブ一同も、全員が首を傾げる。

 目を閉じて、一瞬の間、以前の様な不快感は無く。すんなりと入れ替わる。

 

「失礼するぞ。ほんの少しだが、我が話をしよう。アストラル」

 『「⁉︎」』

 

 驚かないなど無理な話だ。数字の刻まれた瞳に、表情と口調の変化。これには遊馬、アストラル、その他全員度肝を抜かれた。

 

「遊八がアストラルを認識できるか、これは簡単。見える。異世界と一定以上の繋がりが必要とされるがな。因みに我らは見えているし、声も聞こえるぞ」

 

 その目は確かにアストラルを見ている。これを確認したアストラルが、ナンバーズ…デュガレスへと質問する。

 

『遊八が話していた事は、全て事実だな?』

「事実だ。詳細は調査中、としておこうか。何しろ遊八は、謎の集合体と化しておるのでな。とは言え、全てを明らかにできるとは思えんが……ん? しまった調整が甘かったな。前のようにはいかぬか…仕方がない。最後にこれだけ言っておこう」

 

 唯一ここまでの話について行けているアストラルは、彼の言葉に耳を傾ける。あれこれ質問する余裕も無ければ、そもそも明確な回答が返ってこなさそうだからだ。

 

「遊八は敵ではない。無論、我らもだ。今はまだできぬが、いずれそちらに戻る。心配は無用だ」

 

 そう言って目を閉じる。次に目を開ければ数字が消え、元の遊八に戻っていた。

 

「どうでした? 何か収穫はありました?」

『…敵ではない。それがわかっただけ十分か…そう伝えてくれ』

 

 嘘を言っているようには見えず、遊八自身は今朝の反応も含めて、巻き込まれた側と判断できた。100%では無いが、信じても良い。それがアストラルの出した結論。

 

「お、おう。敵じゃないってわかっただけで十分だってよ」

「そっか…はあ、良かった〜。目標達成」

 

 肩の荷が降りた。と言わんばかりの遊八に、やはり警戒は無用だったと悟る。

 

「よっし! それじゃあ改めて自己紹介と、親睦を深める為にデュエルしようか!」

 

 早い切り替え…と言うよりそっちが目的だったのではと、そう思わざるを得ない。

 

 移動を終えた一同が立つのは、人気の少ない空き地。そこには既にデュエル研究会のメンバーと徳之助がいた。

 

「あ、徳之助君も一緒だったんだ」

「ここに来ながら説教したからな」

 

 どうやら徳之助は、研究会メンバーに逃げ道を塞がれながら来たらしい。

 

「紹介するよ。僕の友達、デュエル研究会のメンバーだ」

 

 それぞれが自己紹介をする。遊八と陸人は改めてになるだろうか。いや、そういえば陸人は自己紹介をしていなかった。

 その後は、彼らに倣ってナンバーズクラブが自己紹介するターンに移る。

 

……

 

「ナンバーズクラブか…遊八の事を考えるなら無関係ではないな。わかった。もし協力できそうな事があれば力を貸そう」

 

 陸人が代表して声を上げる。これをナンバーズクラブの面々は、大いに喜んだ。

 

『これは、心強い仲間ができたな』

「ああ」

 

 斯くして、ナンバーズクラブとデュエル研究会の間に繋がりができた。新しい友達もできた。

 

「ところで、もう一つの目的を忘れてないよな」

「デュエルだろ。受けて立つぜ」

 

 遊八と遊馬。やる気満々の二人に、アストラルが待ったをかけた。

 

『待て、これはナンバーズがかかったデュエルだぞ』

「でも遊八は敵じゃないんだろ?」

 

 ただのデュエルならいざ知らず。ナンバーズが関われば、それはアストラルにとって命の危機。敗北してはならないのだ。

 

「あー忘れてた。このデュエルをするにあたって、僕は縛りを、そっちには僕から条件をつける」

 

 それを知る遊八が、ある条件を提示した。その内容は——。

 

1、遊八はデッキからナンバーズを抜き、研究会メンバーから1人を選出。代わりに対戦してもらい、遊八は指示に努めること

2、プレイヤーは遊馬だが、アストラルが指示をだすこと(要はアストラルとデュエルがしたい)

 

「僕がナンバーズを縛ってるのを除けば、条件は同じだ」

『なるほど、それなら問題は無いか』

(恐らく私の事はNo.60から聞いたのだろう)

「いいかな? 遊馬」

「なあ、俺が自分でやるんじゃダメか?」

 

 自分がデュエルしたかった遊馬は、少し不満そうだ。

 

「別にいいんだけど、僕が単純にアストラルとやりたかったから。んで強い決闘者のプレイングを見て学ぶのも、強くなるには大事だと思うんだ。それに自分とパートナーの選択の違いから、より広い視点の獲得に繋がる気がしてね。と、言う訳で優希君。カモン」

 

 遊八が自分のデッキを使わせるのは優希。最初から決めていた事だ。

 

「強くなる為に、強い決闘者から学ぶ。か…わかった。アストラル、頼んだ」

『ああ、任せろ』

 

 向こうも了承した様だ。

 

「行くぜ!」

「おうよ!」

 

「「デュエルディスク、セット!」」

 

 叫んだものの、遊八は指示担当なので装着しない。

 デュエルディスクを着けないデュエルは久しぶり。懐かしい様な、でもどこか違和感がある様な、不思議な感覚がした。それだけ彼が、この世界に馴染んだと言う事なのだろう。

 

「「Dゲイザー、セット!」」

 

 観戦者たちもDゲイザーを着ける。

 

「「デュエルターゲット…ロックオン!」」

 

 このデュエル、異世界からの決闘者たちが、その頭脳を遺憾なく発揮する。

 

『「「「デュエル!!!!」」」』

 

 遊馬(アストラル)vs優希(遊八)

 LP 4000 LP 4000

 





 私はラブコメを書けない。間違いない。だからその分デュエルは全力で書く。

 意外とデュエル回少ない気がするんですよ…次回! 次回はやるからね! っつー事で次回、実質アストラルvs遊八! 私は二人の激闘を描けるのか!乞うご期待!
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