遊戯王ZEXAL 転生決闘者『築根ゆうや』   作:ふわ×フワ

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 新年明けましておめでとうございます。
 滑り込みでギリギリ間に合いましたデュエル後半戦でございます。
 




No.3 並び立つナンバーズ! 奮迅竜と刻不知

 

      

「デスキマイラか、相手にするのは初めてだがどんな効果だったか……」

 

 思い出す時間は無い、その眼は既にこちらを捉えている。

 

「このターンのバトルは終了している。だが次のターン、コイツの牙がオマエを襲うぜ。オレ様はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー!」

(効果が思い出せないが、そんなの向こうは知ったこっちゃないわけだし……)

「あんま考えてる時間は無い、なるだけ最善を尽くす。アレキサンドライドラゴンを召喚。そのままバトルだ。紅血鬼でキラートマトに攻撃」

 

 不良 LP4000→3700

 

「キラートマトの効果で3体目を特殊召喚」

「ならそいつも破壊する。アレキサンドライドラゴン!」

 

 不良 LP3700→3100

 

「チィッ、だがナンバーズは無傷、どうするつもりだぁ?」

 

 煽りに対しつい顔を顰めてしまうが、すぐ元に戻す。

 

「カードを1枚伏せてターンエンド」

 

「ハッ、手は無ぇようだな。オレ様のターンドロー! 仮面竜を守備表示にする。デス・キマイラ・ドラゴンは自身のORU1つにつき攻撃力が1000上がる。今あるのは2つ、よって攻撃力2000だ。攻撃表示にしてバトル! 紅血鬼を攻撃するぜ」

 

 遊八 LP4000→3700

 

「ぐうっ、これは……」

 

 ダメージと共に発生した衝撃、今までのデュエルと違う本物のダメージが遊八を襲う。

 

「これがナンバーズの力ってわけね。こうして喰らうのは初めてだけど…ふぅ、中々痛いじゃん」

 

 気丈に振る舞い笑ってみせる、がその頬には汗が伝う。

 

「ケッ、気に食わねえヤツだぜ。だがここからが本番だ。デス・キマイラ・ドラゴンの効果発動! このカードが戦闘を行ったバトルフェイズの終わりに、オレ様の墓地のモンスター1体をこのカードのORUに加える。これによりデスキマイラの攻撃力は3000になる」

「バトルの度に攻撃力を増すモンスター……しかもナンバーズはナンバーズでしか戦闘破壊出来ないとなれば、これは以外と厄介だな」

「コイツがあればオレ様は無敵さ。カードを1枚伏せてターンエンド!」

「ならここで罠発動! 奇跡の残照。このターン破壊された紅血鬼を特殊召喚だ」

 

 絶対的な自信。だが付け入る隙はある。

 己を…デッキを信じカードを手に取る。

 

「俺のターン、ドロー! ナンバーズに対抗するならこっちもナンバーズを呼び出すまでだ。蒼血鬼を召喚!」

「レベル4が3体、アイツか」

「理解して尚その自信…何かあるみたいだが、今はこのまま突っ走る。俺はレベル4の紅血鬼、蒼血鬼、アレキサンドライドラゴンでオーバーレイ! 3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚! 現れろ、No.57 奮迅竜 トレスラグーン! そして効果発動!」

 

 霧のように揺らめく三つ首の竜はその身を炎に包み、爆発と共に巨大化する。

 

「特殊召喚時、相手モンスター1体の攻撃力をこのカードの攻撃力に加える」

 

『No.57 奮迅竜 トレスラグーン』ATK/3100

 

「デスキマイラを超えたか、だが——」

「バトル! トレスラグーンでデス・キマイラ・ドラゴンを攻撃!」

「無駄だ! 罠発動、和睦の使者! これによりバトルでモンスターは破壊されず、ダメージもゼロだあ!」

 

 トレスラグーンの攻撃が防がれる。

 

「クソッ、和睦は攻撃を無効にするカードじゃない。つまり——」

「そうさ。デス・キマイラ・ドラゴンの効果発動! 墓地のモンスターをORUにする!」

「4000……ッ! いやまだ手はある。けどまずは、トレスラグーンの効果発動。俺のフィールドより相手フィールドのカードの枚数が多ければ、ORUを取り除いて相手フィールドの空いてるゾーンを1つ選択する。トレスラグーンが存在する限り選択された場所は使用出来ない。俺はこの効果を3回使う。お前の残りモンスターゾーン全て、これで使用不可能だ」

 

 不良のフィールド、空いていたモンスターゾーンが爆ぜ、炎に包まれる。

 

「姑息な手を……」

「カードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

「オレ様のターン、ドロー。エクシーズ・ギフトを発動。フィールドにモンスターエクシーズが2体以上いる時、カードを2枚ドローだ」

(やっぱアニメ版強いな。こっちのフィールドまでカウントできるし、素材も切らない)

「さて、そいつ退かしゃいいんだったよな。仮面竜を攻撃表示にしてバトル! デスキマイラ!」

「ここだ! 罠発動! 聖なるバリア—ミラーフォース!」

「何ッ⁉︎」

「ナンバーズはナンバーズでしか破壊出来ない。それはあくまでバトルでの話だ。効果破壊は別! ミラーフォースの効果によって、相手の攻撃表示モンスター全てを破壊する! 仮面竜諸共吹っ飛べ!」

 

 いきなりのパワーカードに不良は驚きを浮かべるも、直ぐに余裕を取り戻す。

 

「そいつにゃ流石にビビったね。だが甘いぜ! 永続罠、エクシーズ・トライバル発動! コイツがある限り、ORUが2つ以上あるモンスターエクシーズは効果で破壊できない。これでより無敵になったわけさ」

「そんなカードまで……だが仮面竜にはいなくなってもらう」

 

 跳ね返された攻撃が不良のフィールドを襲うもナンバーズは傷一つ無い。

 

「仮面竜の効果は戦闘破壊時のみ、よって使えない。だがナンバーズが残っていればそんなものは関係ない! さあ、デス・キマイラ・ドラゴン! 今度こそヤツを叩き潰せ!」

 

 デスキマイラドラゴンの吐くブレスがトレスラグーンを襲う。

 

「ぐああああッ!」

 

 遊八 LP3700→2800

 

「デスキマイラの効果を発動し、モンスターセット、カードを1枚伏せてターンエンドだ。ククク、クハハハハッ…これでナンバーズは倒した。勝負あったな、さっさとサレンダーして、テメェのナンバーズをよこしなぁ」

 

 勝利を確信した不良は降参を勧める。しかし、遊八の眼はまだ輝きを失っていはいない。

 

「なんだぁ? まだ勝てる気でいるのか?」

「まだライフもカードも残ってるんだ。当然だろ」

「ヘッ、その減らず口もすぐに聞けなくしてやる」

 

「…俺のターン、ドロー!」

 

 一度目を閉じ、再び闘志を燃やす。

 

「行くぞ、死者蘇生! 墓地のトレスラグーンを特殊召喚する!」

「何ィッ⁉︎ させるかよぉ! カウンター罠発動。魔宮の賄賂、相手に1枚ドローさせる代わりに魔法・罠を無効にする!」

(止められた、か……けどこの手札ならまだ可能性はある)

「まさか本当に逆転の一手を引いてくるとはなぁ。けどそれも無駄に終わったわけだ」

「確かにこのターンでの逆転はできなくなった。でもまだだ……魔法カード、一時休戦。互いに1枚ドローする。そして次のターンの終わりまで互いにダメージを受けない。最後にカードカー・Dを召喚し効果発動。このカードをリリースしてカードを2枚ドロー、その後エンドフェイズへ強制的に移行する。ターンエンド」

 

「一時休戦でデメリットを実質回避したわけか、どこまでも姑息なヤツだぜ。けどオレ様のターン、ドロー……死者蘇生発動、墓地からキラー・トマトを特殊召喚し、そのままセットモンスターと共にリリース。暗黒の侵略者をアドバンス召喚」

「ここで更に上級か」

「このターンダメージはないが、バトルは出来る。デスキマイラで攻撃!」

(これで攻撃力は6000になるか……)

「バトル終了時、デスキマイラの効果! コイツにはもう一つ効果がある。これでテメェの希望を潰してやるぜ!」

 

 デス・キマイラ・ドラゴンが咆哮を上げると、遊八のデュエルディスクに異変が起きる。

 

「な、何が……っ!」

「相手の墓地のカード1枚をデッキの一番上に置く。これでテメェは次のドローを潰されたも同然だ」

 

 一枚のカードが飛び出し、デッキの一番上へ納まる。

 

「トップ操作、なるほど確かに希望を潰すにゃいい効果だ。前のターンから使っときゃ完璧だったと思うがな」

「なんだ? まだなんか出来るってのか?」

「見てりゃわかるさ」

「チッ、ターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー。モンスターとカード二枚をセット。ターンエンドだ」

「やっぱ何も無ぇじゃねぇか」

「さあ、どうだろうね」

 

「いいぜ、このターンで潰してやる。オレ様のターン! ドロー‼︎……フ、フハハハハッ! 良いカードを引いたぜ。サイクロン発動。相手の魔法・罠1枚を破壊する。お前の伏せは2枚、そうだなぁ……右を破壊するぜ」

 

 強烈な風がカードを巻き上げる。その瞬間、カードは光り輝いて破壊された。

 

「さらに、暗黒の侵略者をリリース! もう1枚の切り札を見せてやるぜぇ、偉大(グレート)魔獣 ガーゼット! このカードの攻撃力はリリースしたモンスターの元々の攻撃力の2倍となる」

「5800……」

 

『偉大魔獣 ガーゼット』ATK/5800

 

「さぁ、これで終いだ! まずはセットモンスターに攻撃! 行けデスキマイラ!」

 …………

 攻撃を宣言するも動く様子が無い。

 

「? なぜだ。デスキマイラ! ガーゼット! 攻撃しろ!」

 

 何度宣言しようと結果は同じ、それを見た遊八は笑みを浮かべる。

 

「威嚇する咆哮の効果。このターン相手は攻撃宣言出来ない」

「は? お前のフィールドにはそんなカードは無い。いつ発動したってんだよ」

「忘れたのか? さっきサイクロンで破壊したじゃないか」

「まさか……!」

「そう、サイクロンで破壊されるより先に発動していたのさ。これでバトルは出来ないな」

「クッ……だが、オレ様には攻撃力5000のデス・キマイラ・ドラゴンと5800のガーゼットがいる。次のターンで必ず仕留めてやる。ターンエンド」

 

 一見すると圧倒的不利、ここまでのデュエルを見てきた。ギャラリーも不良の連勝をほぼ確信し、勝利を諦めない遊八に疑問の表情を向ける。

 

「次なんて無い、既に俺の勝利は決まった」

 

 そんな周りを一切気にする事なく言い切る。その勝利宣言にどよめきが起こる。

 

「勝てるのか? あそこから?」

「どうやって……」

「いや、でもああ言うならあるんじゃないか?」

 

「これ以上何が出来るってんだ。とっくにナンバーズも失ってるってのに」

「今から見せてやるさ。俺のターン、ドロー‼︎ まずは反転召喚、紅血鬼」

「さっきデッキトップに置いたカード……」

「更に黄血鬼召喚。これでレベル4が2体」

「まさか、ここから更にエクシーズ召喚を……!」

「俺はレベル4の紅血鬼と黄血鬼でオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚‼︎」

 

 銀河を思わせる渦の中より現れたのは一対の黒き翼。蒼き炎に包まれ、開かれた翼に刻まれていたのは——。

 

「これが俺の勝利への最後のピース! 来い! No.60 刻不知(ときしらず)のデュガレス‼︎」

 

『No.60 刻不知のデュガレス』ATK/1200

 

「ここで、二体目のナンバーズッ⁉︎ だが、そいつの攻撃力は1200、それでいったい何を——」

「リバースカードオープン。エクシーズ・リボーン! 墓地のモンスター・エクシーズを特殊召喚し、このカードをORUにする。蘇れ、トレスラグーン!」

 

 火柱が立ち上り、巨大な爆発と共に三つ首の竜が蘇る。

 

『No.57 奮迅竜 トレスラグーン』ATK/100

 

「2体のナンバーズが並んだ、だと…」

「トレスラグーンの効果! ガーゼットの攻撃力を加え5900に、更にここでデュガレスの効果発動! ORUを2つ使い、3つの効果内1つを使用できる。俺は次のターンのバトルをスキップする代わりに、自分フィールドのモンスター1体の攻撃力を倍にする効果を選択。対象はトレスラグーン!」

 

 赤と青、2色の炎に包まれたトレスラグーンが、これまでで一番の爆発を起こす。

爆炎より再び姿を現した竜は紫紺の炎を纏い、より巨大になっていた。

 

 ATK/100→5900→11800

 

「攻撃力……11800……」

「バトル! トレスラグーンで、デス・キマイラ・ドラゴンを攻撃!」

「そんな……オレが2度も……ッグアアアアア!!!」

 

 不良 LP:3100→0

   

    YUYA WIN

 

  

「すげぇ……あの子、本当にあそこから勝った」

「これは凄いデュエリストに出会っちまったかもなぁ」

 

 数人のギャラリーが囃し立てるが、正直ギリギリだった。

 

「休戦からカーD引けてなかったら負けてたかも、危ない危ない……と」

 

 ナンバーズを回収(多分無理)しようと不良に近づいて、ふと自分のカードが光っているのに気付く。

 

「これは、デュガレス? ……うわっ」

 

 放たれる眩い光に包まれ、次に目を開けると……。

 

「ここ、は……昨日デュエルした場所? いや、ちょっと違うな、通らなかった道んとこだな。でもどうして……っあれは」

 

 目に入ったそれを手に取る。

 

「No.5……さっきあの不良が使ってたはず。んでこの場所……まさかここで拾ったのか? 俺は過去に飛んだと?」

 

 パッと思いついた仮説、しかしそれを確認する間もなく再び光に包まれた。

 

「ん、あれ今のは——」

「凄いね! キミ!」

「うおわっ!」

 

 急に声をかけられて驚く。

 

「うわっ、ごめん。驚かせちゃったかな?」

「あー、いえ大丈夫です。少しボーっとしてたと言うか」

「中々の接戦でしたからね。相手の攻撃を防ぎきってからの大逆転! 私感動しました。まさかこれ程のデュエルを見れるなんて」

 

 圧が凄い、振り返ってみればいい感じの攻防を繰り広げてたかもだが、そんなの考えてる余裕無かったし……。なんて思いながらあれよあれよと写真まで撮られてしまった。恥ずかしいや。

 

「ありがとうございましたー!」

「は、はーいこちらこそー……取材の寄り道な感じかな。一生慣れる気がしないな、これ」

 

 と、意識が逸れたが一度手元を確認。

 確かに持っている。ナンバーズを……。

 

「でもこれはさっき……あ」

「オレは何を、あ、テメェッ、ウグッ痛ぇ。これは……あ、お、お、覚えてろよぉ!」

 

 無事っぽい。魂ごとではなさそう。

 

「考えるのは移動しながらにするか、派手にデュエルしちゃったし、目ぇつけられちゃ困るから」

 

 今日のところは疲れたので帰ることにした。

 

「これは多分過去に戻ってあの不良より先に手に入れたってとこかな、さっきのデュエルでナンバーズ出してたのはどうなるんだ? 記憶の書き換えでもされたのか、ナンバーズを盗られてのデュエル? ん、ふああ〜…いっか、考えんの面倒くさいから」

 

 帰宅後、ソファに倒れ込み立ち上がる事なく、そのまま眠りについてしまった。

 

 

……

「ナンバーズの反応があったのはここのはず……先に1枚回収して来たとは言えそこまで時間はかけていない…オービタル!」

「ハ、ハイッ……周辺にもそれらしい反応はアリマセン。完全に反応が途絶えてイマス」

「……仕方ない、戻るぞ」

「カシコマリ!」

(最初に感知したものとは別の反応がここに、それも2つ現れた……ナンバーズ同士のデュエルか?……途絶えた反応……まさか、制御出来ている者がいるのか? ならばそれはオリジナルか、俺たちと同じ……)

 ハートランドの空を1つの影が飛ぶ。その影を、ある者たちは恐れこう呼んだ。『ナンバーズハンター』と。

 





 地の文少ねぇなぁ…ま、長めのデュエルを書き終えることが出来ましたと、これで手に入れたナンバーズは出し終えましたね。となればここから私は亀になります。
 前話もですが最後に出ましたキャラはですね、しばらく出なさそう。あと相棒宣言しましたフェルグラントももちっと先…行き当たりばったりで執筆しております故……でもどっかで必ず出します。デュエルさせるよ、三勇士とは!
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