ザコ妖魔ごときに私の処女が雑にコキ捨てられるなんて!?という退魔巫女たちがヒロインのエロゲーにTS転生してしまった元男の私が発情して妖魔を食う話   作:エルフスキー三世

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日常回

私の心が汚れているせいかどうにも百合百合しくならなくて困ってます


作中の喫茶店が主人公たちのセーフハウスという設定はありがち

 あれから一週間が過ぎた。

 私たちの毎日に大きな変化はなく、むしろ綾瀬との共同生活に慣れてきたともいう。

 

 ふふ、なわばり争いをした野良猫たち羨ましいかしら?宿なし畜生の貴方たちと違って私はちゃんとした住処を手に入れたわよ?

 

 朝起きて綾瀬と二人で朝食をとり、彼女が学校や退魔巫女の仕事に行っている間は探索がてら散歩などをしている。

 妖魔が出たと()()()()があれば狩りに出かけて腹を満たす穏やかな日々だ。

 前世ふくめて家族以外との生活するのは初めてだが、綾瀬との暮らしは思いのほか快適だった。

 料理はもちろん、洗濯や掃除といった家事はすべて私がやっている。

 最初は「そ、そんな私もやるから!?全部やるの大変だから!?私もできるから!!」と慌てていた綾瀬だけど、さすがに居候の身分なのでそれくらいやらないと身の置き場がないじゃないと譲らなかったら諦めたのか最近はすべて任せてくれている。

 たまに綾瀬が「お嫁さん!?私いつの間に結婚していたのかしら!?」とか唸ってたりするが、作中では妖魔専用肉奴隷だった彼女でもヴァージンロードを歩く花嫁願望はあるらしい?

 まあ、私自身は前世では一人暮らしが長かったから家事とか全然苦にならないんだけどね。

 それにしても綾瀬は本当に料理下手くそだった(本人には言えないけど)

 カップ麺や冷凍食品以外に作ることが出来ないんじゃないかっていうくらい不器用だ。

 彼女は結構な名家のお嬢様らしく、また学業以外に退魔巫女としての修行で時間をとられ料理まで手が回らなかったそうだ。

 

 今日もそんな感じで近所を周回してはぐれ妖魔三匹ほど発見して消化し、綾瀬が帰宅するのを待ちながら昼食の準備をしていると玄関のチャイムが鳴った。

 

「ただいま~」

 

「帰ったの?おかえりなさい」

 

 出迎えに行くと綾瀬が笑顔で立っていた。

 その表情がいつもより楽しそうで自然とこちらも笑顔になる。

 

「ふふ、どうしたの?随分機嫌が良さそうだけど」

 

「えへへ、実はブレイカーさんに朗報があるのよ!」

 

 綾瀬はウキウキした様子で一枚の招待状を取り出した。

 

「お招きです。退魔庁からブレイカーさん宛てですよ」

 

「……はい?」

 

 なにそれ聞いてないんだけど……?

 

 作中では、退魔庁とは全国の退魔巫女たちを統括管理している政府機関である。

 要するにこの世界における警察や自衛隊のような役割を担っている組織だ。

 そこの偉い人が私を招いているのかな?

 まあ、いつか来るとは思ったが一体何を要求されるだろ……

 とりあえず呼ばれたなら行くしかない。

 断れる雰囲気ではなさそうだし、後回しにはできないだろう。

 内容を聞くとどうやら喫茶店で会いたいらしい……喫茶店?

 

「ちなみに綾瀬も来るのよね?」

 

「もちろん、一緒に行くよ」

 

「ふむ」

 

 なんだか緊張してきたなぁ。

 

 ◇

 

 セーラー服姿である。

 綾瀬にはもっと可愛い服でいこうよと奇妙な要求をされたが、退魔庁との話し合いでは何が起こるか分からない……私の第二の皮膚と言っても過言ではない黒衣の戦闘服で行くのは当然の帰結である。

 

 待ち合わせの喫茶店は市街地の一角にある落ち着いた雰囲気のお店だった。

 ラフな格好をした綾瀬と二人、入口に近づくと店内から賑やかな話し声が聞こえてくる。

 

「いらっしゃいませ~。申し訳ありませんが本日は貸し切りになっておりまして……あ、綾瀬さんか。彼女が()()()ちゃんですね?お二人さん奥の席へどうぞ~♪」

 

 入店するとウェイトレスのお姉さんが笑顔で私たちを案内してくれる。

 奥へ進むとそこには意外な光景が広がっていた。

 

「あ、レイカちゃんが来たよ!」

 

「やあ、このまえはありがとね!」

 

「レイカちゃん、こちらにどうぞ!」

 

 明るい声で迎えてくれたのは商店街で蜘蛛女と戦った退魔巫女たちだった。

 右手にギブスをはめた薙刀使いの女性や刀使いの少女だけでなくその他全員いるっぽい。

 

「なに……どういうこと?」

 

 どんな話し合いになるかと気合を入れていた分、緩い雰囲気との落差に戸惑いを隠せない私。

 退魔庁のお偉いさんがいるはずの場所に、巫女服ではなく私服姿の退魔巫女たちがいるのだから。

 いやまあ、退魔巫女も退魔庁の一員と言えばそうだけど?

 

「あはは、驚きました?」

 

「反省会という名目の慰労会で騒ごうって感じかな」

 

「それにお礼も言いたかったし……」

 

「ほらほらレイカちゃん、座って座って!」

 

「私のおすすめのケーキ頼んだから食べて食べて!」

 

 退魔巫女たちに促されるまま席に着くとテーブルには既に食事や飲み物が並んでいた。

 喫茶店らしくコーヒーや紅茶が入ったティーカップ。

 パスタやカレーといった洋食からサラダやサンドイッチなど軽食まで様々だ。

 デザートも充実しておりフルーツタルトやチョコレートケーキなどが並んでいる。

 反省会という名目もあるのでさすがにアルコールの類はないようだ……残念。

 

「……お礼って?」

 

「前回の戦闘でレイカちゃんに助けてもらったことよ」

 

「そそ、レイカちゃんがいなかったら私たち全滅してた」

 

「ふむ……」

 

 ところで気になってたんだけど……

 

「その、レイカちゃんってなにかしら?」

 

「ああ!綾瀬からはブレイカーと言う名前を聞いてたんだけど、それだと言いにくいし可愛くないから縮めてレイカちゃんね♪」

 

 そうニコニコしながら言ったのは薙刀使いの退魔巫女だった。

 ああ、うん、そうなのか。

 いやいいけどさ……レイカちゃんかぁ。

 確かにちゃんとした名前がないというのは不便だし、今後はその名前で呼ばれてもいいのかも?

 そう考えていると、私の隣に座っていた退魔巫女……

 

「あの、助けてもらっておいて大変不躾なんですが、あなたは何者なのですか?」

 

 凛とした雰囲気の少女が疑問を投げかけてきた。

 ええっと、刀を使っていた子か。

 綾瀬ふくめて退魔巫女にとって、私が何者なのかは気になるところだろう。

 しかし私は正直に答えることができない。

 

「さあ?あえて言うなら通りすがりのただの女子高生よ」

 

 学校には通ってないナンチャッテJKだけどね……

 これでは納得してくれないだろうと思っていたが意外にも追及されることはなかった。

 

「そうよね、私たちレイカちゃんのことまだ何も知らないんだものね。だったら知るしかないわね~!」

 

 薙刀使いの退魔巫女が笑みを浮かべ……私に腕に色っぽい仕草で抱き着いてきた。

 

「こんな感じに一緒に楽しく遊んでバカ騒ぎしましょうね♪」

 

 で、でかい!?

 いや、なにがというか、あえて表現するなら男に対しての戦闘力というか。

 私や綾瀬がメロンならこの人はスイカくらいはあるんじゃなかろうか!?

 そんな突然のスキンシップに焦る私。

 引きはがそうにもこの人、蜘蛛女との戦いで電柱にゴンしてギブスをはめているようだから乱暴にできない。

 

「ちょっと八ノ瀬先輩!?()()()()()()が困ってますよ!!」

 

 綾瀬が慌てて割って入った。

 というか綾瀬、さり気なく私をレイカちゃん呼びですか……

 このエロゲーの人妻のような色気をもった退魔巫女は八ノ瀬という名前らしい……綾瀬の制止にも気にせずグイグイと絡んでくる。

 

「えーいいじゃない!かわいい子は好きなの♪レイカちゃん私の娘になる?」

 

「娘……?」

 

「だ、だめです!レイカちゃんには私を()()()()()()()役目があるんですから!?」

 

「あらあら妬いてるの綾瀬?可愛いわ♡」

 

「ち、違いますよっ!」

 

 綾瀬が顔を真っ赤にして反論するけど八ノ瀬には通じていないようだ。

 他の退魔巫女たちもクスクス笑っている。

 完全に弄ばれているわね。

 

「そう……そうですよね。レイカさん、私は神谷澪といいます。あらためて助けていただき本当にありがとうございました」

 

 そう言ってを綺麗な所作で頭をさげた少女――澪。

 年齢は16歳ぐらいだろうか。

 黒髪のポニテで剣道少女って感じの生真面目な雰囲気だが、まだまだあどけなさが残る顔立ちをしている。

 こんな年端もいかない少女が命がけで戦ってるんだよな。

 そう思ったら前世の男としての、年長者しての気持がよみがえり彼女を無性に褒めたくなってきた。

 

「気にすることはないわ。あなたはあの状況でも良くやってた。無事でよかったわ」

 

「あ……」

 

 そう言って澪の頭に自然の流れで掌を置き、いい子いい子といった感じでナデナデした。

 

 あ……しまった?

 

 つい撫でてしまったが調子にのりすぎた。

 澪の頬がみるみるうちに朱に染まり、その大きな瞳が潤んでいく。

 彼女は慌てたように視線を逸らし、うつむいてしまった。

 耳まで真っ赤であった。

 周囲の退魔巫女たちからは……。

 

「きゃー!」

 

「澪ちゃんってばかわいい~!」

 

 といった歓声(?)があがる。

 

「ちょっ、レイカちゃん!? 澪ちゃんを口説いちゃダメだからね!?」

 

 綾瀬が八ノ瀬にガッチリホールドされながら意味不明な発言をしていた。

 

「あらあら~レイカちゃんモテモテねぇ♪」

 

 八ノ瀬はニヤニヤしながら私と澪を見比べている。

 この人絶対面白がってるな。

 

「わ、 私、お手洗い行ってきます!」

 

 澪は真っ赤な顔を手で覆って、パタパタと小走りで行ってしまった……。

 ええっと、不快にさせたわけでは……ないのかな?

 

「ふふふ、澪ちゃんってば恥ずかしがっちゃって。可愛いわよねぇ」

 

 八ノ瀬さんがクスクス笑いながら言うが、なぜか綾瀬の視線が痛いので振らないでいただきたい。

 

「でもレイカちゃんみたいな綺麗な娘に頭を撫でられたら、年頃ならそりゃ同性でもクラッとくるわよねぇ」

 

「「「「「「わかる!!」」」」」」

 

「そうなの?まあ、どうでもいいけど」

 

 私には綾瀬という嫁がいますしおすし。

 

「レイカちゃんクールね!」

 

「それでこそレイカちゃん!」

 

 アルコールが入ってるわけでもないのに退魔巫女たちのテンションが思った以上に高くて、前世魔法使いの元男としては置いてきぼり感が否めない。

 とりあえず澪が戻ってくるまでの間は綾瀬の傍にいて大人しくしておくか……。

 

 ◇

 

 しばらくすると澪が戻ってきた。

 まだ少し顔が赤いけど平静を取り戻したらしい。

 私の横にちょこんと……少しスペースを空けて座った。

 退魔巫女たちは澪の帰還を待ちわびていたかのように一斉に質問攻めを始めた。

 

「レイカちゃんのことどう思う?」

 

「好き?」

 

「大好き?」

 

「好きになっちゃった?」

 

「それともラブ?」

 

「え、あ、あの……そんなこと聞かれても()()()困りますから」

 

 ね、って感じで私に同意をもとめる澪。

 少女よ……私に伺うような上目遣いを向けられても、元おじさんとしては反応に困るの。

 

「みんな!ちょっと落ち着いて!」

 

「きゃー正妻がきたぁ!」

 

「だれが、正妻ですか!!」

 

 困惑する私を綾瀬が察してくれたのか、澪を取り囲んだ退魔巫女たちの騒ぎに慌てて仲裁に入ってくれた。

 まあ、いい玩具にされているようだけど……

 どうやら八ノ瀬もほかの退魔巫女も悪気があってやっているわけではないようだ。

 

「というわけなのねレイカちゃん」

 

「……なるほど?」

 

 主語なしの会話を振られて、私はあいまいに頷く。

 要するに今回のこの集まりは退魔巫女たちの目で直接、私を見極めることが目的なのかな?

 まあ確かに突然現れた正体不明の強キャラ少女がどんな人間性か知っておきたい気持ちは分かる。

 

「それで八ノ瀬さん的に私をどうしたいかしら?」

 

「私個人としてはレイカちゃんと仲良くなりたいな。レイカちゃんは絶対良い子だからね♪」

 

 八ノ瀬はいい笑顔で答えてくれた。

 

「あら、実は私、悪い子かもしれませんよ?」

 

「ふふ、退魔巫女としての血筋のせいかな、私の勘って結構当たるのよ♪」

 

 悪ぶった私の態度を歯牙にもかけず八ノ瀬はニコニコと言い切った。

 う~む、敵わないとはこういうことかと実感させられた。

 

 

 退魔巫女たちの慰労会は夜まで続いた。

 結局、退魔庁のお偉いさんは最後まで現れず、ただの楽しい女子会?になってしまったのは想定外だったけど。

 

 ◇

 

 解散後に八ノ瀬から話があると言われ、綾瀬には席を外してもらい個室に二人きりになった。

 

「あの子のことなんだけど……レイカちゃんはどう思ってるの?」

 

「綾瀬のことかしら?」

 

「そうそう」

 

 八ノ瀬は相変わらずニコニコしているが目は笑っていない。

 

「なにがあったの?」

 

「実はね、退魔庁所属の情報部門から連絡があってレイカちゃんについていろいろ調べてたみたいなの」

 

 八ノ瀬の言葉に警戒心が高まる。

 退魔庁が私のことを調べていた……まあ、当然あるかなとは思ってた。

 

「レイカちゃんがあの大型妖魔……蜘蛛女を倒したことは一定の評価はされたみたいだけど、それよりも()()()()()()()()()()()()()()()()()という話の方が重要視されたみたい。退魔庁のお偉いさんの中には()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だとほざいているお馬鹿さんもいるみたいだし」

 

 ……ん?

 なんだその催眠おじさんみたいな羨ま欲しい能力は?

 催眠、透明化、時間停止は男の子の三大ロマンだとおもうの。

 というか前提が間違っている。

 綾瀬が私に執着しているのではなく、私が綾瀬を嫁にしたいだけなんだが……?

 

「まあ、そんな意味不明な戯言はともかく、今のレイカちゃんは監視対象で妖魔を討伐しているうちは良し、敵対すれば即討伐される危険度SSランクの妖魔同等として扱われるわ」

 

「……退魔庁には妄想力の豊かな人が多いのね?」

 

「そうなのよねぇ」

 

 私の嫌味に八ノ瀬は困ったように笑った。

 

「でも綾瀬がレイカちゃんは自分にとって大事な人だから仲間として認めろと啖呵を切ったみたい。そのおかげで上も一旦は保留で様子見をするということにしたの」

 

「綾瀬が……私のために?」

 

「そういうこと。少し恩着せがましい言い方になるけど、レイカちゃんは綾瀬に感謝しなさいね?」

 

 綾瀬が私のために怒ってくれた?

 あの綾瀬がそんな強い感情を向けてくれた事実に胸がじんわりと暖かくなっていく。

 そうか、私のことをそんな風に思ってくれていたのか。

 私の一方通行ではなかった……そう考えると頬が熱くなってきた。

 

「ふふ、やっぱりレイカちゃんは綾瀬のことが好きなのね♪」

 

「ええ、今すぐにでも結婚したい」

 

「え、ええっ……即答?」

 

 正直な気持ちを真面目に言ったらなぜか八ノ瀬に引かれてしまった。

 解せないわね。

 

「こほん……とにかく!」

 

 咳払いで空気を一新した八ノ瀬は改めて口を開いた。

 

「退魔庁の上層部は綾瀬を……そしてレイカちゃんというジョーカーを失うわけにはいかないから表向きは大人しくしているけど水面下ではいろいろ探りを入れてくると思う。私もできるだけの協力するから、もし何かあったら遠慮なく頼ってちょうだい」

 

「ありがとう八ノ瀬さん」

 

 素直に感謝を述べると八ノ瀬は満足そうに微笑んだ。

 

 ◇

 

 八ノ瀬との秘密の話も終わり、私と綾瀬は夜の町を歩いていた。

 さっきまでの喫茶店の喧騒が嘘のように静まり返っている。

 人通りもまばらで街灯の光がぼんやりとアスファルトを照らす中、綾瀬と並んで歩く。

 私の左手は、私より小柄な彼女の右手にしっかりと包まれていた。

 

「レイカちゃん」

 

「なにかしら?」

 

「レイカちゃんは大丈夫だから……私が、私たちが守るからね」

 

 唐突な宣言に足を止める。

 綾瀬の顔は真剣そのもので、その瞳は真っ直ぐに私を見つめていた。

 手が強く握りしめられる。

 ……八ノ瀬さんとの話、聞かれていたのかな?

 いや、綾瀬なら私の態度からなんとなく察したのかもしれない。

 

「大丈夫って何から守るつもり?」

 

 わざとらしく首を傾げてみせる。

 綾瀬は一瞬言葉に詰まったようだったが、すぐに顔をあげて力強く言った。

 

「退魔庁とか!レイカちゃんを誤解してる人たちとか!」

 

「ふふっ、それは頼もしいわね」

 

 笑いながら答える。

 綾瀬が私のためにそこまで言うなんて……

 妖魔を食い散らかして暴れまわっているこの私を守ろうとするなんてね。

 普段から自由気ままにすごしてて、綾瀬が好きになってもらう要素なんて何一つもないと思ってたから不思議な気持ちだ。

 ちょっと……いや、かなり嬉しい。

 

「もう!笑い事じゃないのよ!」

 

 ぷくっと頬を膨らませる綾瀬のらしくない子供っぽさが可愛くてつい口元が緩んでしまう。

 

「ごめんなさい……ありがとう、綾瀬」

 

「うふふ、お互い様ですよ」

 

 胸を張る綾瀬を見て、私は心の中で誓う。

 彼女が私のことを想ってくれたように私も彼女を支えたい。

 綾瀬が辛いときは私が盾になる。

 悲しい思いはさせないし、それでも悲しい時は私が慰める。

 楽しい時は……そうね、一緒に笑いあいましょう。

 

 そんなことを考えているうちに前方に明かりが見えた。

 ラーメン屋だ。

 24時間営業の()()()()()()看板が煌々と輝いている。

 ぐぅぅぅ~……

 それに釣られて私の腹の虫が盛大に鳴った。

 

「レイカちゃんお腹すいてるの?」

 

「ええ、そうみたいね」

 

 慰労会では食べてなかった。

 もとより妖魔の肉を消化している間は腹は満たされない。

 そもそもあの場では油断して無防備になるのが怖くて、何が仕込まれているか分からない食べ物に手を出せなかったのだ。

 まあ、今となっては杞憂だったけど……

 とにかく気が抜けたせいか猛烈な空腹感を思い出しお腹がすいてきた。

 

「ねえ綾瀬。ラーメン屋……寄っていっていい?」

 

「うん、いこうか!」

 

 私が提案すると綾瀬は微笑みながら即答した。

 

「レイカちゃん大盛頼んでもいいからね♪」

 

 不本意ながら、私は一文無しなのでラーメン代は綾瀬の財布から支払われる。

 うん、元男としてのプライドというか、アルバイトかなんかして飯代くらいは出せるようにしとかんといかんね……

 それはともかく、夜のラーメン屋というのは不思議な魅力がある。

 悪いことをしているわけではないのに何故かわくわくするような背徳感があるのは私だけかな?

 

 そんなことを考えながら綾瀬と二人、夜のラーメンを楽しんだのであった。




主人公は170㎝くらいの長身
綾瀬さんは163㎝くらいです

どちらメロンカップです
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