遊戯王ZEXAL 転生決闘者『築根ゆうや』   作:ふわ×フワ

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 連続投稿最終日ィ!

 書けた、書けた、書けた書けた、書けたァッ! 書けたぞォーーーッ!
 やり遂げたぁ。これで一ヶ月くらいは休んでも…ええかな? ええよな!
 (半分)冗談はさておき、やれるとこまではやる。でも今週土曜はお休みしたいなと。てかします。



No.22 (カード)と超える恐怖(かこ)

 

     

 アンナの性格上、挑発には弱い。

 遊八の宣戦布告に反応。ブレーキが壊れた。

 

「……その発言、後悔させてやるぜ!」

 

「やっぱアンナはそうでなくちゃね。それじゃあ見せてもらおっかな! アンナのデュエルをさ!」

 

 遊八も興奮している。待ちに待ったこの時が来たのだから。

 ナンバーズに願った、過去を打ち破る力。これを以て、遊八はこの因縁に決着をつける。

 

「行くぜ!」

 

「「デュエルディスク、セット! Dゲイザー、セット!」」

 

『ARビジョン、リンク完了』

 

「「デュエル!!」」

 

 アンナ   vs   遊八

 LP 4000      LP 4000

 

 

「先行はもらったぜ! 俺のターン、ドロー!」

 

 爆走列車は暴走列車に。神月アンナ、発車オーライ!

 

「俺は〈爆走特急ロケット・アロー〉を特殊召喚!」

 

『爆走特急ロケット・アロー』☆10 ATK/5000

 

 

「うわぁ! 攻撃力5000⁉︎ バケモンかよぉ!」

 

『いきなり超ヘビー級モンスターを特殊召喚…!』

 

 豪快な一手に、遊馬もアストラルも驚愕する。

 しかしこれほどのモンスターだ。当然デメリットがある。

 

 

「このカードは通常召喚できず、自分フィールドにカードがない時だけ、手札から特殊召喚できる。そして、自分のターンが来る度に、手札5枚、墓地に送らなければ破壊される!」

 

 

 途轍もなく重いデメリット。遊馬の驚きは止まらない。

 

「手札五枚⁉︎ そんなに墓地に送ったら、すぐに手札が無くなっちまうじゃねぇか!」

 

 

「〈爆走特急ロケットアロー〉を特殊召喚したターン、俺は攻撃はできず、このカードがフィールドにいる時、これ以外のカードはセットできない。ターンエンドだ! さあ、どっからでもかかって来い!」

 

 かなり扱いづらいモンスターだが、その攻撃力は一撃必殺になりかねない。

 

「それじゃあ行くぞ。俺の……僕のターン!」

 

 勇気の一人称を敢えて封じる。かつての誰かを通してではなく、自分で超えるために。

 

「ドロー! モンスターと2枚のカードを伏せて、ターンエンド!」

 

「あー! お前逃げんのかよぉ!」

 

 やはりまだ初心者。だが真正面に全速力でぶつかるその姿勢は、彼女の良い所だ。

 

「今、そいつに勝てるモンスターがいないからね」

 

 しかしこれは勝負なので、一旦無視する。

 

「うー、だったら見てろぉ。俺のターン、ドロー! 俺はコストを支払わず、〈ロケット・アロー〉を破壊!」

 

 駆ける列車が爆散する。

 

 

『バカな…』

 

 折角の高打点を手放したアンナ。

 アストラルにはその考えが読めない。

 

 

「俺はカードを5枚伏せて、ターンエンドだ!」

 

 

「今度は伏せカードが五枚⁉︎ しかも、モンスターがいないから、ノーガードだぞ!」

 

『何を考えているんだ……』

 

 驚きっぱなしの二人。特にアストラルには、このようなデュエルは新鮮だった。

 

 

「さあ、どっからでもかかって来い!」

 

「僕のターン。ドロー!」

 

 しかし遊八にとってはそうでもない。内容こそうろ覚えだが、豪快さだけは鮮明だった。

 

「〈紅血鬼〉召喚。〈蒼血鬼〉も反転!」

 

『紅血鬼』☆4 ATK/1700

『蒼血鬼』☆4 ATK/1000

 

 

『遊八はレベル4を揃えてきたな』

 

「来るか! エクシーズ召喚!」

 

 

(出すカードはもう決めてる。でも、アンナのカードを考えりゃ焦らんくていいな)

「エクシーズ召喚はせずにバトルだ!〈紅血鬼〉で直接攻撃!」

 

 飛びかかる紅い蝙蝠。だが、通らない事を遊八は知っている。

 

「俺は自分フィールドのカードを、全て破壊!」

 

 

『何——⁉︎』

 

 先の読めない展開に、翻弄されるアストラル。

 

 

「そして、〈除雪機関車ハッスル・ラッセル〉を特殊召喚! このカードは通常召喚できず、相手が直接攻撃を仕掛けてきた時、自分の魔法・罠カードを全て破壊する事で、手札から特殊召喚できる! 現れろ!〈除雪機関車ハッスルラッセル〉!」

 

『除雪機関車ハッスル・ラッセル』☆10 ATK/2500

 

 

「中々見ないですね。こんなデュエル……面白いです」

 

 目が離せない。実力はともかく、アンナらしさ溢れるデュエルは、成美をワクワクさせる。

 

 

「……攻撃中止」

 

「ハッ、びびってる。だったらこっちから行くぜ!〈除雪機関車ハッスル・ラッセル〉の効果発動! 破壊した魔法・罠ゾーンのカード1枚につき、200のダメージを与える!」

 

「破壊したのは5枚。1000のダメージか…っ!」

 

 遊八 LP 4000→3000

 

 除去したカードが、吹雪となって浴びせられる。先制したのはアンナ。

 

「いよぉっし! まずは1000ポイントぉ!」

 

「ぐうっ…カードを1枚伏せて、ターンエンド!」

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 良いカードを引けたのだろう。その目が一瞬見開かれた。

 

「俺は魔法カード〈臨時ダイヤ〉発動! このカードは、墓地から攻撃力3000以上の機械族モンスター1体を、守備表示で特殊召喚する! 復活しろ、〈爆走特急ロケットアロー〉!」

 

『爆走特急ロケットアロー』☆10 DEF/0

 

 

「またあのモンスターか?」

 

『レベル10のモンスターが二体……』

 

 

 

「行くぜ遊八! 俺の爆走デッキ、止められるもんなら、止めてみやがれ!」

 

 啖呵を切ったアンナ。

 遊八は覚悟する。あのモンスターが来ると——。

 

「俺はレベル10の〈ロケットアロー〉と〈ハッスルラッセル〉をオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

 

 レベル10を素材にした、重量級エクシーズ……遊八に冷や汗が滲む。

 

「現れろ!〈超弩級砲塔列車グスタフ・マックス〉!」

 

『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』★10 ATK/3000

 

 

「攻撃力3000⁉︎」

 

『しかもランク10のモンスターエクシーズ』

 

 

「こいつの力を思い知らせてやるぜ!〈グスタフ・マックス〉のモンスター効果発動!このカードは、一ターンに一度、ORU一つ使う事で、相手に2000ポイントのダメージを与える!」

 

 ORUの消滅と同時に、変形を開始する。伸ばされた砲台は遊八に狙いを定め、エネルギーをチャージする。

 

 

「変形した⁉︎ しかも2000ポイントのダメージ⁉︎」

 

 ライフ初期値から半分を削る大ダメージ。大型モンスターに相応しい豪快な効果。

 

 

「行っけぇ!〈グスタフ・マックス〉! 発射オーライ! ビッグキャノン!」

 

 チャージを終え、放たれる砲撃。いや、あれはもうビームだ。

 

「ぐああああああ!!!」

 

 遊八 LP 3000→1000

 

 

「あっ!」

 

 一気に削られるライフ。吹き飛ばされる遊八。

 成美が心配の叫びを上げる。この大ピンチ、遊八に打つ手はあるのか。

 

 

「やったぜ! やったやったやったあー! これでLPは残り1000だ! このデュエル、もらったぜ!」

 

「くっ!」

 

「さっきの約束、忘れんなよ! トドメだ! 攻撃力3000の〈グスタフ・マックス〉で、攻撃力1000の〈蒼血鬼〉を攻撃!」

 

 迫る列車。その巨大な車体で轢き潰しにかかる。

 

「罠発動!〈重力解除〉! 全てのモンスターの表示形式を変更! これでバトルは実質無効だ!」

 

『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』ATK/3000→DEF/3000

『蒼血鬼』ATK/1000→DEF/1700

 

「チッ、ターンエンドだ。命拾いしやがって…でも、次のターンで終わりだぜ!」

 

 

「遊八の奴どうすんだ? このままじゃグスタフ・マックスの効果を食らって負けちまうぞ? だからといって、攻撃力3000のグスタフ・マックスは、簡単には倒せねぇし……」

 

『だが方法はあるはず。彼ほどの決闘者が、あのまま終わるはずが無い』

 

 驚異的なモンスターに、遊八を心配する遊馬。しかし、一度カードの剣を交えた彼らは知っている。このピンチに、ただで終わる遊八ではないと。

 

 

「ふぅー…僕のターン、ドロー!……うーむそうか。手札より、魔法カード〈スペース・サイクロン〉発動! フィールドのORUを一つ取り除く!」

 

 反撃のカードは無さそうか。だが、敗北は僅かに遠のいた。

 

(なんか全然モンスター来ねぇ。でも、次のターンのダメージは回避できるしいいだろう)

「これで効果は使えない! カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「よくも…よくも…この俺を怒らせたらどうなるか、思い知らせてやる!」

 

 往生際の悪い遊八に、アンナの怒りが爆発した。

 

「俺のターン! ドロー!〈グスタフ・マックス〉を攻撃表示に! そして俺は! 手札から装備魔法、〈機関連結〉を発動。墓地にいるレベル8以上の機械族モンスター2体を、ゲーム中から除外し、機械族モンスターに装備することで、そのモンスターの攻撃力は2倍になる!」

 

 コストはグスタフ・マックスの素材となっていた二体。列車に乗る超重量の大砲が、この二体のモンスターへと移し替えられた。

 

『超弩級砲塔列車グスタフ・マックス』ATK/3000→6000

 

 

「攻撃力6000⁉︎ ロケットアローより上じゃねぇか!」

 

『なんという破壊力なのだ……!』

 

 今日一番の大火力。もう何度驚いたことか。

 

 

「更に!〈機関連結〉の効果により、装備モンスターが守備モンスターを攻撃した時、攻撃力が守備力を超えていれば、その差の数値だけ、貫通ダメージを与える!」

 

 

「これでは、どちらを攻撃されても遊八君の負けです……」

 

「嘘っ⁉︎」

 

 攻撃を凌げるかと思えば、その想定をひっくり返してきた。

 

 

「これで勝負はついたな。遊八! お前は俺のものだ! それともあん時みたいに、俺に泣きつくか?」

 

「泣きつく? どん時だ……?」

 

「俺がお前のカードを取った時だ!」

 

「うんぬぬ……取った時、とった時……」

 

 遊八は唸った。全部を事細かに覚えていないからだ。

 カードを盗られたのなんてアンナ以外にも何回かあったので、少し混同していたりもする。

 

「まだ惚ける気か! だったら思い出させてやるぜ! 6000ポイントの攻撃力でな! 行くぞ遊八! トドメだ!」

 

 攻撃を仕掛けようとするアンナだが、その行動を遊八は許さない。

 

「罠発動!〈威嚇する咆哮〉! 相手はこのターン攻撃宣言できない!」

 

「この期に及んでまだ……! くっ、ターンエンド!」

 

 粘る遊八に怒りが収まらない。

 

「……あ、思い出した。あん時か……なあ、アンナ」 

 

「なんだよ」

 

 ようやく思い出した遊八は、未熟な過去との訣別を告げた。

 

「僕はもう、あの時のような泣き虫は卒業した。だから泣きつきなんかしない。それを、君に勝つことで証明してやる!」

 

 ナンバーズを手にして、決意した。弱い自分から生まれ変わると。

 今こそ、己の過去を打ち破り、生まれ変わる時。

 デッキトップを取り、内に眠る闇を祓うように腕を振る。

 

「僕のターン! ドロー!」

(ようやくだな。これで全力を叩き込める!)

 

 アンナとのデュエルは、今日してきた中で一番落ち着いていた。

 久しぶりに、低速かつ快適なデュエルだった。それを少しだけ、自らの手で崩す。

 

「〈召喚僧サモンプリースト〉を通常召喚! このカードは召喚時に守備表示になる」

 

「今更守備を固めたって無駄だ!」

 

「んな事しないよ。〈サモンプリースト〉の効果発動! 手札の魔法1枚を墓地に送り、デッキからレベル4以下のモンスターを特殊召喚する! 来い、〈聖鳥クレイン〉! その特殊召喚時効果を発動し、1枚ドロー!」

 

 レベル4が並び、引きも良い。これが遊八の望んだ展開。ついに遊八が反撃を開始した。

 

「〈サモンプリースト〉と〈クレイン〉でオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚! 顕現せよ、〈No.60〉!」

 

 遊八は予め、一般人相手には力を抑えるようにと伝えてある。彼らもそれを了承。故に心置き無く使用できるのだ。

 

「時司りし我が悪魔!〈刻不知のデュガレス〉!」

 

『No.60 刻不知のデュガレス』★4 ATK/1200

 

 遊八の右手に刻まれる数字。ただし、あくまで演出に過ぎない。

 

 

『ナンバーズ…本気なのだな』

 

「そういやぁ俺たち、遊八のナンバーズの力って知らないよな」

 

 遊馬たちの前での、初めてのお披露目。その力は彼らにどう映るのだろうか……。

 

 

『どうやら、望みを叶える時が来たようだな』

 

(ああ、頼むデュガレス。僕に力を貸してくれ)

 

『言われずともそのつもりだ』

 

(ありがとな)

 

 深く心で通じ合った今ならば、思念での会話も可能。そちらに意識を割かれるし、疲れるのであまりやりたくはないが。

 

「攻撃力1200? そんなんじゃ俺の〈グスタフ・マックス〉には勝てないぜ!」

 

「だな、だからまだ続ける。自分がエクシーズ召喚した時、手札の〈黄血鬼〉は特殊召喚できる。来い、〈黄血鬼〉!」

 

『黄血鬼』☆4 ATK/1000

 

「そしてこれで、レベル4が3体——!」

 

「て事は…またエクシーズ召喚⁉︎」

 

 一ターンで二回以上エクシーズ召喚する者はそう多くない。が、ここに至るまでを耐え抜いた今の彼なら、容易い事。

 

「その通りだ。〈蒼血鬼〉、〈紅血鬼〉、〈黄血鬼〉でオーバーレイ! 3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚! 顕現せよ、〈No.57〉!」

 

 二枚目に選ばれたのは、当然このカード。久しぶりの登場だ。

 

「小さき力、集い一つに重なれば、何にも勝る力となる。勇気を火種に想いよ爆ぜろ!〈奮迅竜 トレスラグーン〉!」

 

『No.57 奮迅竜 トレスラグーン』★4 ATK/100

 

 一つ一つが粉のように小さくとも、火種があれば大きな力を生み出す。粉塵爆発のように。

 

(お前も頼むぞ——!)

 

『——』

 

 肯定するような声が聞こえた。今ここに、始まりの二体が並ぶ。

 思えば久しぶりの光景だ。手にしてすぐを思い出す。

 

(あの時よりも強くなった僕を見せてやる!)

 

 今度は左手に刻まれる数字。笑みが深まる。

 

「何が来るかと思えば、攻撃力たったの100かよ。それじゃ結局、俺には勝てねぇぜ!」

 

「それはどうかな。〈トレスラグーン〉の効果発動! エクシーズ召喚時、相手モンスター1体の攻撃力を、このカードの攻撃力に加える! トレース・エクスプロード!」

 

 遊八の望みを乗せて、竜は爆ぜる。

 より巨大になって再構築された身体には、対する列車がそっくりそのまま、写し取られていた。

 

『No.57 奮迅竜 トレスラグーン』ATK/100→6100

 

「攻撃力……6100⁉︎」

 

 自慢の攻撃力を、僅かといえど超えられたアンナに、焦りの色が見える。

 

「ここで〈デュガレス〉の効果を発動!」

 

 だが、これではまだ相手を写しただけ。それでは足りない。

 ただ模倣するだけでなく、取り込んだそれを昇華させるのだ。

 

「ORUを二つ使い、自分のモンスター1体の攻撃力を倍にする! これで〈トレスラグーン〉の攻撃力は、12200だあ!」

 

 蒼き時計の針が進む。その炎は、更なる火種となって竜に燃え移った。

 瞬間起こる大爆発。二つの炎が紫紺に燃える。

 

『No.57 奮迅竜 トレスラグーン』ATK/6100→12200

 

 紫の輝きこそ宿っているが、姿は元のドラゴンに戻っていた。けれどその大きさも、プレッシャーも、攻撃力同様増している。

 

「な……なあ⁉︎」

 

 

「い、12200⁉︎ 桁が違うぜ⁉︎」

 

『これが、あのナンバーズの…いや、遊八の真の力か……!』

 

「お、大きい……」

 

「圧巻ですね……流石です」

 

 圧倒的な存在感。遊八の持ちうる全て、積み重ねてきた思いと力が、この場を支配する。

 遊八の心は高揚し、自信に満ち溢れる。皆の反応が心地良い。

 

「さあ、今度はそっちが覚悟をする番だ! バトル!」

 

 けれど、いつまでも浸ってはいられない。自分の為すべきを為さねばならないのだ

 遊八のラストアタック——決着の時は来た。

 

「〈トレスラグーン〉で、〈グスタフ・マックス〉を攻撃! オーバーブレイズ!」

 

 放たれる紫紺の一撃。砲火で対抗しようにも、火力の差は歴然。

 グスタフ・マックスは粉々に爆散した。弱かったかつての遊八諸共……。

 

「うああああああ!!!!」

 

 アンナ LP 4000→0

 

    YUYA WIN

    

    

「はあ、なんかスッキリした……アンナ」

 

  Dゲイザーを外し、歩み寄る。そして——

 

「ごめん。僕が臆病だったせいで、自分ばっかりだったせいで、アンナの気持ちを考えてあげられなかった。本当に、ごめんなさい」

 

 謝った。誠心誠意、心を込めて。

 

「遊八……」

 

「アンナの想いは痛いほど伝わった。それから目を背けたりなんか、絶対しない。もう、泣きも逃げもしない」

 

 遊八は手を差し出す。受け入れるために。今度はちゃんと向き合ってあげるために。

 

「やっぱり、変わってないな……」

 

 微笑みながらポツリと呟いたアンナは、手を取って立ち上がる。

 

「え?」

 

「デュエルは俺の負けだ! 約束通り付き合ってやる!」

 

 誤魔化すように声を張るアンナ。遊八は一瞬ポカンとして、思い出したように声を漏らす。

 

「……ああそうだ。忘れるところだったよ。じゃあ行こっか」

 

「? 行くってどこに……」

 

 遊八の提案にピンと来ていないアンナ。

 

「アンナが僕を呼び出した場所。二年間ずっと迷子になってたみたいだから、連れてってもらおうってね」

 

 二年越しに、ようやくあの場所に行こうと言うのだ。待ちぼうけを食らった彼女の下に、遂に待ち人が来る。

 

「——っ! そういう事なら、今すぐ行こう! ほら、乗った乗った!」

 

 すぐさまフライングランチャーを起動。後ろに乗るよう促してくる。

 

「わかったわかった。あんま急がんといて……成美さん。そんな訳で案内はできなさそうで…すみません。また後でいいですか?」

 

 一言断りを入れる。それを成美は、優しく受け入れる。

 

「大丈夫です。こちらが急に押しかけたようなものですから、遊八君の都合に合わせます」

 

「ありがとうございます」

 

 まだ会って少しだが、成美の優しさに甘えてばかりいる気がした。しかし今はアンナ優先。頭の片隅でお詫びを考えつつ、深く一礼してフライングランチャーに乗った。

 駆動音に負けないよう声を張り、遊馬たちにも謝る。

 

「遊馬! 小鳥ちゃん! 巻き込んじゃってごめんね! 今度何かお詫びするよ!」

 

「気にすんなって! 凄ぇデュエル見せてもらったしな!」

 

「うん! 二人とも応援してるから!」

 

 心の広い友達に、内心で感涙しながら遊八は大きく頷いた。

 アンナもまた、小鳥な応援を喜んだ。

 

「ありがとな! じゃあ行くぜ! しっかり掴まってろよお——っとと」

 

 一転。ふらつきながら浮上するので、一気に不安が押し寄せる。

 

「あ、安全運転で頼むよ」

 

「わかってるっ——てええええええ!」

 

「いやあああああああ!!!」

 

 急発進。安全は諦めた。こればかりは…泣いてもいい。怖いから。

 

 

 

「あれ、大丈夫かしら……」

 

「あはは、わかんねぇ」

 

「無事をお祈りしましょうか……」

 

 嵐のような時間だった。

 

 人騒がせな少女はこれからも彼らを巻き込むだろうが、そんな日々もいつか彼らの思い出になるはずだ。遊八は特に……いや、締めるにはまだ早いか。

 

まだもう少しだけ、二人の物語を見届けてほしい。

 





 一話限りの特殊口上を用意してたり無かったり。
 トレスラグーンの通常の口上が思いつかないの。攻撃名も変わるかもね。

 遊八がアンナに向ける思いをさ、もっとちゃんと書かないと…実は激重だったりしないだろうか……いや無理ね。私にはそれがどの程度かわからない。んで無理に書けばあからさま感が出そうだ。
 メインヒロインへの道は遠い……。

オリカ使用はOK?

  • 絶対に許さねえ!ドン・サウザンドォ!
  • 我が事実を、書き換えた(敵のみ)
  • リ・コントラクトユニバース!(味方のみ)
  • 最強決闘者の決闘は全て必然(創造OK)
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