まさかまさか、勢いで「こんなん読みたいんじゃあ!」と書き出した物語がご評価いただけるとは思いませんで、滅茶苦茶、幸せです。
ここらへんで一度、世間の評価をブチ込みます。
掲示板形式、ちょっとやってみたかったんですよねぇ………!!!
【悲報】新人美少女配信者の中身、ガチの新橋サラリーマン説【Part 4】
1 名無しの権兵衛 : 202X/XX/XX(月) 07:10:25
昨日の『魔界村』耐久配信見た奴いる?
最後の方、感動したけど冷静に考えるとヤバかったぞ。
途中、ブチ切れた時に尻尾が逆立ってたの見た?
23 名無しの権兵衛 : 202X/XX/XX(月) 07:15:10
> > 1
見た。あれどういう仕組みなんだ?
Live2Dとか3Dモデルじゃなくて、実写だよな?
部屋の背景(ちくわの袋)とかガチだったし。
45 名無しの権兵衛 : 202X/XX/XX(月) 07:22:05
最近の機械工学すげーな。
脳波センサーか何かで動かしてんのか?
怒った時に膨らむとか、芸が細かすぎる。
56 名無しの権兵衛 : 202X/XX/XX(月) 07:28:30
それより俺は、あの銀髪の質感にビビったわ。
ウィッグであの艶出るか?生え際とか全く違和感なかったぞ。
耳もピコピコ動いてたし、植毛技術どうなってんの。
89 名無しの権兵衛 : 202X/XX/XX(月) 07:40:12
結論:
・顔→1000年に一人の逸材(整形レベルを超越)
・衣装→映画撮影用の特注品
・中身→昭和の野球好きおじさん
・食欲→フードファイター
属性盛りすぎだろwww
102 名無しの権兵衛 : 202X/XX/XX(月) 07:45:00
個人的には、お嬢様言葉で「親指が言うこと聞きませんわーッ!」って叫ぶのがツボだった。
あれは演技じゃ無理。ガチで老いを感じてる人の悲鳴だったw
■
@Cosplay_Love_Taro
昨日の配信の「マックイーンおじ嬢(仮)」、アーカイブ見たけど尻尾のクオリティえぐい。
あれ、モーター音とか全くしないし、動きが滑らかすぎる。
どこの造形師に頼んだんだろ?それとも自作?
もし自作なら、日本のコスプレ界の技術特異点だよこれ。
#マックイーンおじ嬢 #神コスプレ
@Uma_Fan_Z
この新人V〇uber(リアル?)、メジロ家の誇りを持ってるのに、食ってるものが貧乏飯なの好きすぎる。
昨日は魔界村クリアした後に「朝牛丼」とか言ってたしw
スパチャ代が全部胃袋に消えてると思うと、逆に投げたくなる不思議。
@Game_News_Bot
【話題】登録者急増中の謎の美女配信者、レトロゲー『超魔界村』を根性でクリア。
同接5万人越え。
「動体視力が良すぎてバグる」という新しい言い訳が話題に。
なお、配信中に見えた尻尾のギミックが凄すぎると海外フォーラムでも議論に。
■
都内のワンルームマンション。フリーランスで特撮用のスーツやコスプレ衣装を製作している健一(32)は、作業の手を止めてモニターを凝視していた。
画面には、昨日のアーカイブ映像。銀髪の美少女が、太ももを叩いて悔しがっているシーンだ。
「……ありえない」
健一はプロだ。アニマトロニクス(生物を模したロボット)の知識もある。画面の中で、美少女の感情に合わせて動く「耳」と「尻尾」。その動きには、機械特有の「溜め」や「慣性」の不自然さが一切なかった。
「耳の付け根の皮膚……ウィッグの継ぎ目が見えない。それに、この尻尾の毛の立ち方。怒って毛細血管が拡張し、立毛筋が収縮している動きだ。これをサーボモーターで再現するなんて、ハリウッドでも無理だぞ……?」
彼は映像をコマ送りにした。ニット帽がずれた瞬間に見える、頭部の耳の付け根。そこには、完全に頭皮と一体化した生体反応が見て取れた。
「……まさか、本物?」
健一の脳裏に、そんな馬鹿げた考えが過る。だが、すぐに首を振った。
「いやいや、ないない。遺伝子操作されたミュータントじゃあるまいし。……きっと、最新鋭のシリコンスキンと、AI制御のアクチュエーターだ。すげぇな、どこの企業の案件だ?ソ〇ーか?ディ〇ニーか?」
彼はプロとしてのプライドから、「本物である」という可能性を無意識に排除した。あまりにも現実離れしたクオリティは、逆に「超絶技巧の作り物」として認識されてしまう。
「それにしても……」
健一は画面の中の美少女が、牛丼の話をして目を輝かせているのを見て、苦笑した。
「こんな超高性能な着ぐるみ着て、やってることが『魔界村』と『阪神ファン』かよ。中身のおっさん、いいキャラしてんなぁ」
彼は『チャンネル登録』のボタンを押し、ついでにメンバーシップ(月額490円)にも加入した。技術的な興味と、単純な「ギャップ萌え」に、彼もまた陥落した一人だった。
こうして世間的に彼、ないし彼女は、「正体不明の超美人レイヤー(中身はおっさん)」という認識で、一旦落ち着くこととなった。
彼女(彼)が、本当に人間をやめているとは知らずに。